一本の木がありました。

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刊行日 2023/07/21 | 掲載終了日 2023/07/31

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内容紹介

美しいモノクロームの世界に紡がれる、桜の木の一生のものがたり

作者によって紡ぎ出された一本の木の物語。そこから文章は究極まで削ぎ落とされ、物語は画家の絵に託されました。本書では、限りなくシンプルな文章と美しいドローイングによって、桜の木の一生が綴られています。

深い山あいの谷川の近くに一本の桜の老木がありました。やがて嵐が起こり、折れて谷川に流された老木。その姿を旅する自分と重ねる老人との出会いと別れ。一本の木は川を流れ、やがて大海原を漂います。どこにいてもどのようになろうとも確かなことは、自身が一本の木であるということーー。人生や生き様と重なる一本の木の物語が、読む者の心を静かに温めます。贈り物にもぴったりの1冊です。

美しいモノクロームの世界に紡がれる、桜の木の一生のものがたり

作者によって紡ぎ出された一本の木の物語。そこから文章は究極まで削ぎ落とされ、物語は画家の絵に託されました。本書では、限りなくシンプルな文章と美しいドローイングによって、桜の木の一生が綴られています。

深い山あいの谷川の近くに一本の桜の老木がありました。やがて嵐が起こり、折れて谷川に流された老木。その姿を旅する自分と重ねる老人との出会いと別れ...


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784756257192
本体価格 ¥1,500 (JPY)
ページ数 48

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NetGalley会員レビュー

山中にある一本の桜の大木、その行く末。墨によるモノクロームでシンプルな世界だからこそ、その色が見えてくる。
落ち着いた、でも侘しい色合いの文字がしんみりと語りかけてくるのは、いつも同じフレーズ。
そう、姿が変わっても、どんな境遇でも、『本質』は変わることはない。その本質がしっかりしていれば、別れや悲しみがあったとしても、いつかはそれに応じていく。
だから、流されるように感じる時も、自分を信じて。きっと自分にふさわしい巡り合いがある。
そんな声が、絵からフレーズから聞こえてくり気がした。力が入っていた心がほっと一息ついた気がした。

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一読、ガブリエル・バンサンの字のない絵本に通じる世界を感じました。
一本の桜の木。老木となり、倒れてもまだ、その木の自分の「旅」は終わらない。
流れ流れて、見たもの。出会ったもの。桜の木は時として姿を変えながら、老人の人生に寄り添うものとなる。木と老人はあの時の出会いを覚えているだろうか。重なり合う奇跡的な時間の煌めき。人生はままならないが、生きるに値するものだ。

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鉛筆のタッチが素朴で暖かくて力強くて、言葉がなくても伝わることがたくさんありました。
倒れて朽ちていく中でも、他者と多くのかかわりを持つことのすばらしさに心が震え、1本の木の生命力のすばらしさを感じます。
余分なものをたくさん身にまとってしまった人間たちには、この木の潔さはちょっとまぶしいかもしれません。

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心うたれる絵本でした。
まさに一本の木の一生が人々の人生に重なって、そして続いていくんだなあと。
それにしてもアニメーターさんがこの本のように絵本の世界にはいってくると、これはもう、すごいことになりそう。だって、みんな好きだもんね、表情のある細密画、デッサン力高いイラストは。興味をさらに広げてくれたのは、くすのきさんが、作だけでなく企画として表記してあること。いったいどうやってこの本が出来上がったのか、知りたいですよ。そして、この本の出版社ってはじめて知ったわけで、なんかわくわくしました。

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鉛筆で描かれた絵のみの作品の中に、桜の木の周りで起こること、また変化していくさまが、こちらも想像力を働かせながら読んでいく感じが良かったです。
じっくり絵を見ると気づくこともあり、何度も繰り返し見るたび、なにか発見のある本でした。形は変われど、どこかで役立っていたりするところもぐっときました。

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魂で描いたものは、魂を震わせるのですね。この作品が、まさにそうです。
一本の木。木自身は、自分を、「一本の木だ」などとは思っていないのかもしれないですね。
でも、くすのきしげのりさんの魂には、一本の木の魂の音色が響いてくるのでしょう。見栄も、衒いも、打算もない、その潔き一本の木の生き様が、くすのきさんの魂を強く激しく揺さぶるのでしょう。
それは祈りのよう・・・自分は、もちろん木ではない。だけれど、作家としての私は、そんな「一本の木」のごとくありたいと・・・
思えば、ひとは、木に比べれば自由かもしれません。木に比べれば可能性の塊かもしれません。だけど、さくらの木は時を違わず、必ず桜の花をさかせる。それにくらべて、人は、可能性に迷うがゆえに、ふわふわした不確かな時を生きてしまうことばかり。だからこそ、この一本の木の一途な、ひょっとしたら不器用と言えるかもしれない、たった一つの道を全霊で生きる姿が、その美しき 生き様が魂を強烈に震わせるのでしょう。
ああ、随分迷ってしまった・・・わたしに与えられた時間はもうどれほど残されているのか・・・
可能性は甘く優しい。キラキラとして眩しくもある。でも、「わたし」が生きたあかしはなにかと問うとき、「わたし」は何者だったかを問うとき、可能性の魅惑的な見栄えはいらないのかもしれません・・・
この作品は、きっと、くすのきしげのりさんの生きたあかしとなるのでしょう。くすのきさんが何物だったかを教えてくれるのでしょう。きっと、木に例えるなら「幹」なのでしょう。
アンジュールを思わせるふるやまたくさんの絵。心を使って受け取る絵本でした。
人が本気になって何かになりたいと努力を重ねるとき、きっと、その「何か」以上に透明で、一途な結晶を生み出すのでしょう。そんな祈りのような絵本でした。ありがとうございます。

