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英雄の輪 表紙

英雄の輪

-HERO’S ISLAND Another Story-

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刊行日 2025/09/01 | 掲載終了日 2025/09/03


ハッシュタグ:#英雄の輪 #NetGalleyJP


内容紹介

// 第160回直木賞  /  第9回山田風太郎賞  /  第5回沖縄書店大賞 //
異例の3冠受賞『宝島』につづく物語!
◆衝撃と感動のエンターテインメント超大作!◆
◆映画『宝島』は9月19日(金)全国公開!◆

 あの感動が帰ってくる!
沖縄の声を圧倒的な熱量で体感せよ!

時代も年齢も多種多様な
「戦果アギヤー」の姿を描く、
5つの「宝」のはなし


-----------------------------
戦争は終わった。わたしたちの戦いは、まだ、終わらない。

いまじゃ戦果アギヤー※の話なんて誰もしなくなったけど。
あの時代の彼らは、ただ物資を盗んでいたわけじゃない。
この世界で生きていくための糧を奪還していたのさ。

※戦果アギヤー(せんかアギヤー)とは、アメリカ統治下時代の沖縄において、米軍基地からの窃盗行為を行う者たちを意味する言葉。「戦果を挙げる者」という意味。


◆元通りの故郷(シマ)に、戻れるのだろうか_「ブーテン」
 ……沖縄戦で家族も三線も喪った地謡の息子・オロクは、米軍から小那覇舞天(オナハブーテン)とともに「宣撫班」に入れられる。

◆あの娘(コ)ともう一度、映画を_「アーニーパイルで逢いましょう」
 
……焼き尽くされた那覇に、娯楽が戻ってきた。牧志に出来た米国従軍記者の名前を冠した「アーニーパイル国際劇場」。

◆30年前の亡霊が、よみがえる_「五つ目の石」
 
……「3億円事件」より遡ること15年前。沖縄本島北部で米軍系ラジオ局の俸給を狙った巨額現金輸送車襲撃事件が発生していた。

◆コザの街にはわたしが聴きたい音楽があった_「25セント」
 
……キャンプ・カデナの「城下町」コザに生まれ育ったわたしは、両親の言いつけを破っても、どうしても行きたい場所があった。

◆まがいものの家族でも、おなじ曲を唄えれば家族になれる_「家族の唄」
 
……「コザの歌姫を攫ってこい」。コザのレコード会社の社長に呼び出されたウタは、のど自慢大会に出ることになる。

◆これがぼくなりの戦果アギヤーの戦い方だ_「ナナサンマル」
 
……沖縄復帰から6年も経った1978年7月30日。5年前に国会議事堂で大事件を起こしていた教え子の消息にヤマコは胸騒ぎを憶える。

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著者/真藤順丈(しんどう・じゅんじょう)
1977年東京都生まれ。2008年『地図男』で、第3回ダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞しデビュー。同年『庵堂三兄弟の聖職』で第15回日本ホラー小説大賞、『東京ヴァンパイア・ファイナンス』で第15回電撃小説大賞銀賞、『RANK』で第3回ポプラ社小説大賞特別賞をそれぞれ受賞。2018年に刊行した『宝島』で第9回山田風太郎賞、第160回直木三十五賞を受賞。ほかの著書に『バイブルDX』『畦と銃』『墓頭』などがある。

// 第160回直木賞  /  第9回山田風太郎賞  /  第5回沖縄書店大賞 //
異例の3冠受賞『宝島』につづく物語!
◆衝撃と感動のエンターテインメント超大作!◆
◆映画『宝島』は9月19日(金)全国公開!◆

 あの感動が帰ってくる!
沖縄の声を圧倒的な熱量で体感せよ!

時代も年齢も多種多様な
「戦果アギヤー」の姿を描く、
5つの「宝」のはなし


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戦争は...


出版社からの備考・コメント

★校了前の仮データを元に作成しています。刊行時には内容が若干異なる場合がありますがご了承ください。
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○自分には合わない内容だっ...


