絵物語 動物農場

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刊行日 2023/10/18 | 掲載終了日 2024/01/29

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内容紹介

美しい絵物語で読むジョージ・オーウェルの傑作

「わたしやほかの仲間が夢みて必死に頑張ったのは、こんな世界のためじゃない。」人間にしいたげられてきた動物たちが、自由と平等という理想をかかげ、運命に立ち向かうが……。人間はどれだけ非道で残酷になり得るか? そしてまた、歴史は繰り返すのか? ソビエト連邦の歴史をモデルに、ジョージ・オーウェルが皮肉をこめて見事に描いた動物物語。金原瑞人による巧みな訳文と、美しい挿画でおくる新訳決定版です!


訳:金原瑞人

法政大学教授・翻訳家。 訳書は児童書、ヤングアダルト小説、一般書、ノンフィクションなど600点以上におよぶ。


美しい絵物語で読むジョージ・オーウェルの傑作

「わたしやほかの仲間が夢みて必死に頑張ったのは、こんな世界のためじゃない。」人間にしいたげられてきた動物たちが、自由と平等という理想をかかげ、運命に立ち向かうが……。人間はどれだけ非道で残酷になり得るか? そしてまた、歴史は繰り返すのか? ソビエト連邦の歴史をモデルに、ジョージ・オーウェルが皮肉をこめて見事に描いた動物物語。金原瑞人による巧みな訳文と...


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784756255600
本体価格 ¥1,800 (JPY)
ページ数 192

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NetGalley会員レビュー

それまで人間が運営していた農場では、動物たちは酷い扱いを受けていました。重い荷物を運ぶ動力だったり、牛乳や卵を供給する機械のような扱いを受けていた彼らは、「人間を追い出して自分たち動物だけの農場を作る」という計画を立てました。

 リーダーとなったのはナポレオンとスノーボールという二匹の豚でした。計画は成功し、動物だけで運営する農場が生まれたのです。最初の頃はとても幸せでした。人間が搾取していた分を自分たちで公平に分け合っていく暮らしはとても理想的に思えたのです。でも、スノーボールが追放されて、リーダーとなったナポレオンは次第に権力を強めていったのです。

 この原作が書かれたのは1945年、第二次世界大戦が終わった年です。この物語の中でナポレオンはレーニンを、スノーボールは後に暗殺されてしまうトロツキーをモデルにしています。ソ連は「みな平等」という思想で生まれた国であったはずなのに、実際にはそうはならず1991年に崩壊しました。

 国家であれ、会社であれ、宗教であれ、権力を持つと、人はなぜ余りにも愚かなことをしてしまうのでしょう。この頃のニュースはそういうことばかりです。結局は「欲」なんでしょうか。

 80年近く前に書かれた小説が、まるで今日のことのように思えるのが怖くてなりません。

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ジョージオーウェル。
何年か前から彼の名前がよく頭の中をよぎる。
何十年も前の茶色く焼けた文庫本が実家の本棚から見つけ出してきて手元にある。1984年。何度か読みかけてそのたびに最後まで読み通していない。描写があまりにも生々しいからだ。
今ここに新しい装丁と美しい挿画、そして金原瑞人氏の新訳で彼のもう一つの名著が世に出る。動物農場。
今初めてこの物語に接する読者は、ここに出てくる登場人物たちの背景を知らないかもしれない。この新刊にも歴史的背景には触れられている。それすらも、もう歴史の教科書に出ていたっけ、というくらいの認識かもしれない。
ページをめくるまえに思い浮かんだのは、誰よりも勤勉に誠実に働いた者の姿だった。読む前から切なく悲しくなった。
オーウェルの著書は(動物農場しかり1984しかり)彼のすさまじい予見の力の生んだものなのだろうか、今の時代に通じるものを山ほど含む。考えさせられる寓話だ。

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翻訳が多く出ている寓話の、金原瑞人訳+豊富なカラー挿絵は、海外文学の苦手な人にもいいと思います。
四年前の初読(ハヤカワepi文庫)ほど強烈な怖さはありませんでした。
何も考えないことこそ罪があり、悪いのは権力者だけではないと、初読の時と同じ感想になりました。そして動物たちが小さな違和感をやりすごし続けた顛末は、自分の日々の生活を暗に指摘されている気もします。
差別意識と優越感がキーキーからも見えて、良心の呵責はなかったのかと最後まで考え続けました。

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ジョージ・オーウェルの作品初めて読みました。
あまりにも有名で『1984』もずいぶん前に買っているのに、難しそうなイメージを持っていたので敬遠していました。
金原瑞人さんによる翻訳と美しい挿画により、とても読みやすかったです。
1945年に出版され当時の「ソビエト連邦」の歴史を動物たちを歴史上の人物に置き換え、風刺の効いた作品だと思いました。

動物たちが反乱を起こし人間たちから自由を得る。そして規則を作り自分達の理想とする暮らしをしようとする。
しかし豚たちが他の動物たちの上に立ち、支配していく。これでは人間に飼われているのと変わらないのではないかと思ってしまう。

発売から80年近く経ているのに変わることのない、人間の姿を突きつけられた思いがしました。「絵物語」というだけあって挿画のおかげで動物たちのイメージがつきやすく混乱せずに読むことができました。
既に書店に並んでいて、とても装丁が美しかったです。
『1984』も読んでみようと思います。

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先に文庫で本書を読んだことがありましたが、挿絵が追加されることでよ情景がより頭に浮かびやすくなったように感じます。一方で、先に本書を読んでしまうと頭のなかのイメージが固定化されてしまうため、叶うのであれば先に文庫を読んでから本書を読むことをお薦めします。

