
読書感想文が終わらない!
額賀澪
この作品は、現在アーカイブされています。
ぜひ本作品をお好きな書店で注文、または購入してください。
出版社がKindle閲覧可に設定した作品は、KindleまたはKindleアプリで作品を読むことができます。
1
KindleまたはKindleアプリで作品を閲覧するには、あなたのAmazonアカウントにkindle@netgalley.comを認証させてください。Kindleでの閲覧方法については、こちらをご覧ください。
2
Amazonアカウントに登録されているKindleのメールアドレスを、こちらにご入力ください。
刊行日 2025/06/04 | 掲載終了日 2025/05/31
ハッシュタグ:#読書感想文が終わらない #NetGalleyJP
内容紹介
夏休み、小学校の図書室で出会ったのは…感想文の救世主!?
書くことで、自分の本当の気もちも見つける物語。
小学校の図書室に現れた、謎の中学生フミちゃん。彼女に導かれるように感想文を書きはじめる小学生たち。ただ書いただけだけど、抱えていた不安やさみしさ、モヤモヤがちょっと軽くなって…。
青春小説の名手・額賀澪が贈る。読んだら書くコツがわかって、心もすっきり!感想文がちょっと好きになる物語。
夏休み、小学校の図書室で出会ったのは…感想文の救世主!?
書くことで、自分の本当の気もちも見つける物語。
小学校の図書室に現れた、謎の中学生フミちゃん。彼女に導かれるように感想文を書きはじめる小学生たち。ただ書いただけだけど、抱えていた不安やさみしさ、モヤモヤがちょっと軽くなって…。
青春小説の名手・額賀澪が贈る。読んだら書くコツがわかって、心もすっきり!感想文がちょっと好きになる物語。
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784591186145 |
本体価格 | ¥2 (JPY) |
ページ数 | 240 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー

以前読んだ額賀先生の本に
読書感想文のコツを語る
こんなフレーズがあって
強烈に印象に残っていました。
「あれは本の内容を紹介する作文じゃなくて、自分のことを書く作文なの」(『モノクロの夏に帰る』本文より / 2022 / 中央公論新社)
だから本作が出ると知ったときの
喜びといったらなかった!
ワケあり中学生が
小学校の図書室で読書感想文に絡む
生徒たちの困りごとを
鮮やかな手際で助けるストーリー。
読書感想文の極意を掘り下げ
惜しみなく伝えてくれていますね。
一人ひとりの物語が
背景まで丁寧に描き込まれているから
スッと入り込めました。
特に、かかわりたがりの
司書の卵みたいな子が神がかってて最高!
あなたのことはお見通しという体で
勝手に話を進めるは、本を薦めるは、
ゴリ押しするさまが愉快でしたよ。
まるで図書室に天使、
じゃなくて軍師が舞い降りたみたい。
そもそも本が選べない、書けない
といった悩みへの助言はドンピシャ!
書けるけど方向性に難がある場合も
見事にさばく手腕は尊敬モノでした。
一番惹かれたエピソードは
効率一辺倒の中学受験生が登場する章。
わ、こういう子、知ってると思ったら
感情移入が止まらなくなりましたよ。
親を亡くした子への、教師だったら
絶対に言わないようなアドバイスには
驚かされ、そして感じ入りました。
感想文の書き方みたいなノウハウ本は
少なくありませんが、この物語ほど
役立つものは少ないと思います。
課題への確かな足掛かりをくれる本作は
中高生にもお薦め。
親や教育関係者の立場でも
子どもの作文対策の一助になるでしょう。
謎要素まであってとびっきり楽しい一冊でした!
(対象年齢は11歳以上かな?)

読書感想文にはあまりいい思い出がない。私の通っていた田舎の小中学校でも確か夏休みの宿題で出てきたような気がする。気がするというのは殆ど記憶がないということ。その程度のものだった。なにしろ読書感想文の書き方などは習ったことがない。いきなり書けという宿題が出たのである。今考えると無茶苦茶で、少しは書き方について教えてもいいと思う。
本書は中三なのに、卒業した小学校に毎日通って、せっせと読書感想文を書いている「フミちゃん」という少女が、後輩の小学生たちに読書感想文を書く手助けをするというもの。この「フミちゃん」というのが左耳のところに金髪のエクステ、真っ赤な縁の眼鏡となんともすごい見た目なのだ。そして「フミちゃん」にも秘密があった。
作品中に、教師が読書感想文を赤ペンで直すという話が出ていた。読書感想文あるあるだと思うが、これは違うと思う。そんなことをするくらいなら、その教師が最初から書けよと思ってしまう。
本書の最後には読書感想文を書くための方法がまとめてあるが、小学生のときにこれだけでも指導すればいいのにと思った。

