死者宅の清掃

韓国の特殊清掃員がみた孤独死の記録

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刊行日 2023/07/20 | 掲載終了日 2023/07/20

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内容紹介

韓国の読者 書店 出版社による「今年の本」選出作品

待望の日本語版 発売決定!


生きづらいと感じるすべての人に捧ぐ、

韓国で15万部突破の傑作エッセイ!


家族でさえも無関心な、

貧しき孤独な死者たちの

最後のこえをすくいとるーー


その優しくて几帳面な気持ちを、

どうして自分自身に向けてあげられなかったのだろう。(本文より)


「誰かが孤独に死ぬと、私の仕事が始まります。」

コロナ禍真っ只中の2020 年に発売され大きな注目を集めた、心優しき特殊清掃員のエッセイ。

孤独死した人の半地下部屋、ゴミが天井まで積まれた家、汚物や動物の死体で満ちた不気味な部屋...。

ほとんどの人は直接は見ることも、ましてや自らが片付けることもしないまま人生を終えるであろう壮絶な現場を清掃する、韓国の特殊清掃業サービス会社「ハードワークス」の代表であるキム・ワン氏の視線をたどります。

主に現場の話を扱った第1 章では、フィクションだと思いたいほどに悲惨な、実際に遭遇した死者の部屋の詳細が記されており、第2 章では特殊清掃員としての葛藤、やりがいや職業病のことまでを赤裸々に綴っています。


「年に1冊だけ読むならこの本をオススメします」

「どのように生き、そして死ぬかを考えさせられた」

「読後、離れて暮らす家族に電話した」

韓国の読者レビューより


キム・ワン

ソウル生まれ、釜山育ち。

東日本大震災を経験した後、帰国して特殊清掃サービス会社「ハードワークス」を設立した。

彼が日常的に遭遇する死の現場について記録を残している。


蓮池 薫(はすいけ・かおる)

新潟生まれ。中央大学在学中の1978年夏、実家に帰省していたところを、現在の妻祐木子さんと共に拉致される。24年間北朝鮮での生活を余儀なくされる。02年10月に帰国。

現在新潟産業大学で准教授として韓国語、韓国文化などを教える。

【著書】「半島へふたたび」で第8回新潮ドキュメンタリー賞受賞。「拉致と決断」(新潮社)他

【翻訳書】「孤将」「私たちの幸せな時間」「トガニ」(新潮社)「走れ、ヒョンジュン」他20冊以上



韓国の読者 書店 出版社による「今年の本」選出作品

待望の日本語版 発売決定!


生きづらいと感じるすべての人に捧ぐ、

韓国で15万部突破の傑作エッセイ!


家族でさえも無関心な、

貧しき孤独な死者たちの

最後のこえをすくいとるーー


その優しくて几帳面な気持ちを、

どうして自分自身に向けてあげられなかったのだろう。(本文より)


「誰かが孤独に死ぬと、私の仕事が始まります。」

コロナ禍真っ只...


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784408650272
本体価格 ¥1,800 (JPY)
ページ数 208

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NetGalley会員レビュー

特殊清掃員として働く著者のエッセイ。
誰かが亡くなりその部屋の片付けのために著者がその部屋に入る。
その部屋にはその人が生きてきた痕跡が残されている。どんな生活をしどんなものを集めていたのか。自死をした人の部屋ではどのような死を選んだのか。特殊清掃員に依頼される部屋の臭いや、物質の腐敗をそのままに描かれている。片付けられなかった人の思いまで伝わってくるようだった。

読んでいてずっと心が震えていた。死への恐怖ではない。
こういう生活をしていた人がいたのだ、著者がその尊厳を傷つける言葉を使わずあくまでも仕事として清掃していくプロ意識を感じる。
誰かの「死」を通して「自分がどう生きたいのか」そう思えてくる。
私が孤独死したときと思うと「書架」に書かれていることは他人事とは思えなかった。この壁一面の本を誰かに片付けてもらわなければならないのか。清掃員にとってはゴミだろうが、こんな本が好きだったのかと捨てる前に一瞬でも思ってもらえたら幸せだろうとふと思う。

読み終えて、私はまず著者が勧めているようにトイレ掃除をした。そうしないとこの本を読んだ感情を整理できなかったからかもしれない。おかげでこうやって感情を落ち着かせレビューを書けた。いつもより丁寧に掃除する、そんな単純なことで私も少し達成感が得られたので、読み終えたらぜひ試してみてほしい。

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とても静かで内省的な文体で語られており、ルポルタージュというより、「死」を見つめた哲学的エッセイの感。
そのため、「特殊清掃」というテーマの煽情的な側面は薄められているので、エグいものが苦手な人でも読めると思う。孤独の中で亡くなり朽ちていった人たちの苦しみは重いが、死者に寄り添い心から悼む著者の姿に救われる。
日本における孤独死との共通点・相違点が興味深い。

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特殊清掃員として働く著者の出会った死者たちの日常、孤独、そしてそこにある匂い、痕跡が消えるまでのエピソードをいくつも知り、読んでいるだけでも苦しくなったりした。どんな状況でも、真摯に向き合い、最善を尽くす著者に敬意をもち、これからますます増えていくであろう孤独死についても考えさせられた。
自殺をとめたり、隣人を気に病んだり、人間らしい側面のエピソードも含まれ、悲惨な状況だけでない日常も含まれていたのは良かった。

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ものすごくよく書けている一冊だと思うが、どうも読んでいると悲しくなる。人は誰もいつかこの世からいなくなる。その後を部屋を清掃する人のお話なのだが、どうもいかん。そうだ、死ぬことは哀しいことで、つらいことなのだ。けれども、天国にそっと眠るように帰る人達もいる。だから、ひきずりたくないのだなあ。クリスチャンである自分は、イエス様のもとに帰ることを意味している。だから、きっと神様は幸せな形でいつか本当に年をとった時に私の魂を連れて行ったくださると思う。そして、私の片割れの魂(それまでに見つけるさ)も同じようにほぼ同時に連れ去ってくれると思う。そう信じたい。

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特殊清掃

死を目の当たりにし、その部屋を片付ける。特殊清掃員の言葉は重く何故だと問いかけている
死を選ぶ人、病気の人、理由は人それぞれだが
部屋の清掃をする事で死者の生活を見て聞き
1人の人生があったんだなと何かを訴えているようだ 
一滴の血を逃さずに… 死者は本当にこの世からいなくなる

自分の持ち物を今一度見直そう
自分が好きな物でも
自分以外の者はゴミでしかないと思う

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本作は韓国で特殊清掃作業に従事されている方の著書である。
私は過去にも特殊清掃に関する書籍を何冊か拝読しているが、
日本と韓国という国の違いはあれども
作業員のとても丁寧な仕事ぶりはほぼ同じで心の底から尊敬に値する。

凄絶な汚染現場の描写に思わず目を背けたくなる方もいるかもしれない。
しかし、いつかは自分も「死」という最期の瞬間を迎える時が必ず来る。
自分が綺麗な死を迎えられずに部屋を汚染させてしまうかもしれない。
後始末をさせてしまう可能性がゼロではない以上、
特殊清掃という職業に少しでも関心を寄せてほしいと思う。

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著者は特殊清掃員という仕事をしている。
亡くなったひとの部屋を掃除する仕事である。仕事の出発点には罪悪感があるという。
なぜならば誰かの死のおかげで生計を維持できる人生、死ぬ人が増えるほど活気を帯びるビジネスであるから。

生まれたら死に向かって生きていく人間という存在自体のアイロニーとともに生きていくということ。

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