いまでも、ときどき
ダヴィデ・カリ
この作品は、現在アーカイブされています。
ぜひ本作品をお好きな書店で注文、または購入してください。
出版社がKindle閲覧可に設定した作品は、KindleまたはKindleアプリで作品を読むことができます。
1
KindleまたはKindleアプリで作品を閲覧するには、あなたのAmazonアカウントにkindle@netgalley.comを認証させてください。Kindleでの閲覧方法については、こちらをご覧ください。
2
Amazonアカウントに登録されているKindleのメールアドレスを、こちらにご入力ください。
刊行日 2025/11/01 | 掲載終了日 2025/10/31
ハッシュタグ:#いまでもときどき #NetGalleyJP
内容紹介
\アチェロが贈る「オトナ×絵本」/
忘れられない恋は、ありますか。
多くを語らず、記憶と感情の余韻をしずかに浮かびあがらせるダヴィデ・カリと、セピア色で儚い記憶のなかの風景をえがいたモニカ・バレンゴ。ふたりが表現したのは、過去に想いを馳せる大人の恋。
_________________
いまでも、ときどき──きみとの日々を思い出す。
アイスクリームを注文する声、少し遅れてやってくる姿。
冬の海辺を歩いたこと。眠らずに夜明けを迎えたこと。
いまはひとりで、あのカフェに通っている。
もし、いつかきみの気がむいたなら──
また、いっしょにコーヒーをのみたい。
_________________
『いまでも、ときどき』は、かつての恋人との日々を回想する主人公の語りと、再会の予感をそっと示すイラストが響き合う絵本です。
ユーモラスで親密な語り口が胸に残り、ページを閉じたあとには、懐かしさと小さな希望が余韻となって広がります。
おすすめコメント
この物語は、一途な愛の形としても、未練ある独りよがりな妄想としても、さまざまにとらえることができるので、読み手によってどのような反応が得られるのか楽しみです。ダヴィデ・カリが男性にとって希望の持てるストーリーに仕上げ、モニカ・バレンゴの郷愁に満ちたイラストによって美しい物語として完成されています。
恋愛に限らず、大切な過去の思い出と重ねて読める深さも、私は感じました。
この物語は、一途な愛の形としても、未練ある独りよがりな妄想としても、さまざまにとらえることができるので、読み手によってどのような反応が得られるのか楽しみです。ダヴィデ・カリが男性にとって希望の持てるストーリーに仕上げ、モニカ・バレンゴの郷愁に満ちたイラストによって美しい物語として完成されています。
恋愛に限らず、大切な過去の思い出と重ねて読める深さも、私は感じました。
販促プラン
1.“きみ”のいない日常に、たくさんの記憶が息づいている。
ぼくを見上げる笑顔、いつものアイス、森の香り……語られているのは終わった時間ではなく、心のなかで続くふたりの時間。
2.言葉にしない親密さが、絵と文のあいだに流れている。
沈黙のまま歩いたこと、本を読む横顔、星のふる夜……少ない言葉がふたりの関係を表現し、つながりの深さを伝える。
3. ほのかに感じる希望の光
求めるでもなく、忘れるでもなく、心の奥でそっと続く思い。それ自体が主人公の希望であり、そして未来への続きを予感させる。
出版情報
| 発行形態 | ハードカバー |
| ISBN | 9784911344095 |
| 本体価格 | ¥2,200 (JPY) |
| ページ数 | 32 |
関連リンク
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
レビュアー 1469440
ねえ 知ったた?
雑踏のなかから 貴方の気配を見つけるのが得意だった
祭りの夜の太鼓の音
朝市場でパンの列
吸い寄せられるように 貴方に一目散だった
あの角を曲がったら 貴方に会えるかもしれないと
ふたりで 待ち合わせした書店に貴方の影をと
香水も映画館の席も星が流れる日の記憶も
なにひとつ 変わらないのに
貴方へのはしり書きの紙片
見せたいと話していた景色はどこ
貴方のコートのなかに 棲みつきたい
いまでもいまでも 貴方が溢れそう
レビュアー 1111339
どんな相手に向けて書いたのか、自分がこの思いを伝えたい相手は誰なのか。セピア色の絵の、落ち着いたトーンが思い出の場面をより一層切なく思いださせて、肌寒くなり人恋しくなるこれからの季節にぴったりの絵本だと思った。一つ一つのコマを何度も読み返したくなるステキな作品。
レビュアー 752611
懐かしむ。思い出す。豊穣な恋の記憶はだれにも邪魔されず、心の奥にいつまでも息づき続ける。
愛した。ただそのことだけが事実で真実。二度と戻らない時間だと知っているから、そっとまさぐっては温める。
後悔はない。こんなにも愛おしい存在としてまだ自分には見えるから。
忘れえぬ恋の水脈(みお)。ひとり、そこに揺蕩っては微かな、祈りにも似た希望の灯を灯す。
図書館関係者 843142
ほろ苦い味わい。絵本全体の色彩からも雰囲気が伝わります。強烈な感情ではもうなくて、それでも、日常のあちこちに今でも記憶の残像を見てしまう…
大人ならきっと、大なり小なりの心当たりアリで、共感する人がたくさんいそうです。
図書館関係者 1366886
オシャレな恋愛映画を見ているようなステキな絵本でした。
どの場面も素敵な笑顔の彼女、どうしてお別れしなくてはならなかったのだろうと想像が膨らみます。
あの頃から年齢を重ねている主人公の思い出が温かなタッチで描かれています。
秋の夜長に何度も見返したい作品です。
レビュアー 529296
これは、一人の男性が、昔分かれた恋人を思っているという話なのでしょうか。内容を読むと死別とは思えないのですが、絶対ということではありません。ひょっとするとと思ってしまいます。絵本といいますが、色調はセピア色が基調になっています。よく昔の写真なんかを見て、セピア色の思い出とかいいますよね。セピア色を使っているということは、きっと彼の中では忘れたくない楽しい記憶なのでしょう。彼女の方の思い出も見てみたいと思うのはちょっと意地悪でしょうか。
教育関係者 645139
ドイツアヤメの絵から始まる、セピア色の記憶をたどる絵本。
ページをめくるたび、瞳に映る “きみ” の表情と仕草に、
あのときの想いが、静かに、静かに、こだまする。
——これは、いつのこと?
