夜と跳ぶ

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刊行日 2024/07/17 | 掲載終了日 2024/07/19

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内容紹介

撮れるもんなら、撮ってみろ――。

崖っぷちカメラマンとスケートボードの初代五輪金メダリストが繰り広げる、傑作スポーツ青春小説!

●STORY

不祥事を起こし謹慎中の中年スポーツカメラマン与野は、ある夜渋谷で、東京五輪金メダリストの大和エイジと偶然出会う。金メダリストでありながら、次のパリオリンピックに出ようともせず、自由気ままに滑るだけのエイジに反感を覚えつつ、その圧倒的な力に魅了され、与野はエイジの専属カメラマン――通称「フィルマー」――として、彼の日常の滑りを撮影することに。ともに最高のトリック(ジャンプ、空中動作、回転などの技)を追い求める二人だが、次第に連続強盗事件や通り魔事件など、深夜の渋谷を取り巻く奇妙なトラブルに巻き込まれていく……。

撮れるもんなら、撮ってみろ――。

崖っぷちカメラマンとスケートボードの初代五輪金メダリストが繰り広げる、傑作スポーツ青春小説!

●STORY

不祥事を起こし謹慎中の中年スポーツカメラマン与野は、ある夜渋谷で、東京五輪金メダリストの大和エイジと偶然出会う。金メダリストでありながら、次のパリオリンピックに出ようともせず、自由気ままに滑るだけのエイジに反感を覚えつつ、その圧倒的な力に魅了され、与野...


出版社からの備考・コメント

※カバーデザインは変更の可能性があります。

※カバーデザインは変更の可能性があります。


出版情報

ISBN 9784569857244
本体価格 ¥1,700 (JPY)
ページ数 288

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NetGalley会員レビュー

前作の「鳥人王」は棒高跳びというなかなかこれを取り上げないだろうなというスポーツを題材にしてたが今作もまた…。

スケボー🛹で金メダル🥇を取ったエイジと元スポーツカメラマンの丈太郎。オリンピック金メダリストなのにそこに価値を見出そうとしないエイジ。その背景には養護施設で育った過去があると。

それにしても額賀澪さんの文章は読みやすく頭に綺麗に入ってくる。

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「おじさんに俺が格好よく撮れる?」
暴力事件を起こして仕事を干された、38歳のスポーツカメラマンと
スケートボードのオリンピック金メダリストの少年が、夜の渋谷で出会う。
街中を警備員の目を盗んで滑る様子に難色を示すものの、その技に魅せられ撮影を続けることに。
社会問題を織り交ぜながら、年の離れたバディっぷりが楽しい。
アニメ化して、格好いいトリックを見せてほしい!

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傷害事件を起こして干されたカメラマンの丈太郎が、夜の街でスケートボードの金メダリスト、エイジに「呼ばれ」、彼の専属フィルマーとなる。長年、アスリートカメラマンだった丈太郎は、はじめ、スケートボードで「遊んでいる」エイジを理解できずにいたけれど、そのパフォーマンスに魅了され、カメラを向け続けるうちに、エイジの本意に触れ、エイジ本人にも好感を持ち始める。仕事を干された丈太郎と、オリンピック出場の意義を見失ったエイジの再生物語というだけでなく、2人は街で次々と起こる事件に巻き込まれ、それぞれそれまでの自分と向き合うことになる。スケートボードが登場するからか、スピード感があり、物語にぐいぐい引き込まれました。自分のしたいことに夢中になる楽しさ、闇バイトに引きずり込まれる恐ろしさ、正義を振りかざす難しさなど、若い人たちに響く読書になると思います。

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「本物のアスリートってのは、俺達カメラマンを呼び寄せる。自分の最高のパフォーマンスを記録に残すために、カメラマンを呼ぶんだよ」

とある目的をもって東京オリンピックにスケードボード競技に出場した青年と暴行事件でカメラマンをクビになった男。

男はスケーターと一緒に滑って、スケートビデオを撮るフィルマーとなる。
そして彼らは共通の目標を目指すことに。

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奴らはスケボー界のバンクシーだ!

華麗なトリックで夜を切り裂く、
最高にクールなスケボー小説、爆誕です。

こんな種目、何の関心もなかったのに
はずなのに、それなのに、
気づけば完全に夢中でした。

この著者、どんだけ引き出しもってんのよ!

