サイレント・ヴォイス

想いのこして跡をたどる

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刊行日 2024/02/20 | 掲載終了日 2024/03/16

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内容紹介

全部みせて、あなたが遺した想いを――。

残留思念が視える異能の遺品整理士・柊つかさが、
「死」の裏側にある想いを紐解く命の感動作!

☆ ☆ ☆

【ゲラを読まれる方へ大切なお願い】

・校了前のデータを元に作成しています。刊行時には内容が異なる場合があります。
・レビューなどでのネタバレ行為はネットギャリーのみならず、外部サイトやSNS等の多くの方が目にする場でもお控えください。
・自分には合わない作品だった場合、今後のためにも建設的なご意見をよろしくお願いします。

※今作は作者のご厚意によって提供いただいた校了前の大切なゲラを公開をしています。
※今作にこれから出会うであろう多くの読者のためにも、ご理解の上、素敵なレビューによる応援とご協力のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

☆ ☆ ☆

【あらすじ】

私たちの仕事はただの掃除じゃない。
故人が最後に遺した想いを、私たちは見つけ、遺族に伝える義務がある――。

柊つかさは、残留思念が視える異能の遺品整理士。

遺品整理会社「メメント」に勤める彼女が許せないのは
故人の想いを見過ごして無駄にすること。

怒り。悲しみ。後悔……遺品から伝わる声なき声を聴き、故人の想いを知った時、
彼女は「死」の裏側にある真実へとたどり着く。

故人が伝えられなかった想いを個性豊かな「メメント」の仲間と届けるつかさ。
だが、そんな彼女にも秘密があるようで……。

札幌を舞台に「遺品整理」という、心に寄り沿う仕事を通して紡がれる命の物語。

【目次】

第一話 散らかった部屋
第二話 孤独な死
第三話 死の責任
第四話 呪われた家
第五話 遺されたもの

前日譚 三年前、出会い
後日譚 忘年会

◆著者について

松田詩依(まつだ・しより)
3月16日生まれ、魚座のO型。北海道在住。小説家・漫画原作・シナリオライター
2021年『東京幽世公安局』で、小学館キャラブン!「アニバーサリー賞」を受賞(『東京かくりよ公安局』と改題)。
他の著書に『ようこそアヤカシ相談所へ』『霧原骨董店あやかし時計と名前の贈り物』『香屋夢見堂~夢の香りは縁を結ぶ~』などがある。

◆イラストレーターについて

夢子(ゆめこ)
イラストレーター。
主に、書籍の装画、ソーシャルゲームのキャラデザ、TC(MTG)等。人物が得意。
池袋PARCO×R11Rにも参加し、中高生からの注目度も高い。    

全部みせて、あなたが遺した想いを――。

残留思念が視える異能の遺品整理士・柊つかさが、
「死」の裏側にある想いを紐解く命の感動作!

☆ ☆ ☆

【ゲラを読まれる方へ大切なお願い】

・校了前のデータを元に作成しています。刊行時には内容が異なる場合があります。
・レビューなどでのネタバレ行為はネットギャリーのみならず、外部サイトやSNS等の多くの方が目にする場でもお控えください。
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出版社からの備考・コメント

【書店員様へご案内】

◎拡材や新刊配本のお申込みにつきましては、
【マイクロマガジン社 販売営業部】までお問い合わせいただけますと幸いです。

件名に「ことのは文庫 10月新刊の注文」と明記の上、
「番線 or 番線情報」「書店名」「ご発注者様名」をご記載いただき
【hanbai-bceigyou@microgroup.co.jp】までメールにてご連絡くださいませ。

※受注状況によってはご希望数より調整が入る可能性がございます。予めご了承ください。
※価格は予価です。

◎こちらの新刊タイトルのお申し込み締め切りは2024年1月15日迄承っております。

【書店員様へご案内】

◎拡材や新刊配本のお申込みにつきましては、
【マイクロマガジン社 販売営業部】までお問い合わせいただけますと幸いです。

件名に「ことのは文庫 10月新刊の注文」と明記の上、
「番線 or 番線情報」「書店名」「ご発注者様名」をご記載いただき
【hanbai-bceigyou@microgroup.co.jp】までメールにてご連絡くださいませ。

※受注状...


