本文へスキップ
女王様の電話番 表紙

女王様の電話番

ログインするとリクエスト可能か確認できます。 ログインまたは今すぐ登録

出版社がKindle閲覧可に設定した作品は、KindleまたはKindleアプリで作品を読むことができます。

1
KindleまたはKindleアプリで作品を閲覧するには、あなたのAmazonアカウントにkindle@netgalley.comを認証させてください。Kindleでの閲覧方法については、こちらをご覧ください。
2
Amazonアカウントに登録されているKindleのメールアドレスを、こちらにご入力ください。
刊行日 2025/08/26 | 掲載終了日 未設定

ハッシュタグ:#女王様の電話番 #NetGalleyJP


内容紹介

好きだけど、触れあうことはできない。
そんな私は異端者なのだろうか。

主人公の志川は、新卒で就職した不動産会社を辞め、現在、SMの女王様をデリバリーするお店の電話番をしている。友達には「そんな職業は辞めたら?」と眉をひそめられたが、女王様の中でも美織さんという最高に素敵な人に出会い、そこそこ幸せに暮らしていた。
ある日、あこがれの美織さんと初めてごはんを食べに行く約束をして舞い上がるものの、当日にドタキャン。そのまま音信不通になってしまう。彼女の常連のお客さんなどにこっそり連絡を取り行方を探るうちに、どうも自分の知っている美織さんとは違う面ばかりが見えてきて……。
過去、志川が不動産会社を辞めた理由は、あこがれの男性社員・星先輩と付き合う寸前に、先輩が自分に求めている性的なことが一切無理だと気づいたからだった。好きだったのに。付き合えないと正直に言っただけで、志川は同僚に悪女扱いをされ、そのまま会社にもいづらくなり、退社することになってしまったのだ。
私はアセクシャルなのだろうか? 「ない」ことを証明するのは、悪魔の証明だ。もしかしたら、まだ見ぬピンクのひつじに会えるかもしれないのに……。なんでも性的なことや恋愛に結びつける世の中に馴染めない主人公の戸惑いを通じて、現代社会を描く問題作。

アセクシャルの自身に戸惑い、彷徨い、清爽と一歩を踏み出す――。
小説すばる新人賞受賞から10年。物語はしたたかに進化する。

【著者プロフィール】
渡辺優(わたなべ・ゆう)
1987年宮城県生まれ。2015年に「ラメルノエリキサ」で第28回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。他の著作に『自由なサメと人間たちの夢』『アイドル 地下にうごめく星』『クラゲ・アイランドの夜明け』『アヤとあや』『カラスは言った』『私雨邸の殺人に関する各人の視点』『月蝕島の信者たち』などがある。

好きだけど、触れあうことはできない。
そんな私は異端者なのだろうか。

主人公の志川は、新卒で就職した不動産会社を辞め、現在、SMの女王様をデリバリーするお店の電話番をしている。友達には「そんな職業は辞めたら?」と眉をひそめられたが、女王様の中でも美織さんという最高に素敵な人に出会い、そこそこ幸せに暮らしていた。
ある日、あこがれの美織さんと初めてごはんを食べに行く約束をして舞い上がるものの、当日にドタキ...


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784087700145
本体価格 ¥1,800 (JPY)
ページ数 320

閲覧オプション

NetGalley Reader (PDF)
NetGalley Shelf App (PDF)
ダウンロード (PDF)

NetGalley会員レビュー

5 stars
5 stars
5 stars
5 stars
5 stars

冒頭のパワーワードに仰天して一気に引き込まれた。
パワーワードが連発される度に、私は今何を読んでいる???と疑問も浮かんでいたが、それよりもどこか浮世離れしているようで鈍く馴染まない主人公が気になって仕方が無くなった。
主人公や同僚、友人たちそれぞれが抱える現実や感情。何がどこまで大丈夫で、どれがどの程度から大丈夫じゃないのか。読み進めていくにつれて主人公の『大丈夫』が揺らぎ滲み形を変える。
人には人の、天国が、地獄がある。それで良いし決してそれらは交わらない。その中で他人と近しい天国を見つけ、地獄を背負って行けたら良いなと……とても考えさせられる大切な一冊となりました。

5 stars
5 stars
5 stars
5 stars
5 stars
このレビューは参考になりましたか?
4 stars
4 stars
4 stars
4 stars
4 stars

