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降りる人 表紙

降りる人

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刊行日 2025/09/26 | 掲載終了日 未設定


ハッシュタグ:#降りる人 #NetGalleyJP


内容紹介

【第16回小説 野性時代 新人賞受賞作】

芦沢央、岩井圭也、蝉谷めぐ実、君嶋彼方らに続く、

小説 野性時代 新人賞が送り出す新たな才能!

悲しみを抱く期間工の青年の日常を描く、一筋の光のような人間賛歌


〇「滑稽でもあり哀れでもある主人公が、実在の人物に思えるほど描写が自然で的確」(冲方丁/選評)

〇「名作が名作として読者の心に届く瞬間を目の当たりにできた思いで胸が熱くなった。」(辻村深月/選評)

〇「選評を書いているいまも、得がたい余韻がつづいている。」(道尾秀介/選評)

〇「淡々とした、ときにはユーモラスな語り口ながら、最後の一行まで緊張感が失われないのは、主人公の根源的な戦いを、緻密に、正確に、描いているからだ。感銘を受けた。」(森見登美彦/選評)

〇「こういう人の、こういう日々こそを、青春と呼びたい。いや、呼ばせてください。」(尾崎世界観)

【あらすじ】

心身ともに疲弊して仕事を辞めた30歳の宮田は、唯一の友人である浜野から、期間工は人と接することの少ない「人間だとは思われない、ほとんど透明」な仕事だと聞き、浜野と共に工場で働くことに。

絶え間なく人間性を削り取られるような境遇の中、気付けば人間らしい営みを求めるようになっていく宮田だったが、実はある秘密を抱えており――。

【第16回小説 野性時代 新人賞受賞作】

芦沢央、岩井圭也、蝉谷めぐ実、君嶋彼方らに続く、

小説 野性時代 新人賞が送り出す新たな才能!

悲しみを抱く期間工の青年の日常を描く、一筋の光のような人間賛歌


〇「滑稽でもあり哀れでもある主人公が、実在の人物に思えるほど描写が自然で的確」(冲方丁/選評)

〇「名作が名作として読者の心に届く瞬間を目の当たりにできた思いで胸が熱くなった。」(辻村深月/選評)

〇「選評...


おすすめコメント

これまでの小説 野性時代新人賞の受賞作とは、すこし毛色の違う本作。ですが、この小説で救われる人が必ずいる。この小説を必要とする人が必ずいる。そんな確信のもと、最終選考へ自信を持って送り出した作品です。

ご多忙のことと存じますが、新たな才能の門出をぜひ皆様に応援いただけますと幸いです。ご感想、楽しみにお待ちしております。

何卒よろしくお願い申し上げます。

これまでの小説 野性時代新人賞の受賞作とは、すこし毛色の違う本作。ですが、この小説で救われる人が必ずいる。この小説を必要とする人が必ずいる。そんな確信のもと、最終選考へ自信を持って送り出した作品です。

ご多忙のことと存じますが、新たな才能の門出をぜひ皆様に応援いただけますと幸いです。ご感想、楽しみにお待ちしております。

何卒よろしくお願い申し上げます。


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784041166048
本体価格 ¥1,900 (JPY)
ページ数 240

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NetGalley会員レビュー

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淡々と主人公の目を通して描かれる期間工としての日々に不思議と引き込まれた。
題の「降りる人」の他にも様々な作中の言葉が胸に残っている。是非ともこの本を手に取って言葉の数々に出会って欲しい。期間工としての日々は精神的にも辛い事に思われるのに、読後は爽やかで柔らかい。

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期間工として、工場で友人の浜野と一緒に働く主人公の宮田。派遣会社の担当者の見下した態度。期間工同士でのヒエラルキー、期間工と社員間での差別、そして、工場では最も強者の立場にある社員も過酷な環境で働いている。
ヒエラルキーで言えば、最弱な位置にある宮田だが、その理不尽さや過酷さが淡々とした筆致で描かれているのが、余計に胸をつかれた。そんな中で、浜野の人を食ったような、でも本人的には真面目で筋の通った発言や、お母さんがコロッケを作る場面、終盤の工場でのやりとりは、ささやかだけど、これが生の喜びなんだと感じさせるような温かさや輝きを感じた。
タイトルも好きでした。

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淡々とした工員の日常が描かれる。大きな事件も起こらず、アパートと工場を行き来し、休日が終わればまたその繰り返し。それなのに読むことをやめられないのは、時折キラリと光が見えそうになるからか。実家での母とコロッケを作る場面やアパートの駐輪場での女性とのやり取り、病気の友人を見舞うために粥を作るときに見える彼の気持ち。見えそうで見えないものを見つけたいと読んでしまったのだろうか。余韻の残る作品。彼に寄り添ってくれる人がどうかこの先いてくれますようにと祈らずにいられない。

