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スノードームの捨てかた 表紙

スノードームの捨てかた

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刊行日 2025/05/27 | 掲載終了日 2025/05/26

ハッシュタグ:#スノードームの捨てかた #NetGalleyJP


内容紹介

//『わたしを空腹にしないほうがいい』『うたうおばけ』『湯気を食べる』がロングヒット&話題沸騰!!//
エッセイで日常のシーンを鮮やかに切り取り掬い上げてきた
くどうれいんが描く、風味絶佳な初の小説作品集。

ままならない人生に巻き起こる、心ざわつく悲喜こもごも――。

思ってもみなかった。
こんなに心ざわつく日がくるなんて。

10年後に思い出す。そんな日は突然やってくる。
―――――――――――――――――

「そうだ。この間、酔って穴掘ったんだよ」「穴?」「どこに」
高校時代からの三人の友情は、公園の穴に吸い寄せられてゆく。
< スノードームの捨てかた >


「いいんだよ、バイキングって『ご自由に』って意味なんだから」
同じヨガ教室に通う美女・ようこさん。彼女の“秘密”を知った私は――。
< 鰐のポーズ >


「どういうことですか」「こういうことです」
別れた恋人との指輪の処分に迷うまみ子が出会った、しゃがみ込む男。
< 川はおぼえている >


「すみません相席いいですか」
美術館の監視係をするわたしに舞い込んだ恋の予感、のはずが……。
< 背 >


「なにか直してほしいところ聞きたい、時間つくるから、つくって」
――結婚目前の彼女からの不穏な質問。
< 湯気 >


「あら、じゃあもう決定だ、正解だ、運命だ」
仕事を辞め、虚ろな毎日で見つけたのは、一枚の祖父の絵だった。
< いくつもの窓 >

―――――――――――――――――
著者/くどう  れいん
1994年生まれ。岩手県盛岡市出身・在住。著書として、エッセイ集に『わたしを空腹にしないほうがいい』『うたうおばけ』『虎のたましい人魚の涙』『桃を煮るひと』『コーヒーにミルクを入れるような愛』『日記の練習』『湯気を食べる』、歌集に『水中で口笛』、小説に『氷柱の声』、創作童話に『プンスカジャム』、絵本に『あんまりすてきだったから』、俳優・戸塚純貴とのコラボ書籍に『登場人物未満』などがある。

//『わたしを空腹にしないほうがいい』『うたうおばけ』『湯気を食べる』がロングヒット&話題沸騰!!//
エッセイで日常のシーンを鮮やかに切り取り掬い上げてきた
くどうれいんが描く、風味絶佳な初の小説作品集。

ままならない人生に巻き起こる、心ざわつく悲喜こもごも――。

思ってもみなかった。
こんなに心ざわつく日がくるなんて。

10年後に思い出す。そんな日は突然やってくる。
―――――――――――――――――

「そ...


出版社からの備考・コメント

★校了前の仮データを元に作成しています。刊行時には内容が若干異なる場合がありますがご了承ください。

発売前の大切なゲラをご提供させていただいております。弊社では、下記のような方からのリクエストをお待ちしております。
○発売に向けて、一緒に作品と著者を応援していただける方
○NetGalleyへレビューを書いてくださる方
○自分には合わない内容だった際、どういったところが合わなかったかなど、建設的なご意見をくださる方

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読み終わりましたら是非NetGalleyへレビューをご投稿ください!著者・担当編集ともに楽しみにお待ちしております。

※発売前作品のため、ネタバレや、読書メーターやブクログなどNetGalley以外の外部書評サイトやSNS等で発売前にレビューを投稿することはお控えください。(SNSにてNetGalleyレビューページのリンクをご投稿いただくことは問題ございません。)

ご協力の程、何卒宜しくお願いいたします。

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作品の拡材や指定配本をご希望の書店様は
恐れ入りますが<講談社 書籍営業部>まで直接お問合せをお願いいたします。

★★



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出版情報

ISBN 9784065394816
本体価格 ¥1,550 (JPY)
ページ数 208

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NetGalley会員レビュー

手放したい何かにまつわる六短編。

粒ぞろいですね~。
心のざわつきさえも楽しめました!

