蝋燭は燃えているか

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刊行日 2024/04/22 | 掲載終了日 2024/04/22

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内容紹介

*・..  昨年重版を重ねたニュータイプミステリー
   『星くずの殺人』のその先へ。
     ミステリー新世紀、始まる!!
..・*

まずは金閣を燃やす、次に銀閣、最後に「蝋燭」を燃やそう――
全てをひっくり返すために。京都を劫火で包み込もう。
広域連続放火殺人事件に挑むのは、
宇宙還りの女子高生――
----------------------
【 担当編集者より 】
デビュー作『老虎残夢』では南宋を舞台に空中を闊歩する武俠たちを描き、第二作『星くずの殺人』では宇宙ホテルでの無重力下の殺人に挑んだ桃野雑派さん。今作でやっと(!?)地に足をつけ、初めて日本を舞台にした作品を書かれました。

とはいえここまで奇想の物語ばかりを送り出してきた著者です。生半可なものを書くはずがありません。
「京都の有名どころが次々燃える」という畏れ多い事件を生み出してしまいました。
その派手な設定に対して、被害者家族と加害者家族という、繊細かつ重いテーマも内包した本作。
間違いなく著者最大の飛躍作です!

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【 あらすじ 】
宇宙ホテルでの連続殺人事件から無事に帰還した京都の女子高生真田周は、大気圏突入時、行方不明の友へ向けて音楽配信をしたことで「人が死んだのに不謹慎だ」と、SNSで炎上してしまう。
まるで事件の加害者かのような扱いを受け、迷惑系動画配信者が現れるなど、日常の通学すら困難になっていく。

ある日、地球帰還時のアーカイブ動画に不穏なコメントが書き込まれた。

「まずは金閣寺を燃やす」

半信半疑で向かうと、予告通り黄金色に輝きながら燃え落ちる金閣を目にする。
その場には、周の行方不明の友人・瞳子の姿。あの子がこの炎上を引き起こしたのか?

哀しみの劫火が、京都を襲う。

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著者/桃野雑派(ももの・ざっぱ)
1980年、京都府生まれ。帝塚山大学大学院法政策研究科世界経済法制専攻修了。南宋を舞台にした武侠小説『老虎残夢』で第67回江戸川乱歩賞を受賞し、デビュー。筆名は、敬愛するアメリカの伝説的ギタリスト、フランク・ザッパからとった。他の著書に『星くずの殺人』


*・..  昨年重版を重ねたニュータイプミステリー
   『星くずの殺人』のその先へ。
     ミステリー新世紀、始まる!!
..・*

まずは金閣を燃やす、次に銀閣、最後に「蝋燭」を燃やそう――
全てをひっくり返すために。京都を劫火で包み込もう。
広域連続放火殺人事件に挑むのは、
宇宙還りの女子高生――
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【 担当編集者より 】
デビュー作『老虎残夢』では南宋を舞台に...


出版社からの備考・コメント

★校了前の仮データを元に作成しています。刊行時には内容が若干異なる場合がありますがご了承ください。

発売前の大切なゲラをご提供させていただいております。弊社では、下記のような方からのリクエストをお待ちしております。
○発売に向けて、一緒に作品と著者を応援していただける方
○NetGalleyへレビューを書いてくださる方
○自分には合わない内容だった際、どういったところが合わなかったかなど、建設的なご意見をくださる方

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著者・担当編集者ともに楽しみにお待ちしております。
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※発売前作品のため、ネタバレになるレビューはくれぐれもお控えくださいませ※

ご協力の程、何卒宜しくお願いいたします。

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出版情報

ISBN 9784065350256
本体価格 ¥1,900 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

扱うテーマが重いのだが、周の口調が軽いところが一息つける清涼剤だった。そこがメリハリとなってとても読みやすかった。
友達のための配信した動画が炎上してしまい巻き込まれていった周。動画のコメント欄で行われた放火予告。被害者、加害者、その家族が巻き込まれてどのような扱いになるのか、正しい解決策はあるのか。
過剰な正義感によって加害者になり得ることもあると各自で認識しなければならない。罪を犯すことはもちろん悪い、だからと言って何をしてもいいわけではない。誰もが認識していれば少しは悲しくて辛い思いをする人が少しずついなくなるのではとも思った。どうしても許せないこともあるだろう。あくまでこの作品に関してはの感想である。

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わたしたちは、1人ひとりが感情をもっていることがわかっているのに、SNSという舞台に上ると途端に、だれかを傷つけても平気になってしまうのはなぜだろうか。
そしてその平気さを後押しするのは、「片面から見た正義感」だったりする。
これは、そんな正義感の脆弱さをあぶりだしつつ、被害者と加害者は紙一重であることに気づかせられる作品だ。
しかしそして正義感に訴えながらも、相手をコントロールする心理があることもわかる。

京都を舞台に、実際にありえないと思いたい事件が頻発。
なんと金閣寺が燃えてしまう。しかも犯行予告どおりに。

宇宙旅行の帰還時の生配信に始まり、京都の街のあちこちで起きる事件のスピード感と、明らかになっていく背景に、ページをめくる手がとまらない。主人公の周の行動力と、台詞に惹かれながら。
本を読み終えたとき、また周の活躍を読みたいと思った。

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主人公の周ちゃんが真っ直ぐで痛快でとても好きでした。デリケートな社会問題をテーマに取り扱いつつも悲壮になりすぎずに改めてこの問題を考えることができる良い作品でした。エンタメ小説としても十二分に面白い小説でした。シリーズ2作目とのことですが、前作を読んでいなくても楽しめる作品となっています。先生の他の小説も読んでみようと思わせるパワーのある作品でした。

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被害者とは加害者とは。なんとも考えさせられる物語でした。特にラストの犯人の告白は胸に刺さりました。理不尽なことが横行する世界だけど、それに抗い強くなりたいと願い行動し続ける主人公がまぶしくてかっこいいです。物語の内容は前作とは異なる雰囲気ですがとても楽しめました。

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恐ろしい事件が次々に起こり不気味な空気が離れないのに、周の性格のおかげがそこまで重さを感じず読むことができました。被害者家族、加害者家族について考えさせられ、想ってくれる人がいることの強さを感じました。

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