主人公は38歳のスポーツカメラマン。
暴力沙汰で仕事も意欲も失くしていた彼が
表舞台から消えたスケボーの
金メダリストに出会い、魅せられて
新たな生き甲斐にのめり込んでいきます。

痺れた~。
こんな世界があったのか!

煽り煽られながら激走する
歳の差バディが激アツでした。

次々と襲ってくるトラブル、
追いつ追われつのハラハラ感に
引き込まれっぱなしですよ。

終幕シーンではみるみる口角が上がり
思わずうおおおおぉっ!って
唸っていました。

スポーツという枠におさまらない
ストリート発祥のカルチャー。
そこに息づく常識外れの価値観。
俺様少年のみせる意外すぎる一面。
主人公のありえない決断など、
見どころたっぷり。

縦横無尽に活躍した彼らが
ゲリラ撮影で狙った超ヤバいものとは?

笑いが止まらないほど爽快なラスト。
なんでこんなのが思いつける!

よく知らない競技なのに
くっきり映像が浮かんじゃうって
一体どんなトリックなのよ!

(対象年齢は13歳以上かな?)

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今夏、ナンバー1の胸熱作!!最高!最高最高!好き好き好き!かっこよすぎる!スケートボードの疾走感と臨場感にワクワクして爽快でした。それになによりエイジと丈太郎のコンビが最高!偶然出逢ったお騒がせな2人が数々のトラブルを乗り越えて、互いに絶対に必要な存在になっていく。その信頼関係に胸が熱くなる。エイジを撮るのは丈太郎だし、丈太郎が撮るのはエイジだけ。まさに「俺はお前に呼ばれたんだ」です。

光に反射してキラキラと輝く金髪のエイジとその横でカメラを構える丈太郎の楽しそうな2人の姿が目に浮かぶよう。

そしてラストシーン、ここまできた2人の過程とこれからの2人の未来に思いを馳せて、ジーンとうるっとしました。

素晴らしかったです。

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あー面白かった!額賀さん、やっぱり最高です。
今回もスポーツ、スケボーかぁ、爽やか少年の話かな?と思って読み始めたらとんでもなかった。おじさん=丈太郎の気持ちがものすごく分かりながら読んだ。
オリンピック金メダルなんて、スポーツなんて、としていたエイジは強がりで言っている訳じゃなくて、スケボーってスポーツが独特なんだな、って丈太郎と一緒にスケボーがわかっていった気がします。そんなエイジがオリンピックを目指した理由とかは切なくてグッときて。最後にジワっと来ました。満足。

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今回も最高!額賀さんの文章好きすぎます。
年の差バディが次々に事件に巻き込まれる。スケボーも事件も颯爽とめぐりめぐる。目が離せない。
「厳しさもとりすぎたら体に悪い」ついつい熱くなってしまう親の気持ちも分かる。
元夫婦の関係も素敵だったし、いつの間にか大人に発言をする娘との付かず離れずな関係も良かった。
そんな人だからこそ、エイジも共にオリンピックを目指す気持ちになってきたのかな。続編希望します。

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トラブルを起こして仕事を失った中年のスポーツカメラマンと、スケボーの若き金メダリストの交流。
年の離れたふたりの心が少しずつ通っていく様子が丁寧に描かれています。
サブキャラの描き方も絶妙なバランスで、こういうところが上手だなぁと改めて。
ふんだんに盛り込まれたスケボーを使ったアクションはかなり派手で、「まあ小説だから」と言い聞かせないと絶対ムリなレベル。
でも、そのレベルが、白けるというよりは爽快です。
軽すぎず重すぎず、生き生きとストーリーが展開していき、読後感も良いです。
多くの人に薦めたい作品だと思いました。

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今回の額賀スポーツ小説はスケートボード。
ド昭和の自分にとってはスポーツのカテゴリーに入れていいのだろうか?とちょっと頭をよぎったが、
それはともかく初っ端から引き込まれた。
風とボードとステージが一体になってトリックを紡ぎ出す臨場感やスピート感はしっかり頭の中で映像化されていた。
おじさんこと「丈太郎」の昭和的言動がこれまた熱い(と思うのは、こちらが昭和的だからか?)
当然だが、スポーツも仕事も人間自身も、本物は他のどんなものをも凌駕するということだ。

