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マナティーがいた夏 表紙

マナティーがいた夏

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刊行日 2024/07/22 | 掲載終了日 2025/05/31

ハッシュタグ:#マナティーがいた夏 #NetGalleyJP


内容紹介

第71回青少年読書感想文全国コンクール
課題図書 小学校高学年の部

11歳の夏休み、ピーターの目標は「生き物発見ノート」を親友のトミーと完成させること。マナティーの話をしてくれた、認知症のおじいちゃんのお世話も完璧にしてみせる。

ところが、夏休みは思い通りにはいかない。せっかく発見したマナティーはけがをする。おじいちゃんの認知症は進んでいる。そのうえ、トミーが引っ越すことがわかり……

自然、家族、友だち…自分をとりまく問題が大きすぎたとき、どう立ち向かえばいい? 

変化に向き合う勇気をくれる、ひと夏の成長物語。

第71回青少年読書感想文全国コンクール
課題図書 小学校高学年の部

11歳の夏休み、ピーターの目標は「生き物発見ノート」を親友のトミーと完成させること。マナティーの話をしてくれた、認知症のおじいちゃんのお世話も完璧にしてみせる。

ところが、夏休みは思い通りにはいかない。せっかく発見したマナティーはけがをする。おじいちゃんの認知症は進んでいる。そのうえ、トミーが引っ越すことがわかり……

自然、家族、...


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784593104307
本体価格 ¥1,600 (JPY)
ページ数 360

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NetGalley会員レビュー

小学校最後の夏。「生き物」大好きなピーターは親友のトミーと運河で大けがをしたマナティーを見つける。
他にも色々と問題が起こって…

 自慢のおじいちゃんの認知症。シングルマザーとして頑張るお母さん。お金があるからといばるご近所のおじいさん。親友トミーとの関係。そしてゾーイと名付けたマナティー。

 子どもから大人に向かう時に、自分の周囲で次々と表面化していく問題を通してピーターは成長していきます。児童だけではなく、大人にも読んで欲しい本です。

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あちらこちらに、読んだ後語りたくなるような粒々がまぶされているよう。
「世界じゅうがミキサーにかけられているみたいだ」「うれしさと悲しさ」が混ざった「スムージー」など、真似してみたい比喩や表現を抜き出すだけでも子どもたちの学びになりそう。

お母さんの目元のシワ、友達以上恋人未満の大人たち、ヤングケアラー、天敵のようなイヤなひととイヤなこと、多様な生き物と生きていく人間としてどうあるべきか、、感想文にどこのトピックを広げて書くか、読む子によってかなり幅があると思う。主題が単純にひとつでなく、大きな柱がいくつもある良作。

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今、現代に生きる私たちの課題を、少年が一身に抱えこんでいるのだが、熱く、まっすぐに、大人につき刺さるまなざしが、読む者の心にも、つき刺さる。舞台はアメリカだが、日本にいる私たちも励まされ、勇気と感動をもらえる。

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小学校最後の夏休み、ピーターは親友のトミーと「生き物発見ノート」の完成を目指している。でも怪我をしたマナティ(昔おじいちゃんも見つけたって言っていた!)を保護してからなにもかもうまくいかない。認知症のおじいちゃんは目が離せないし、トミーとも仲違いをしてしまう。全てのことから逃げ出したくなるような日が続いていたけど、素敵なことが待っていて!?忘れられない一夏の物語。

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夏の空気を感じながら、心がじんわり温かくなる物語でした。
ピーターのひと夏の冒険は、ただの成長物語ではなく、友情や家族の絆、そして生き物への優しさがぎゅっと詰まっています。
特に、マナティーとの出会いがピーターの世界を広げていく様子が印象的でした。
読んでいるうちに、ピーターの気持ちに寄り添いながら、自分の夏の思い出もふっとよみがえってくるような感覚がありました。
文章は読みやすく、情景が鮮やかに浮かぶので、まるでピーターと一緒にカヌーを漕いでいるような気分になります。
静かだけれど力強いメッセージが込められた一冊で、読んだ後には、なんだか優しい気持ちになれる作品でした。
高齢者への戸惑い、友情の試練、そして、母親としての矜恃! いいお話でした。
ところで、どうして出版社名が「静山社・ほるぷ出版」なのかな? 
あ、そうでした。ほるぷ出版のこの本のHPは、とっても素敵でした。子どもたちにもすすめます!