捨てる対象は物だけでなく、
人との関係や過去など実に多様で
ストーリー展開もさまざま。

これはあらゆる感情の躍動するさまを
ゆるりと楽しめる一冊ですね。

磨きぬかれた言葉の数々は
キッラキラに感じられましたよ。

とくに表題作は波長ピッタリな
三人の会話の中に彼らの仲の良さと
頭の切れがにじみ出ていて素敵でした。

この友達関係は少々の波乱があっても
ず~っと続くんでしょうね。

ぜひ別の作品でも三人に会ってみたいです!

「正解へようこそ」のような
お祝いは私も似たようなことを
人にした覚えがあり、読んでいて
冷汗が出ましたよ。

二度としないよう自分に言い聞かせました。

『鰐のポーズ』は、人のふり見て
変わる主人公の気持ちに拍手!

『川はおぼえている』は、
奇抜な出会いの先にふくらむ
未来への期待感が、私の気持ちも
浮き立たせてくれましたよ。

『背』では想像もしない要素が
突如物語を動かす妙技に悶絶。
一番驚かされたのがこの短編でした。

『湯気』は平和すぎる日常に
忍び寄るとんでもない影に
思わず息をのみました。

『いくつもの窓』は主人公の
不安、焦り、嫉妬といった心情が
精緻に描き込まれていて凄かった!

不思議な魅力が全編に漂う作品集でした。
推しキャラはマッチ拾いの青年!

(対象年齢は13歳以上かな?)

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いつもエッセイを楽しませていただいているくどうさん。はじめて小説を読みました。
「大丈夫だと思うし、大丈夫じゃないとしても、大丈夫に見せたいなら大丈夫っしょ」のセリフが好きだった。
全体を通して、くどうさんの、ことばひとつひとつが泡立って弾ける感覚が、エッセイだろうと小説だろうと関係なく、心地よかった。

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くどうれいんさんの小説集。
エッセイは読んできたけれどくどうさんの小説を読むのは初めて。
やっぱりくどうさんは食べものを大切においしそうに表すなぁ。
読んでいるだけでも食べたあとみたいに元気になる。お腹は空くけれど。

1番好きだったのは「川はおぼえている」。
もうすぐ閉店しちゃうからといって顔も覚えられていない薬局で1000円も使うなどなんでもかんでも物語にしちゃう宇津木と人生に物語なんてないと突っぱねるまみ子。
この宇津木くん、好きだ…。
「……でもあなたはぼくの物語にしゃがみ込んできたじゃないですか」
今年読んだ本の中でうっとりずっと眺めていたいセリフNo. 1!
思い出さなくてもいいけど常に思い出せるようにしておきたいこと、私にもたくさんある。
私は今まで物語にそのお手伝いをしてもらっていたのかも。

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何気ない日常の一コマをフォーカスして切り取ったような物語たちが、しっかりと自分の毎日に目を向けることの大切さと、誰のどんな日常も、けっこうドラマチックで見逃せないのだと教えてくれる。
日々の何につまづいて、何に喜怒哀楽を感じているのかを登場人物たちを通して見てみると、自分は人生において何を大切にしているのか、どう生きたいのかがよく見えてきて、心に深く感じる。
これまで歩んできた着飾らない私達の、人生の結晶のような一冊です。

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「意味のあることにしたくない 物語のいちぶのようにしたくない」
はー もうたまらんこの独白
まったく くどれいんという人は ついこの間まで
思い切り投げてよく飛ぶほうがキャベツ   とのたまっていたかと思えば
瞬く間に(勿論 紆余曲折沈思熟考 想定済)
著者の内包する豊潤さに ようやく世間の認知が追いついてきた と思っている

さて本書 「骨」を感じた
公園の砂場 カレースプーンで穴を掘る 大丈夫を3回唱えた先にある「正解へようこそ」
ヨガのポーズが美しい女性は負けと言う 「好きになったら」
俯く まるまる はがす 伸ばす 伸びる
自分には見えないけれど 肩甲骨 は知っている 
彼女の蓄積 彼女のいま

