真昼のユウレイたち

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刊行日 2023/05/25 | 掲載終了日 2023/05/29

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内容紹介

小学館文学賞、野間児童文芸賞、産経児童出版文化賞大賞、坪田譲治文学賞など数々の賞を受賞し、さらには2024年国際アンデルセン賞日本代表候補にも選ばれ、今、最も注目されている児童文学作家の作品集!


幽霊に出会った子どもたちを描いた作品集、といってもホラーではありません。登場するのは、みんな、だれかをささえる思いをもったユニークな幽霊たちばかり。出会った子どもたちも、最初はとまどいながら、その存在を自然に受け入れていきます。

子どものときに亡くなったふた子の妹が、年をとった姉のもとにあらわれる「海の子」

子どもを守るパパとママの幽霊の話「対決」

基地のある町を舞台にした「願い」

義理の兄弟になった男の子たちの秘密を描く「舟の部屋」

の4編を収録。

子どもたちの生き生きとしてユーモラスな会話のやりとりも魅力的な、どこかおかしくて、せつなさがしみるゴースト・ストーリーズ


小学館文学賞、野間児童文芸賞、産経児童出版文化賞大賞、坪田譲治文学賞など数々の賞を受賞し、さらには2024年国際アンデルセン賞日本代表候補にも選ばれ、今、最も注目されている児童文学作家の作品集!


幽霊に出会った子どもたちを描いた作品集、といってもホラーではありません。登場するのは、みんな、だれかをささえる思いをもったユニークな幽霊たちばかり。出会った子どもたちも、最初はとまどいながら、その存在を自然...


出版社からの備考・コメント

【ご注意下さい】 ここに掲載している作品データは刊行前のものです。刊行までに内容の修正があり、仕様の変更がある場合もございますが、ご了承下さい。

【ご注意下さい】 ここに掲載している作品データは刊行前のものです。刊行までに内容の修正があり、仕様の変更がある場合もございますが、ご了承下さい。


販促プラン

【著者紹介】

作 岩瀬成子(いわせじょうこ)

1950年、山口県生まれ。『朝はだんだん見えてくる』で日本児童文学者協会新人賞、『「うそじゃないよ」と谷川くんはいった』で小学館文学賞と産経児童出版文化賞、『ステゴザウルス』と『迷い鳥とぶ』の2作で路傍の石文学賞、『そのぬくもりはきえない』で日本児童文学者協会賞、『あたらしい子がきて』で野間児童文芸賞、『きみは知らないほうがいい』で産経児童出版文化賞大賞、『もうひとつの曲がり角』で坪田譲治文学賞を受賞。そのほかの作品に、『まつりちゃん』『ピース・ヴィレッジ』『地図を広げて』『わたしのあのこあのこのわたし』『ひみつの犬』などがある。


絵 芦野公平(あしのこうへい)

1978年、秋田県生まれ。1978年、秋田県生まれ。イラストレーター。武蔵野美術大学嘱託職員を経て2014年に独立。書籍、雑誌、広告等の分野で活動中。装画作品に『海獣学者、クジラを解剖する。』『傑作はまだ』『平安貴族サバイバル』などがある。


【著者紹介】

作 岩瀬成子(いわせじょうこ)

1950年、山口県生まれ。『朝はだんだん見えてくる』で日本児童文学者協会新人賞、『「うそじゃないよ」と谷川くんはいった』で小学館文学賞と産経児童出版文化賞、『ステゴザウルス』と『迷い鳥とぶ』の2作で路傍の石文学賞、『そのぬくもりはきえない』で日本児童文学者協会賞、『あたらしい子がきて』で野間児童文芸賞、『きみは知らないほうがいい』で産経児童出版文化賞大賞、...


