
たまごのあと
エマ・リディア・スキラーリ
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刊行日 2025/07/15 | 掲載終了日 2025/07/15
ハッシュタグ:#たまごのあと #NetGalleyJP
内容紹介
ちょっぴりこわくて、おもしろい!
フランス発ベストセラー
辻仁成さん翻訳絵本
たまごの なかはね、
しずかで、くらかったんだ。
たまごの からを わって、
おそとに でてみたら、
ぼくひとりじゃなかったので、
びっくりしたんだ。
――12個のたまごがあり、
12匹のいきものがうまれていきます。
ヘビは、おなかをすかせていて……?
予想外の展開に、子どももおとなも
釘づけになること間違いなし。
何度も楽しめる、ユニークな絵本です。
新進気鋭の女性作家が描く、
愛らしい生きものたちの、陽気な世界。
そこに、ひとさじの哲学的な問いを投げかけます。
翻訳は、作家の辻仁成さんです。
★対象年齢:2歳くらいから、おとなまで
【訳者あとがき】
『たまごのあと』は、正確には「たまごから生まれたあとの世界」を描いている。いろんなたまごから生まれた様々な生き物が、弱肉強食の世界の中で「自分らしさ」を見つけていく。自然界の厳しさを、ブラックユーモアをまじえ、時に、くすっと笑わせる。
たまごのなかは、安全だったが、そとにでた「あと」こそが人生なのだ、ということを作者は届けたかったに違いない。
幼いお子さんたちが、微笑みながら、少しずつ世界のことを知っていく、成長の入り口!
――辻 仁成(作家)
世界中で話題!
◎子どもたちが投票する、ベルギーの有名な賞
「ヴェルセル賞」の最終候補作!
(2021年、34,350人が投票)
◎フランスをはじめ、ポルトガル語、
イタリア語、スペイン語、カタルーニャ語、
バスク語、ガリシア語に翻訳出版!
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784763141941 |
本体価格 | ¥1,800 (JPY) |
ページ数 | 36 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー

温かで心地よかった、様々な12個の卵。一斉に産まれた様々な動物達は、まず全員そろって、記念のポーズ。そしてそれからは……
可愛い絵で物語られていく現実。そのブラックユーモアに唖然とした。
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淡く塗られた様々な大きさと色の、12個の卵たちはじっと動かない。
中にいる、生まれる前の命たちも、暗い中、静かに、温かく、気持ちよくすごしてる。
でも、いつかは産まれ出る。それも一斉に。ペンギン、ダチョウ、小鳥、カモノハシ、ワニ、ヘビ、などなどの新たな命の誕生。赤ちゃん達のうれしそうな表情なこと。
最初は12匹、みんな仲良くならんで、はい、ポーズ。
でもあれれ? だんだん減っていく。小さな小鳥が、カメレオンが最初。そしてだんだん大きな動物も。
犯人は見ての通り。でも、でも、やりすぎじゃないの?
けれどもこれが、生きる、ということ。産まれる前は知らなくてすんだけど、これが世界。
意地悪でも、悪気でも、敵意でもないから、その表情は普通そのもの。
そして最後は………………
これが生きるという事の本質。その現実を絵本で、可愛い絵で突きつけられて、しばらくは言うべき言葉が見つからなかった。
現実と表現の見た事もないギャップ。そのブラックユーモアに打ち倒された絵本だった。

怖かったなぁ。
大人が読んでも怖い。
へびがいつも笑顔だから、もっと怖い。
でも、子供たちはこういう怖いお話が大好きなだろうなぁ。
次は誰?と子どもたちと予想しながら読むのも面白いかもしれません。

自分に甘い甘いヘビ。言い訳?自己肯定?勝手な言い分で、同時に生まれたほかの生き物たちをぜ〜んぶ食べちゃった!
読み手は「ええええええ〜⁉︎」、「うっそ〜ぉ⁉︎」の繰り返しで、最後のページにたどり着く。
ラストのヘビのことばはどう捉えたらいのだろう?今さらそんなこと言ったって、自分は勝手なことをしたんでしょ‼︎と責めるか、いけないことをしたものでも一縷の望みに縋ることを許すか。
この後、どうなったんだろう?人生の苦さがこみ上げてくる。
子どもたちがどう読むのかぜひ聞いてみたいものです。

え、うそ笑
辻仁成さん訳とのことでやわらかな印象の絵本なのかなと読み始めました。
やられた。序盤の優しい温かいストーリー展開からの
え、あれ、うそ。笑。食べられる順番から弱肉強食を学べるのがいいところかもしれませんね。フランスでベストセラーになったポイントはどこなのかが気になりました。