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スポーツカメラマンの与野とスケートボードの東京オリンピック金メダリストの大和エイジ。「優れたアスリートは、向こうからカメラマンを<呼び寄せる>最高の瞬間を<撮らせる>ために。」その通りに出会った二人。
生意気で偉そうな年下に振り回され、様々なトラブルに巻き込まれながらも、新しい世界を楽しむ与野。街で滑って、格好いい映像を撮ってもらい、全世界に公開する。オリンピックなんて興味ないと言い放ち、全力で遊ぶエイジ。まぶしすぎて圧倒される。
スピード感のある物語で、あっという間に読み終えてしまった。

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東京五輪からの新競技・スケートボードの初代金メダリストの少年と、干された熱血スポーツカメラマンのおじさんが、夜の渋谷で遭遇する。“本物”に魅せられたプロカメラマンの意地が、暗い背景を抱えた少年の心に新しい風を吹かせる、目映いスポーツ青春小説。

スケートボード発祥のストリートに拘るエイジと、努力・根性が売りの正当な競技に拘る丈太郎。価値観の違いで片付けずに互いを理解しようと少しずつ歩み寄っていく、信頼が紡がれていく様子が丁寧に描かれた作品。
テンポが良く、掛け合いも軽いが、表現の繊細さで調整を取り、読み易いが軽くなり過ぎない絶妙な所に落ち着いていた。今のその年代特有の引っ張り過ぎない、さらっとした切り替えの速さ(諦観のようなもの)もあり、彼らの育った環境も端々に反映されていると感じた。

スポーツの楽しさと、その動きをいかに美しいアングルで撮るのか。専門的なものがわかりやすく、躍動感をもって伝わってきてとても面白かった。
ちょっと巻き込まれ過ぎではないか?と訝った事件が、ちゃんと全部繋がっていくのも爽快だった。

スポーツ(スケートボード)作品として、スポーツカメラマン作品として、青春・人間ドラマとして、ミステリとして、時事ものとして、色んな角度から楽しめる物語。

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不祥事を起こした中年スポーツカメラマン与野とスケートボード東京五輪メダリストのエイジの暑い夏が始まる。
東京五輪金メダリストなのにパリオリンピックには出場しないというエイジ。夜の渋谷で出会った与野はエイジに魅了されていく。その出会いは偶然ではなくカメラマンとして「呼ばれた」としか言いようのない出会いだった。

「おじさん」と呼ばれる昭和世代の与野と、エイジやトモとの世代間ギャップも感じる会話にくすっとしてしまう。
エイジに魅了された与野は危険なことも忘れて不死身なのかと思えるほど体を張り撮り続ける。それほどまでにエイジには魅力があるのだ。
でもエイジは競技としてのスケートボードではなく、「スケートボードはストリートから生まれたカルチャーなんだよ。街中で滑るからストリート!」とストリートにこだわる。
エイジの生い立ちや、与野の不祥事、そして事件に巻き込まれるなど、スケートボードの華麗なトリックだけでなく登場人物たちの心情も丁寧に描かれていく。だからこそエイジの東京五輪で取った金メダルへの思いに胸が熱くなった。
もうすぐパリ五輪が始まる。この作品のおかげでスケートボードも注目して応援したいと思った。

エイジと与野さんの二人ならさらなる高みに読者を連れて行ってくれると信じていています。続編期待しています!

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東京オリンピックは動画では1シーンも見ていないのですが、
この本を読んだらスケボー動画を見たくなりました。
スキーなどでも、よくあんな映像とれるなぁと思っていましたが、
スケボーも、カッコよく撮るのは大仕事なんですね。

与野が38という年齢以上に感じられる年齢描写が多いのが気になりつつも、
(私が知っている40手前の人々は平気で焼肉を平らげるし)
そんなこと意識から外れる程度に年の差男子二人の掛け合いがたのしい。

スケートボートはスポーツなのか、遊びなのか、遊びはスポーツにならないのか。
そんなことも考えさせられなくはないのだけれど、
カッコいいを目指して、たのしく滑れたらそれが最高なのかも、と思わせる。
動画で見てみたいけれど、こう動きの再現は実写では無理そう…。
どなたかが書かれているようにアニメ化ならカッコよさを再現できそうかな?