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784036432509
本体価格 ¥1,400 (JPY)
ページ数 179

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NetGalley会員レビュー

幽霊に出会った子どもたちを描いた短編集。

幽霊といっても、昔は家族だったり、友達だったり、心の通じ合った人たちなので、全く怖いことはなく、亡くなったあとも、生きている人たちの心を守ろうとしたり、心に寄り添ったり守ろうとしていて、愛にあふれていた。
しかし、やはり亡くなっているわけだから、どうしても切なくなる。
おもしろいのは、子どもたちは、みんな幽霊の存在をすんなりと受け入れているところ。
「大人に言ってもわからないから、これはぼくたちだけの秘密にしておこうね」というような会話が時々出てきて、心が柔軟なうちは、こういったものを無理なく受け入れることができるのか、と思った。
どの話もよかったが、わたしは「船の部屋」が一番好きだった。

対象年齢は小学校高学年からだと思うが、一編が短く、平坦な文章なので読める子は中学年からでも読めるかもしれない。

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岩瀬成子さん二冊目。私はいわゆる子どものための本、児童書としてではなく文学として読み、楽しんでいます。選び抜かれた言葉と表現が心に染み入ってきます。今回は四つの短編がおさめられたあたたかいけれど深い一冊でした。
黄色くきれいな表紙に、ユウレイの文字。
読み終わって心にのこったのは、幽霊、というお化けのようなものではなかったのに自分でも驚きました。読みながら、そして本を閉じてからの思い:私と共にいてくれた大切な存在は、きっと今でもどこか近くにいて、一緒にいるんだということ。
今はもう地上にはいない大事な人たちの顔が思い浮かびました。

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幽霊が特別な存在として書かれていない。でも、それらは、登場人物たちの抱えている何かしらによりそう形で存在し、抱えている何かをのりこえるきっかけになったり力になる。
 幽霊という形をとりながらも、実はその子の中に存在する強さなのではないかと思った。

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ユウレイとはいえ、怖くない幽霊に出会う子どもたちが登場する短編集。
この世からいなくなった存在になっても誰かの大切な人だから、幽霊なのは間違いないのになんだかユーモアがあって、時々ホロリとさせてくれて、出会いも別れもあるけど、読んだ後はなんだか元気をもらえたような気持ちになれる、そんなユウレイとの交流が描かれた作品。

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セリフ外の文章で表現される主人公の心情がリアル。たしかにこの年代の子はこういう表現するよな、と違和感なく読めた。1話あたり15~20分で読めるため、朝読書にも最適だと感じた。読むのが苦痛になる文章量ではないし、適度な挿絵も入っているためこの本を読むことへのハードルは低いと感じた。

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背筋が寒くなる、のではなく、心があったまっちゃう4編。

どれも魅力ある作品でしたが、特にいじめに立ち向かう少女を描いた『対決』が最高でした。

マイペースな友人が標的になったとき黙っていられない。

違うクラスなのに首を突っ込まずにいられない。

そんな主人公が、もうカッコよくって。

ここぞという場面で、彼女が漏らす本音が熱い!

胸のすくようなストーリーで読後感もいいんです。

他の作品も含め、しんみりしたり、切なかったりするものも、後味はさわやか。

幽霊話が苦手な人にも自信をもって薦められますね。

(対象年齢は10歳以上かな?)

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一冊ごとに大切に読んできた岩瀬成子さん。子どもの心を濃やかに、衒いなく、大上段に振りかぶることなく描く人だ。
今回は、子どもたちに見える幽霊を描きつつ、その交流を通して彼らが感じるもの、考えること、想像することを丁寧に救いあげている。
それでも、幽霊たちの残る想いの深さは怖いものではなく、恨みや嘆きを託つのではなく、今を生きる人の支えになろうとする温かなものだった。
幽霊なりの生き方(?)があって、どの幽霊も個性的なのも好ましく映る。
4話ともに味わいが少しずつ異なりつつも、じわじわと沁みてくる印象を楽しんだ。

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幽霊は恨みや未練があってこの世に姿を現す存在。
のはずだけど、このお話に出てくる幽霊たちはみんな人間だった時のように普通に「いる」。
静かだけどよく笑うし、パイナップルも切れちゃうし、飛行機も乗れるらしい。
だけどお話が進むにつれ、やっぱり幽霊なんだなと感じる切ない悲しい事情が見え隠れする。
未練になるくらいの愛や想いが、優しい文章と挿絵から痛いほど伝わってくる。
幽霊ってなんて温かくて、なんて優しいんだろう。
こんな幽霊たちに想われる人たちを羨ましく思った。