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文字がないのに、色もないのに、ものすごくたくさんのことを語りかけてくる…。
絵の持つ圧倒的な力強さと細やかな優しさを体感することができました。
自分がいま生きていること、毎日何気なく過ごしていることも悪くないんだな、って元気ももらえました。

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鉛筆描きのモノクロの世界と何度か繰り返される「一本の木がありました。」という一文だけで成り立つ絵本。
読み手がそれぞれ自分だけのカラーをイメージすることに意味のある絵本だと思いました。
力強くもあり、儚くもあり、希望もあり…。自然界で生きることの喜びを感じました。

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鉛筆で描かれた絵本。
文章は「一本の木がありました。」のみ。

なのに、多くのドラマが描かれています。
繰り返して読むたび、新たな発見があり、
気がつくたびに、胸に去来するストーリー。

一本の木にも
私たちにも
歴史があり、
誰かに希望を届ける事が出来る。

シンプルな絵だからこそ
想像力が広がります。

書籍化されたらもう一度読みたい。
やっぱり大きなサイズで読みたい…
そんな素敵な作品でした。

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最初、この表紙を見た時に白黒なのに桜の色が見え、読んでみたいとリクエストしました。
ダウンロード出来更に読み進めて行くと、文字がないのに状況情景が浮かび、色がついていき、なんて綺麗な絵本なんだろうと思えました。
文字のない絵本は数ありますが、こちらの本も是非実物を手に取り、隅々まで見てみたい、そんな一冊です。

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一本の桜の木の一生。
鉛筆で描かれたシンプルなモノクロのイラスト。

この物語の醍醐味は、桜の木が倒れてから。
むしろ、倒れてからの方が、思いがけないドラマがある。
枝一本になっても、人を救うこともある。


人間の一生も同じだなあ、と思う。
役に立たない瞬間などない。
気が付かず、自分の存在が誰かを笑顔にしていることもある。


ちょうど落ち込むことがあったので、
心に刺さり、涙が止まりませんでした。

素敵な絵本。
誰かへの贈り物にもしたいくらい。

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しっかりとした色彩のある、見るからに完成されたような絵ではないからこそ、
感じることの多様性が描かれているような気がしました。

一本の木の生涯は、
どんなに長く、どんなに多くの人の力になり、希望になるのでしょう。

自分の生涯は、取るに足らないものではい、
どんな小さな力だったとしても、
いつの日か、誰かの力になっているのだと思わせてくれる。
そんな温かい気持ちになれる絵本でした。

世代問わず、手に取っていただきたいです。

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鉛筆一本で描かれたモノクロの絵。文字は綴られていないので、読み手の想像力で読んでいく。桜の木が洪水にあい、根元から流され、その一部は子どものペンダントになったり、長い間海を漂流しているときも、人の役にたち(この船員は、あの男の子が成長した姿)最後は、浜に流れ着き、おじいさんと孫の手で接ぎ木され、また命を繋ぐことができた。壮大な物語です。

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本編に文字は一切ありません。
ストーリーは読み手に委ねられます。
鉛筆でのドローイングは優しく、時にはダイナミックなタッチで自然の脅威を伝えてくれます。
元々あった一本の木。枝が折れたりしてその場を離れても人の命を助けたり動物の居所になったり
加工され役立つ道具などになったり。移りゆく時間の中で形態を変えていきます。どんなに月日が流れても本質は変わらないとのだと、木は人間のようなものだと作者さんはあとがきで言っておられます。
文字がない分、芯に訴えかけてくるようなそんな絵本でした。

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大人に響く美しい絵本。あなたの存在はきっと誰かを支えている。そんなメッセージを私は感じました。
表紙も素晴らしく飾っても楽しめる。この手の絵本が好きな小学6年生にも読んでもらい、反応をみましたが少しピンときていないようすでしたので、もう少し対象は上の年齢層かと思います。

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モノクロで生き生きと描かれた自然の営みが美しかったです。
1本の木が、時間と場所を超えて旅をして、まるですべての命がひとつになったようでした。
タッチがとても美しいので、書籍になったものを大きな紙面で読むのが楽しみです。

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えんぴつ画の力がすごく伝わってくる。「一本の木がありました」から続く、木の来し方行く末の、なんと波瀾万丈なことか。生物としての木、物質としての木、自然の中で朽ちて滋養になる木、人に寄り添い共に在る木、普段は気にすることもない様々な姿に心を動かされた。

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モノクロでシンプルに見えて、でもその絵が力強く物語を進めていく感じでした。読んでいて、ゆったりとした時間の流れを楽しめました。文章が少ない分、ゆっくりと絵を見ることに集中でき、いろいろな気づきがありました。ひと息つきたい時にオススメです。

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一本の木が流れ流れていろんな人とのかかわりで役に立つ
世の中にはたくさんの材料木材が存在する。
どういう役割化を決められていたり自由な存在だったりもする

自分本来の在り方が夢破れても、
流れに任せているうちに意外な人助けができたりもする
誰かと誰かの架け橋にもなれる

私自身も一本の木のように、一人のただの人間として、
流れのまま誰かの役に立って、幸せな生涯を思って生きて終えたい

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一本の木の一生。
絵のみで語りかけてくる。
こんなものに出会う時、言葉のむなしさを感じるほどだ。

アスファルトとコンクリートに囲まれて生活していると、土にふれ、そこに息づくものたちがまさに生きていることを痛切に感じ取る瞬間がある。言葉は交わすことがなくても。

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