カラス殺人事件

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刊行日 2023/11/24 | 掲載終了日 2023/11/23

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内容紹介

生物学者ネル。博士の知識なくして、この謎は解けない。

英国Amazonレビュー3300件以上 ★4.1(2023年10月現在)

田舎町の奇怪な殺人事件に美人学者が挑む。生き物トリビア満載の英国ミステリ!

解説・大矢博子

伯爵令嬢・ネル博士の専門は生態学。断じて殺人ではない。しかし英国の田舎町の荘園領主クロウズ嬢が殺され、事態は一変。現場で動植物の調査をしていたネルは第一容疑者になったのだ。ジェームズ刑事からの疑いを晴らすために、同僚のアダムとともに生き物の専門知識を駆使して真犯人に迫るが…。これは何年も前から仕組まれてきた罠なのか? サスペンスフルでキュートで知的。先が見えない超絶コージーミステリ。

「著者自身が生態学者なのだが、その専門知識の描写が謎解きにかかわってくるくだりは本書の大きな読みどころだ。また人間模様の面白さもある。同僚のアダムといい感じのネルだが、そこへ現れたのが刑事のジェームズだ。ジェームズはネルに一目惚れするが、同時に彼女を疑わなくてはならない。そしていよいよネルが逮捕かとなったとき──ここで「えっ」と声が出てしまうほどの意外な事実がわかる。人は人をどこで判断するか、という大きなテーマがこの物語には隠されている。コージーにしてサスペンスフル、知的にしてロマンティックな一冊なのだ。」――大矢博子(書評家)解説より


著者紹介

サラ・ヤーウッド・ラヴェット

16年間生態学者として動物(および人間)の夜行性を研究した後、殺人に興味を抱くようになった異色のミステリー作家。動物の研究をするため、イギリス全土および世界中の遺跡を調査している。博士課程では、絶滅したと思われていたイギリスの種(ルビ;しゆ)を再発見し、その記録はロンドンの自然史博物館に保管された。

法村里絵

1957年東京生まれ。女子美術短期大学卒。翻訳者。主な訳書に、ハイド『ペイ・フォワード』(角川文庫)、ゴールズワージー『林檎の樹』(新潮文庫)、ウォー『生まれながらの犠牲者』(創元推理文庫)などがある。

生物学者ネル。博士の知識なくして、この謎は解けない。

英国Amazonレビュー3300件以上 ★4.1(2023年10月現在)

田舎町の奇怪な殺人事件に美人学者が挑む。生き物トリビア満載の英国ミステリ!

解説・大矢博子

伯爵令嬢・ネル博士の専門は生態学。断じて殺人ではない。しかし英国の田舎町の荘園領主クロウズ嬢が殺され、事態は一変。現場で動植物の調査をしていたネルは第一容疑者になったのだ。...


出版社からの備考・コメント

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出版情報

発行形態 文庫・新書
ISBN 9784041133064
本体価格 ¥2,000 (JPY)
ページ数 512

閲覧オプション

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NetGalley会員レビュー

ミステリー要素は最後の方にならないとなかなか進みませんが、生態学の豆知識が盛り込まれていて、他にはないミステリーだと思います。また、ラブストーリー的な要素や主人公の苦悩なども含まれていて、どれか一つ飛び抜けているというより、これもあれもと百貨店のようなミステリーという感じがしました。

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イギリスでは「ネル・ワード」シリーズとして四作が刊行、六作目までが刊行予定だというシリーズの第一作。
主人公ネルはコウモリを調査する生物学者だ。
彼女には同僚に隠している秘密がある。
調査をしている家の女主人が殺され、ネルは殺人事件の容疑者となる。

ネルが同僚に隠している秘密にも驚くが、その秘密を利用し殺人事件に迫り、殺人事件の真相は驚きの展開となる。
著者が生態学者ということでその専門知識もふんだんに描かれとても面白い。
コウモリの餌を与える場面では、そうやって餌をあげるんだという驚きと想像すると声が出そうになってしまう。生き物を愛しそうに手に乗せるネルの動きから、コウモリの体温が伝わってくるようだった。

殺人事件を捜査する刑事ジェームズと、同僚のアダム。そしてネルの関係。そこで終わってしまうの!!!というむず痒さが残りこれはぜひ続編も翻訳してほしいです。

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クロウズ(カラス)殺人事件の容疑者になってしまった生態学者のネル。彼女は自分が犯人ではないことがわかっているので、ネル自身が事件究明に乗り出します。ネルはコウモリの生態研究をしていて警察に事件の取り調べを受けるときも生物関連のことになると実に活き活きと語りだします。そして生物学者だから気づけたことが大きな鍵になって……。生態系が詳しく書かれていて生物の魅力がよくわかるミステリでした。

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イギリスが生んだ新たな名探偵は生物学者!
表紙から、ダークな連続殺人事件のようなものを想像してましたが、コージーミステリだったのは意外でした。
動物への愛情と職業意識にあふれた主人公ネルは魅力的だし、彼女をとりまく男性陣との関係も気になります。
視点が変わってそれぞれの登場人物の心情が丁寧に描かれるので、人間ドラマとしてもおもしろく、イギリスらしい階級意識も興味深い。
今作ではコウモリの◯◯が謎解きに一役買ってくれたけど、次はまた別の動物にスポットがあたるのかしら。
次の回も楽しみです!

