学校に行かない僕の学校

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刊行日 2024/05/07 | 掲載終了日 2024/05/07

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内容紹介

──僕が選んだのは、寮付きの森のフリースクール──

中2の初夏、僕=氷川薫はある出来事から生活が手につかなくなり、学校に行けなくなってしまった。

家からも離れたくて、自分で見つけた寮付きのフリースクールに行くことに決めた。

東京奥深くの森の中にあるスクールには、大人が数名と、小5から中3までの子どもが十数人。身の回りのことは自分で行い、時間割はなく、なにをしても自由。ゲームをしてもいいし、勉強するのも自分次第。

勉強しろと言われないことにやや不安を感じながらも、薫は同い年の二人と仲を深めながらゆっくりとした時間を過ごし、静かに自分の心に向き合う。そして、ずっと気がかりだったことを告げるために、ある人に会いに行く。

自分の好きなことを見つけた薫は、前に一歩を踏み出す。

学校に行かなくても、不安にならなくていいし、学校を通らない道もちゃんと未来につながっている。

装画:くりたゆき

──僕が選んだのは、寮付きの森のフリースクール──

中2の初夏、僕=氷川薫はある出来事から生活が手につかなくなり、学校に行けなくなってしまった。

家からも離れたくて、自分で見つけた寮付きのフリースクールに行くことに決めた。

東京奥深くの森の中にあるスクールには、大人が数名と、小5から中3までの子どもが十数人。身の回りのことは自分で行い、時間割はなく、なにをしても自由。ゲームをしてもいいし、勉...


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784591181737
本体価格 ¥1,600 (JPY)
ページ数 288

閲覧オプション

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NetGalley会員レビュー

不登校30万人の現在、実際には別室登校や保健室登校、校門タッチ、ホームスクーリングなどで出席扱いなどの子どもたちを入れたら、既存の学校の枠組みの中で息苦しい思いをしている子どもたちはもっといるのだろう。そんな生きづらさを抱えた子どもたち、そして、親たち、教育者のみなさんにお勧めしたい本。

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ある事件がきっかけで不登校になった薫は、父との折り合いも悪かったこともあり、中二の夏から全寮制のフリースクールに通う(というか暮らす)ことになった。
民宿を改装して作られた「東京ツリースクール」は、東京都内にもかかわらず、近くに森や川のある自然豊かなところだった。
そこで、責任者のマイマイや、ピアノの上手なまど兄といった大人や、スクールで暮らす同い年のイズミや銀河、それに、近所で畑をしながら暮らしているおばあさんの斎藤さんたちと過ごすうちに、胸に閉じ込めていたつらい過去を解き放っていく。

心に傷を負ったり、なんらかの事情で不登校になり、フリースクールにいく子どもは少なくない。
気になるのは、フリースクールを出た後、一般の学校や社会でやっていけるのか、ということだと思うが、時間や心に余裕があれば、子どもたちは、自分たちなりに将来を考えるようになるのだろう。

エピローグには、「東京ツリースクール」を出たあとに薫に起こった出来事、それに伴って、イズミと銀河のことも少々書いてあって、子どもたちのその後がわかるのがうれしい。
この子たちにとってかけがえのない場所だったということが、とても自然に受け入れられた。

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主人公は重いトラウマを抱えた中学生。

過去に縛られていた彼が、
せせらぎの響く森の学校で、
心に枷を負った仲間と絆を深め合い、
未来に連なる気づきを得ていきます。

自己否定の極みにいた少年や、
取り付く島もなかった少女の
心がほぐれていくストーリーの鮮やかなこと!

彼らの成長の決め手は、
ほどよい距離感の大人であり、
自然の中ゆったり流れる時間であり、
そして何より解りあえる相棒たちですね。

そうそう見られない友情のゆくえには、
ぜひとも注目して欲しいです。

考える力のみならず、
生きる力を身につけさせようとする
先生方の理念も素晴らしかった!

逃げてもいいんだという言葉や、
伸びるよりも大事なことがあると
訴えるくだりには、救われる子が多いはず。

さらに鮮やかで季節感あふれる描写が
山盛りなんです。

とりわけ夏ですよ、夏。

ゆったりとした川面を光が反射するさまなど、
思い浮かべるだけでまぶしさを感じるほどでした。

終盤、スクールで最高学年になった少年が
紡ぐ文章がまたいいんです。

このくだりには「迷える子ども達に居場所を」
という著者の祈りが込められていた気がします。

生身の中学生を追い詰める悩みや葛藤が
苦しみ抜いた少年少女を通じて響いてくる本作。

これは間違いなく多くの子どもたちの
共感を呼ぶことになるでしょうね。

(対象年齢は12歳以上かな?)