おすすめコメント

◆先行ゲラ読みをした書店員様からのコメント◆
「素敵な物語でした。
 つかさちゃんのような人がいて、遺族に思いを伝えてもらえたら、故人としては嬉しいですね。
 もちろん、良い事ばかりじゃないですが、何も伝えられずに逝くのは淋しいと思ってしまいます。
 私の遺品整理は是非とも、つかさちゃんにお願いしたい。」

●独特な価値観を持つ強い女性主人公
遺品整理というお仕事モノとしてのウンチクもあり。
●故人の想いを遺族へ伝えるために奮闘するハートフルなストーリー


◆先行ゲラ読みをした書店員様からのコメント◆
「素敵な物語でした。
 つかさちゃんのような人がいて、遺族に思いを伝えてもらえたら、故人としては嬉しいですね。
 もちろん、良い事ばかりじゃないですが、何も伝えられずに逝くのは淋しいと思ってしまいます。
 私の遺品整理は是非とも、つかさちゃんにお願いしたい。」

●独特な価値観を持つ強い女性主人公
遺品整理というお仕事モノとしてのウンチクもあり。
●故人の想いを遺...


販促プラン

あなたの【おすすめコメント】大募集!!
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①応援レビューを拡材(帯またはPOP)やECサイトに使用させていただきます!

期間内にいただい応援レビューを、拡材に使用させていただく場合があります。
掲載文字数に制限がありますので、一部抜粋の上、整理した文面になります。
書籍オビに採用された方にはサイン本を1冊進呈します。

※掲載時には事前にご連絡・確認をいたします。
※サイン本の発送は国内に限らせていただきます。
※出版社にメールアドレスを開示設定されていない場合は、送付先の確認のご連絡ができかねますのでご注意ください。

《拡材用の応援レビュー募集期間》
~2024年1月15日(月)午前10時

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《特設サイト応援レビュー募集期間》
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書籍オビに採用された方にはサイン本を1冊進呈します。

※掲載時には事前にご連絡・確認をいたします。
※サイン本の発送...


出版情報

発行形態 文庫・新書
ISBN 9784867165331
本体価格 ¥720 (JPY)
ページ数 288

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NetGalley会員レビュー

優秀な遺品整理士のつかささん。勤務態度もまじめなのに職場を転々としているのは遺品の残留思念が読み取れる特異体質が影響していて……。亡くなった人の想いを尊重したいがために真っ直ぐなもの言いで遺族とぶつかってしまうこともある。でもその言葉はとても真摯でピシャっとしてやったりなところは快感でした。同僚の気がかり。この思念は最後の言葉だけを捉えると恨みのようですが、つかささんの能力で本当の想いが彼に届いて良かったです。社長も和む方で、メメントは良い会社ですね。つかささんが来年もこのメンバーで忘年会しているといいな。

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遺品整理会社「メメント」で働く柊つかさ。彼女は、遺品の残留思念を読み取る力を持っている。バディを組む州雲と共に一癖も二癖もある依頼人から託された遺品を丁寧に整理していく。その過程で明らかになる驚きの真実。遺品に残された故人の想いに気付いた時、残された遺族は何を想うのか…。涙なしでは読めない心にぐっとくる物語だった。

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この世を去ってしまった人の思いを知ることはできない。
もう問いかけることはできないけれど、残された側のひとの思いが時には彼らの気持ちを台無しにしてしまうこともあるのだな…と、可能な限り伝えようと踏みとどまるつかさの信念に改めて教えられる思いがしました。
つかさも少々不器用ですが、自身の経験からくる真摯な願いを受け止めてくれる同僚や上司と出会えて、自覚以上に余裕が持てるようになってこれてるんじゃないかな。よかったね。