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『マナティーがいた夏』は、夏が終われば中学生になる少年の、想像もつかなかった出来事がぞくぞくと襲う怒濤の夏休み物語です。
楽しい夏のはずだったのに。
友達のこと、家族のこと、ご近所さんのこと、マナティーのこと……。

上手くいかないことばかりのときってあるんだよね~」「それが夏休みとぶつかるなんて……。」とピーターに同情してしまった大人の私。
ピーターがどうやってこの危機をひとつひとつ乗り越えていくのか?ハラハラでした。

大きくなるにつれて、自分が抱える問題も大きくなっていく。ピーターのようにいくつもの問題が重なることもある。
大人なるって、乗り越えられるだろうか?と思うほどの、大きな高い壁にぶつかること。
そんなときには、「力をかしてください」と言える勇気をもつことが必要で、大切になってくる。

だけどただ「力をかしてください」と言うだけでは、だれも力をかしてくれない。

じゃあ、どうすればいいのだろうか?
ピーターをみればわかる。
ピーターは、問題に対して、とことん悩み、まずは自分でどうにかしようとがんばっていた。
そして、それまでのピーターは、親友を純粋に信じていたし、おじいちゃんを大好きだったし、ママとも信頼関係があったし、自然に生きる生き物を愛していた。
つまり、その問題にどれだけきちんと自分なりに向き合っているか、そして、今までの行いや態度、気持ちがあったからこそ、周りのみんなが「力をかしてくれる」のだ。


言葉でただ「力をかしてください」と言うのは簡単だ。
でも本気で「力をかしてください」と言えるのは、自分の本気度や、今までの自分の態度や気持ちに自信がなければ言えない、勇気のある尊い一言だ。

この夏に、「力をかしてください」と言えるようになるほど、ピーターは大人になった。

「力をかしてください」というのは弱い証しではなく、それまでの自分に自信がもてるから言える勇気ある一言。
そして今までの自分が今の自分を助けてくれることを、ピーターは大人の私にも教えてくれた。

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表紙からもそうですが文中のさまざまな場所から夏が感じられる作品でした。動物愛護やヤングケアラーをはじめとする現代社会の問題など様々な点に着目していて、小学生の課題図書としては少し難しいのではと思いつつ、考える良いきっかけになるのではないかと思いました。素敵な作品をありがとうございます。

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動物との共生は永遠に難しいのだろうか。マナティーを心から愛す少年ピーターは、正しき道への重苦しさにもがき苦しむ。怒りや葛藤、友情や家族愛、泣き崩れては癒されて、波のない水辺で揺蕩う。次々と起こる悩みに囲まれ混乱し、感情を抑制することができない。登場人物の心情を繊細に描写している。人生最高の日はどんな一時なのだろう。窓辺から朝の息吹き、優しい眼差しに包まれて、本当に伝えたいことを伝えられないもどかしさは癒されていく。ずっとこのままでいたい。このままではいられないけど、澄みわたる運河のように穏やかでありたい。

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長い夏休み。
友情。かけがえのない存在として、お互いを思いやる友情の深さと、それがゆえに様々な感情も沸きおこる。
天敵。まだまだ子どもっぽい考えと、大人っぽい気もちの入り混じった年齢で、相手のことを理解する前に、分かった気になってしまう。
正義感。正義感からくる行動力と向こう見ずさは、時に成長の糧になったり大人たちの背中をおす。
ヤングケアラー。大すきなおじいちゃんだけど、世話をするために自分の行動を変えなければならないストレス。それを嫌だと思う自分も嫌。

そしてマナティー。マナティーと向き合うときの、心の安寧。

登場人物が皆魅力的で、それぞれの人生があって、それが交錯し織りなすこの物語は、子どもの心と大人の気持ちに沁み込む。
現代ならではの部分と、変わらない人間の気持ちが描かれていて、特にラストのシーンは美しい。

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動物愛護、家族のいろいろ、友情の物語。
マナティーへの想い、ひとり親である母そして認知症の祖父とのやりとり、トミーとの友情、どの切り口から見ても丁寧に描かれているように感じた。
ピーターの感情の揺れ動きがとてもこどもらしく感じられ、愛しかった。
大人の都合で親友と離れ離れにならなくてはいけなくなったり、認知症の症状の出方が日によって異なる大好きな祖父と過ごす時間が苦しくなったり、切ない場面も多々。
大人の都合で自分たちが振り回される!と怒りや悲しみを感じるこども達の気持ちにも覚えがある。
ひと夏の素敵な経験を追体験させてもらった気分。
心温まる物語だった。

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