SMの女王様専門のデリヘルの電話番をしている女性が主人公。
そういえば伊藤沙莉がデリヘルの電話番をしている「タイトル、拒絶」という映画もあった。デリヘルの電話番はデリヘル嬢でもなく、かといって普通の会社員でもない。その宙ぶらりんのポジションがユニークで魅力的だから主人公に選ばれるのかも。
今のデリヘル嬢は、マンションの一室で待機したりしないらしい。自宅で待機していて、お声がかかればスマホに連絡をもらって客の元に馳せ参じる。そして代金から自分の取り分を除いた会社に金額を振り込む。つまり事務所には全く顔を出さないで勤務することも可能なのだという。
ところが律儀に事務所にお金を持ってくる人もいる。主人公の電話番は、そんな事務所にやってくる女性の一人に興味を持ち始める。会話をするようになり、やがて食事に一緒に行く約束をするが、ドタキャンされ、女性はそのまま失踪してしまう。
この女性の正体を探る物語。どんな女性だったのか、なぜ突然いなくなってしまったのか、周りの人には「突然いなくなるなんてよくあることだ」と言われるが、諦めずに探し続ける。
ユニークなのは、一方に失踪した女王様の正体を探っていきながら、実は主人公の女性が「自分の正体探し」をしているところ。色々な人に話を聞き、色々なところを訪ね行く中で、なぜ自分は人を愛せないのか、その答えに近づいていく。
辞書を調べると「右」の定義が「左の反対側」だったりする。「東」は「西の反対側」だ。つまり右と左は真逆であり、西と東も真逆に位置している。
かつては「男性」の定義が「女性でない人」で良かった時代がある。今は違う。絶対であると思っていた男女の定義でさえ、全く揺らいでいる。生物学的な男性、女性という定義があるが、そこにも「両性具有」という存在がいる。心を探れば、身体の性と異なる人もいる。
一方、異なる性の存在を愛する人もいれば、同じ性の相手を愛する人もいる。そもそも人に関心を持てない、人を愛せない人もいる。「愛」という感情だって、絶対の定義ではありえないのだ。「愛」があれば、「憎しみ」だって「嘘」だって「偽り」だってある。それらは絶対の感情ではなく、さまざまなグラデーションの中にある感情にすぎない。
世間は広く、複雑だ。そこには色々な人たちがいる。だから多様で楽しく面白い。
しかし多様であるからこそ、悩む人がいる。そんな人の指針になる一冊。
作品の最後、「『人は皆、愛に生きている』私はそこに、何のメッセージも見出せない。」この一文に心が癒された。

4 stars
4 stars
4 stars
4 stars
4 stars
このレビューは参考になりましたか?
5 stars
5 stars
5 stars
5 stars
5 stars

タイトルのインパクトに引かれて読んだら、最初にイメージしていたものとは逆のとても繊細な良い物語でした。

SMデリバリーのお店の電話番という職業の興味深さ、主人公志川の抱えるアセクシャルかもしれないというセクシャリティの問題、失踪した女王様美織さんはどんな女王様だったのか。
濃い内容をテンポよくぐいぐい読まされる感じで、読み心地がとても好きでした。

人のセクシャリティという難しい題材をかろやかながら軽くなく描いていて、そこに女王様の失踪という要素が加わることで、セクシャリティの問題に興味のない人でも楽しく読めるのではないかと思います。
主人公志川が人からよく言われる「あなたは大丈夫な人」という言葉。これには非常にもやもやさせられました。
大丈夫ってなんだよ。大丈夫か大丈夫じゃないっていつ誰が決めるものなんだろうか、と。
「大丈夫」という言葉は使い方によってはもはや暴力になる場合もあるなぁと、再確認しました。

多様性の現代を生きていくために、ちょっとしたヒントを与えてくれる、そんな一冊だと思います。

5 stars
5 stars
5 stars
5 stars
5 stars
このレビューは参考になりましたか?
5 stars
5 stars
5 stars
5 stars
5 stars

めちゃめちゃ良かったです!!
ぼんやりしているようでちゃんと冷静な主人公の語り口が面白かったです。くすっと笑えて、感情移入しやすいと思いました。
ないものを証明するのは難しい。自分の思いをうまく表現できず、イライラする気持ちがすごくよくわかりました。どうして伝わらないのか⋯悲しくて胸が痛かったです。
たくさんの人に読んでもらいたい作品です。こんな人がいるの?って信じられない人にも、これは私の話だ!と思える人にも。読んだ方はこれまでに経験した恋愛や、恋愛とはいえないけど恋愛になりそうだった何かをきっと思い出します。謎に満ちたそれらを一つひとつほどいてくれる物語でした。
美織さんから見た志川ちゃんの気持ちは、もしかすると些細で甘えたものに感じられたりするのかもしれません。だけどそんなそぶりは見せずに堂々としていて、志川ちゃんを抱きしめてくれる美織さんは、誰がなんと言おうとやっぱりかっこいい人なのではないかなと思います。すっきりとした秋の香りが舞い込むラストが清々しくて、前向きで、とても好きでした。

5 stars
5 stars
5 stars
5 stars
5 stars
このレビューは参考になりましたか?
5 stars
5 stars
5 stars
5 stars
5 stars

とても繊細なお話でタイトルとのギャップがすごかったです。そこまで親しくもない彼女を探し求めている場面は周りから浮いていてなんだか怖かったし、自分と他人との「普通」や「大丈夫」を比べて溺れそうになるところは読んでいてしんどかったです。自分に刺さりすぎました。でも最後は前向きな気持ちになれるお話で、読後は良い意味でため息がでました。

5 stars
5 stars
5 stars
5 stars
5 stars
このレビューは参考になりましたか?