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色んなモヤモヤ、とっても小さなモヤモヤだとしても、学校生活、家庭生活に違和感を感じている全ての子どもたちに読んで欲しい小説です。
身動きが取れなくなる前にこの本に出会って欲しいです。
誰かから贈られるのではなく、自ら手に取って欲しいのです
スタンドバイユー
この意味を読んで確かめてください。

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息苦しい暮らしの中、ふっとどこかに消えてしまいたくなることはありませんか。
上に伸びることができない自分は間引かれてもいい、そんなふうに思ったことはありませんか。
あなたには、安心できる場所はありますか。

きっと、私の娘も今ちょうど同じような葛藤を抱えて生きているのだと思います。そっと本棚に置いておこうと思います。
現代YAで「スタンド・バイ・ミー」のような爽やかな読後感が味わえて、とても楽しかったです。ありがとうございました。

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ぼく、十四歳、夏。森のなかの全寮制のフリースクール『東京村ツリースクール』に入学。全寮制といってもイメージとしては合宿みたい。先生は三人、生徒は小五から中三までで、同じ中二はぼくを入れて三人、というささやかな学校。机に向かってする勉強よりも、森で学ぶことの方が多い学校。
 兄弟のような親友の死を引きずっていたぼくが、十五歳でツリースクールを卒業するまでに、生きなおす物語。中に出てくる「スタンド・バイ・ユー」という台詞が素敵。

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だれにも言えなくて、自分で抱え込んで苦しんでしまうこと。そこまでではなくても、言いづらいな、とか、もし自分の言葉でだれかが傷ついてしまったら…とか、ふと考えてしまうことは結構あると思う。
そんな時、斉藤さんの言葉を思い出したい。

「話すことは、離すこと。嫌なことは話したほうがいい」
 
時には逃げたっていい。
相手がどう思っているかなんて分からないから、自分が思うようにしたらいい。

自分にはどうにもできなくて、でも何とかしなきゃいけない、と思っている人を励ましてくれる本。

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フリースクールの日々を描く物語。いろいろなものをそれぞれが抱えている。フリースクールの暮らしの中で、取り戻したり、昇華させたり、解決させたりして、次の一歩を踏み出す。それは、子どもだけでなく、大人も同じ。フリースクールという場ではなくても、同じ思いや気持ちで生きている。ちょっと一歩を踏み出す勇気がもらえる物語。登場人物たちの気持ちをみんなどこかに持っている。

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中学2年の初夏、薫はある出来事から引きこもり、学校にも行けなくなってしまった。家からも離れたくて寮付きのフリースクールに行くことに決める。
そこは東京の森の中にあるフリースクール。何をしても自由で勉強をするのも自分次第。

季節が変わるなかで同学年の薫とイズミ、銀河は仲を深め、自分の思いに向き合っていく。3人の背負うものの重さを知ったとき涙が止まらなくて、3人を心の中で抱き締めた。
中学生にとっては家庭と学校がこの世の全てに思えているかもしれない。家庭に居場所がない、学校に居場所がない、そんなときこんなフリースクールがあればと思う。
逃げていいんだよと思いながら読んでいたら、フリースクールの近くに住む斉藤さんが「逃げたってええと思う」と言ってくれた。その言葉の続きにある言葉がとても素敵で、中学生だけでなく大人にとっても響く言葉だと思う。

何をしても自由というのは、自立をしなければならないからこそ大変な道かもしれない。だけど森の中でこそ学べることは沢山ある。
フリースクールで学ぶのは勉強だけではない。
回り道をしたとしても、自分の道は自分で選んでいいのだと視界がひらけるような思いになった。
小中学生だけでなく大人にもぜひ読んでほしい。

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話すことは離すこと。この言葉に救われる読者が多いといい。
様々な想いを抱えながら、スクールで学んでいく子どもたち。自分で考えて答えにたどり着かせるスタッフもまた重い過去がある。うまく織りなって心に優しく入ってくるストーリーでした。
自分を大切に、自分を愛してくれる人を大切にしたいと思います。

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学校という枠組みってなんだろう?と感じることがとても多い。
その枠に毎日通うことに息苦しさを感じる子どもがたくさんいることも、むしろ当然だ。

合宿制のフリースクールを舞台に、主人公薫をはじめとした子どもたちの姿は、生き生きとしながら心に持つ悩み、葛藤を抱えている。
その葛藤は決して無くならないものだ。
だが、このスクールでの毎日を通して自分の居場所や道をひらくことで、葛藤とも向き合う。
葛藤を自分のなかに持ちながら、活かしていく姿は、あまりにも立派だ。

環境と周囲の人たちによる変化は、自分自身もその変化の一つの役割を担っていること。
ここで築いた信頼は揺るがない、それを言葉にした「スタンドバイユー」はきっとずっと心を支えてくれることだろう。

今の学校に行かなくても、大丈夫。でもどこかで誰かとかかわることで、変わっていくこともあるんだね。
この本を読んで気持ちが楽になる子が、1人でも多くいますように願うばかりだ。

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