おすすめコメント

戦果アギヤーの概要
沖縄戦の終結後、生活基盤を失った多くの沖縄住民はアメリカ軍からの配給に頼っていたが、必ずしも十分な質と量の物資が供給されていたわけではなかった。そんな中、アメリカ軍の倉庫に忍び込んで食料を中心とする物資を盗み出したり、軍雇用員が備品などをこっそり持ち出したりすることが横行し、人々はこれを「戦果」と呼んだ。「戦果」は困窮する人々に無償あるいは安価で分け与えられたため、住民から英雄視される例もあったとされる。
戦果アギヤーの一部は後に組織化し、横流しなどの利権を得て沖縄県の暴力団の一勢力を形成していくこととなった。
(Wikipediaより引用)

戦果アギヤーの概要
沖縄戦の終結後、生活基盤を失った多くの沖縄住民はアメリカ軍からの配給に頼っていたが、必ずしも十分な質と量の物資が供給されていたわけではなかった。そんな中、アメリカ軍の倉庫に忍び込んで食料を中心とする物資を盗み出したり、軍雇用員が備品などをこっそり持ち出したりすることが横行し、人々はこれを「戦果」と呼んだ。「戦果」は困窮する人々に無償あるいは安価で分け与えられたため、住民から英雄視...


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著者・担当編集者ともに楽しみにお待ちしております。
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※発売前作品のため、ネタバレになるレビューはくれぐれもお控えくださいませ※

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出版情報

ISBN 9784065177532
本体価格 ¥2,150 (JPY)
ページ数 401

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圧倒的構成力、圧倒的展開、圧倒的熱量!!!
本当に物語に惹き込まれ、あっという間に読み終えてしまいました……。
最近個人的に戦争に関する資料や物語を読み漁っていたのですが、これは凄惨は表現で戦争を表すものではなく、
実際に体験しているかのような軽い語り口で、ポップに読者を引きずり込む。もちろん戦争という事柄を軽視しているとは思っていない。
なかなか触れられない立場の人や出来事を短く分かりやすく『語ってくれる』ので、物語というよりは『手記』に近いものだと感じた。
毎年6月~8月は戦争に関する書籍が未だ新しく刊行され、現代の日本人にとっては知識を得る切っ掛けが絶えず与えられているので来年からはこちらも定番化してより広くの人に知ってほしい1冊だと感じました。

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奪われた日常も、音楽も、尊厳も、愛も、全部奪い返すんだという沖縄人(ウチナンチュ)の人間としての強さと弱さに泣けてしょうがなかった。
笑って、泣いて、怒って、それでも唄って、生きる。
描かれているのは、島の記憶そのもので、私の知らない沖縄だった。
こんな沖縄の歴史があったなんて、物語を通してでも、知れてよかった。

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あの戦いの後も彼らの、彼ら以外の″生きていく”という戦いは続いて行く―。それぞれの物語を1ページ1ページ噛みしめるようにしながら読みました。時折登場する名前を調べて「やっぱり実在する人達なのか!」と驚きながら読むというのを繰り返し読んでいると、その時代の事を知らない私のような読者が、しかも沖縄の人々にとったら”大和人”な私が、読書という機会でこうして知ることが出来るという貴重な時間を過ごせていることに、改めて深く感謝いたしました。真藤先生、宝島につづき本作を書いてくださりありがとうございました。

5 stars
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前作の映画公開も近づいている中で、思い出す意味も込めてリクエスト。

やはり沖縄の人たちににヤマトの人間が押し付けている不条理に胸が痛む。
所変われば常識が変わるのは当然の部分もあるけれど、
ここに描かれているのは地方による風土の違いなんかではなく、
米軍が街の大半を占める中で暮らすことを余儀なくされ、
そのことによって生じている違い、つまり外発的な要因によるもの。

物語を入り口にしてでも、沖縄が辿った道のりや現在抱えるものを、
本州に暮らす10代の生徒たちにもぜひ知ってほしいし、
この本には物語として世界に引き込み、先を読ませる力があるので、
ぜひ多くの生徒に手に取ってもらいたい。もちろん前作から。

4 stars
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5 stars

映画を見て読み、「宝島」の世界をもう一度味わい、更に沖縄の現在をもっと知らねば、いや知りたいと強く思った。戦争が終わっても彼らの闘いは終わらない。ヤマコやグスクは子供や若者達の未来を守ろうと踏ん張っている。「ナナサンマル」は本土復帰後に車の通行変更を周知するキャンペーンに紛れてある計画が進行していた。ヤマコは臨月の身ながらも教え子達を探し奔走する。当時の変更作業の大変さは想像を絶する。負担を負うのはいつも現地の人達だ。基地問題に起因する様々な問題が解決する日が来るのだろうか。目を背けてはいけない。

5 stars
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