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義父が亡くなって空き家となった家を妻と片付けた経験があるだけに、つかさが洲雲に言い放った「故人が最後に遺した想いを私たちは見つけ、遺族に伝える義務がある」という言葉がズシンと心に落ちてきた。その後にも、彼女の言葉の重さに、逝った者と残された者の気持ちを繋げようとする思いの現れに、心打たれ続けた。

遺品整理士として家や部屋、片付けるものの様子だけから、持ち主のことがこれだけ分かるのか。まずそれに驚かされた。更につかさの力が加われば、亡くなった人の想いは確実に伝わってくる。だからこそ、つかさの真摯な態度と、天職と言い切る彼女の姿に胸をうたれた。ただ、あの、勘だけでストレートに突っ込んでいく様には、毎回ハラハラさせられた。でも、それで逝った者と残された者の気持ちが繋がることに、彼女の願いが伝わったことにほっとした。そして気づいた。残された者の頑なな心をときほぐすには、それだけの強い信念が必要なのだと。彼女はそれを持っているのだ、と。

前日譚。メメントはラテン語でmemento。意味は『記憶』『忘備録』『記念品』。つかさが働き続けるにはふさわしい社名だと思った。そして、これは〈3年前〉で、その3年後に社長から〈運転免許〉があるかを確認されたこと。それが第五話と重なってきて、これはつかさと洲雲にとって『運命』なのだと悟った。

そして後日譚。これでいい。燃え上がらなくても、燠火のようにずっとずっと続く想いがあることがわかったから。

異能かもしれない。奇異の目で見られるかもしれない。でも、それがあるから信念を貫ける。『想いのこした跡』=『サイレント・ヴォイス』をたどることができ、それを繋げることができる。そう信じているから、つかさはこの力を受け入れている。それが、辛い過去を乗り越えた彼女の強さなのだと感じた。

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遺品整理士の柊つかさは遺品に触れると故人の記憶が映し出される。それを彼女は残留思念と呼ぶ。
遺品を片付けるだけではなく、故人が本当に伝えたかった思いをつかさが家族へ届ける。
のこされた者たちは沢山の“たられば”を抱えている。その“たられば”は遺族の時間を止めてしまうほどのものだ。
つかさが遺品を通して伝える故人の思いにより、遺族たちの時間が動き出す。そこには知りたくない思いも含まれているかもしれない。でも故人がいなくなっても残してくれた本当の思いを知ることにより歩み出すきっかけとなる。

私も家族が亡くなり実家の片付けをした。
懐かしいものが出てくれば様々な思いが溢れてしまい片付ける手が止まってしまった。手が止まるたびに無数の“たられば”が頭のなかに浮かんだ。そのため私もプロに依頼し本当に手元に残したいものだけを選ぶことができた。もしつかさが居てくれたら私にも家族が残してくれたメッセージを受け取れたのかもしれないな。

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切ないとか悲しいのではなく、ひとつひとつのエピソードを読み終えるたびに心を温めてくれる優しい生と死の物語でした。大切な人の死を経験したことのある人なら絶対感動する作品だと思います。私も今を生きていることへの感謝と、毎日仏壇に手を合わせることを忘れないでいたいと今作を読んで強く思いました。また残留思念という能力を積極的に利用し、人々に希望を与えていくつかさの活躍も印象的でした。メメントでの仕事はつかさにとってまさに天職。つかさのすべてを受け入れてくれるメメントと素敵な仲間たちは、これからも彼女の居場所になってくれそうです。

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物に触ると、その物に関わる人の残留思念が見える柊つかさ。遺品整理士として働きながら拗れた人間関係の糸を解きほぐしていく、ちょっとしたバディもの。他人の人生に触れながら、たどり着く先にあるのは自分たちの過去。終盤に つかさから語られるメッセージは、大切な人を亡くした経験がある方に響くこと間違い無し。そして、ほんのりと暖かい勇気とともに前向きな気持ちにさせてくれます!

