怪奇話集 タクシー運転手のヨシダさん

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刊行日 2024/07/24 | 掲載終了日 2024/07/25

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内容紹介

僕の友達にヨシダさんという人が居ます。

歳は四十代半ばで長身痩躯。酒豪。ちなみに中々の二枚目。職業タクシー運転手。

数年前の或る日、僕が新宿駅西口でたまたま停めたタクシーの運転手さんがヨシダさんでした。

会話をする中で妙にウマが合い、彼から沢山の怪談を聞きました。

そしていつの間にか、その場に僕も連れていかれるようになりました。初めは数か月に一度、多い時はひと月に二度三度。

僕は彼と日本のあちこちにある、いわくつきの廃墟に足を踏み入れました。

そして――ある場所でヨシダさんは恐怖に呑まれ、あの世とこの世の狭間に引きずられていってしまいました。

僕はずっとヨシダさんからの連絡を待っています。

Web発、第11回ネット小説大賞受賞作!

「廃校であった怖い話」「二十世紀の聖域」「東京夜走老婆」「人形塚」などのエピソードの他、

5万字超の書き下ろし加えた、待望の書籍化作品。

僕の友達にヨシダさんという人が居ます。

歳は四十代半ばで長身痩躯。酒豪。ちなみに中々の二枚目。職業タクシー運転手。

数年前の或る日、僕が新宿駅西口でたまたま停めたタクシーの運転手さんがヨシダさんでした。

会話をする中で妙にウマが合い、彼から沢山の怪談を聞きました。

そしていつの間にか、その場に僕も連れていかれるようになりました。初めは数か月に一度、多い時はひと月に二度三度。

僕は彼と日本...


出版社からの備考・コメント

※発売前の作品のため、ネタバレや外部サイトへのレビューのご投稿はお控えください。
※校了前のデータになり、最終版とは変更があることをご承知おきください。

※発売前の作品のため、ネタバレや外部サイトへのレビューのご投稿はお控えください。
※校了前のデータになり、最終版とは変更があることをご承知おきください。


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784299057167
本体価格 ¥1,500 (JPY)
ページ数 320

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NetGalley会員レビュー

ホラーは苦手ですが、たまには、、、!と思い、チャレンジしましたが、やはり私にはまだ早かったです。怖すぎぃ!!
序盤はこれならいける!ヨシダさんとカズヤの掛け合いも笑えて、ちょっと楽しいまでありましたが…後輩の廃墟はもう無理でした。
頭の中で文字が全て映像化されて、恐怖がとまりません。意味がないとは思いつつも、目を細めて読みました。
ノンストップで恐怖が襲いかかってきて、早く終わってくれ〜!と、祈る気持ちでいっぱいでした。
胸糞悪い描写も多いですし、まじで怖い一冊でした。
でもホラーが好きな人は、満足できる作品だと思います!

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なんだこれ…すごく面白い。そして、すごく怖い…

読み進めていくうち本の世界観に、のめり込んでしまい脳内で恐怖が再生させられてしまう。
読み始めたら止まらず一気読みしてしまいました。

文章も印象的で、表現が怖すぎる。
特に音の表しかたが好きで、すぐ側で聞こえてきそうな気がして、ゾッとしました。
文字でこんなに怖くなってしまうとは思わなかった。

怖い思いしたい方、この本はオススメです。

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タクシー運転手のヨシダさんと親友カズヤが
さまざまな曰くつきの廃墟で味わう恐怖体験をリアリティな描写で描く怪奇話集。

読んでるだけで、
じっとりと背筋が寒くなる。
心拍数がぐっと上がる。
どれもこれもトラウマ級に怖い怪奇の数々。

なぜ曰くつきの廃墟になったのか?
これがまたゾッとする。
廃墟に残された記憶はあまりに残酷で、目を覆いたくなる程に恐ろしくて悲しい。
何これ。
幽霊も怖いし生きた人間も怖いじゃん。
もう、全部怖いじゃん。

そんな親友2人の恐怖体験の行き着く先は…
ぜひ実際に読んで確かめて欲しい。

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オカルト体験連作短編集のはずだった。それが突然、類を見ないホラー長編に変貌してしまっていた。
信じていた人、真実である筈の事があっけなく崩れ去り、その先に更に異形な世界が立ち現れる。息苦しいまでに繰り返されていくその先には、終着点などあるのだろうか?

