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わたし、わかんない 表紙

わたし、わかんない

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刊行日 2025/04/22 | 掲載終了日 2025/03/04

ハッシュタグ:#わたしわかんない #NetGalleyJP


内容紹介

〈飛んじゃだめ〉
髪に黄色いリボンをむすんでいるその子にむかってさけぶ。
――

「ここはいやだとおもう気もち、わたし、ちょっとだけわかる。」
「そんとき、いやだ、いやだ、いやだ、って声が体のなかからきこえたんだ。その言葉がわたしの体をぐるぐるまきにしているのがわかったの」
「ぼくね、中ちゃんのそういうとこ、うらやましいよ。ぼくだって、いやだなあっておもうことはあるよ。だけど、どうしても、いわれたとおりにしてしまうんだ」
(本文より)

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学校で「わかんないちゃん」と呼ばれている少女の中(なか)と、「まじめでなくなることが夢」という幼馴染のセンくん、新しい生活を始めるため別居を始めた中の両親、仕事を辞めたいと思っている母の同僚・・・
大人達も子ども達も「わかんない」を抱え、それぞれの居るべき場所と答えを探していく。

* 野間児童文芸賞、小学館文学賞、産経児童出版文化賞大賞、IBBYオナーリスト賞受賞、坪田譲治文学賞受賞の岩瀬成子氏の最新長編作品 。
装画は日本絵本賞、講談社出版文化賞、ブラチスラバ世界絵本原画展金牌、オランダ銀の石筆賞など受賞の酒井駒子氏。  

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著者/岩瀬成子(いわせ・じょうこ)
1950年山口県生まれ。1978年『朝はだんだん見えてくる』で日本児童文学者協会新人賞を受賞。『「うそじゃないよ」と谷川くんはいった』で産経児童出版文化賞・小学館文学賞・IBBYオナーリスト賞を受賞、『ステゴザウルス』『迷い鳥とぶ』で路傍の石文学賞を受賞。2008年、『そのぬくもりはきえない』で日本児童文学者協会賞を受賞。2014年、『あたらしい子がきて』で野間児童文芸賞を受賞。2015年、『きみは知らないほうがいい』で産経児童出版文化賞大賞を受賞。『もうひとつの曲がり角』で坪田譲二文学賞を受賞。

イラスト,絵/酒井駒子(さかい・こまこ)
絵本作家。1966年兵庫県生まれ。東京芸術大学美術学部油絵科卒業。講談社絵本新人賞で佳作を受賞。1998年『リコちゃんのおうち』で絵本作家としてデビュー。2004年、『きつねのかみさま』(あまんきみこ文)で第9回日本絵本賞、2009年、『くまとやまねこ』(湯本香樹実文)で第40回講談社出版文化賞受賞。2005年に『金曜日の砂糖ちゃん』でブラチスラバ世界絵本原画展で金牌、2006年に『ぼく おかあさんのこと…』でフランスのPITCHOU賞およびオランダの銀の石筆賞を受賞。『ゆきがやんだら』でも2009年の銀の石筆賞を受賞し、ニューヨーク・タイムズの「2009年の子供の絵本最良の10冊」にも選ばれている。

〈飛んじゃだめ〉
髪に黄色いリボンをむすんでいるその子にむかってさけぶ。
――

「ここはいやだとおもう気もち、わたし、ちょっとだけわかる。」
「そんとき、いやだ、いやだ、いやだ、って声が体のなかからきこえたんだ。その言葉がわたしの体をぐるぐるまきにしているのがわかったの」
「ぼくね、中ちゃんのそういうとこ、うらやましいよ。ぼくだって、いやだなあっておもうことはあるよ。だけど、どうしても、いわれたとおりにして...


出版社からの備考・コメント

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発売前の大切なゲラをご提供させていただいております。弊社では、下記のような方からのリクエストをお待ちしております。
○発売に向けて、一緒に作品と著者を応援していただける方
○NetGalleyへレビューを書いてくださる方
○自分には合わない内容だった際、どういったところが合わなかったかなど、建設的なご意見をくださる方

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読み終わりましたら是非NetGalleyへレビューをご投稿ください!
著者・担当編集者ともに楽しみにお待ちしております。
また、適したメディアやお持ちのSNSにもレビューを投稿いただき、多くの方に本を拡げていただけますと嬉しく幸いです。

※発売前作品のため、ネタバレになるレビューはくれぐれもお控えくださいませ※

ご協力の程、何卒宜しくお願いいたします。

★★★
作品の拡材や指定配本をご希望の書店様は
恐れ入りますが<講談社 児童書営業部>まで直接お問合せをお願いいたします。

★★



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★★★
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出版情報