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生きている人の深い自責の念と思い込みで、故人とすれ違うこともある。けれど、本当は違っていたら…?
全ての想いがそうでは無いとしても、残された深い愛情を知ることが出来たらとても素晴らしい事。すれ違った感情がとき解された時、溢れる涙が止まりませんでした。大切な人との想い出を振り返りたくなる1冊です。

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故人の遺した想い、をサイレント・ヴォイスと呼ぶそのタイトルがとても素敵だと思いました。つかさは人一倍やる気はあるのにどうにも伝え方が下手なのとその口調のせいで依頼者を怒らせてしまう事が多々あり上手くやれていなかった中出会ったメメント。メメントのメンバーと交流する事でつかさに変化が訪れて行くのも良かったです。そして「故人の事を思い出すのもまた、遺品整理ですよ」という言葉に込められた暖かな想い。一番好きなセリフでした。そんな彼女が遺品整理士になった理由はぜひ読んで確かめてもらいたい。

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残された物から、故人の残留思念を読み取れる遺品整理士のつかさ。
身近な大切な人を失った家族や恋人などは、「こうすれば良かった」などの後悔を覚える人が多いと思います。
そしてそれはもう、解決することなくずっと抱えて日々を過ごしている…。
この物語では、そんな人々の苦しい想いを解きほぐしていく、とてもあたたかい話ばかりで、たびたび涙が溢れました。
つかさと州雲のふたりの話をもっと読みたいです。

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テレビ番組の鉄板コンテンツに「ゴミ屋敷」がある。しかし近年、タレントの汚部屋の片付けはしても、一般のゴミ屋敷や汚部屋の片付け番組は減っている。
なぜならば、汚い部屋に平気で住める人の中には、かなりの確率で心に問題を抱える人がいると分かったからだ。そんな人を面白おかしく扱うことはできない。だから一般のゴミ屋敷は徐々にテレビから姿を消している。
そこで代わってよく取り上げるのが、生前整理や特殊清掃。前者は、年寄りが後の代のために持ち物を整理していく行為で、集めた食器や服を業者に引き取ってもらい金にする。最近特に人気となっている。後者は孤独死などで亡くなった人の家や部屋を清掃、整理する職業で、こちらも独居老人の増加とともに依頼が増えているという。
独居老人の孤独死は、今の核家族時代、他人事ではない。だからテレビ番組などてもよく取り上げられるのであろう。人は死んだ後、迷惑をかけたくないがなるべく早く発見して欲しいと思うものだ。離れている家族だって緊急の事態を一刻も早く知りたいと思うはず。なので、老人宅の部屋内の人感センサーやポット(年寄りはよくお茶を飲むので、ポットの利用率が高いらしい)の給湯ボタンと連動した安否確認システムなどが人気だったりする。

この本の主人公は、遺品整理士だ。特殊清掃と生前整理の間の職業、どちらかというと特殊清掃寄りだ。亡くなった人の遺品は、思い切らないとなかなか整理できない。なので遺品整理士という職業が成立する。
しかも主人公には、遺品の残留思念を感じられる特殊能力がある。
その主人公が色々な現場で遭遇する物語を集めたのがこの作品。遺品に込められた思い出、喜び、悲しみ、怒りなどを感じながら仕事をしていく様が描かれる。柔らかな筆致は作者の優しさの表出であり、だから安心して読んでいられる。
最後に前日譚、後日譚が描かれる。ふっと息がつけるいいプレゼントだ。そしてあらためてこの物語の続きを読んでみたい、そんな気持ちになる。

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故人の遺した物から強い想いを読み取る事が出来る「遺品整理士」の主人公が、故人の心残りを伝える事で死に向き合えなかった遺族の心を緩める救済の物語。