そう問いかけたくなる余韻。
あふれる愛情と、最後に残された静かな言葉たち。
そう、いまでも、ときどき
“わたし”は、そっと、つぶやいてしまう。
だから、タイトルの下にドイツアヤメ。
〈恋のメッセージ〉〈燃える思い〉……
この絵本そのものが、忘れられない想いの“メッセージ”なんだね。
でもね、この花には、
〈吉報〉〈幸せな結婚〉という花言葉もあるんだ。
——「だから、だから。もう少し、待ってみようよ」
そう語りかけながら、
最後の “夜” のページを、静かに、静かに、閉じた。
教育関係者 1887257
胸がきゅーっと締めつけられる様な気持ちになりました。
今は別のパートナーとしあわせに暮らしていますが、こんな風に、ふとした時に思い出す昔の恋が私にもあります。
同じ店、同じ香りに出会う度に、もしもう一度会えたら‥という気持ちと、どうかしあわせでいて欲しいと願う気持ちに心が揺らぎます。
主宰している「大人の絵本会」で、来年2月のバレンタインのテーマ「恋」の中で、ぜひ朗読したいです。
レビュアー 781279
セピア色の街。
たくさんの窓。
この街にある、窓の家に住む一人ひとりに物語がある。
今でも思い出す、大好きな人の笑顔。
一緒に食べた、思い出の味。
彼女の香り。
一緒に観た映画。
今は別々の道を歩いていても、ふとした瞬間に蘇る大切な人との何気ない日常に、胸がきゅっとなりました。
ふとした瞬間に思い出す人。
恋人でなくても、離れてしまった友達や家族。
何気ない瞬間に誰かの顔が浮かぶことがあると思います。
彼の思いを辿りながら、彼女に思いが届きますようにと願わずにはいられません。
今は会えなくても何気ない瞬間に思い出す人がいる人なら、きっと彼に共感すると思います。
レビュアー 942723
絵本だけれど、子どもには見せられない、
大人向けの絵本。
美しいセピア色のイラストと詩のような文。
ある男性が、
「あの頃の」愛しい女性への想いを語る。
大人ならば
心の中に1人くらい忘れられない誰かへの想いを
隠し持っているのではないだろうか。
普段は、あの頃とは別の顔をして、
別の人生を生きているけれど、
ふとした瞬間に思い出してしまうことがある。
絵本の中の男性は
その時の気持ちが
溢れて溢れてどうしようもなくなっている。
…………
そんなに好きだったのならば
どうして別れてしまったのか
…………
そんな疑問が浮かぶけれど、
そんなこと、この男性自身だって
わからないのかもしれない。
私は女性だからか、女性サイドの気持ちも
読みたくなった。
ハッピーエンドの予感もするし
その逆の予感もする。
読んだ大人はきっと、
それぞれの自分の過去の恋を思い出す。
秋に読むのにぴったりな、切ない大人向けの絵本。
教育関係者 1621020
切なくなるけれど、別れてしまったことには納得。二人の関係性の描かれ方が絶妙。「結局、合わなかったんだよね」って言いたくなるような。誰もが経験のあるような、至る所に共感できるエピソードが散りばめられている。
絵が色鉛筆で描かれたような柔らかいタッチで癒される。描かれる内容が、時に棘が刺さったようなチクチクとした感覚があるため、絵とのバランスも良い。
待ち合わせの場面だけは、和訳が分かりにくく感じた。どちらが遅れてきたのかが、一読しただけではっきりと分かる表現だと良い。
レビュアー 1190768
まさに『大人の絵本』でした。
セピア色の雰囲気のあるイラストに、少ない言葉ながらも余白で読者の想像を掻き立てられるような。
たくさん美しい言葉がありましたが、「星を降る夜に〜」が特に素敵でお気に入り。
レビュアー 1892112
離れてしまった今だからこそわかる
あの時の一瞬一瞬が幸せだった、ということ。
2人でいる時は、この幸せな時間が普通の生活になって、
つい大切にできないこともある。
ラストは離れたままかもしれないし、再会するかも分からないけれど、お互いがお互いのことを想う時間が確かにあるんだなと分かるところが嬉しくなりました。
この本を読んだ人は、誰かを想う素敵な時間を過ごせると思います。
書店関係者 681228
彼女のパスタを食べているときの無防備な顔、ふとした時に触れ合った手、そういった描写がセピア色に包まれた優しい絵でじんわりと伝わってくる素敵な大人の絵本でした。これ、絵本としてではなく小説としてお勧めしたくなる…いや~~何があって二人は別れたのかしら…。「いまでも、ときどき」という言葉の温かさと切なさに共感しきりでした。友人やかつての学校での知り合いたち、好きだった人、いまでも、ときどき、私もふとした時に。
再会できますように、この愛しき二人が。
書店関係者 814855
「今、わたしは生きている」・・・そう、意識できる時間が毎日をこなしているあなたに、そして、わたしに、あるだろうか?
