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もの語る一手 表紙

もの語る一手

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刊行日 2025/04/07 | 掲載終了日 2025/04/09

ハッシュタグ:#もの語る一手 #NetGalleyJP


内容紹介


超豪華執筆陣が「決断」をテーマに描いた、
傑作将棋小説アンソロジー。一挙8編収録!


将棋は、決断のゲームである。無数の選択肢から、一手を選ぶ。
将棋は、明快なゲームである。残酷なまでに白黒がはっきりとつく。
しかし、単純な「結果」にたどり着くまでの間に、無数の思いが凝縮されている。
だからこそ、将棋は物語の宝庫なのだ――。

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◆青山美智子「授かり物」
「俺、東京に行く。漫画家になるんだ」
二十歳の天才棋士と同じ日に生まれた、平凡な我が子。初めて知る息子の夢に戸惑う芳枝だったが――。

◆葉真中顕「マルチンゲールの罠」
将棋の強さにだけは自信があった。
思い出話をきいてくれ。
あの日、俺は頼まれたんだ。
「天才」かもしれない少年を、この道場から追い出してほしいと――。

◆白井智之「誰も読めない」
名人戦、第五局。一日目の対局が終わり、ひと息ついた挑戦者が、拉致された。連れ去った男は、挑戦者に頭を下げた。
ある殺人事件の犯人を見つけてほしい――、と。

◆橋本長道「なれなかった人」
元・天才棋士の青柳は、アマチュアとしてプロ棋戦を勝ち上がってきた段という男と対局する。彼は、青柳が三十年前に奨励会から蹴落とした相手だった。因縁の再戦を前に、二人がした約束とは。

◆貴志祐介「王手馬取り」
「両家の父が結婚式に来なかった」
井上家で未だに残る謎を解決するのは、元真剣師を名乗る老人で――。

◆芦沢央「おまえレベルの話はしてない(大島)」
奨励会員の息子を持つ男性が自己破産申請にやってきた。担当する弁護士の大島は自分も元奨励会員で事情もよく分かり、あと一歩のところまで順調に手続きが進んでいたが――。

◆綾崎隼「女の戰い」
「朱莉さんって銀みたいな人ですよね」
数少ない女性奨励会員として奮闘する倉科朱莉の、苦悩と成長の日々。

◆奥泉光「桂跳ね」
菅原香帆の日録に記された、将棋を通じた友との交歓の日々。
桂跳ねに込められた、友人の悲愴な決意とは。

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超豪華執筆陣が「決断」をテーマに描いた、
傑作将棋小説アンソロジー。一挙8編収録!


将棋は、決断のゲームである。無数の選択肢から、一手を選ぶ。
将棋は、明快なゲームである。残酷なまでに白黒がはっきりとつく。
しかし、単純な「結果」にたどり着くまでの間に、無数の思いが凝縮されている。
だからこそ、将棋は物語の宝庫なのだ――。

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◆青山美智子「授かり物」
「俺、東...


出版社からの備考・コメント

★校了前の仮データを元に作成しています。刊行時には内容が若干異なる場合がありますがご了承ください。

発売前の大切なゲラをご提供させていただいております。弊社では、下記のような方からのリクエストをお待ちしております。
○発売に向けて、一緒に作品と著者を応援していただける方
○NetGalleyへレビューを書いてくださる方
○自分には合わない内容だった際、どういったところが合わなかったかなど、建設的なご意見をくださる方

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ご理解のほど、宜しくお願いいたします。

○お名前・所属などに詳細な記載がなく、プロフィールにてお人柄が伺えない方
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販促プラン


読み終わりましたら是非NetGalleyへレビューをご投稿ください!
著者・担当編集者ともに楽しみにお待ちしております。
また、適したメディアやお持ちのSNSにもレビューを投稿いただき、多くの方に本を拡げていただけますと嬉しく幸いです。

※発売前作品のため、ネタバレになるレビューはくれぐれもお控えくださいませ※

ご協力の程、何卒宜しくお願いいたします。

★★★
作品の拡材や指定配本をご希望の書店様は
恐れ入りますが<講談社 書籍営業部>まで直接お問合せをお願いいたします。

★★


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★★★
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出版情報