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スケボーなんてガラガラうるさいし、駅前で滑っているから危ないしいいイメージを持っていなかったのに、この本を読んだら180度見方が変わった。
私もやってみたい!
スケボーがこんなスポーツだったとは。今まで知らずにいて損した気分。
パリオリンピックではスケボーに一番注目する。
深夜でも絶対にリアルタイムで見たいし、トリックだけじゃなく選手同士の讃えあいも見たい。
もしかしたら画面に映るかもしれないフィルマーさんも画面越しに探してみたいと思う。

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あれ?軽い・・・。
読み始めて最初に感じたのは、軽さだった。
額賀さんの作品は、今までも確かに軽いタッチで描かれていてサクサク読めるのが魅力だったけれど、
今回はいつにも増して軽い気がする。
読み進めていくうちに、スケートボードだからなのか、と思った。
駆け抜ける爽快感やスピードを表しているのだ。
だから作品全体が、風を切って滑っていくような感じがするのかもしれない。
そして、出てくる人たちが、みんな愛おしい。
ともすれば、暗い苦労物語になりそうな人たちの姿が、
さらりと書かかれている。
だから、胸にぐっとくるのだ。
重いものを軽く書くのは難しい。
彼らの生きざまが、ふわりと心に残った。

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とっても楽しい読書体験。

額賀澪さんの作品は『屋上のウインドノーツ』『さよならクリームソーダ』『ウズタマ』『イシイカナコが笑うなら』など、いくつか楽しんで読んだことがありますが、本作はどれとも違った雰囲気の作品でした。

スケートボード×カメラマンという組み合わせだからか、とにかくどの章も疾走感に溢れていて主人公エイジの跳ぶ姿が映像のように浮かんできて、どんどんページをめくってしまう。

正直スケートボードのトリックはほとんどわからないが、不思議と楽しく序盤から二人の活躍を応援する気持ちに。章を追って進展していく二人の人生も見守りつつ、ラストのかっこよさにとにかく痺れました!もう早く映像化して欲しい気持ちです。

オリンピックで金メダルを取ったらストリートで滑ってることをもうちょっと許してもらえると思った、という言葉は切なく、ハッとさせられるものがありました。シティスポーツへの目線が少し優しくなったかも。あと何より迫っているパリ五輪のスケートボードが楽しみです!

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スポーツもの小説はたくさんあります。
身体を動かすのが好きではないけど、スポーツ小説を読むのは大好きです。
どこに焦点を当てるかとか、切り口をどうするかとか、書き手さんの腕の見せどころですね。
アスリート・競技と何を掛け合わせるか。
額賀さんが選んだ「カメラマン」×「スケボー」、そうきたか! 
さすが額賀さん、楽しめました。

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大会に出るために血のにじむような練習をするとか、その大会でライバルたちと技を競い合うとか、スポ根ものかと思って読み始めた、
もし、主人公の大和エイジがそんな私を見ていたら、「おばさん、なんにもわかってねえな」と言うと思う。

年齢も違えば、育ってきた環境も違うし、求めているものも違うアスリートとカメラマンの二人が、徐々に距離を縮めていく様子がよかった。
最初は、丈太郎のことを「おじさん」と馬鹿にしていたエイジが、最後に「丈太郎さん」と呼ぶあたり、丈太郎のことを尊敬に値する人物だと気づけたし、恥ずかしがらずに名前を呼べるだけ、成長したのだと思ったら感慨深かった。
スケボーの物語なのだけれど、躍動感のあるヒューマンドラマでもあった。

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著者お得意のスポーツ小説。種目はスケボー。東京オリンピック優勝から競技を退き路上を舞台に滑る少年19歳と中学女子に正義感があだとなり炎上してパリオリンピックのカメラマンが遠く遠くにいってしまい離婚、娘にもなかなか会えない38歳の人生終わった感の男が友情を育んでいく。彼等は栄光も挫折も味わいながら繋がっている。調子のいい人間や世渡りの上手い人間はいるが、それとは正反対の人間にも神様はみている。スポーツの光と影を現代風に楽しめる物語。来月のパリオリンピック前に刊行。おめでとうございます。ところで何作目だ?

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競歩、駅伝、棒高跳び・・・と額賀さんのスポーツ小説は面白い。
今回はスケートボード、舞台はリアルタイムでフランスオリンピック直前。
2020TOKYOで初めて実施された新競技・スケートボード、金メダリストになったエイジが、オリンピックに出ることなくストリートで跳ぶ。
ひょんなことからエイジに出会った失業中のカメラマン・丈太郎は、エイジのフィルマーをすることになり・・・
エイジ目線ではなく、カメラマンの丈太郎が軸になり物語を進行させるのが巧い。
エイジが施設出身であることや、ストリートが大事でオリンピックなんて・・・というエイジの本当の心が丈太郎が真剣に向き合うことで見えてくる様子がとても良い。
丈太郎が失業した際のエピソードや、娘とのかかわりあいや、一つ一つのエピソードと伏線回収もとてもよく、読後感がとても良い作品でした。

