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おれたちのラストイヤー 表紙

おれたちのラストイヤー

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刊行日 2025/07/14 | 掲載終了日 未設定

ハッシュタグ:#おれたちのラストイヤー #NetGalleyJP


内容紹介

少年・ネイトの詩で語られる小学生最後の1年間。

少年が自分の言葉を、居場所を、仲間を見つける力強い物語。

イギリスのさびれた町で暮らす少年・ネイト。本が大好きで、デイヴィッド・アーモンドに心酔している。かあちゃんと、父の違う弟ふたりのとの4人暮らし。とうちゃんはいない。弟のとうちゃんもいない。この9月に小学校6年生になった。5年生のときから、「6年生は中学に進学するまえの大事な1年だ」と先生から耳にタコができるほど言われてきた。みんながピリピリする、全国共通テストもある。そんな大事な「ラストイヤー」に、初めて親友のPSと別のクラスになってしまう。さらにPSはいじめっ子のターナーと急接近し、ネイトと距離をおくように。世界がひっくりかえったような衝撃。心の奥にいる「モンスター」が暴れ出しそうなのを、「すって はいて」の深呼吸で、なんとか「セイギョ」する。担任は、ミュージシャンの夢をあきらめ、先生になった新任のジョシュア先生。ネイトの書く詩に惹きつけられ、「ひらめきノート」を手渡す。 「きみのなかに言葉がたまっている ネイト ペンを手にとって そっくり外に出してごらん」。そして、授業でデイヴィッド・アーモンドの『肩胛骨は翼のなごり』を取り上げ、「考えること、言葉や絵で物語ること」が世界と向き合うすべになると伝え続ける。

「ひらめきノート」に思いをかきつけ、だんだんと気持ちを言葉にすることができるようになっていくネイト。そして、頭のなかのすべてを絵にする少年・ケイレブと友情を育み始めた矢先、末の弟が倒れ、緊急入院することに――。

短い言葉で深い感情やイメージを伝え、行間を読むことで読者の想像力が広がる、YA 向けの詩小説です。普通の小説とは違う魅力があります。

少年・ネイトの詩で語られる小学生最後の1年間。

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販促プラン

POP、パネル(A4まで)のご要望があれば承ります。

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出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784566014732
本体価格 ¥1,600 (JPY)
ページ数 320

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NetGalley会員レビュー

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心うつ作品でした! イギリスの学校制度など不明なところもあったのですが、最後の訳者後書きで解決。読みやすく、そして深く深く子どもたちの心情をさらうようなお話で、きっと読者の心に確かな希望の光をとどけてくれるのだろうと思いました。幸い「肩甲骨は翼のなごり」は読んでいましたので、さらにこの作品を味わうことができました。いろんな言葉の力が繋がっていくんだなあと感じ入りました。気になったのは、イギリスの医療制度のことでしょうか。経済的に厳しい家庭へどんな支援が行われているのか、そんなことがどこかで説明してあるとほっと安心したかも。余計なことですが。あと、この文章の読み方ですね。はやりのラップ調で読めば良いのか、淡々と普通に読めば良いのか。日本ではなじみのうすい詩の形式なのでちょっと戸惑いました。
素敵な作品を読ませていただきありがとうございました。

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小学校を卒業するまでのネイトの1年間が、彼の詩によって描き出されていく。辛さ、悩み、そして喜び。心の内をネイト自身が詩として綴っていく。
そして、みんなは翼をもっている。その素晴らしさを読んでみて。

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小学校を卒業するまでのネイトの1年間が、彼の詩によって描き出されていく。辛さ、悩み、そして喜び。心の内をネイト自身が詩として綴っていく。
そして、みんなは翼をもっている。その素晴らしさは読んでみて。

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小学校最後の一年を、主人公ネイト自身が「詩」で語っていく。

心の内を、リズムに乗せて。歌うように、つぶやくように。そうして紡がれるのは、ひとりの少年の〈ラストイヤー〉。

悩み、怒り、願い。だらしない母に代わって弟たちの世話をする日々。更に友だちとの距離や、心の中のモンスター。
そんな日常を、ネイトはひとつひとつ、詩に変えていく。

それが「ひらめきノート」だ。
そして、その詩の数々こそが、この物語そのものになっていく。

6年生になったネイトに出会った担任は、ジョシュア先生。彼はこう言う。「自分の言葉で人生を語るんだ」そして、語るための武器として「文章と絵」を渡してくれる。

そんなジョシュア先生が読み聞かせたのが『肩甲骨は翼のなごり』。なんという偶然――僕にとっても、海外児童文学オールタイムベスト10に入っている一冊だった。
その本の読み聞かせから始まる、「翼」のイメージ。6年2組の背中に翼が生えた絵を見た瞬間、涙がこぼれそうになった。