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生態学者の作者による専門知識の描写は大変興味深く読むことができました。
ただミステリーとして見るとどうでしょうか。ヒロインによる専門知識を生かした探偵活動は確かに犯人へと近づいてはいくのですが、犯人だと推察した理由は地道な収集活動で得たいわばゴシップであり、かつそれが警察もすでに把握している情報にすぎない点にやきもきさせられます。最終的にヒロインが専門知識によって得た情報と警察の捜査を合わせることでようやく犯人の有罪を確定させることができたのは間違いないのですが、犯人が勇み足でやらかした印象の強すぎる逮捕劇もどうかと思います。
同僚のアダムと刑事のジェームズによる恋愛劇もふんだんに盛り込まれており、こちらは次回作に持ち越しとなっているため、キャラクターに魅力を感じる人にはおすすめできます。

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事件の謎を解き明かすのは、必ずしも生粋の探偵や刑事ばかりというのではない。AIエンジニア、宇宙飛行士、司書。ミステリには様々な舞台があり、それだけに探偵となりうる人物も多岐に渡っている。
 こうした形のミステリの何が素晴らしいかって、普段なら表立って目に触れることのない職業が魅力的な謎と共に開陳されることで、その業界の世界に没頭できるということなのです。

 本作は生態学が題材となっており、著者自身が生態学者であるからこそ披露される動植物の蘊蓄が、本筋の謎以外にも楽しませてくれる要因でした。

 容疑者となってしまったネル・ワード博士がその容疑を晴らすために実行した調査では、自然の雄大さのみならず生態学者ならではの観点を堪能することができました。生物の残した些細な証拠から論理的な思考を働かすという点から、生態学者が最も探偵業に肉薄しているのではないかと思います。
 一方、警察側の視点でも謎の外堀が埋められていき、これによって容疑者たちの相関関係に変動が生まれ、誰もが怪しく見えてくるのが面白い。
ネル自身、誰が自分を貶めたのかが全くわからない闇にいるからこそ、そのサスペンスフルな雰囲気が手に汗を握らせました。
 500頁近くあるにも関わらず、中弛みのない展開が続いていき、気付けば読了していました。

 また、本作は殺人を扱ったミステリでありつつコージーとしての側面も持ち合わせており、これがいわゆる“小説”としての土台にもなっていました。
 ネルと職を共にする生態学の仲間たち。そこで交わされる、いじらしいロマンス。心を奪われることもあれば切なさに胸を締め付けられることもあって、その行方にも目が離せなかったです。
 ネル博士に限らず人の立場を明文化するのが難しいからこそ、対人関係に悩みが生じてしまう。彼女と親しいアダムも、彼女を取り調べるジェームズも、本来の自分としてどのようにネルと接したいのか。この駆け引きにも似た機微のやり取りが、非常に読ませました。

 “その人”を見るとき、私は何を大切にすべきか。

 たびたびネルの内側で溢れる訴えに、胸を打たれました。

 そして──ネルの生態学者としての矜持が発揮される、コウモリの「ゾロ」への献身も良かったです。私はそれまで全く興味を抱かなかったのに、読後、コウモリの価値観が変わり、愛おしさを覚えるようになりました。
 今後もシリーズを追うごとに好きになる生物が増えていくのだろうか……と、ちょっとした楽しみが増えてくれました。

 殺人を扱ったサスペンスフルでありながら、ロマンスに溢れたコージーミステリ。
 読後感はいい意味でさっぱりしていました。

 面白かったです。

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若く美しい生態学博士ネル。
開発に伴う調査を担ったために、殺人事件に巻き込まれます。
彼女には秘密があって…

過去のトラウマにより、伯爵令嬢という出自を隠し続ける主人公。
そのためにいい感じの同僚アダムとの関係もギクシャクし、
刑事からは余計な容疑もかけられることになって
なんともじれったく「早く打ち明ければいいのに!」と思いつつ読んでいると
割り込んできた刑事ジェームズともなんとなくいい感じで
どっちが本命!?もどかしく感じつつ三角関係は次作へ持ち越し…。
続きが気になります。

本筋の殺人事件には、ネルの専門知識が役に立ち
さすが、生態学者の紡ぐ物語といったところ。
レアなコウモリの様子がなんとなくかわいらしく感じられました。

ところで、タイトルのカラスってどこから…?
大きな役割を担っているのはコウモリだと思うのだけど
読むのに時間がかかってしまったので、何か読み落としてしまったのかしら…
もう一度読み直すか、ちょっと悩みつつ。

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