ファンタジーというほど空想的ではなく、現実味のあるちょっとした奇跡のような感覚。レーベルの特色は損なわずに、ごく自然に心に沁みる設定のバランスが良かった。
不器用で言葉少なな主人公の秘めた強さと優しさが、想い出が詰まった特別な遺品と重なる感覚が面白い。真剣に向き合う事で少しずつ見えてくる想いを丁寧に紡いだ作品。
社長が「メメント」を作った経緯や、凸凹コンビの今後など、続編を読みたい。

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遺品整理士の柊つかさはある理由で転職を繰り返していた。あらたな職場「メメント」で先輩・洲雲と出会いその理由が明かされていく・・・・。
遺された者たちの区切りの一端となる「遺品整理」の姿が描かれる。伝えるべき時に伝えられなかった想いを繋ぐ作業は、せつなく歯痒いながらも心温まる。死別に対し向き合う姿はさまざまであることを詳らかにしながら、あらゆる人が避けられない「死別」への向き合い方を問いているかのよう。
「区切り」の大切さを教えてくれる逸品。

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故人が最後に遺した想いを見つけて、遺族に伝える義務があると考えるつかさが洲雲と組んで働く中で見出してゆく様々な思い。そして免許を持っているのに車を運転できない洲雲自身が抱えていた過去の悔恨。そんな想いに真摯に寄り添い残された人たちに伝えていこうとするつかさ自身もまた、洲雲や笹森に受け入れられることで救われる、とても優しくて温かい物語でした。

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遺品整理士である主人公が仕事で出会う遺品と遺族の思いの物語。この主人公だがとにかく不器用で言葉足らず。故にすぐにクビになってしまうのだが遺品や遺族に対する思いはとても強い。そんな主人公の新しい職場『メメント』。この会社の社長や事務員、組んで仕事をするようになる相方もとても良い人達でそれぞれのキャラクターも最高。私が亡くなった時もぜひ頼みたいくらいだ。そんな仲間と接する事で少しずつ変わっていく主人公を応援したくなる。大切な人との別れとどう向き合い、どう生きてゆくのか。続編をぜひとも書いて欲しい。

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遺品の残留思念を"視る"異能力を持つ柊つかさ。
その想いを遺族に歯に衣着せず伝えるのでトラブルも多い。
遺品整理の会社を転々とするなか、再就職した職場はそれまでとは違った空気に包まれていた。

能力を隠してはいたが、同僚にバレてしまい…。
そこから会社の人たちとのやり取りが始まる。
彼女はうまく馴染めるのか?

文章がとても読みやすかったです。
遺族とのやり取りはけっこう辛い内容。
ですが不思議と暗い気持ちにはなりませんでした。
それは再就職先の同僚や社長さんのキャラクターがとてもやさしいからでしょうね。
こういう緩急で物語の雰囲気がグッと変わるんだなと思いました。

著者の松田詩依(しより)先生は札幌在住。
作品は北海道を舞台にしてますので、道民の方には馴染み深い場所を読めるのではと思います。
この作品も続編読んで見たくなりました。

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遺品整理業という仕事、ドラマや本で結構見かけるようになりました。
大変な仕事なんでしょうが、人の死についてなのでどうしても泣けてしまいます。
涙活にピッタリ。
物に残された残留思念を読み取れる遺品整理業の仕事をするつかさのお話。
第二話の孤独死の話、とても泣けました。
最初こそ高価なキャンプ用品をここぞと奪いに来た遺品泥棒的な話かと思ったけれど、めっちゃ泣ける。
親と子供、そして友達。とても良いお話でした。
ジッポライターに残っていた思いも、予想できていた展開ながらも泣けました。

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遺品整理士の話は、過去にも読んだことがあり、残された人にウエイトが置かれていましたが、本作は遺品整理師本人と同僚にウエイトが置かれているなかに、個人の思いが合わせて編み込まれていて、新鮮に読むことができました。全体的に感動的でありますが、サラッと読めるので、万民向きだと思います。

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