ISBN 9784065389522
本体価格 ¥1,400 (JPY)
ページ数 224

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NetGalley会員レビュー

とてもおもしろくて一気に読みました。
私は中ちゃんとは全然違う小学生でしたが、中ちゃんの気持ちがとてもリアルに伝わってきました。登場人物がみな、魅力的です。センちゃん、いいです。彼の苦しみもよくわかりました。ハハもチチも暖かくて、生きづらさをかかえている中ちゃんの大きな心の支えになっているのが救いです。
この作者の作品を読んだのは初めてですが、是非他の作品も読んでみたいと思いました。すてきな作品をありがとうございました。

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学校が押し寿司や軍隊みたいで大嫌いな小4の中(なか)は、わからないことを簡単に言い繕ったりせずいつも「わかんない」と言うため、クラスでは笑われ、思いのまま発言をして先生にも注意される。「わかんない」や自分の気になることを発言することは、恥ずかしいことなんだろうか?けれど幼馴染のセンくんは、そんな中を非難せず自然体なため、センくんと話すと"自分は自分でいい"と思える中。別居中の両親それぞれも、中の話を聞き気持ちを尊重してくれるのが救い。"いい子"じゃなくて、自分に誠実であることが、自分自身を生きること、と教えてくれる1冊。

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中ちゃんは頭の中ではたくさんのことを考えてから「わかんない」と答えているのに、学校では「わかんないちゃん」と呼ばれています。
中ちゃんのわかんないことには、先生だって答えてくれないこともあります。なぜ頭にリボンを付けてはいけないのか?フリルのついた服を着たらなぜ派手だと言われるのか?その基準は誰が決めているのか私も中ちゃんに説明してあげられないし、わたしにもわかんない。

たくさん考えて「わかんない」って言える中ちゃんに、幼馴染のセンくんが、中ちゃんのことを羨ましいって言う気持ちがすごく分かります。
センくんも身の回りの変化に気づき行動できてすごいなと感心しました。

別居を決めた中ちゃんの父母。
ふたりとも中ちゃんの思いに寄り添い、誤魔化すことなく中ちゃんに向き合ってくれます。
大人にだって「わかんない」がたくさんあります。考えることを最初からせず「わかんない」と答えることと、よく考えてから「わかんない」と答えることは全く違います。答えはすぐにみつからないし、自分のやりたいことに簡単にはたどり着けないし、よく考え努力しなければなりません。
おばあちゃんが中ちゃんに言った言葉がとても素敵でした。悩める大人にも子どもたちにも届く言葉だと思います。おばあちゃんのような言葉をかけられるようになりたいです。
大人も子どももたくさん悩んで「わかんない」ことを重ねながらいつか出した答えが、正しくても正しくなくても考えることの大切さを感じました。
中ちゃん一家に幸あれ!

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「わからない」と言えることはすごいことなのに。という気持ちでずっと読み進めました。
逃げの「わからない」と考えた末の「わからない」は違うのだということをあらためて考えさせられました。
「わからない」から考え続けることの苦しさと大切さについても考えさせられました。
中ちゃんが最後に自分で決めたこと、私も応援したいです。

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不適応ですって!?

間違っているのはどちらなのか?
共感のあまり、ひたすらそう感じました。

個性を受け容れることの大切さが
芯にまで響いてくる物語です。

主人公は学校になじめない小学四年生。

教室で「わかんないちゃん」と
からかわれる彼女が
せま苦しい世界で苦しみ抜いた末に、
驚くような決断をします。

みんなと同じにできないことに
葛藤する少女の日常が
強烈なまでに胸に迫りました。

けれど彼女は恵まれているようにも
感じましたよ。

それはこのうえなく優しい心を
育んできたこと。

悩んだり苦しんでいる人へ
主人公がかけるまっすぐな言葉を
見てください。

辛いときこんなことを言われたいと
渇望するようなセリフが
当たり前のような自然さで
彼女の口からこぼれ出ますから。

きれいな心のまま成長することは
勉強や運動ができることなんかより
ず~っと尊いものだとしみじみ
感じました。

尊敬し合える仲間が
近くにいてくれることも救いでしたよ。

真面目になれない少女と
生真面目な自分を変えたい少年の
かかわりの楽しさといったら!

彼らの突拍子もないふるまいと
巻き込まれる意外な出来事に注目です。

ユニークな迷コンビの活躍だけでなく
母の包容力や父の信条も魅力。

親目線では、すぐ家で取り入れたくなる
振舞いもありましたよ。

滋味たっぷりで味わい深い一冊。

小学生向けの本とあなどると
たぶん驚くことになると思います。

(対象年齢は9歳以上かな?)

