みんななにかに縋りたい
香坂鮪
この作品は、現在アーカイブされています。
ぜひ本作品をお好きな書店で注文、または購入してください。
出版社がKindle閲覧可に設定した作品は、KindleまたはKindleアプリで作品を読むことができます。
1
KindleまたはKindleアプリで作品を閲覧するには、あなたのAmazonアカウントにkindle@netgalley.comを認証させてください。Kindleでの閲覧方法については、こちらをご覧ください。
2
Amazonアカウントに登録されているKindleのメールアドレスを、こちらにご入力ください。
刊行日 2025/10/03 | 掲載終了日 2025/11/20
ハッシュタグ:#みんななにかに縋りたい #NetGalleyJP
内容紹介
累計10万部突破『どうせそろそろ死ぬんだし』に続く「館」ミステリーは依存症患者×孤島!
ロジカルな推理といくつもの伏線が導き出す「なぜ」の答えに驚愕。
――大山誠一郎(作家)
孤島の別荘で行われる依存症回復プログラムに、料理人として同行することになった桜子。
恋愛依存、ゲーム依存など、様々な依存症を抱える人々が集う。
しかし1日目の深夜、参加者の一人が不審死を遂げる。
刃物らしきもので首を切られた様子で、現場は密室。
別荘内にある刃物は、桜子が厳重に管理している包丁とナイフのみ。
桜子が参加者から犯人と疑われるなか、さらなる事件が起き――。
第23回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作家最新作。
出版社からの備考・コメント
※B6POP、A4パネル、B判ポスターデータを用意しております。販促でご入用の書店様はフィードバック内の「会員からのコメント」にてお申し付けくださいませ。
※発売前のため、NetGalley以外のSNSにてネタバレを含む発信はご遠慮くださいますようお願いいたします。
※B6POP、A4パネル、B判ポスターデータを用意しております。販促でご入用の書店様はフィードバック内の「会員からのコメント」にてお申し付けくださいませ。
出版情報
| 発行形態 | 文庫・新書 |
| ISBN | 9784299071811 |
| 本体価格 | ¥718 (JPY) |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
レビュアー 1163039
孤島×館×ミステリ。
この組み合わせから浮かべるのは、凄惨な連続殺人である。
たしかに本作でも二つの密室殺人が起きているし、流れ出る血の量は多い。
しかし全体を通して感じたのは、ヒトの心にそっと触れるような雰囲気──極端に言えば「優しさ」だった。
これは孤島に集うのが依存症の克服を望む男女であり、彼らから『依存症を引き起こしかねない危険物』を徹底的に排除しようとする対策ゆえだろう。
だからそもそも、事件など起きるはずがなかった。それなのに殺人事件が起き、容疑者と目された桜子が調査を始めることになるのだ。
不可解な謎で満たされた事件を考えることはミステリの興趣をそそるものであるが、本作において最も注目されるべきは『依存症とは何か』という問題だ。
「人はなぜ依存してしまうのか」は作中でも議論される問いかけで、「自分は大丈夫」という認識が砂上の楼閣だと突き付けられた気分だった。
これはもちろんミステリパートと無関係に展開されるわけではなく、やがて明らかとなる真実を前に、ずしりと胸に重たく響く要素となる。
依存症から克服するために必要なこととは何か?
読了後、胸に流れ込んでくるのは、生き方にもがく人の叫びと祈りだった。