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真昼にも星が光ると知ったのは 表紙

真昼にも星が光ると知ったのは

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刊行日 2025/10/06 | 掲載終了日 2025/10/03


ハッシュタグ:#真昼にも星が光ると知ったのは #NetGalleyJP


内容紹介

見えにくい困難をかかえる子どもたちを描いたヒット作

『きみの存在を意識する』著者の新作

自分の街に白杖の人がいるとは思っていなかった夏鈴が

知らなかった世界であらたな視線、意識を得て、変わっていく物語

   *   *   *   *   *

夏鈴が電車で見かけた青年は、白杖を使っていたのに、席をゆずられたら、座ってスマホを見はじめた。詐欺? 文句を言おうと話しかけたことから、思わぬ交流が始まる。

夏鈴の祖母は、見えない・聞こえない・話せないヘレン・ケラーを「三重苦」だと言うけれど、盲ろう者だとわかった彼は、そんなふうには見えない。

一方、大好きな親友の茉白は、障害があると対等な友だちにはなれないと言い、夏鈴はその言葉に大きく動揺する。なぜなら──

見えにくい困難をかかえる子どもたちを描いたヒット作

『きみの存在を意識する』著者の新作

自分の街に白杖の人がいるとは思っていなかった夏鈴が

知らなかった世界であらたな視線、意識を得て、変わっていく物語

   *   *   *   *   *

夏鈴が電車で見かけた青年は、白杖を使っていたのに、席をゆずられたら、座ってスマホを見はじめた。詐欺? 文句を言おうと話しかけたことから、思わぬ交流...


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784591187418
本体価格 ¥1,600 (JPY)
ページ数 240

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なぜかコミュニケーションがうまくとれない。
思ったことをすぐに聞かずにはいられない。
ちょっと変わった子、と言われてしまう夏鈴。
あるきっかけで、夏鈴は自分が受けた診断名を知ってしまいます。
彼女の真っ直ぐすぎる言葉は、ときに場を凍りつかせてしまうこともあります。けれど夏鈴は、ただ自分が分からないことを知りたいだけ。友達に自分が知っていることを伝えたいだけなのです。
そんな夏鈴は、白杖を持つ青年との出会いをきっかけに、自分の世界を少しずつ広げていきます。

あなたの周りには「障害者」はいませんか?
もし出会ったとき、あなたはどんな思いを抱くでしょうか。
可哀想? 大変そう? 友達にはなれない?
実際に接してみると、いろいろな感情が生まれるはずです。
何に困っているのか、自分の身体のことをどう思っているのか、それは本人に聞かなければ分かりません。

夏鈴はたしかに、変わった子かもしれません。けれど彼女の障害者に対する素朴な疑問は、偏見ではなく、ただ知りたい、理解したいという気持ちから生まれているのだと思います。

仕事柄、私はこれまでさまざまな障害を抱える人と出会ってきました。けれど実際には彼らがどんな思いを抱えていたのか、私は本当に寄り添えていただろうかと考えてしまいました。

作中に「情報障害」という言葉が出てきます。今の時代、少しずつ改善されてきていると感じますが、まだまだ課題は残っています。
私の身内にも聾者がいて、普段はメッセージアプリでやりとりしています。そうしたツールがあることは大きな助けになります。
それでも、映画館で邦画には字幕がないため行けないと聞きます。字幕付きのバリアフリー上映も増えてきましたが、日程が限られていて行きづらいのが現状です。これからもっと情報障害が改善され、誰もが必要な情報を手にできる未来が来ることを願っています。

この本には、さまざまな障害を持つ人々が登場します。
障害者に対する思いは綺麗事だけではなく、複雑な感情を抱く人も描かれています。
誰に共感するのかは、その人の育ってきた環境によって違うでしょう。夏鈴のように、何かのきっかけで考えが変わるかもしれないし、ずっと変わらないかもしれない。どちらであっても、誰も間違ってはいないのだと思います。

『真昼にも星が光ると知ったのは』とても素敵なタイトルです。
真昼に空を見上げても、星の存在を意識することはほとんどありません。
けれど夏鈴や、彼女が出会う人たちを通して、自に分はただ見えていなかっただけで、本当は星はいつだって輝いていたのだと気づかされました。
夏鈴たちがこれからどんな思いを抱え、どんなふうに成長していくのかその先の物語も、ぜひ読んでみたいと思いました。