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わたしの持つ岩瀬城子さんの書かれる物語のイメージは、なんとなく曇り空のような、グレーな世界。
酒井駒子さんの装画が、そのイメージにぴったりだった。
そして、やはり、今作も、曇り空のような、すっきり晴れない少女の気持ちが、余すところなく表現されていた。
中ちゃんは、もちろんだけど、センくんも、なかなか面白い子で、中ちゃんの近くにセンくんがいてくれてよかった。
中ちゃんがいなくなったら、センくんはどうなるんだろうなあ、と少し考えてしまった。

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学校で「わかんないちゃん」と嗤われている小四の中。自分の気持ちに正直になればなるほど、クラスでの居心地は悪くなる。
生きていれば子どもも大人も、どうにもならない「わからない」ことがたくさん生じる。その気持ちとじっと向き合うことができる中は、偉いと思う。「わからない」に行き着くまでの思考がちゃんとあるからだ。
中の幼なじみのセンくんの個性もすてきだ。
中のハハとチチも、自分たちのこれからのために別居することにした、我が道を行く人たち。
中の選択や希望を優先してくれる両親のスタンスが好きです。
何も解決はしていないけれど、中が一歩を踏む出したことは確かなこと。

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さすがとしか言いようがないが、相変わらずぴったりと子どもの目線の物語だった。
会話や、心の動きが、きめ細やかで、オリジナルティにあふれていて、思わず一気読み。
童話作家であるハハの言動は、岩瀬さんご自身の創作に対する思いを聞いているようで、とても感慨深い。
この本を読んだ子どもの反応が知りたくもある。
どれほど子どもに届くものだろうか。

一箇所だけ、気になったのは学校をサボるシーン。
学校から子どもが登校していないと言われたら、親は真っ先に事故か誘拐を考えるものだ。
この世には悪い人がいるという会話を前半にしているし、どこに行ったのか、無事なのかがわかっていない以上、ハハはあんなふうに鷹揚とした対応はできないはず。

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表紙のインパクトって大事だなあとつくづく思います。純粋で幼いけれど少し影があって、物語の主人公『中』の内面まで写したような姿。読んでる間、ずっと見つめられているような感覚を味わいました。両親の別居や馴染めない学校、仄暗い感情とあどけなさが文章に表れていて、不穏な感情と共に読み進めました。『わからない』ではなく『わかんない』というのが主人公の逼迫した状態を表している様に感じます。何度も読んで、味わうような文学作品です。現代の複雑な環境にある子どもたちに、ぜひ読んで色々な感情を感じとってもらいたいです。

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物語にものすごく劇的な展開があるわけではないのに、日常的な出来事と会話で淡々と進められて、でも最後まで読まずにはいられない。小学4年生の中(なか)は「わかんない」と言うのが口癖でクラスのみんなから「わかんないちゃん」と呼ばれてからかわれている。一方、中の隣に住んでいる一つ年上で小学5年生のセン君はいやだなぁ、と思うことがあってもどうしても人から言われた通りにしてしまう、いわゆる「いい子」。でもセン君は犯罪に勘が働くようで、「探偵」をするのが好き。ちょうど同じ作家(岩瀬成子先生)の作品『となりの犬』(岩崎書店)を読んだばかりだったので、中とセン君の関係が、「探偵」にハマっていく主人公の羽美(小学5年生)と同じマンションに引っ越してきた一学年下の細田くんとの関係に似ていて、微笑ましくなった。さて、話をもとに戻すと、中の両親は別居している。でもその別居が悲壮感漂うものではなく少しほっとする。そして、中は学校が嫌い。学校は型にはめられてぎゅうぎゅう押さえつけられる「押し寿司」のような感じだと言う。学校は「軍隊」みたいだし、理不尽な「校則」も嫌い。学校(校門)に着くと校舎の二階に見える窓から落ちかけている女の子。それは幻覚なのだろうか。タイトルにもなっている「わたし、わかんない」。「わかんない」ということはいけないことだろうか。大人でも疑問に思うことはたくさんあるし、それをわかったふりをして通り過ぎてしまうことは良いことだとは思わない。この際いっそ「わたし、わかんない」と言って、悩んで時間をかけて解決することも必要なのでは。主人公の中の気持ちを通してそんなことを考えた一冊だった。

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わからないことをわからないと言える人は実は幸せなんじゃないだろうか。
大人の言っていることに矛盾を感じつつも、「わかんない」とはいえずにわかったふりをしてしまう子どもだった。大人になった今もその気がある私はそう思った。
わかったふりをしたり、言われるままに行動したりして一見そつなく過ごしてしまうのだ。