恋だけしてるわけじゃない 食べるし飲むし買い物もして仕事する
生きてるなかで ここは外せないこととか そこをないがしろにしないで ちゃんと描く 
ちゃんとお仕事したことのある人だ

言われてみればたしかにたしかに ちょこっとづつ そいうとこに 好きがある
紙の本でこそ 読みたい
あっ その言い方 この言い切りっぷり くっー沁みる~
ひとり 頁を行きつ戻りつ 独占したい中毒性
付箋がいくつあっても足りない

それぞれのタイトルから想像する物語とは 異なるSTORY
私の想像なんてなんぼのもんだ
凄腕のマッサージ師に 人生初の私のツボを言い当てられた気分

著者の感性記録の断片の 何処を切り取り増幅させるか
感情掬い取りの才 あーよかった

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くどうれいんさんの作品は初めて読みました。全体として感じたのは読みやすい、ということ。読みやすいだけではなく結構スパイスが効いてる話もある。

そしてすごくリアルな感じがしました。手で触れるくらいに。
まず初めに表題作、「スノードームの捨て方」
以下引用 「雪だけのスノードームを一緒に気に入って買うような人とは、たぶん、結婚するべきだとわたしは思った。」
という文章になぜだか心惹かれました。
「鰐のポーズ」「背」「湯気」の三作は、どれも最後が意外な展開、しかも急降下でハッとさせられました。うまく言えないけど苦しい感情になります。特に「背」なんかはもうちょっとで違う展開だったのに、なぜそんな。。。と。検索は罪だなと思いました。また、「湯気」の中のトースターは音で選んだという描写に驚きました。家電量販店で音を確かめるのが好きなので。

前後しますが「川はおぼえている」これだけはどこか明るい希望を感じる話で少し楽しい気分になりました。
「いくつもの窓」も、最後はえっとなる意外な展開。額はこれからどうなるのか気になる終わり方でした。

一番驚いたのは、主人公のパーソナリティと読者である私がかけ離れているのにもかかわらず、物語の中に没入して感情を揺さぶられてしまったことです。おそらく情景、心理問わず描写がうまいのではないのかな、と。貴重な読書体験でした。

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日々を営む人々の失恋や退職といったままならない転機に右往左往する姿を鮮やかに描く。
その中で友人、恋人、知人といった他者との関わりや、他愛のない遊び、食、会話を通して折り合いをつけていく様子は、力強く踏みしめて立つといったものではなく、あくまでも軽やかに日々の営みの延長として立ち上がる姿で涼やかにも感じられる。
自身の立っている位置を確かめながら日々を営む短編集。

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くどうれいんさんの文体はなんといっても読みやすい!漢字にする言葉と、ひらがなにする言葉が上手く使い分けられていて文章から柔らかさを感じます。小説でもエッセイと同じように生活の描写を大切にしていることが伝わります。スノードーム、美術館、指輪など、生活の中から選び取った題材にくどうさんらしさを感じました。普段はエッセイしか読まないという方でも、読む感覚はエッセイとさほど変わらないと思うのでぜひ勧めたいです。

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表題作「スノードームの捨て方」を含む短編集。
どの短編も日常にありそうな会話や出来事が綴られている。そして洗練された言葉が心にふわりと積もっていく。
スノードームの捨て方、よく考えてみたら捨て方がわからない。しかも思い出があるものならなおさら捨てにくいし、分別も大変そうだ。

登場人物たちの物語が一区切りし物語が終わるのかとおもいきや、そこからまた新な物語が始まっていく。その続きは読者がそれぞれの想像を膨らませて作っていくのだろう。物語の余韻が残り物語の続きをあれこれ考えている時間もまた心地よい。

「川はおぼえている」が特に印象に残った。
物語にしたがる男性と、物語にしたくない女性との会話は秀逸だ。川の流れを見てこの先ふたりは何を思い出すのだろうかと想像すると、いろんな景色が見えてくるようだった。

