くまと かきの み
なるかわしんご
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刊行日 2024/09/30 | 掲載終了日 未設定
イマジネイション・プラス | a sailing boat book
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内容紹介
この絵本は、2017年7月5日に九州北部豪雨で被害を受けた 福岡県朝倉市杷木志波 (はきしわ) ・平榎 (ひらえのき) 地区が舞台になっています。 著者が現地の方との出会いを通じ、滞在し、子ども達や地域の方々と語り合い、その中で物語が生まれていきました。 人は生きていく中で、思いもよらない不安や絶望・突然の痛みに出会うことがあります。一人ではどうにもならないと感じてしまうこともあるでしょう。 そんなとき、だれかとの「出会い」に支えられ、新しい物語が紡がれていく。そしてまた新しい出会いが起きる。まるで星を辿り、航海をするような。 くまとかきのみの物語を通して、ともに寄り添い、感じ合あうことを改めて、あなたと分かち合いたいと思っています。 この物語があなたを支える心の杖となりますように。
おすすめコメント
この絵本は、2017年7月5日に九州北部豪雨で被害を受けた 福岡県朝倉市杷木志波 (はきしわ) ・平榎 (ひらえのき) 地区が舞台になっています。 著者が現地の方との出会いを通じ、滞在し、子ども達や地域の方々と語り合い、その中で物語が生まれていきました。 人は生きていく中で、思いもよらない不安や絶望・突然の痛みに出会うことがあります。一人ではどうにもならないと感じてしまうこともあるでしょう。 そんなとき、だれかとの「出会い」に支えられ、新しい物語が紡がれていく。そしてまた新しい出会いが起きる。まるで星を辿り、航海をするような。 くまとかきのみの物語を通して、ともに寄り添い、感じ合あうことを改めて、あなたと分かち合いたいと思っています。 この物語があなたを支える心の杖となりますように。
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784909809605 |
本体価格 | ¥1,700 (JPY) |
ページ数 | 40 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
山の頂上を目指すくまとかき。白が多い背景が2人を浮き立たせ、視線にも意味を与えていく。
背景全てが遥かな色に包まれた時、白のもう1つの意味、心の中の欠けてしまった部分なのだと気づいた。
だから、これから2人はきっと……
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白い部分を多めにした背景が、見てほしいものを浮き出させる。瞳や表示だけではない。遠景でもその視線がしっかりとその気持ちを伝えてくる。
くまとかきが一緒に家を探していく。そんな組み合わせが微笑みを呼ぶ。かきに気を使いながら山への道を探すくまの、なんと細やかな動作。
そして山の上へとラストスパート。でも、その絵はなぜかモノクローム。その意味がわかった時、2人の鳴き声が本当に聞こえてくるようだった。なんという驚き。なんという悲しみ。なんという仲間への慟哭。
でも、2人は生きている。だからこその再出発。
そして、白い部分が全くない、日が山の端に沈んでいく広大な広がりが。その時やっと、今までの白い背景のもう一つの理由がやっとわかった。それは、2人の心の中の欠けた部分。でももうそれはない。
だから、これからの2人は、必ず………
絵本なんだけど 山の風が吹くんだよ
18ページのお話なんだけど なんどもなんども読んでいる
登場人物は 熊と柿だけなんだけど
なんだろう すごくともだちが増えた気がするんだ
絵がね とっても好きなんだ
熊のお尻ってでっぷりでっぷりしているんだよ
葉っぱって緑色だけじゃなかった
夕日ってこんなにおおきいの
やさしくされるとね うれしいんだよ
ぼくは駅前のタワーマンションというところに住んでいる
熊を見たのは動物園のホッキョクグマ
柿はママがスーパーで買ってくる
山に行ったこと…ないかもしれない
でもね
ぼくはねそうぞうりょくというものをもっているんだ
だから だれかが泣いていたらぎゅっと抱きしめてあげるんだよ
今の日本ではいつどこで、どんな災害が起こっても不思議ではない自然の変化が見られます。
予期しない災害に見舞われて、途方に暮れる人々の姿を一年中目にします。
クマと柿の実も住む場所を奪われ、新たな生きる場所を求めて山を目指しました。
必死に歩いてたどり着いた場所で見たものにまた心が折れそうになりました。
でも、柿の実の決意と希望はわたしたちに伝わりました。クマもまた新しいすみかで生きることを決めました。
読み手のわたしは何も手助けすることはできないかも知れないけれど、共感し、その想いを共有することはできるのです。
ともに想いを重ねていきたいと感じました。
大雨で家が壊れてしまったくまと、仲間の元に帰りたい柿の実。
ところが柿のふるさとも大雨でなくなっていました。
わんわん泣くかきを落ち着かせるため、くまは自分の懐に抱きしめて、一緒に眠りにつきます。
二人の新しい家は見つかるのでしょうか。
柔らかいタッチで描かれた優しい絵だけれど、同時に大雨で崩れてしまった山の被害も写実的に描かれ、このバランスが絶妙。
この絵本の元になったのが、2017年に起きた九州北部、朝倉市杷木志波(はきしわ)・平榎(ひらえのき)の大雨被害。
悲惨な被害に負けずに、復興を成し遂げようとする人たちの諦めない気持ちが、くまとかきのみの旅に重なります。
あとがきのページにある、崩れた山の斜面の写真と同じ風景が、絵本の中で描かれていて、この災害の大きさをより身近に感じました。
ただ、実際にあった災害という背景を抜きにして、小さいお子さんにも楽しく読み聞かせられる温かな物語です。
諦めない心、人と助け合う心を提示してくれる絵本だと思いました。
豪雨災害で山や川が崩れ、住み処を追われたクマが、途方に暮れながらも里山で新しい安住の場所を求め彷徨っていると、ある柿の実が話しかけてきて2人は出会います。1人で心細かったクマの気持ちが、1人で移動できない、けれど明るく前向きな小さな相棒を乗せて共に歩くうち、生き生きと逞しく、優しく変化していく様子がとても素敵で、心がほっこりあたたかくなります。仲間がいること、お互いのために助け合い共に歩むこと、離れても仲良しでいること…。いろんなことが違っても、互いに欠けがえのない大切な存在になれる、希望の物語です。
くまが災難にあってかきに出会う。
動物同士とかだと、喧嘩したり接触がとても多くなるが、
クマの相手は受動的な植物のかき。
こうしてみるととてもいいコンビに見えてくる。
優しい絵柄だけれど、環境は災害の後という厳しさ。
あそこにいこう、でも、ダメだった。
だけれどいいところは意外なところにあった。
こういうことって人間生きていると意外とあるから共感が深くなる本です。