ISBN 9784065389546
本体価格 ¥1,900 (JPY)
ページ数 314

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NetGalley会員レビュー

『将棋』は見るものであり、私とはついぞ縁のない遊戯になるのかもしれないと思っていた。
 しかし『もの語る一手』によって私の中で『将棋』というのは、盤上と盤外にあるドラマを芯まで読むものであり、小説を介して私と縁のある遊戯となった。
 豪華八名の執筆陣が『将棋』を絡めて描くのは、文芸、ミステリー、時代小説のドラマ。
 冒頭を飾るのは青山美智子先生であり、著者ならではの温かさと感動で以てして読者を迎え入れる。将棋の基礎を下敷きに『歩』をファクターとした成長物語が、導入として素晴らしかった。
 以降、将棋に慣れ親しんだ読者ならばもちろんのこと、まだその世界にほとんど触れてこなかった読者も将棋の真髄を堪能することができる。
 一口に『将棋』といっても著者の数だけ人間の輝かせ方があるのだと、アンソロジーの楽しみ方を味わうと共に作家の凄さを堪能した。
 その一手のために決断し、最後には明快な結果が出る頭脳戦。
 風にも天気にも誰かの機嫌にも左右されることなく、作中の人物たちがひたすらに向き合うのは己自身。これは、物語を編み出す作家そのものともいえる。
 将棋の旨味を凝縮したアンソロジーだった。

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まさに夢のような一冊。
あぁ、魂が宿るってこういうことなんだな、と実感しました。

将棋がテーマの作品集ですが、
全くの素人の私でも夢中にさせてくれましたよ。

伝わってきたのは年代も立場もさまざまな人々の真剣な想い。

彼らの熱意にほだされ、葛藤に共感し、
優しさに癒されました。

実は一人の先生だけが目当てで
手にしたのですが、全編にわたり圧倒されっぱなしでしたよ。

新たな作家を発掘できるのも
こういう企画の魅力ですが、
推しの先生が増えすぎて嬉しい悲鳴を上げそうです。

「授かり物」には家族愛の温もりを感じ、
「マルチンゲールの罠」では思わぬ勝負の行方に没頭、
「誰も読めない」では棋士の冴えに舌を巻き、
「なれなかった人」には共感がありすぎでした。

さらに、「王手馬取り」には意外な真相に唸り、
「おまえレベルの話はしてない(大島)」の描写の深みに驚き、
「女の闘い」に刮目、
「桂跳ね」では、これぞ”もの語る一手”というのを体感しました。

やはり、瀬戸際での葛藤というのは
沁みるものですね。

迷える奨励会員の生き様や、
パッとしないプロ棋士の決断など、
主役だけでなく脇役の振舞いに至るまで魅力的。

文字通り、心をグッと掴まれました。

どの作品も素晴らしいのですが、
楽しさという点では「女の闘い」を推します。

毒のある言葉を浴びて傷ついても立ち上がり、
迷いながら突き進む主人公の魅力。
これが凄いんです!

そこに純粋な少年や、口さがない善人が
絶妙な形で関わるから、どんどんページが進みましたよ。

しかも読者の気持ちをフワリと上げてくれるラスト。
この物語の続き、出ないですかね?

最も読み易いのは間違いなく「授かり物」。
この作品は主人公の主婦と同様に、
将棋のしょの字も知らなくても大丈夫です。
すぐに物語の世界に入り込めると思います。

戦型が出てくるような作品にも、
サッと説明が入ったりするので助かりましたよ。

世界観が一転する最終話「桂跳ね」は
ハッキリ言って難読です。
難読ですが、読んでいるうちに少しずつ
情景が浮かぶようになり、終盤ではギュっと鷲掴みにされました。

8編に共通していたのは、繊細に選びぬかれた言葉の響き。

そういう作家さんの作品だけを
選りすぐった贅沢なアンソロジーなんですね。

おかげで極上の読書タイムとなりましたよ。

(対象年齢は13歳以上かな?)

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将棋好きな人に絶対に読んでほしい本。
奨励会の話とかプロになった人やなれなかった人や友人や家族が登場します。
将棋の世界の独特の厳しさやモヤっとするところ、人間ドラマが描かれていて、油断しているとグッと感情を揺さぶられ涙が溢れてしまうことも。
うわー、こんなの反則だ。泣いちゃうって!
とびっくりしました。すごくいい話!
最高の読後感を味わえて、業界の空気に触れられる。
私はあまり将棋に詳しくないのですが、ニュースでよく見かける棋士の名前も出てきて「おおっ」となったりも。
詳しくない私でも「この作品めっちゃいい!」ってなったこの作品、将棋好きな人が読んだらどうなっちゃうんだろう!
ぜひ読んでほしいです!