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前にこの人のエッセイ集を読んだことがある。
毎日をしっかりと、そして丁寧に生きている生活者の息吹の感じられるエッセイ集だった。その時、この人が小説を書くならばぜひ読んでみたいと感じた。歌人、絵本作家、エッセイストとクロスジャンルで活躍されている方だが、きっと小説も独特で素敵な空気感になるのではと感じたからだ。
そして今、待望の小説が届けられた。
30歳を迎えて幼馴染の仲間とかわす他愛ない会話、11歳年上の既婚者と交際している女性の何気ない日常、捨てたいと思いながら捨てられない指輪を持ち歩く女性、毎日が静かに過ぎていく美術館の監視員に訪れる突然の乱入者、結婚して相手の姓が変わることに思いを馳せる男性、せっかく額装したちぎり絵に違和感を感じて額から外して別々に飾ることでしっくりと感じる女性。
どれも特別な人たちではないが、でも特別に愛おしさを感じられる人たち。すごい出来事が起こるわけではないが、ちょっとした出来事が日常生活の色を変えてくれる様がいい。
気がつけばお米がとんでもなく高くなっていて、しかもスーパーに行ってもほとんど品物がない。アメリカはとんでもなく高い関税を輸入品にかけようとしている。なんだが毎日がバタバタとしている。
そんな中、ふと立ち止まる時間をもらえるのがいい。だからまた明日を迎えられる。

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日常にある、ままならないあれこれが透明感あふれる文章で綴られている作品集。
特に『鰐のポーズ』が印象に残っています。憧れの女性のはずが、徐々に変わっていく奇妙な感覚にひかれて一気に読みました。
砂を噛んだような読後感が後を引きます。

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若い女性の日常を切り取った短編集です。幸せな人も、そうでない人もいるけれど、みんなちょっと疲れているのかしら。心が揺れているような感じがします。本当は高くジャンプしたいのに、10cmしかジャンプできないみたいな、中途半端な日常を過ごしているからなのかなぁ。

 「湯気」だけが男性が主人公の話なんだけど、ここに登場する彼女、わたしの大嫌っいなタイプだわ。こういう人に振り回されるのが好きなら構わないけど、結婚となると大変だよ~。最初の「しんにょうが変だ」というセリフ、この感覚を忘れちゃダメだよ、まさくん。

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食べ物の描写がとても鮮やかで、本当に食べているような気持ちになりました。だからこそ、油断してしまった。急に雰囲気が変わったと思ったら、予想外の終わり方をする短編もあり、終始ドキドキしながら読みました。
1冊で様々な読後感を味わえる作品でした。

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くどうれいんさんはエッセイは全部読んでいるのですが、小説は初めてです。
エッセイでの食事の独特な表現が好きなのですが、小説のなかでも感情の表現が個性的で好きでした。
食事のシーンの描写は映像で見ているようなリアル感でした。
表題作が一番好きでした。

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タイトルに物凄く惹かれました。
スノードームで思うことは、クリスマスプレゼントの定番、冬が終わったらどうしたらいい?そう、そして捨てかたは?
もし大切な人からのプレゼントなら、季節関係なく飾る、もしくは大事にしまい、また季節が巡ってくれば、飾ればいい。
でも、飾りたくない、見たくもなくなったら?
短編集で、それぞれ登場人物も状況も違うけど、そのどれもに、あぁ、人との繋がりってスノードームの扱い方に似ているのかもと思いながら読みました。
思わぬ出会い。
ぶつかっても、壊れそうになっても捨てたくない大事なもの。
大事だったものが、そう思えなくなる時もある。
全体的に、“捨てたくなった時”の話で、中にはゾワゾワする話もありましたが、なぜだかそれでも前を向ける気がする、不思議な短編集でした。
余談ですが、横浜市在住者として、「スノードーム」「捨てかた」で検索せずにはいられませんでした。

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「スノードームの捨て方」って言うタイトルのつけ方にしびれました。どの作品も女性の心情をうまく綴っていて、さすがだなと思いました。初めて読む作者さんでしたが、これまでの作品にもアプローチしていきたいと思います。

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この人は、なんて丁寧に日常を見つめているんだろう。
そしてその見つめていたものをなんて丁寧に描き出すんだろう。
読み終わってふぅっと小さくため息をつきたい気持ちになりました。

