となりの陰謀論
烏谷昌幸
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刊行日 2025/06/17 | 掲載終了日 2025/06/25
ハッシュタグ:#となりの陰謀論 #NetGalleyJP
内容紹介
■講談社現代新書■
/// 近年、SNSなどで拡散され
世界中で存在感を増す“陰謀論政治” ///
トランプは「闇の政府」と闘っている?
オバマもバイデンも既に処刑された?
「パラレルワールド化」する世界
陰謀論を拡散する「意外な犯人」
日本にも忍び寄る
「現代社会を蝕む病の正体」とは――?
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陰謀論を生み出し増殖させるのは、人間の中にある「この世界をシンプルに把握したい」という欲望と、何か大事なものが「奪われる」という感覚です。これらの欲望や感覚は一部特定の人間だけが持つというよりは、社会状況に応じて誰の中にも芽生えてくるものだからです。(中略)
陰謀論は非常識な「彼ら/彼女ら」の問題ではなく、現代を生きる「われわれ」自身の問題であることに気づくことが、「陰謀論が支配する社会」という最悪のシナリオを回避するための肝心な一歩だと思います。 (「はじめに」より)
■本書の主な内容
・私たちの多くが陰謀論から影響を受けている
・陰謀論が生まれる背景についての「2つの仮説」
・「時代劇」と陰謀論の「意外な共通点」
・荒唐無稽な「ゴム人形陰謀論」を信じる人々
・Qアノンが作成した「恐怖のデス・ノート」
・陰謀論が生み出す「パラレルワールド」
・秘密結社「フリーメイソン」と陰謀論
・陰謀論は「他者の邪悪さを描き出す物語」
・アメリカの「不正選挙陰謀論」はなぜ拡散したか
・トランプ大統領とヒトラーの「手法の共通点」
・アメリカの病を映し出す「あるベストセラー」
・日本に忍び寄る「陰謀論政治」のあやうさ
・「陰謀論による支配」を回避するためにできること ……ほか
■担当編集者より
世界中で蔓延している陰謀論が、実際に政治を動かすほどの力を持ち始めています。
一方で、本書が大切にしている視点は、陰謀論は「ヤバい人たちがハマるもの」ではなく、私たちも何かしらの形で影響を受けているということ。
陰謀論の問題を考える上で大切な論点をコンパクトにまとめ、「今こそ読むべき本」に仕上げました。
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著者/烏谷昌幸(からすだに・まさゆき)
1974年生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科教授。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(法学)。主な著書に 『シンボル化の政治学――政治コミュニケーション研究の構成主義的展開』(新曜社、2022年)、『ソーシャルメディア時代の「大衆社会」論』(共著、ミネルヴァ書房、2024年)、訳書に『陰謀論はなぜ生まれるのか:Qアノンとソーシャルメディア』(共訳、慶應義塾大学出版会、2024年)。
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おすすめコメント
■NetGalley担当者のメモ
日頃、頻繁にXなどを見ている方なら誰でも目にしたことがあるであろう「ゴム人間」「ケムトレイル」「9.11は自作自演」「製薬会社の陰謀」などのキーワード。「そんなワケないだろう~」と思いながらも、目にする頻度が高まるにつれ、「あの時の出来事はこれが原因だったのか」、と陰謀論のパラレルワールドで納得させられそうになることがあります。本書を読んで情報の取捨選択をせねばなりません。
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ご協力の程、何卒宜しくお願いいたします。
★★★
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恐れ入りますが<講談社 書籍営業部>まで直接お問合せをお願いいたします。
★★
出版情報
ISBN | 9784065401354 |
本体価格 | ¥900 (JPY) |
ページ数 | 208 |
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NetGalley会員レビュー

私にとって「陰謀論」は月刊ムーなどの面白いお話をあくまでフィクションとして楽しむものでした。
コロナの時期になり、親しくしていた友人が急に陰謀論を語り出し、冗談で言ってると思ってたので「あー陰謀論ね」と言ったところ逆鱗に触れたようで相当怒っていました。その後、「本当はこうなのは有名な話だよね」などと所謂陰謀論を語ってくるようになりました。私は面倒くさいので流していましたが、夜中にも何十通もメッセージが届き、彼女は通知オフにしています。
そもそも彼女がそういった傾向になったのは、最初はサプリとか健康とかそういうのにハマり、ワクチンを否定し始めたとこからでした。今は子供に色んなワクチンをさせてしまい大後悔しているとのことでした。その後トランプはディープステートと闘っていたり地底人がいたり宇宙人は普通に人間の中に紛れ込んでいたり、本気でこんなこと信じているのかと思うようなことばかり、しかもソースはyoutubeやXの投稿で信ぴょう性なし。
今もまだ陰謀論を語る彼女に辟易としていますが、この本を読んで、なるほど、確かに陰謀論陰謀論と軽く見ていたらとんでもないことになりそうだなと少し危機感を感じました。

本著は、となりの陰謀論の名の通り、日常のごく身近で起こる陰謀論に焦点を当てて、陰謀論は、どこか遠くの問題ではなく、我々自身の問題であるということをテーマに掘り下げていく1冊だ。巻の気合の入った著者みたく、陰謀論者の会議場に潜入したりということはないが、最近有名な財務省解体論に言及したり、身近ながらその射程はとても広い。著者自らも偏った考えに呑まれかけたと文中で述解する通り、人間は常に自分自身の認識を基に、誤まった解釈をして、パラレルワールドと著者が述べる、陰謀論的世界解釈へと容易にはまりこんでしまう。この陰謀論的世界解釈は、今や政治・国際情勢にまで深く影響を及ぼす程になっている。トランプ大統領を筆頭に陰謀論を政治活動に使う時代にさえなってきているのだ。特に本著で感銘したのは、ヴァンス米副大統領の「ヒルビリー・エレジー」を引き、米国の貧困白人層=トランプ大統領の支持基盤に、ニヒリズムがまん延していることを喝破して、それが主な陰謀論普及の土台の1つとなっていることを主張していた点だ。このニヒリズムのまん延による政治混乱というのは、日本でも成立しうることであり、まさしく「身近な陰謀論」が政治に大きな悪影響を与えた例であるからだ。本著で一番面白かった点だ。本著は、陰謀論なんて関係ないと思い込んでいる、ごくごく普通の人にこそ読んでみてほしい。陰謀論というのは何もマスク人間だのムー大陸だのと言った仮面を被ってくるわけじゃない。お米がないとか、地震がもうすぐくるとか、そういったさりげない日常から人の心に忍び込んできて、気づかないうちに、さらっと認識を書き換えられてしまう、微かな、どうでもいい主張の中に陰謀論は潜んでいるのだ。