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まず、タイトルがとっても良いです。
ラストまで読んで、そうつながるのね、と胸が熱くなりました。
主人公には最初はなかなか感情移入できなかったのですが、
読み進めるうちに少しずつ自分もいっしょに成長できたような気がします。
梨屋さんの作品では、
『君の存在を意識する』でもいろいろなことを気づかせてくれました。
たくさんの中学生に読んでほしいなと思います。
もう少し続きが読みたいかなあ。続編があるといいなと思います。

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ハイテンションの中学2年生でASD/ADHDの夏鈴。彼女は自分の特性を知り、盲ろう者や身体が動かない仲間との交流を通じて「人を人として認めること」を学んでいく。
読みながら、この不思議なタイトルの続きを考えてみた。

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中学2年生の夏鈴は、明るくハイテンションで話し続ける一方、空気を読むことができない。
だから物語冒頭、バーガーショップで茉白とのすれ違いや、恋愛トークについていけず地雷を踏み続ける場面にハラハラさせられた。夏鈴は自分のストレートな物言いを自覚せず、それが人間関係を壊しかねないことに気づいていなかったのだ。

しかし、自分が神経発達の多様性(発達障害)であることを知り、大きな戸惑いを抱える。それを持ち前のポジティブさで克服しようとしていること、真摯な態度で相手の気持ちを考えようとしていることも伝わってくる。

やがて出会うのが、盲ろう者の長谷部。視覚と聴覚の両方に困難を抱える彼を通して、夏鈴は「人に最初からラベルを貼り、その前提で見てしまう」という社会の眼差しに気づかされる。
また、体が動かない朝陽の兄・銀河は、専用装置を介して夏鈴に「動けなくても自由」と言い切り、自作の短歌を披露する。その姿に、夏鈴は生き方の強さを見出していく。

盲ろう者の学習会では、多様なタイプの盲ろう者がそれぞれに応じたコミュニケーションをしている姿が描かれる。触手話をはじめとする手法の紹介は具体的で、重複障害を抱えながらも生き生きとした姿を見せる人々に触れ、読んでいて「個人として尊重されること」の重みを実感させられた。

こうした出会いを通じて、夏鈴は「幸せ」「健康」「対等」という言葉を考え直していく。それは全てが満たされることではなく、不完全さを抱えながらも前に進むことであると。

このタイトルには実は続きがあることが、物語の最後に示される。それが夏鈴の歩んできた道そのものであると知ったとき、自然と涙があふれた。

発達障害(神経発達の多様性)、LGBT、盲ろう者、身体が動かない人――多様な当事者と交わることで、夏鈴が自分の特性を知り、他者を認めていく姿は、まさに「人を人として見る」という営みの難しさと同時に、その大きな可能性を描き出している。
テンポのよい会話で笑わせながら、核心では胸を打つ。中高生に強く薦めたい一冊だった。

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最初のイメージは、様々な要素が詰まっている重めの本。
だけど、あとがきで作者自身が「恋愛要素だけ楽しんでもいい。」と仰っていて軽くなった。
障害者と仲良くなるには、対等な関係が必要だと思っていたけど、どちらかが傾いた時に歩みよったりしてバランスを取っていくのが大切だと感じた。
たくさんの視点で読めるので、どこかには必ず刺さる本。

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「真昼にも 星が光ると 知ったのは」まさか上の句だったとは。
読み終えて、カバーを見返すとこれが夏鈴ちゃんが見ている世界なのだろうと、胸がじんわりとしてきました。

きっと生きづらさを感じることが多い14年間だったのだと思います。
けれど、分からないからこそ自身で確かめるその行動力はすごいです。
相手を不快にさせた場合の対応も、しっかり学んで成長している夏鈴ちゃん。大好きです。

これからも特性と付き合いながら、どんな人生を歩んでいくのでしょう。
あとがきの通り、想像がとまりません!
夏鈴ちゃんの未来がとても楽しみです。

素敵な作品をありがとうございました。

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夏鈴は察することや、初めての場所、初対面の人が苦手。だから気がつかないうちに相手を困らせたり、失礼な態度になってしまったりする。日本人は国民性として「察する」ことに長けた人が多いせいか、夏鈴のような特性の持ち主は生きづらいのかもしれない。人によっては夏鈴ほどド直球なのもどうかと思うけど、盲ろう者の長谷部さんも、肢体不自由の銀河くんも、夏鈴が自分のことを「知りたい」と思ってくれたのは嬉しかったのではないかと思う。一見、恋愛ばかりに夢中な茉白や乃愛も、寂しさや誰にも言えなかったことを抱えていたように、人それぞれ、抱えているものや感じ方は違う。知っているつもりでいることも、本当にそうなのか?と、疑問を持つことが、それぞれが生きやすくなるために必要なのかもしれない。タイトルと、それに繋がる文が素敵でした。