くどうれいんさんの本は今まで書店でパラパラっと立ち読みしたことしかなかったのですが
立ち読みでも、くすくすっと笑ってしまったり、そうそうそれそれ!と共感させられたりするので、いつかちゃんと読みたいなぁと思っていました。
今回機会があって初めて読むのが、まさかの初の小説作品。
ほんとに初小説?と思うくらいとても達者な書きっぷりで、気持ちよく読めました。

私たちの何気ない日常にもドラマが溢れているというか、私たちの何気ない日常も十分ドラマチックということを気付かせてくれる小説だと思います。

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1話目の「 スノードームの捨てかた 」が最高に良かったです。最近に日本は正直生きづらくなっていると感じます。それは、仕事・結婚・出産とこうあるべきという考えで締め付けられると感じるからです。そんな世の中で3人の女性が思うままに生きようとしている姿にまず惚れました。また、そんな3人にも前述したようなことが起こっていて、でもそれを乗り越えるではなく、うまくいなしていく様が良かったです。

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表題のスノードームの捨てかたから、一気に作品世界に引き込まれた。ありふれた日常生活の一端を切り取っているようで、どの短編も、独特な空気感がある。日常に潜む闇というのか、とっかかりというのか、黙って見過ごすことの出来ない何かを、物語の登場人物たちは皆、心に持っている。この先、いったいどうなるのかと読み進むと、さっと肩透かしを食うような、そんな感じがクセになる短編集。

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自然体で、特に会話場面については、登場人物が知り合いかのような親近感を覚える読み心地でした。ですが、そう思って読んでいると、突然落とし穴に落っこちるような怖さ(それも日常と地続きの怖さ)がありました。

個人的には表題作の「スノードームの捨てかた」が一番好きでした!私も友達とこんな夜を過ごしたい!そんな気持ちになりました。

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今人気のエッセイストで歌人、とは知っていたけど初めて読む。どれもタイトルの感じが良い(曖昧な言い方だけどこうとしか自分の表現力では言えない)短編集。普通の人の普通の日常を少しだけ切り取った話。それほど事件も起きず、話の中で成長することも、何か変化することもあまり無い。(中にはこの先もうちょっと見せて、と思うけど)なのにすごく印象に残る。エッセイのように書かれた小説、なのか。

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歌人として注目され、その後エッセイで人気を博したのちに作家活動も始められたくどうさんの小説初読み。エッセイで日常的な出来事を魅力的な言葉で綴っているくどうさんの短編集は、同じように日常的なことを描いていたけれど、エッセイの時のようなほんわかした感じはなく、読んでいるとちょっと気持ちがざわついたり、ヒヤッとした気分になったり。6編どれもそれぞれ違っていたが、女同士の友情が描き方が絶妙やなと感じた表題作が一番好み。短編好きな私としては非常に読み応えのある作品集だった。

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買う時はワクワクしているから捨てるときのことなんて考えないけど、どう手放したらいいのだろう。真っ白な雪、スノードームもそうだし、冷たい雨、叶わなかった思いも。天秤が右へ左へ傾いたりしながら釣り合っている日々が幸せなのかも分からなくなるし。くどうれいんさんと同世代の女性が主人公の短編集。日常の周りに物語は転がっている。蹴飛ばしたり拾ったり、捨てることができなくなると拾うこともできなくなって。不幸すぎるのは辛いけど幸せすぎるのも怖いし。彩りのないまま過ぎ去る時間、好みではない色に染められて純白に戻るみたいで。

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すごく素敵な物語で、大切にしたい言葉がたくさんありました。
「別れ」がどのお話にもテーマとしてあだだと感じたのですが、哀しいだけでなくその先に明るさがあるようなお話ばかりで静かな気持ちで読み進めました。
ゆっくり大切に読んでいきたい作品です。

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人々のいろんな形の繋がりを描く6編。「鰐のポーズ」ヨガ教室で親しくなった美女の秘密を知った主人公の心の動き。「すみません相席いいですか」美術館の監視係である主人公が会った男性との関係の意外な展開。人間の心理を鋭く覗いてさらっと描いている感じがいい。