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藤井聡太七冠の活躍などで盛り上がりをみせつづける将棋界から編み出された短編集。
光あるところに必ず影があるように、勝者として脚光を浴びる存在の裏側で敗者や舞台にすら立てなかった者といった影がそっと紡ぎだす物語は、哀しみや諦めといったやや負の感情を含みながらも表裏一体して欠かせない物とだと主張しているかのよう。また理詰めで勝敗を決する将棋そのものに対し、指す側である人の葛藤や揺れる感情は理詰めとは対極の位置であることが、これもまた表裏一体のようで面白い。
各作家さんの達の特色そのままに、さまざまな角度から将棋の魅力を滲み浮き出させるような短編集。

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将棋は駒の動かし方が分かる程度なので、話についていけるかなと思いながら読み始めました。
将棋を全く知らない母親の目線で語られる「授かり物」から始まることですんなり読み始めることが出来ました。将棋の強さに自信のある人、天才棋士、プロになれなかった人など、登場人物たちの決断を通して将棋の奥深さを感じました。読んだことのある作品もありましたが、好きな作家さんたちの将棋アンソロジーなのでとても楽しめました。
将棋をほとんど知らない私でも楽しく読めたので、将棋好きな人ならたまらないアンソロジーだと思います。

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おおきくなったら…どんな夢を抱いていただろう
サッカー選手 パティシエ 消防車のひと プリキュア…
その夢は叶っただろうか 叶わなかったひとは何歳で夢を諦めただろう

本書は
将棋に真剣に人生をかけて 26歳という限られた時間のなかで
報われる保証なんてないのに 青春時代をひたすら将棋にかけた人々が
語り手を変え登場する
9×9の盤上に凝縮するには無謀な「向き合ってきた膨大な時間」に
私は言葉が無かった
何を言っても彼等のギリギリには敵わない
どう生きるかの選択はどう死ぬのかに決着する
攻めるか 逃げるか 捧げるか 誇れるか
将棋は前に進む 人は横に繋がる
何かのせいにしない生き方を模索するに恰好な書籍である

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『将棋は決断のゲームである…決断をテーマに書かれた一挙8編の短編集』という紹介文に惹かれて読みました。
将棋は子供の頃に親に教えてもらって2、3度指したことがある程度でほぼルールも難しいことも分からない状態で読みました。分かってた方が面白いんだろうなぁと思う物語もありましたが、全体的に、話の筋に関わる程度に上手に解説が挟まっていて、あまり調べたりせずに理解でき、読み進めることが出来ました。

強く印象に残ったのは、葉真中顕さんの『マルチンゲールの罠』、白井智之さんの『誰も読めない』でした。
『マルチンゲールの罠』は、最後の最後で、見えている世界がグルンとひっくり返るような感覚がお見事で、読み終わった瞬間、ほわ〜!と感嘆の声が出て、脱力するほどでした。
『誰も読めない』は、読み始めは方言になれなくて、読むスピードと意味を汲み取るスピードが合わずに少し苦労しましたが、途中から気にならなくなるほど引き込まれてドキドキしました。最後は、良かった〜!と安堵。クライマックスへの引き込まれ方が凄かったです。
決断がテーマ、という意味では、青山美智子さんの『授かり物』が、あまり将棋慣れしていない私には一番親しみやすく、また、決断に対しての心の流れに共感して最後は少しウルウルしました。
全体を通して、将棋の世界の厳しさと奥深さにも触れられて、とても興味深く感じた短編集でした。

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将棋をテーマにした色んな作家による短編オムニバス作品。(将棋の渡辺くん)でおなじみの伊奈めぐみさんの装丁に心惹かれて読了。将棋が好きな人ならかなり楽しめる作品であると同時に将棋に興味の無い方にはおすすめ出来ない。どの作品も将棋に興味の無い方にもわかるようにと、かなり細かく丁寧に描写されているが、どこまでいっても難しいのかなと思う。