ちなみに「願い」の章は、戦争がキーワードになっている。
戦争関連の展示やブックトークでも活躍してくれる一冊。

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ユウレイは身近にいる。
けれど誰にでも見えたり、言葉を交わせるわけではない。
残された人を思い、そばにいてやさしく見守っている。
「幽霊」と呼ぶには申し訳なく思ってしまうほど、親しく交流している。
そんな温かい、4つのお話。

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幽霊に出会う子どもの4つのお話が入っている。幽霊といっても、怖い存在ではなく、その子を支えてくれたり、見守ってくれたりしている。子どもの日常やビミョウな気持ちを物語に織り込むのがじょうずな作者だとあらためて思った。それぞれのお話で幽霊が見える人は、そのことで次への一歩に進む力を得ているように感じた。
「怖い本ありませんか?」と聞いてくる子どもたちは多いが、こんなしっとりした幽霊を読んでみるのはどうかしら、と薦めたい気持ちになった。そして、私たちのまわりにも、こわくない幽霊はきっといるだろうとも思った。

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子供へ向けた優しい暖かい物語でした。
人の死というものに幼少期から触れる非現実さ。
自分も幼少期に祖父を亡くし、葬式にも参列したのだろうけどその頃はなんか黒い服の人がたくさんいて美味しい寿司があってくらいの思い出しか残されていない。悲しいよりかはいいのかもしれない。
向き合うことへの難しさは大人になってから。
だから今は岩瀬さんが描くような優しさがわかってくれたらと思いました。

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岩瀬成子さんのゴーストストーリー!タイトル通り、真昼に出てくる「幽霊」たち。4編それぞれに怖いではなく優しいユウレイばかり。年をとった姉の元へ。娘を見守るパパとママ。かつて戦争の時代に出会い、消息が分からなかった青年。飼っていた飼い猫。どの幽霊も生きている人たちに優しく寄り添って見守る。会話もできる。もしかしたら私たちのそばにもあなたの大切だった人(動物)が見守っているかもしれない。主人公は小学生なので、高学年くらいが対象な児童書でした。

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海外のYAの訳書かと思うようなとても素敵な表紙に惹かれました。ふんわり浮いているユウレイさんたちをよく見ると、満ち足りた表情なのが印象的です。亡くなった事情は様々ですが、長い時間を経て、「あちらの方」でそれぞれ平穏な時間を過ごしているユウレイさんたち。それでも「こちら側」につい来てしまうのは、残してきた人たちへの強い思いがあるからに違いありません。純真な子供達が自然と受け入れるユウレイさんたち、思い残すことなくまた「あちらの方」へすんなり戻っていく設定は、業務をこなして退散するようなユーモラスを感じてついくすりと笑ってしまうような爽快な読書時間でした。

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幼くして亡くなった妹、おばさんと暮らす千可をいじめっ子から守る両親の幽霊、平和を願いながらベトナム戦争に従軍したダン、母との別れを癒してくれていた、3ヶ月前に亡くなった猫。
こんな幽霊なら出てきて欲しい。

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日常のすきまにそっと姿をあらわす非日常。それは、「幽霊」というかたちで。ほんのちょっと身構えちゃう、でも怖くない。だって、すぐそばでそっと寄り添ってくれるから。子どもたちの日常は、社会とつながっているがゆえに様々な問題がある。死、いじめ、戦争、多様性、家族…。幽霊が考えるきっかけとなってほんの少し子どもたちが成長する、すこやかな物語だった。

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題名の通り、この作品にはユウレイが出てきます。
ユウレイと言っても全然怖くはありません。
元々家族だったっていうのもあるし
それぞれが思うことや守りたいことがあって現世に残っていて、一部のひととはコミュニケーションも取れたりして。
挿絵も優しい雰囲気で物語を通してほんわかした空気を纏っている。
作品から「見えなくても(見えてるけど)ずっと見守っているんだよ」ってメッセージを受け取った。
子どもだから見えてるだけでいつしか見えなくなったり依存から卒業しないといけないのかな、等と読みながら大人になって変に凝り固まった考え方を得てしまった自分は色々な事を考えました。
友だちのいじめを両親と一緒に成敗する「対決」
と連子同士の結婚できょうだいの絆を描いた「舟の部屋」が印象に残りました。

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