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くどうれいんさんは初めて読む作家さんです。

日常を切り取った短編集。
特段これといって何かが起きるわけでもないけど
ほんのりとほろ苦い感じがするのでこの雰囲気を楽しむのがこの本の味わい方かなと思ってる。

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普通の人のどこにでもありそうな日常を切り取ったような短編集。誰の日常にもストーリーはあるんですよね。その切り取り方とストーリーの読みやすさがとても良かったです。くどうれいんさんはエッセイストだとばかり思っていたのでこんなに読みやすくて私好みの素敵な小説を書かれるんだと知って嬉しかったです。エッセイも読んだことなかったので読んでみようと思います。

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Kudo Rein #くどうれいん is an author/poet most famous for her essays. This is her first collection of short stories, including the titular #スノードームの捨てかた 'Snowdome no Sutekata' (Ways to Dispose of a Snow Globe), published in May.

These 6 stories have a quiet charm, as each zooms in on a single, everyday moment—something that might seem small or ordinary at first—but through Kudo's writing, you realise just how full of emotion and meaning those moments can be. She pays close attention to the small details—snow globe, museum visit, ring— and how the characters experience joy, frustration, heartbreak, and uncertainty.

The stories show how the characters come to terms with life’s turning points not through grand gestures, but through the small, familiar rituals of life like sharing a meal, chatting with friends, or simply going for a walk.

Kudo's ability to find beauty and meaning in the ordinary makes this collection feel both deeply personal and universally relatable.

Interestingly, all these stories have previously been published in different issues of the literary journal Gunzo, which is no wonder why I found one of the stories 川はおぼえている (The River Remembers) very familiar, as I have that issue (Aug ’22).

I thank #NetGalley and Kodansha for the opportunity to review this.

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断捨離をする人が多い。ものをあまり持たないのだそうだ。しかし、捨てるのはめんどうである。それが物でも大変なのに仕事や恋人となると悪戦苦闘するのです。捨てることがモチーフの短編集。別れた恋人から貰ったスノードームはやはり困りますね。穴を掘り埋めるとしても、それが綺麗な化石となり次世代に残るとむかつくのわかります。

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くどうさんの作品は
既刊エッセイすべてと短歌集を
拝読しているのですが、
初の小説作品集ということで、
楽しみに読ませていただきました。

書店さんで実際にこちらの作品を
手に取って眺めてみたのですが、
装丁もとても美しい。

最後の「いくつもの窓」の終わり方が
現実世界に引き戻されていくようで、
この本を閉じて、玄関を出て、
私たちの日常をまたここからはじめるような、
そんな気持ちになれて好きでした。

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「やっぱりさぁ、結婚して子どもいるって、持ってる人、みたいになるんだなあって。わたしそれがたまにしんどくてさあ。手放してるんだよ、ちゃんと、独身の人生を」

30歳を迎える同級生3人を描いた表題作。
子持ちのさらさ、結婚目前に破局した怜香、仕事人間の私。

群像に掲載された短編集。
どこにでもある他者の人生を垣間見るような作品。
読みやすく滋味深い。

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くどうれいんさん初の小説作品集。
6つの短編はどれも違う読み心地で、それぞれ驚きや意外性もあってとてもおもしろかったです。
悪気のない人間の恐ろしさをまざまざと見せつけられる「背」と「湯気」、憧れの人の言動から自分自身の行動を振り返るきっかけになる「鰐のポーズ」が特に好きでした。

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くどうさん初の小説6篇です。「捨てる」というか区切りをつけることがテーマ。

 日常の中でちょっと余裕がなくて、ザラつく心。それをくどうさんの言葉が雪のように優しく覆ってくれていました。

 私は表題の「スノードームの捨てかた」の30歳、3人の女性たちの物語は好きでした。かなりリアルに難しい年代の三種三様の心の内側が描かれています。
結婚したいのに、振られて、その彼からもらったスノードームをどうするか…

別れた恋人との指輪をどうするか悩む「川はおぼえている」もテイストが違うけれど良かったです。

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