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ありそうでなかったアンソロジー。日本人を熱くさせる将棋。他のスポーツみたいに注目されることは多く、羽生さんやら、藤井さんやら有名な方も多いのでなんか知ってることが多いと思いますが、ルールだったりはもしかしたら知らない方が多いかもしれません。そんな将棋を取り巻く物語たちは作家もほっこり青山美智子からミステリーの白井智之まで多種多様に広がっていきます。初手青山美智子さんっていうのが構成が上手いなーと思う。このアンソロジーはいいかも?って思わせてくれる素敵な短編でした。奥泉さんの作品になるともう将棋なんて知ってるでしょベースで語られるから少し気後れしましたが総じて楽しめます。

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どの作家さんのお話もその方の持ち味が出ていてとても楽しく読めました。

初めて読んだ作家さんもいたけど、
意外にその作家さんのお話が一番好きだったりする。
そんな出会いがあるからアンソロジーは面白いですよね。

私が今作の中で一番好きだったのは橋本長道さんの「なれなかった人」。
将棋ってプロになるには年齢制限があるみたいで、
それを過ぎちゃうと諦めるしかなくなるみたいです。
厳しい世界すぎてびっくりした。
私が今テレビとかで見てる技士の方たちは狭き門をくぐり抜けた強者たちだったんですねー。
知らないことは罪なこととはよく言ったもんですね。
そんな年齢制限を突破したものの落ち目となったプロ技士と、
技士になれなかったけど夢を追い続けた中年男の物語。

基本的に将棋のルールを知らなくても読めますが、
知っている方が楽しく読めると思います。
有名な作家さんばかりですが、
新たな出会いを求めて読んでみるもの良いかと思います。

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将棋好きはもちろん、全く知識のない人でも楽しめる作品です。
作品を読んだら、自然と将棋に興味が湧いてくると思います。
誰しも経験したことのある、決断の時が描かれていて、どの作品も前面に熱量が出る素晴らしい人間ドラマに痺れました。

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将棋をテーマとした短編アンソロジー。

26歳までにプロにならないと退会せざるを得ない奨励会をめぐる話や天才棋士と生年月日が同じ息子の旅立ちを描いた一編など。

将棋好きなひとにはもちろん将棋のルールを知らない人にも楽しめる作品集。

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将棋の世界は厳しい。つくづく思う。
たったの一手で運命が変わってしまうといっても過言では無い。数多くの手からここぞ!という一手の決断。それはまさに人生そのものかもしれない。
本書は、そんな世界の光と影や悲喜交々が魅力的に綴られている。
戦術には疎くても、駒の動かし方だけは理解しているので、楽しく読めた。

読後、詰将棋をやってみた。今は駒や盤が無くても、スマホで無料で手軽に出来る。3手詰が精一杯。錆び付いた脳を滑らかにするにはいい。が、「考える」を拒否しようとしている自分がいる。脳トレ以前の問題だ(泣)

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「将棋」を描く短編集というのが興味深い。
それほど将棋には興味がなく、将棋というゲームのルールは知っているという程度だが、それでも面白く読むことができた。
そういえば先日、元棋士の弁護士を主人公に据えたドラマが放送されていた。その紹介記事によると「正式には女性の棋士はいない」とのことだった。ちょっとへぇーという感じ。
贅沢な作家のラインナップ。意外な人の名前もあって楽しい。

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一歩進んでは立ち止まり、盤上の筋は幾重にも増え、指先が震えてくる。優勢なのか、追い込まれているのかわからないままに、その時の精神状態があらわになる。対局者は冷静さを保っている。一手、逆転できたら道は拓けるというのに。銀を置く。決して二歩進むことはできない。秒読みが始まった。指しに集中し、前進のみのあの頃が懐かしい。一つの道が閉じれば、また自身を見つめる世界に戻っていく。将棋好きにはたまらない一冊。選ばれし者たちの舞台、その行く末は。才能も努力も胆力も必要な棋士への壁。誰しもが期待より不安がまさる未来とは。

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将棋を描いたアンソロジー。
あの作家さんが将棋を描くとこういう話になる。
頭脳勝負の将棋の世界の「決断」。

プロになる厳しさ、年齢制限、賭博の恐ろしさ。
何より勝負のハラハラドキドキの面白さ。

将棋に興味がなかった人でも楽しめる
豪華なアンソロジー。


青山美智子「授かり物」
将棋と決断の話でいて、しっかりハートフル。 『赤と青とエスキース』のあの人も!アンソロジーの中で、唯一のやさしい物語。さすがです。

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葉真中顕「マルチンゲールの罠」
面白くて惹き込まれ、あっと驚かされた。将棋の勝負でこんなにハラハラドキドキできるなんて!すごい。