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無知は誤解や偏見を生む。
そう考えるとこの本に出逢えたことは
何よりの救いでした。

主人公はこだわりの強い中学二年生。

人とのかかわりが独特で親友ができるのを
何より心待ちにしていた彼女が
クラスメイトの一人と親しくなったことから
知らなかった感情や世界に染まっていきます。

目と耳に障害がある盲ろう者について
物語を通して学べる最良の書ですね。

それだけでなく、様々な障害や多様性など
幾重もの要素が盛り込まれているので
世の中を知るうえで役立つ一冊だと思います。

はじめのほうで、空気を読まない発言や
共感できない行動が描かれるので
どうしようかと思いました。

ですが、やがてその理由がわかると
瞬く間に物語の渦に引っ張り込まれましたよ。

そういうことか!
鈍感メガ盛りなわけだ、と。

すると、すれ違っていく感情や
突飛にしか見えなかった振る舞いが
違って見えてくるから不思議。

友人のためを思って不器用に頑張るさまには
痛いほど共感しました。

でも、これって私の内に眠っていた
同情するような、上から見るかのような
「そういう子」だから・・という感情の
発露なのかもしれませんね。

障害にもいろいろあるし
複合的な不自由が重なるケースもあって
一筋縄ではいかないとも気づかされました。

この本で自分の無知や歪みをあぶり出され
自覚できたのは大収穫でしたよ。

障害って何だろう?
誰が決めるんだろう?
かわいそうと決めつける方がある種の障害ではないか?

などなど、様々な感情が去来する物語でした。

(対象年齢は11歳以上かな?)

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読みはじめてすぐ夢中になり、ほぼ一気読みでした。
障害のある人が近くにいない子どもや大人にとって大きな気づきになる作品だと思います。
さまざまな要素のある作品ですが、夏鈴が大好きになりました。ぜひ続編をお願いします!

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見えにくい困難をかかえる子どもがいる。
夏鈴はその「見えにくい困難」をかかえている。
本人がそれを自覚しているかどうかは、ちょっとまた違う。
読者は夏鈴の心の動きを読みながら、あれ?そう思うの?
そこで?と違和感を感じるだろう。

物語は友人関係、親友、家族のことなど中学生らしい展開になったところで、
「やはり夏鈴ちょっと大変かも」と感じてしまうことだろう。
そして夏鈴自身も動揺しつつ、ある言葉と向き合うことになり・・・

さまざまな生きづらさを抱えた登場人物たちが言う言葉から知ることの大切さを知る。
夏鈴とともに、学んでいくと、自他の境界というのは実は存在していないのではないか、ということに気付く。
自分が誰かに伝えたいことや、思っていることは同じように誰かも思っていたり。
それはいわゆる「障害」の有無なんて関係なくて、でも関係ある。
なぜならコミュニケーションの取り方が、その障害によって異なるから。
手話だったりパソコンだったり。また夏鈴のように感じ方や伝え方が異なったり。
だから私たちはその垣根を、あらゆる方向から取っ払ってコミュニケートできるようにしていくことが肝要なのだ。
そんなことを考えながら読了した。

多感な中高生時代をおくる人たちに、自分じゃない誰かの心を知ることの大切さに、この本を通じてさらに理解を深めて、感じてほしい。

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夏鈴は親友・茉白のことが大好きで、一緒にいたい、守りたい思いが強過ぎて、場の雰囲気や茉白が好きな男子といたい気持ちに気付けない。一方で、電車で見かけた白杖の人に疑問を持った時、自ら話しかけに行ったりする。そんな夏鈴は発達障害の診断を受けるが、特性による行動が、夏鈴の世界を広げることもある。障がいといっても、何ができて何ができない(苦手な)のか、障がいをどのように受け止め、どんな工夫をしているのか。存在や特性を知ることや、周りの人達に伝えることで、"一緒に"生きることができる。物語にぴったりなタイトルも粋!

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