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カズヤとヨシダの年の先コンビに僧侶のJが絡みながら、オカルト体験に自ら飛び込んでいく連作短編集。書名からも、そうに思って読み始めたら見事に引っかかってしまった。

「能面」が現れた瞬間、こんな重厚で恐ろしいホラーになっていくとは、予想だにしなかった。心が壊れていくヨシダ、その理由、Jとの関係、信じていたものがはじから崩れていき、更なる異形な世界が姿を現す。

それだけでも恐ろしいのに、更に本作が鳥肌が立ちっぱなしのホラーになっているのはなぜだろう? それは、この真実と思ったものが最も簡単に崩れ去ること、それが当たり前のように延々と繰り返されていくことなのだと感じた。そんな、より異形な世界へと止まる事なく様変わりしていくと言う、更なる恐ろしさに魅入られ、必死に読み進めるしかない恐怖。

そして、ヨシダとJにとり、あってはならない世界が立ち現れることにまでなるとは。そこまでの道筋に恐怖し、そこにたどり着いた時、前代未聞のホラーとなっていた。

ヨシダがカズヤの前に、以前と同じ様子で姿を現すことを、心の底から願う。

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主人公めちゃくちゃ人がいいですね。まさに語り手、という感じで読みやすかったです。
ホラーは苦手ですが、読めるかなーと思って読み始めたものの、普通に怖かったです。
オチに至るまでの人物設定、過去の出来事、それらが事細かに描写&設定されていたのが、この本の独特な世界観を出していたのがよかったです。
結局怖いのは環境が生み出すモンスターだな、と思いました。奥さんがめちゃくちゃ可哀想で……ハッピーエンドは無理でも、せめてメリバになってることを願うばかりです。

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10年ほど前、何かが軋みはじめて、終わりの始まりが見えている事から僕は目をそらしていた。
そんな時期に見知らぬ土地での深夜の心霊探訪を親友のタクシー運転手ヨシダさんとしたことは僕にとってうってつけの旅だった。

廃墟で明かされるヨシダさんの過去とは。

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暗闇に潜むのは、どうしようもない悲しみと怨念とグロテスク。

物語の語り部はヨシダさんの親友である佐野君。
基本的に彼の一人称語りで物語が進むのだが、場面によっては語り手がヨシダさんや別のキャラクターに変わることもある。
段落が変わることなく地続きで語り手が交代することもあったが、キャラクターの個性がそれぞれ際立っているので難なく読み進めることができる。

最初のうちはヨシダさんと佐野君が阿吽の呼吸で魅せてくれるホラーが続く。
しかし、話が進むに連れ、ヨシダさんの抱える闇や因縁が渦巻いていく。
それはとても悲惨で、あらゆる念が交錯し、そしてグロテスク。
私の感想としては、どうかヨシダさんと佐野君が今まで通り、ギャンギャンと罵り合いどつきあいながら恐怖から逃れるべく駆けずり回る日々が戻ってきてほしいと思う。
そして、そのような話であればいくらでもいつまでも読んでいたいなと思いました。

単純に怖い思いをしたいという方、深い悲しみに浸りたい方、グロテスク描写がお好きな方は是非お手にとっていただきたい作品です。

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短めの怪談とヨシダさんの謎を巡る後半の展開との塩梅が良く、読めば読むほど物語にのめり込んでしまう魅力がある内容でした。今作を手にしたら「日本橋漂流少年」のエピソードまではとりあえず読んでみてほしいです。そこから先は絶対展開が気になって一気読みしたくなると思います。映像を見ているような読み味で、暑い夏にぴったりな作風だと思いました。