「わかんない」と言ってしまうことで「わかんないちゃん」と呼ばれ揶揄される子どもの物語。
「わかんない」ときちんと言える強さがうらやましく思えた。
わかんないことをわかんないままにして、適当にやり過ごしていくのは実はラクだけれど、わかんないことを1つずつクリアして一歩ずつ進んでいく方が絶対いい。
「わかんない」に時間をかけて向かい合える社会ならいいのに。

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学校で「わかんないちゃん」と呼ばれている少女の中(なか)ちゃん。そして、大人達も子ども達も「わかんない」を抱え、それぞれの居るべき場所と答えを探していくものがたり。
中ちゃんは、こころの浅いところで素早く反応することが、どうやらにがてです。ものがたりのなかで、ハハが、中ちゃんに「かんがえて、かんがえたあげくの『わかんない』はすばらしいよ」といっています。それから、また、『一番』をやすうりするのはみっともないよ。なんていうか、ものごとを深くかんがえない子だとおもわれるよ」ともアドバイスしています。そんなハハのもと、育った中ちゃんですものね。
でも、学校では、この場合はこの答え・・・それをテンポよく返すのが『良い子』なのかもしれません。
チチと、ハハが別居することになったのも、ただ、かんがえずに慣れていく生き方を良しとしなかったから。人は、過ちを犯すことは避けられません。でも、持って生まれたもの、経験したものをつかって、間違いをごまかすのか、正しい答えは何だったのかと考えるのか。そこには大きな違いがあるように思います。お互いに好きで、尊敬しあっていても、生身の成長途上の人間です。欲張りなこころ、保身のこころ。相手に求めすげたり、自分のいらだちを相手にぶつけたり・・・。違和感に慣れずに、立ち止まって、なくしてはいけないものを見つめた二人。相手を好きだ、尊敬しているというこころ。自分ももっと成長して、相手の未来の可能性を信じて、よりふかくよりそいたい。これからの二人の時間もたのしみです。
中ちゃんの、「中」は、きっと、仏教の「中道」からきているのですね。西洋や、儒教の中庸とは少し違うようです。なにごともほどほどに・・・それは当たり障りのない部分には大切な考え方です。限られた時間を、分散させないというのは間違いのない考え方。でも、中道は、もう少し深くて、その人にとっての正解を探り続ける感じです。ここは、人生の課題。十分に力を注ぐ場所。人とは違う自分が、なぜ、この両親の元、この時代に、この国に、この友たちの中へ生まれることを選んだのか?自分とはこの人生をどう生きたいと生まれてきたのか?この答えを探る道こそがそのひとの「中なる道・中道」であるという感じでしょうか。
学校は、あまりに効率をかんがえて、浅薄な指導をしていませんか?インターネットの世界に生きる子どもたちは、浅薄な答えは一瞬に入手できる時代です。それをどう自分の「中なる道」にいかしていくのですか?それを、探り、教え、ともにあがく覚悟で教師を、親をしていますか?
そして、自分以外の他の人も、他の国もそれぞれがそれぞれの中なる道を探している存在。自分と違うと攻撃する前に、相手の中道を理解することに努力するべきではないでしょうか。自分には悪いと思うこと。それを人がする。ここからが、自分と世界の醍醐味です。
岩瀬成子さんは、やさしい希望の物語にハハや、チチや、鈴夫さん、千ちゃん、持丸さんのそれぞれの深まりをえがいてくれました。中ちゃんとともに、わたしも、しっかり中なる道を、歩んでいきたいです。わからないことを『わかんない』と言える勇気と、あきらめず自分であることを探し続ける覚悟を持ちたいです。ありがとうございました。

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学校が大好きで、学校に行くのが楽しみな子ばかりではない。小学四年生は少しずついろんなことが見え始める年齢なのかも?大人の事情も、社会の仕組みも。少し、わかる。でも、わかんないことも多い。じっくりかんがえて、そのあげく「わかんない」と答える主人公中は、チチと別れたハハと二人暮らし。クラスのみんなに「わかんないちゃん」と呼ばれている。でもほんとうは、大人だってよくわかんないことがあるんじゃないかな?ささやかなことだけれど立ち止まって考えたい、子どもだけでなく大人もそんな気持ちを持っているのかもしれない。そんな純粋な心の揺れ動きを描いた瑞々しい作品。

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中ちゃんの気持ちを丁寧にすくっていけば、確かに「わかんない」としか言えないよねぇ…と思う。でもこの子を傍から見ているだけだったら、寄り添ってあげられるか自信がない。笑い者にする周囲の子らには厳しくしないと。
学校という檻には合わせられないタイプの子に、選択肢が増えるといい。

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