ともあれ、一度読んだ本をこういった形で読み直すことは新鮮な体験でした。

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昔、読んだのですが、この絵がたくさんあるわかりやすい翻訳で再読。面白くないのですが・・・、大切なテーマだと思います。スターリンとか共産主義の批判がモチーフだと思います。人間から動物が搾取されているので、動物が革命を起こして人間から独立し動物農場を作るまではいいが、豚二人の対立や、相手をはめて失脚させ、ナポレオンという豚と仲間の豚が特権階級みたいになり全体主義国家みたいになる支配者みたいな感じは気味悪い。ここから感じたのは、人の愚かさだった。

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ジョージ・オーウェル。
その作家の名前と、「1984年」「動物農場」という著作があることは知っていましたが、
まだ読んだことはありませんでした。
なかなか手を出せずにいたところ、
挿し絵があって読みやすそうな本書なら、物語に入っていけるのでは、と思いました。

この本が出版されたのが第二次世界大戦後の1945年。
ソビエト連邦の歴史(ロシア革命)を動物にたとえ、
自由を勝ち取ったはずの人々が、いつの間にか非道で残酷になっていく、
人間の恐ろしさをも伝えようとしていると思います。

革命によって、果たして、人々の生活は良くなるのだろうか、という、一見絶望的に見える終わり方でもありますが、それは私たちに考えさせる力を持っているのではないのでしょうか。

子どもたちが喜んで読む絵本で描かれたなら愛らしいであろう挿し絵も、
風刺画のように見えてきます。
自分なら、どの動物の立場になるだろうか、と考えながら、読みました。
私的には、愚かで、頑なで真面目過ぎるかもしれない馬のボクサーが好きでした。

これを機に、ジョージ・オーウェルの他の作品にも手を伸ばしたいと思います。

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翻訳はベストセラーにもなっている「青空のむこう」の金原瑞人さん。やはり読みやすい。挿絵も可愛いような風刺の効いたデザインで表情を読み取るのも楽しいし切なさもある。
これは動物たちが反旗を翻し人間を追い出して自分たちの農場を作っていく話。
最初は夢のある未来へ向かってみんなで協力していくのだけれど、色々おかしい方向へ。
動物によって知能指数が違うので理解出来ないものもいたり気付けば言われるがまま動いているものがいるのもなんだか納得してしまう。
いつの間にか豚がヒエラルキーのトップになり都合良いように初めに決めた取り決めが覆されていたり、不満は受け入れられない、文句を言うものは排除と独裁国家になっていく。
読んでいて政治と一緒だな、と思う。
選挙で都合の良い言葉を述べて当選したらしたで初めに言ったことも変えてしまう。難しい言葉を並べ立てて説明されるも途中で分からなくなると考えることをやめてしまう人もいる。不満を持ちながらも解決策も分からないし任せるのが結局は楽だし安心だからそのまま進めてしまっている。
考えることをやめたら終わりだと思う。終わり方は含みを持たせた内容。このあとどうなるか想像すると不安だけが残る。
あとがきを読んでソ連の歴史を元にした風刺物語なんだと知り納得。

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いくら掲げた理想が素晴らしいものであっても、
それがそのとおり実現されることは非常に困難であることが、
権力を持ったものの豹変ぶりと醜悪さで描かれている。
その豹変も、一昼夜にして変われば目に付き気付かれるだろうけれど、
ゆでガエルのように徐々に変わると気付いた時にはゆだっていて、
そのときに熱いと気付けたとしてももう遅く、取り返しがつかない。
他人事でもないし、昔話でもない。
いまも現在進行形で行われていることへの警鐘だと思う。

ときには見開きも使って挿入されるイラストが、
かわいいのに皮肉がきいていて物語によい味わいを加えている。

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農場の動物達が蜂起して人間を追い出し、自由と平等の理想を掲げる。しかし豚がリーダーとなり他の動物達を騙して独裁者となり、次第に圧政を敷く。ロシア革命からソビエト連邦となる歴史の風刺だと読んでいて気づいた。ジョージ・オーウェルの古典名作だが現代にも通じる無知と支配の構造。皮肉で面白くて考えさせられる。また、イラストが綺麗で魅力的なので、より読みやすくなっていると思う。

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かの有名な動物農場をとうとう読みました
これは歴史の教科書といってもいいのではないかと思います
読みやすい翻訳で挿絵もかわいくきれいでとてもスラスラとページが進みました
ジョージオーウェルさんの他の作品も読んでみます

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文字だけより断然わかりやすいと思いました。
以前実はこの本を図書館で借りてきて読もうと思っていたのですが途中で挫折した経験があるんです。
なので、リベンジ読書!という感じで読めました。今回は時間もあったし絵もあったので文字だけよりわかりやすかった気がします。

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噂には聞いていた「動物農場」、新訳がNetgalleyに収録されたので、初めて読んでみました。
冷戦時代を知る世代としては、共産圏の悲惨さや醜悪さがまことにうまく動物の世界に置き換えられていることに舌を巻きます。冷戦終結後の世代はこの作品の魅力をフルに味わえないと思われ、お気の毒としか言いようがありません。

それとは矛盾するようですが、近年、世界の各国に「大衆の支持を得た独裁者」が出現し、権勢を誇っています。いつの時代にも、そして世界のどの地域にも「ブタのナポレオン」は現れるのですね。その点で、本作はいささかも今日性を失ってはいない。民衆に彼らを追い落とす勇気と知恵があらんことを。

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