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見事なまでの怪談だ。なぜ見事かというと、普通は「引き算の怪談」と言って、余計なところを削ぎ落とすほど尊ばれてかつ怪談らしいと言われるのだが、これはとんでもない情報量を饒舌体で語り倒すという真逆のことをやって、尚且つ面白いし、怖いのだ。
大阪の日本橋近辺を彷徨う話があるが、ここまで終わりのない迷宮感を感じさせられたものもない。途中で思わず溜め息が出たが、それでもヨシダさん達は怪異の真相を求めてひたすら歩いて行く。……一緒に彼らに付いて、この迷宮に踏み出してみるといい。行ったこともないはずなのに、何故か勝手知ったる大阪の街が眼前に出現することだろう。

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「僕」こと佐野君はタクシー運転手のヨシダさんからたくさんの怪談を聞き、時々曰く付きの場所を一緒に巡る。最初はよくある怪談話だったのが段々シャレにならないほどの恐怖体験になり 、やがてヨシダさんの過去が明らかになるにつれて…。
ホラーは好きだけど怖がりな私。夜に一人で読むのは怖いので昼間にチャレンジした。最初は余裕で読み始めたのに中盤から脳内映像再生を強制シャットダウン。想像すると怖い…ではなく、想像したくないのに脳内にグイグイ入ってくる恐怖と嫌悪感。二人の会話でたまに出る三河弁のやり取りにクスッとしていたのも前半だけで、後半は早く読み終わりたくて涙目でスピードアップ。日本的なじっとりホラーではなくガンガン攻めてくるホラーがお好きな方にはオススメです。はぁ~疲れたし怖かった!

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新しいスタイルのホラーだと思う。
怪談好きの主人公と、タクシー運転手のヨシダさんは歳は離れているが怪談好きという共通の趣味を持つ親友だ。
ヨシダさんが何やら怪しい情報を仕入れてきては、ヨシダさんの愛車スカイラインでスポットに向かう。
最初は2人が巡った怪談スポットの話なのだが、次第にヨシダさんが怪談スポットを巡っているのには理由があるとわかる。
終盤に向かうに従い、ヨシダさんを取り巻く出来事に主人公が巻き込まれてゆく展開はスピード感があった。
不幸の連鎖を紐解くために、後半のボリュームが大きくなるのは仕方がなかったと思うが、
ヨシダさんと主人公のでこぼこバディ的なやりとりが少なくなってしまったのは残念。

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タクシー運転手が経験した怪談集と思い、始まりは疑いもせず巷で聞く怪談ぽいなと思いながら読んでいたが、途中から物語が厚みを増してきて、気がつくととんでもない場所へと連れていかれる。息つく暇も無く次から次へと襲ってくる怪異には知らず知らずに呼吸を忘れ、力が入ってしまう。物語を重厚にしているのは怪異の回数や種類だけでは無く、人間のおぞましい部分や、『怨念』となる強い負の感情、努力だけではどうにもならない社会の仕組みなども折り込まれているからでは。ゲームの話、ヨシダさんの過去は胸が痛くなる、悲しい物語でもあった。

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怖い話の短編集だったので、豪快なヨシダさんのフットワークの軽さにどんどん読み進めました。
ところが途中からは、描写が怖すぎて何度か読むのを辞めました。
同時に、ヨシダさんの闇も怖すぎて読み終わらないと一生気になってしまうと思います。
早くヨシダさんが元のタクシー運転手になって戻ってきてほしいです。

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タクシー運転手のヨシダさんと心霊スポットを巡る旅にこっそり同乗しているような臨場感を味わった。
真っ暗な廃墟での怪異の描写が映像のように脳内になだれ込んでくる。
とても怖かった。でもまた2人に連れて行って欲しくなる、不思議な物語でした。

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怖いウワサがあったら首を突っ込むどころか足も踏み入れなきゃ気が済まないヨシダさん。タイトルに「怪奇話集」とあるように、タクシー運転手だからこそ多くの怪異に遭遇するヨシダさんの体験が編まれた一冊と思っていた。それなのに…。作品の半ばほどから様相が変わり、過去に起こった痛ましい事件が明らかになっていく。読む者を想像を超えた結末へ連れてゆく最恐ホラー、しまった!やられた!怖かった!!

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