悩める小学生たちを描きながら、読書感想文を書くコツを伝授してしまうというその発想力に脱帽です。自分から望んだはずの中学受験に戸惑いを感じ始める颯佑、血の繋がらない母と2人で暮らす千尋が抱えるやるせなさ、両親から読書を強要される虎太郎の重圧感‥どの子の思いもしっかり伝わってきました。そして感想文指導をしている中学生、ふみちゃんは実は‥どんでん返しともいえるラストが、胸に沁みました。

読書感想文に悩む子どもたちへの一冊。
たしかに読書感想文ってあらすじを書く事で文字数稼いでたよなぁ…と思い出してた。とはいえ赤裸々に自分の感情や思いを書くのも恥ずかしいしなぁという葛藤との戦い。
でもこの本を読むことで一歩めを踏み出せる場面もあるだろう。この本を選んだ経緯を書いてみたり斜に構えてる自分を曝け出したりとなんでもいいんだよという言葉があれば書き出せる。
今、小学生ならこの本を読んでこの本を題材に読書感想文書くのもいいかも。

読書感想文に悩むすべての人に寄り添ってくれる作品でした。
そして、それだけじゃないところがいいです。
読んだ後には、「なんだ、感想文ってこんなふうに書けばいいんだ!」と肩の力が抜けたような気が……。
文章を書くことが苦手な人も、この本を読めば、きっと少し楽しくなるはずです。読書感想文に対するイメージが変わる、そんな一冊でした。
とはいえ、読書感想文についてはいろいろ辛い経験もあるし、ちょっと文句をいいたくもなりますね。
フミちゃんの奮闘を読みつつ、なにかを根本的に変えるべきではとやっぱり思ってしまいます。
そうだ! 一番の方法を思いつきました。
この本を、来年度の「全国読書感想文課題図書」にすることです。出版社さんの推し活に期待しています!

卒業生のフミちゃんが、読書感想文に悩む小学生たちにアドバイスをするストーリー。栄人、優衣、虎太郎、颯佑、千尋、そしてフミちゃん自身にも悩みや不安があり、読書感想文を書くことで自分に向き合い、気持ちを整理してゆく様子が、単純にストーリーを絡めて楽しく読書感想文の書き方をレクチャーするだけのものではなくて、「読書感想文が書けない」以外の共感も得られる本だと思いました。小学校に飾られたままの賞状が、ラストで重要なポイントになって、驚かされました。この本を読んだ小中学生が、読書感想文を書くことに前向きになってくれるといいなぁと思います。

小さい頃から本の虫で、自分は読書感想文はわりと好きな課題だったけど、周りには苦手意識を抱く子は多かった。先生のあとがきを読んで、本好きあるあるなんだなぁ、と。
読書感想文が苦手な人って、本を読むのに苦戦しているというよりは、その前の選書に苦戦しているイメージが強いので、この作品をきっかけに抵抗感が少しでも小さくなれば、職業柄ニヤリと嬉しくなってしまいます。
最後の“フミちゃん”の秘密に、青春のほろ苦さと通過儀礼的な成長が心を鷲掴み、で読み応えあって物語としても楽しめました。
面白い本を読むと楽しいし、そんな本に出会えると嬉しい!こんな素敵な本に出会えちゃった感情をおおっぴらに(しかも、宿題として!)出来る読書感想文がもっともっと愛おしくなるような作品でした。
巻末に読書感想文を書くコツがあるのも優しいですね。

これ!夏休み前に読書感想文に毎年悩まされている小中学生に読んでほしい!
「読書感想文は、その本を読んだ自分のことを書く日記」
こんな事うぃこの年になるまで知らなかった、誰も教えてくれなかった。
小中学生の頃にコレを読めていたら私も読書感想文を嫌いにならなかった、ただただ残念で悔しい。
字数かせぎにあらすじを書く、はいはい、やってましたよ。
そして、よんでどう思った、どう感じたのしめくくり、この定番のやり方だったから面白くもないし、負担でしかなかった。
出版社の方、細かく導きてくれた第一話だけでもリーフレットか、無料ダウンロードできるようにして学校の先生に活用していただきたいと思います、ぜひ、ご一考を!
水泳少年・栄人、推し仲間たちとの温度差に違和感を感じている優衣、床屋の息子・虎太郎、中学受験で効率化を優先する颯佑、義母と暮らす千尋、夏休みの図書館の主・フミちゃん。
それぞれの子供たちと家族の関わり方、本当に額賀さんは巧い。
自分でも解らなかったモヤモヤの原因がほぐれ、子供たちが成長していく様子が丁寧に描かれていてとても良かったです。
みんなと同じ気持ちでいられない少女、正しいことを効率的にすればと心を押し込める少年、そしてフミちゃんが迎えた夏休み最後の日、どのエピソードもとても良かったです。