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主人公のボーダーは東京五輪の金メダリストだけど優等生答弁はしない。特別ワルぶるわけじゃないけどストリートの美学というか、重いのを嫌う。そんな少年に密着するカメラマン。大人との価値観の違いを際立たせながら若者の思考と生態を描いていく。読んでるとどうしてもカメラマンと同じロジックを持ってしまうが、いくつかの事件を経て互いの力量を認め合う過程に世代を超えて通じ合う喜びが伝わる。ティーンズを描くのが上手いなあ。子供たちが生き生きしている。

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スポ魂小説でスケボーというのは珍しい。スポーツカメラマンのおっさんと東京オリンピックの金メダリストのコラボ。彼は不法に建物ですべる。おっさんは専属カメラマンとなりフィルマー、彼の滑りを撮影することになるという物語。面白かったのは次のオリンピックには出ないこと。路上ですべる跳ぶことを選択したのは、このスポーツが点数や優劣を競うものではなく、どういう場所をどのように攻略したかが大切だからだ。ストリートで始まったスポーツだからストリートにこだわる。この情熱は心地よかった。

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今度の額賀さんはスケボー

東京五輪から正式種目になったとはいえ
そしてオリンピックの時はTVで観たとはいえ
技のスピーディーさに目が追いつかず、
正直まったく分からない…!ので、
エイジの繰り出すトリックを思い浮かべては
みるものの正解かどうかは謎🤭

でも大丈夫🙆‍♀️
疾走感と臨場感は伝わってくるし、
年の離れた与野とエイジ、トモが価値観の相違を
ひょいと乗り越えてチームになっていく様子が
たまらなく熱い✨
そんでそれぞれ胸に秘めてる想いも熱い🔥

ちょっとトラブルに巻き込まれすぎじゃない⁉︎と
思ったりもしたけど、うまいこと繋がってて
なるほどー!な展開でした😁

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スポーツものでありながら社会派なテーマを扱っていたり、ちょっとミステリーめいた展開があったりと、思わず夢中になって読み切ってしまう魅力がある作品でした。普段スポーツものの小説を読まない私が一気に読んでしまうくらい引き込まれた内容なので、スポーツものの作品が苦手だと思っている人にも強く推せます。また読んでいて丈太郎とエイジの年の離れた絆にもとても惹かれました。数々の過激な出来事を経験し、仕事としても人としても大きく成長していく丈太郎とエイジの姿にはきっとこの物語を読んだすべての人が心動かされると思います。一生に一度とも言えなくもないオリンピックという大舞台に賭けるアスリートたちの魂が感じられた傑作でした!

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面白かったです!
スケートボードを扱った作品を読んだのは初めて。

金メダリスト・エイジと仕事を干されたスポーツカメラマン・丈太郎が繰り広げる物語。
年の差コンビが繰り広げる世界を、胸を熱くしながら読み終えました。

爽やかなスポーツ青春小説でありながら、スポーツカメラマンの世界も覗けてお仕事小説っぽくもあり、二重に楽しめました。

少年と中年カメラマンの軽妙な会話、ハラハラドキドキ感、グッとくるシーン…。
臨場感、疾走感のある展開にページをめくる手が止まりませんでした。

エイジとの絆が深まっていく様子も良かった。
スケートボードの魅力、いくつもの人間ドラマが詰まっていて面白かったです!

『俺はお前に呼ばれたんだ』
のセリフにグッときました。

スケートボードへの興味も深まったし、スポーツカメラマンにも俄然興味が湧いてきました。

是非、続編で二人の活躍をみたいです。
間もなく開幕するパリオリンピックの楽しみが増しました。

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色々と自分の中の筋を大切にして、世間から誤解された二人と金メダリストの舎弟を自称する女の子の三人が、日夜警備の人に怒られながらスケボーを行ない撮影する。
その中で、大人は元夫婦関係、親子関係、スポーツカメラマンとしての過去と向き合い、子供たちは自分の境遇やスケボーについて向き合う。
そして、本当にエイジならロサンゼルスでまた金メダリストに輝くだろうと予感させる爽やかな最後でした。

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パリオリンピックを今月末に控え、
タイムリーな作品でした。