ネイトの詩の中で、人の背中には翼がある。
肩甲骨はそのなごりであり、これから羽ばたくための印。更に、雪は、世界の肩に降る羽根のように描かれる。そしてジョシュア先生の言葉は、翼のようにネイトの背中を押していく。

詩が「今」に追いついたとき、弟ディランが倒れる。恐怖と不安に押しつぶされ、「ひらめきノート」に何も書けなくなるネイト。頭の中には言葉がぎっしり詰まっているのに、なぜか空っぽにしか感じられない。
けれど、ジョシュア先生の「なにもかもだめになったわけじゃない」の一言が、彼の中の翼を再び広げていく。

そして、ネイトは詩を書く。弟ディランにあてた、宇宙の果てからの手紙のような詩を。

1年が終わり、卒業式がやってくる。

そして、ネイトは「最後の詩」を書く。
そこには、「2人」と「1人」、そして「未来」が描かれていた。その最後の言葉は、「救いの言葉」であり「未来に向けての言葉」。

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深く息を吸い込む時間が必要だった

全国共通テストより とうちゃんがいないことより 
明日のクラス分けが大事だった きみ
小学校最後の年にしては重すぎる一年 だったかもしれないね
けれどいま
一年前には思いもしなかった 言葉を持っている

~活字チュードク 言葉オタク ペンは剣よりも強し おれ弱虫じゃないし~
マザーグースの詩が現代に降臨したかのような 短い言葉の連なりは
これから何を魅せてくれるのか、楽しみで仕方なかった 訳も
影と拡がりと空の大きさが記憶に残る 絵も
偶然手にした、「図書」という冊子で佐藤志敦さんを知り
彼女が紹介しなければ出会っていなかった

~心配しなくてもいい だって・・・どんな小さなこともすべてうまくいくから!~
そんなお守りの言葉とも

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言葉を使うことを手にした主人公ネイト。
彼がおかれた環境について、いろいろ考えてしまうけどそれがまた自分の無責任さだと思いながら読む。
だから、ジョシュア先生との出会いと、先生がネイトへ的確な言葉をかけ、態度でしめし行動してくれるさまを
読むと、心から嬉しい。

友だちとの関係。これは悩むだろう。
詩を紡ぎ出すことができるネイト。どれだけそれが彼を支えていることか。

大きな困難に出会ったとき。
『肩甲骨は翼のなごり』一冊の本が彼をまた支える。
図書館の存在、司書さんの言葉、これらもまた彼を導き支えていることに喜びを覚える。

出口が狭くて暗くて見えないと感じてしまう環境にいても、心を縛ることはできない。
それを教えてくれる本だ。

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なんの予備知識も持たずに読み始めたので、初めのうちは読みにくいと思った。
でも、途中で、デーヴィッド・アーモンドの話が出てきて、「ああ、これは詩なんだ」と気がついた。
ネイトの心の中の言葉をわたしたちは、読んでいたんだな、と。
ジョシュア先生からもらったノートには、人に見せるわけでなく、自分の心の内にある言葉を書き出していくのだけれど、ネイトの言葉には羽根が生えていた。
お母さんは、いろいろと頼りないというか、問題のある人なんだけど、でも、お母さんなりに子どもたちを愛してるんだな、というのも伝わってきた。
サンおばさんの共に戦おうという言葉もよかった。
サンおばさんも、家族なんだよね。
とても心にしみる話だった。

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苦しく、切ない感情を子供特有の独創的な言葉で綴る短い物語。
自分や家族、友達や学校の紹介。
5年生最後の1週間、小学生最後の1年間、楽しい日常に忍び寄る『モンスター』
2人居た弟、1人になった弟、壊れてるお母さん、3人のお父さん。
少年の小さな身体と柔らかい心にどれだけの『モンスター』が襲いかかったのか…読み進めるだけでも苦しくなる。

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今までに読んだことのないタイプの本でした。ネイトは繊細な心を持つ少年。決して恵まれているとは言えない環境の中で、「肩甲骨は翼のなごり」を支えに暮らしています。弟の病気をきっかけとして色々なものが見えてきますが、その、ネイトの心の揺れがとてもよく描かれていました。ジョシュア先生の存在が光りました。イラストもとても素敵な作品です。

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詩で書かれた文章というなんとも経験の無い読み物。しかし最初のページからずっと音に乗って主人公の心の内があふれてきて、ぐいぐいとストーリーに入り込めました。
パワー溢れる冒頭から一転。様々さ試練が主人公を襲い、モンスターが出てきそうになりますが言葉の力で乗り気っていく姿は胸を打つものでした。
複雑な家庭環境でしたが、それでも家族愛は感じられ悲観的にはなりませんでした。
ジョシュア先生の声かけが常に素晴らしく、いい先生と巡り会えたなと思いました。
モンスターが現れそうになった時の挿し絵も良かったです。

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