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白井智之「誰も読めない」
将棋の話かと思ったら殺人事件の話で、何?何?何?と思ってたら、やっぱり将棋の話だった。ところどころ笑えて、好きな話。

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橋本長道「なれなかった人」
将棋の世界って厳しい。プロかアマチュアか、運命は残酷。段の生き方がすごすぎて、じわじわ考えさせられる。

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貴志祐介「王手馬取り」
グロホラーではない、貴志先生。父親のお葬式の後、家族で思い出話。驚く展開と落語のような面白さが。

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芦沢央「おまえレベルの話はしてない(大島)」
本当に将棋の世界は厳しい。ドロップアウトして弁護士になった男の苦悩。切ない話だった。

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綾崎隼「女の戰い」
女性棋士と女流棋士って全然レベルが違うのね!若き美男美女の青春で、続きが読みたいくらいだった。

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奥泉光「桂跳ね」
幕末時代に生きた将棋好きの男の残した記録を読み解く。気の遠くなるような郵便将棋には驚いた。

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将棋をモチーフにした短編集。
将棋自体の話だったり、棋士の話だったり、あんまり将棋の話出てこんやーんって話もあったりで面白かった。
たいして将棋を知らなくても楽しく読めました。

どの作家さんのも短めで読みやすくて良かった。

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将棋の知識のある方が読めば、対局の図が頭に浮かんできてもっと楽しめるんだろうなと少し
残念に思いながらも、知識のない私でも楽しむことができました。
物語を通して、将棋の難しさ、奥深さを知ることができたし、盤上で行われる勝負に先の先まで
よみ、攻め込み一手一手に手に汗握る緊張感が伝わってくるようで精神力の必要な競技だと改めて
感じました。
26歳までという期限ある中でプロに挑む棋士たちの誕生日は祝うものではなく、刻一刻と迫る
タイムリミットであることに、将棋の厳しさも知りました。

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将棋にそんなに詳しいわけでもないし、普段から将棋をするわけでもないのだが、魅力的な執筆陣に惹かれて読んでみた。プロの将棋師だったり、素人だったり、将棋師になれなかった人だったり、将棋にのぞむ様々な人間模様が見えてくる。この作家が、こんな風に将棋を見ていれのかというのも見えてきて楽しめたアンソロジーだった。

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プロ棋士だけでなく、子育てを卒業しようとしている母や父親同士の趣味の対局など、様々な作品があるため次はどんなお話かなと楽しみながらページをめくることができました。特に葉真中顕さんの「マルチンゲールの罠」が好きです。語り口調で進むお話に引き込まれ、まるで盤面が見えるようでした。対局している天才の恐ろしさが、読んでいる自分にもじわじわと伝わってきて、席を立って逃げたくなるようなお話でした。戦法やその攻略法、心理戦など全てが詰まっていておもしろかったです。

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将棋小説、こんなにヒリヒリするとはと、大すきになってしまった。

これだけ豪華な執筆陣なのにもかかわらず、未読の作家さんも多く
ここで出会ってきっかけになったら、なんて思って読み始めたら
ちょっと心の準備が足りなかったと感じるほどだった。

白黒がつく勝負だからこそ起こる様々な葛藤とその背景。
確かに物語の宝庫だ。

続きは・・・というタイミングで終わる短編なのもまた
良い。
ひとり一人作家さんたちとも向き合いたくなる。

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将棋にまつわるアンソロジー?オムニバス?作品集。プロ棋士、アマチュア棋士、将棋好きの身内、色々な立場からの将棋に関する話だけど、青山美智子の『授かり物』は一作目から意外な切り口で新鮮だった。まあ青山美智子らしい良い話。『誰も読めない』は若干バカミスぽい雰囲気だけどちゃんとミステリー。オチもコメディぽいけど。でも奨励会を描くのが多いのは、やっぱりそれだけ厳しい世界で題材にしやすいんだろう。全体面白かった。

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将棋を題材にしたアンソロジー。
青山美智子さんの作品では「玉」について。
葉真中さんのはこれは引き込まれました。100円から始める倍プッシュは21回目で一億超える。小学生の頃、算数の授業で説明された時は衝撃だったなぁ…と懐かしく思いました。
芦沢央さんのと綾崎隼さんは奨励会の話。棋士は皆、この試練を乗り越えた天才たち。そこでの成長と挫折は物語の宝庫です。

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