仰天! こんな急転直下を
柔和な語り口調の冒頭から 微塵も想像していなかった
たまごのからを割る 動物たちのいろいろの
目がいい
きょろきょろ くりくり そしてWAO!
お互いに見合っていたり 明後日のあらぬ方向を見ていたり
あした あさって しあさって・・・
みんな! よく見るんだよ
生まれるってこういうこと 生きるってこういうこと
オトナ語でいうところの「摂理」とやらを

フランスのベストセラー絵本、辻仁成訳。の宣伝文言にひかれて。
ちょっぴりホラーテイストとのこと。怖い絵本ジャンルとしては、少し小さい子から読める「どこいったん」みたいな絵本でした。
子どもとしては、行きつ戻りつ「何が起きてるか」気づく過程が楽しいんだろうなぁ。

『どこいったん?』に似たような感じだけど、あちらは、最後の最後に、「え?」と思った。
こちらは、最初の数ページで{え?」と思い、その後、じわじわと恐怖が迫ってくる。
それなのに、その文体や絵はとても柔らかくて、優しくて。
この辛辣な展開が、いかにもフランス。
まあ、蛇からしてみたら、それが当然のことだから、その文体も絵も不思議ではないのだけれど。
最後のページの右上の小さい蛇を、世の理だなあ、と静かに眺めた。

「ええと、ぼくは おぎょうぎが わるかったかもしれない。」という一文に、自分らしくあることと、そういう自分への客観視があらわれていて、素晴らしいと思いました。
安全で自分だけの、たまごのなかの世界から、殻を割って出てきて、自分とは違う生きもの、でも先程までたまごのなかに居たという点では自分と共通する生きものたちに出会って。
個人的には、生まれる寸前の、たまごのなかにみっしりと身体が詰まっている絵が好きです。

タイトルと、そして絵本ということもあって、そんな展開はないだろう、、、!と思っていたのに、まさかまさかの展開にびっくり。けれど、スキラーリさんの素敵な言葉選びが、辻さんの翻訳を介してゆっくりとじんわりと伝わってくる。読めて良かった、出会えてよかったと心から思えた大切な絵本でした。ぜひもっとたくさんの子どもや大人に読んで欲しいです!

自分がしたいことやりたいことをやるのは無意識なのかな。だってやっているのだもの。
自分がやったことを自分で責任を取ることになるけれど、はなっから自分に制限をかけても面白くない。
よしやってみよう。結果こうなった。さあここから自分のことと周囲のことをどう折り合いをつけよう。
自分が助かった分、何かできることはないかなって進んでいくのかなあという風に私はこの本から思いました。

【たまごのあと 】
#エマリディアスキラーリ
#サンマーク出版
卵がたくさん入った箱から始まります。
そこの卵からはいろんな生き物が出てきます。
その生き物がまた様々すぎました。
あとはなかなかカオスなのが見所です!

アイデア賞をあげたい。
ラストのオチまで良い。
ただ、呆気なく読み終わってしまい、「もうこれで終わり?」という気持ちになった。これは、絵本というよりショートショート作品を読み終わった後の感覚に似ているものだと思う。そういう類の作品なので、絵本として購入したり贈ったり勧めたりするとズレがあるかもしれないと思った。

5歳の孫と読んでいましたら、最後のページで「ばちがあたったんだよ」と。うーん、それだけでは解決できないこの世界の不条理さがあるのだとこの子が知るのはいつなのかな。弱肉強食と表現するのでもなく生まれながらの罪というのでもなく、生きることの残酷さや哀しみに思い巡らす日が来たらそれが大人になったっていうことなのかなと思うおばあちゃんです。

この世界にはいくつの卵があるのだろう。どれだけの種類があって、どれほどの生き物が誕生しているのだろう。卵の殻にヒビが入って、みんなが幼い顔を出している。何をして遊ぼうかな、なんでここに生まれたんだろう。そんなことを考える暇もなく生命が消えていくものもいる。そしてまた誕生する。主人公のヘビは思う。卵から出てくるのはみんな同じだと思ったのに。ヘビは思う。お互いに会話を楽しんだりもしなかった、行儀が悪かったかもしれないと。自然界は文字通り自然のままに循環している。その世界の不思議を作者はユーモラスに描いている。

「ふむふむ、卵生の動物の絵本かぁ」と呑気に読み進めていたら
「うぉっ」ってリアル声が出ました。
え?…え?と読み進めて最後の落ちよ…
これ、小さい子に読み聞かせするの難しくないですか?
弱肉強食そのもので…
確かにそうなんだけどさ~と思いながら何度も読み返してしまいました。
保育園や幼稚園の先生がんばれ!