水はうたいます

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刊行日 2023/11/20 | 掲載終了日 2023/11/09

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内容紹介

ひとしずくの水は、まるで透明な音符。それは集まり流れ、天にのぼり地に降って、歌いながら世界をめぐる。――童謡「ぞうさん」の詩人まど・みちおは、すぐそばにあるなんでもないことに奇跡を見出しつづけ詩に結晶していった。澄みわたる絵本のシンフォニー。

没後10年を記念して刊行が続く「まど・みちおの絵本」シリーズの一冊。

ひとしずくの水は、まるで透明な音符。それは集まり流れ、天にのぼり地に降って、歌いながら世界をめぐる。――童謡「ぞうさん」の詩人まど・みちおは、すぐそばにあるなんでもないことに奇跡を見出しつづけ詩に結晶していった。澄みわたる絵本のシンフォニー。

没後10年を記念して刊行が続く「まど・みちおの絵本」シリーズの一冊。


おすすめコメント

すぐそばにある何気ないものに、まどさんは驚き続ける人でした。なんどでも世界を発見しなおす人でした。そんなまどさんの詩を読むことで、私たちも、すぐそばにある「奇跡」に気づくことができます。一滴一滴の水が地面にしみていくように、ページをめくることで一行一行の言葉が心に刻み込まれることを願って、この絵本は生まれました。

まどさんの詩という楽譜を、nakabanさんが絵筆で奏でた、この澄みわたる絵本の音楽に、あなたも耳と心を澄ませてください。〈松田素子(編集者)〉

すぐそばにある何気ないものに、まどさんは驚き続ける人でした。なんどでも世界を発見しなおす人でした。そんなまどさんの詩を読むことで、私たちも、すぐそばにある「奇跡」に気づくことができます。一滴一滴の水が地面にしみていくように、ページをめくることで一行一行の言葉が心に刻み込まれることを願って、この絵本は生まれました。

まどさんの詩という楽譜を、nakabanさんが絵筆で奏でた、この澄みわたる絵本の音...


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784652205976
本体価格 ¥1,900 (JPY)
ページ数 32

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NetGalley会員レビュー

水が歌う。どんな声で音でだろう。

水が今の状態を精一杯奏でている。歌っている。
それが今までの過去のどんな時でも、形が全然違っても、
それぞれの時を精一杯に奏でている。歌っている。

リズムのいい繰り返しの音を、
大写しになった特徴のある水のシーンを、
綺麗で潔く切り替わる美しくて静かで優しい水の風景とともに、
いろんな日の思い出や、これからのこんな日を映している。

水の色や質感だけでなく、
その日の風の強さや空気のにおいまでここに感じるような、
Nakabanさんの絵もまどさんの文章とともにしっかり心に残ります。

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まどみちおさんの詩は、心がしんとする。
穏やかな気持ちで、凪いだ気分。
それに鮮やかな色使いのイラストが華を添える。
音のリズムや擬音語も面白いので、子どもへの読み聞かせにも良いと思う。
文章と絵の美しさを、ゆったりと楽しめる絵本です。

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なんて美しい水のいろいろでしょう‼︎nakabanさんの描く澄み渡る水のさまに心洗われます。
水の記憶のあれこれを楽しげに歌い上げたまど・みちおさん。
水はこの地球上から決してなくならず、姿を変えて巡り続けるからこそ、たくさんの状態の記憶を持つのです。それを「えいえん」と捉えたまど・みちおさん。
一滴の水にわたしも永遠を感じてみましょう。遥かな気持ちになるでしょう。感謝の気持ちも湧くでしょう。

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まど・みちお先生が綴っていく詩。水という存在の転生を、その輪廻を、そしてその永遠を、リズミカルな言葉の繰り返しで表した詩。
それに合わせて、水のありようを、遠くから、間近から。また鮮やかに、白く落ち着いて。そして静かに優しく描き出していく絵。nakaban先生の絵。
二人の才能が豊かなハーモニーを奏で、ほっとして、ゆったり息をつきながら、微笑んで見ていくことができる絵本ができあがった。

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子どもたちに声を出して読んであげたい、まどみちおさんの詩。
絵も詩に合っていて、ゆっくりと言葉と絵を楽しみ、眺めながら読み進めました。みずと共に季節や時を巡っていくように。
心がザワザワする時に読むと絵本を閉じた時には心が凪のようになっている、そんな絵本だと思いました。

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夏がおわり気温がさがってきて、朝まどにつく水滴をながめながら。

そうか、これは水の記憶。
過去未来現在をたびする、水の記憶だ。。。

と言うことに思いいたる。

短い言葉のなかにある深淵。
水の旅。

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まどみちおさんの詩を1行ずつゆっくりとあじわいます。
添えられているのは写真のような様々な表情をした風景。
どこかで見たような、いえ見ていなかったとしたらきっと心の風景。

おしまいに全文が掲載されているのもひと味違ったあじわいです。

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まどみちおはいつまでも子どもの心を持った詩人です。その一方で哲学的な視点を持った不思議な詩にハッとさせられます。この「水はうたいます」も永遠の時を感じさせる川の流れに合わせて言葉を紡ぎ、音をのせる。その音は水の流れが起こす擬音のようであり、その姿を映す擬態のようでもある。普段使われるような水の音を表す言葉はなく、ちょっと漢字にでも書いてみたい気がする。まどさん特有の言葉の宇宙なのかもしれない。
一つ一つに添えられた絵は、その水の流れにこめられた世界を十分に表す勢いのあるもので子ども達にも楽しんでもらえると思う。

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まど・みちおさんがクローズアップされがちでせすが、この本一番の見どころは動きを感じさせるnakabanさんの絵でしょう。しずくは今にもポタッと落ちそうだし、波は静かに寄せてきているし。みずが「うたっている」のをこんなふうに描くんだなと、ひとつひとつの絵を何度も見返しました。
幼い子どもでも、地球の中で水がどのように形を変えながら動くのかをざっくりとでも知ってから読むと、味わい深く感じることができる気がします。

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