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好きな方々が大絶賛した作品なので読む前から楽しみでした。
麻袋の秘密には驚かされました。まさかあなたがそんなことを。
「基本的に俺たちの行為は迷惑行為」まさにこの本にぴったりのセリフです。
淡々と進む日常の中に浮かび上がる生と死。「しれっと生きろ」に救われる人がきっといると思う。

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かつて「静かな演劇」というのが流行った。平田オリザに代表される、日常を確かに表現する舞台。
それに倣って評するならば、この小説は令和の「静かな小説」だ。
期間工として働く主人公が淡々と日々を過ごす様を、ヴェンダースの映画「Perfect Days」のように静かに描く。
友人の紹介で工場で働く。まるで機械のパーツのように、正確に、そして規則正しく、淡々と働く。経歴によれば、自身も工場で勤務していたことがあるとのこと。その経験がこの本に生かされている。
劇的な盛り上がりなど微塵もない。びっくりするようなストーリーの展開も全くない。
しかし物語が腑に染み入ってくる。じっくりと静かに、そしてしっかりと染み入る。希望は持たず、しかし絶望しない。
春に働き始め、そして次の春までを物語る、シンパシーしかない作品。なんか好き。

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主人公の宮田は、淡々としていて、常識人という印象を持ちながら読み進めていきました。詳しくは語られていないけれど、前職に精神が追い詰められ、機械的な作業で、立場も弱いけれど、期間工として働くことは宮田にとって安定感を与えてくれるものなのかと感じていました。友人の浜野とおかしなやり取りをしながら、日常を生きる物語なのかと思っていましたが、宮田の中には静かな怒りがあったのだと気づかされました。浜野の人物像も衝撃的で、逆に何か卓越した人なのかと思いましたが、人間味があり、人として真っ当な人でした。宮田の友人が浜野で良かった。宮田は、また危うい選択をしようとしたら、中身の入違ったDVDを思い出してほしいです。

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ふたりの男性の日常と友情....淡々と繰り返される無機質な毎日、そのなかで起こる小さな出来事。リアルな模写に気が滅入りそうになりながら読むのをやめられなかった。ふたりが前向きに生きていくことを願った。こういう日常もあるのだと何となく切なくなった。

3 stars
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必ず誰かの救いになる小説だと思いました。この物語の何かが自分と重なります。哲学もきっとそうで、全てをそれな!!と理解できるわけではなくて、時々自分の考え抜いたことをもうすでに哲学者が言ってたり、思想も時代も異なる哲学者同士が実は似たようなことを言っていたりする、そのことに救われる人が多くいるのだと感じました。
「降りる人」浜野の解釈がとても伝わりやすくて沁みました。心のどこかで、いつ浜野が暴れ出すのかとヒヤヒヤしていました。淡々とした日々がいつかひっくり返りそうな緊張感が小説全体にありました。作中、調子が悪い日も、普通の日みたいにありました。毎日同じ仕事をして同じ人と会う。でも生きているから、変化がある。そこが良かったです。

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訳あって、期間工として働く男性の物語。
まず、日雇い労働は知っていても、期間工という労働を知らなかった自分の無知さを少し恥じました。
工場で日々同じ作業を雇用期間内続ける日常。
ちょっとした事件が起きたり、友情や愛情になりそうなものが生まれたりするのですが、そういった出来事を温度低めでとても淡々とした文章で書き上げていて、そこにとても主人公の抱えた辛さを感じました。

うまく言えないけれど、よい物語。
救いがあるとは言えないような展開なのに、なぜか読後に少し心が軽くなるような、そんな物語だと思いました。

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今年になってから別の方の作品でも期間工が出てきていたので、
いままでよりは解像度高めに期間工の様子を思い浮かべながら読めた気がしますが、
社会の歯車といわれやすい立場ではあるものの、
日本の社会がいまのかたちで動いでいくためには現状欠かせない存在で、
だけれどそれが不可視のものとして扱われていて、
だからこそ軽んじられやすいということが伝わってくる。

強く重い「空気」の圧が、こちらにも漂ってきそうな作品でした。
やっすいパンでまで序列つけんなよ!とは、私もいえないんだろうなぁ。

4 stars
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淡々と繰り返される日々の丁寧な描き方に、気がつけばのめりこむように引き込まれていました。主人公の目を通して、一緒に日常を送っている気持ちになりました。たくさんの人に読んでほしいなと素直に思う作品です。

5 stars
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