東京オリンピックのスケートボード
初代金メダリストの大和エイジ(18)、
不祥事を起こし仕事を干され
崖っぷちのスポーツカメラマン与野丈太郎(38)。
丈太郎は、腕とファイトを買われて、
エイジのフィルマー(トリックを記録する人)となる。
ストリートスポーツとして、渋谷の夜の街を跳ぶエイジ。
そんな中、強盗事件や通り魔事件に巻き込まれていく。

初代金メダリストなのに、パリオリンピックには出なかったエイジ。そこにある様々な思いのひとつに、スケートボードはストリートで生まれたのに悪者扱いされている、それを変えていきたい、というものがある。
丈太郎もはじめは、なぜ警備員から逃げ回りながら街中で滑るんだ、あちこちに安全なパークがあるのだから、そこで"練習"したら良いのに、とブツクサ言う。

物事の本質、
人の気持ちの本質…
そういうものに迫った小説でした。

スケートボードが少し身近になったのと共に、
私は本作で、スポーツカメラマンという存在を
初めて意識しました。

よく山登りの映像とか見て、カメラマン大変だなぁと感じていたけれど、スポーツ取る人も本当に大変。
丈太郎が良い画角でスーパーショットを撮るため、自分もスケートボードに乗りながら撮影しているのですが、そんな事可能なの?
スケートボードに乗れない私からしたら、乗るだけでも大変なのに、更に撮影〜???

私の住む街でもスケボーを楽しむ若者たちを見かけるけれど、こんな風にチームを組んで、スポッターやフィルマー役がいたりするのかしら?

今度から街で見える風景が少し変わりそう。
そんな素敵な作品でした。

パリオリンピックではスケートボード競技、
絶対見たいと思いました。
そしてもう一度本作を読んで、エイジのトリックが
どれだけ凄いのか再確認したいです♡

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安心安定にとっても読みやすい額賀先生の新作。
スケートボードを軸にした小説、初めて読みました。オリンピック種目でありながらまだよくは知らなかった世界を教えてもらえた気分です。種目という競技になったからこそのスケボーを愛する人たちの葛藤や憤りを知り、他のスポーツ競技との違いを感じました。
そして予定調和ではない展開!小説慣れして?勝手に物語にしたがる自分にも、現実を生きるってやっぱり大変なんだよと、喝を入れられた気分です。
続編も年内に出ると知り、とても楽しみです!!

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オリンピックのスケートボードで金メダルを獲ったエイジと、そのオリンピックにカメラマンとして参加してた丈太郎は暴力事件を起こしてスポーツカメラマンの仕事をなくす。
そんな二人が渋谷のストリートで出会いエイジの専属カメラマンになるが、二人のジェネレーションギャプにより価値観の違いが顕になる。
丈太郎の常識的な考え方とエイジの若者特有の割り切った考え方が最初は噛み合わなかったが、次第にお互いの考え方を理解していく様子が面白い。
テンポよくストーリーが進んでいくからついつい引き込まれていく。

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自分のなすことへのプロ魂。こんな言葉を使うと、主人公の一人大和エイジに「おじさん言葉だな」と言われそうだが。
そのプロ魂のぶつかりあいから生まれる、年齢を超越した信頼関係。それがすこし泥臭く、そして熱く、それでいて清涼感も
ありながら描かれているこの『夜と跳ぶ』。

人の感情は複雑だ。自分の行動が相手に及ぼす影響なども自分には計り知れない場合もある。
特に自分の信念に基づいて起こした行動は、その信念の強さゆえに、影響力をもってしまう場合がある。
主人公たちはどちらもその信念、気もち、信じることに突き動かされている。その積み重ねでさまざまな事件が
起きていく。

そこに助けとなるのは信頼関係だ。相手がどんなときでも自分を信頼している。という気もち。
それがこの本からあふれ出ている。羨ましくもある。

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オリンピックの金メダルよりも大切なものがある。最高にかっこいい瞬間をメイクすること、その瞬間を捕まえること。一度は金メダルを手にし、再びメダルを目指すことには興味がないスケートボーダーエイジと、元スポーツカメラマンの丈太郎。丈太郎はアスリートが輝く瞬間を撮ってきたからこそエイジが表舞台に出ないことをもどかしく感じる。天涯孤独のエイジの出生の秘密、次々と起こる傷害事件を共に乗り越えて二人の絆が深まっていく。読み終えて、まだこのバディの伝説は始まったばかりと気付く。私たち読者は、彼らとのロスでの再会を待ち焦がれるのだ。

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