この絵本の主人公には、たしかにその時間があった。
漠然とじゃなく。理論的でもない。だけど、こころが、かがやくようにたしかな確信をもって思う。
「今、わたしは生きている」と。
いまでも、ときどき、その時間を懐かしく思い出せる、この主人公はいとおしい宝物を持っている。
「きみ」といた時間。
「きみ」は、たしかに、まっすぐ、ぼくを見ていた。
ぼくが、ここに、ほんとに存在すると、ぼくのことを、まっすぐ見てくれた。
それは、ぼくが生きているということを祝福してくれたと、全身で感じられた時間だった。
うまく行く日も、失敗の日も、それがどんな一日であったとしても、ぼくは、自分の命の実感とともに生きていた・・・
いまも、ぼくは多分生きている。だけど、どうだろう、あれほどの、たしかな実感と、きらめく祝福があるだろうか?
ふと、そんな日々に、思い出すんだ・・・トワエモアな時間を。
ぼくはほんとに、そこへ帰りたいのだろうか?それは、どうだろう?わからない。
でも、思い出すことが、今日を乗り越える灯火になるのなら・・・いいよね。
たとえ、きみが今も、すぐそばで暮らしていて、会おうと思えば会えるのだとしても。いいんだ。このままで。
こうして、今の時間を、自分をまっすぐ見つめる犬と生きていく時間だって・・・悪くないんだ。ほんとだよ・・・
この作品は、大人のあなたへ送られた、あなたが持っている「愛おしい宝物」を思い出させてくれる物語。
夢や希望や挑戦と言った少年少女への絵本はたくさんある。でも、この作品は、「いいんだ。このままで。ただ、少しだけ、こんな自分をそっとやさしく抱きしめさせてほしいだけ」そんな気持ちに答えてくれる、大人のわたしやあなたへのすてきなプレゼント。ありがとうございました。
図書館関係者 609141
序盤は寂しくも温かい気持ちになって読んでいたけど(勝手に死別のつもりでいた)、これは2人の在りし幸せな日の記憶だけであって、もしかして思い出さない嫌な場面もたくさんあってお別れしたのか?そこのところを無視して美化した記憶をしつこく持ち続けているのか?と疑い始めたら、なんだか気持ち悪く感じてしまった。そう読めてしまった自分が残念なのかも。
レビュアー 1049450
恋する男性の目線から、パートナーの女性に向けての目線で書かれた絵と文章が素敵。
なんだか、昔の8ミリヤビデオカメラで愛しい人物を撮影していたものを見せられた気持ちになった。
そして、それから現在の生活に戻り、その男性の隣にはその女性はいない。
その女性がどうしてそこにいないのかはわからない。
しかし、どういった理由であれ、今は触れることのない女性の事をその男性は折に触れ思い出すのだろう。
とても美しい絵本だと思った。
レビュアー 1903601
大人のための絵本──優しい優しい物語でした。セピア色のイラストが、レトロでありながらも穏やかで儚い雰囲気で、この二人の思い出をそのまま写真として閉じ込めているような気持ちになりました。おばあちゃんは亡くなってしまって……それでも、ずーっとまだ会いたいと願っているのかなと。美しくて、本当に素敵な作品でした。心に優しい風が吹きます。
レビュアー 1604179
愛する人へのメッセージ。届くことのないものもあるけれど。エスプレッソの水面に映る景色が印象的な芸術性の高い絵本。ぼくとわたし、どちらの視点で描かれているのか始めはつかめなかったが、物語が進むにつれて愛が深まっていく。明かりの灯る2つの窓辺がラストシーン、最初に戻るとカップに飾られているあやめの花言葉は「よい便り、希望」。作者の想いが強く伝わってくる。大切な人には気持ちを届けよう。いつまでも今があるわけではないから。アルバムのように思い出の場面ひとつひとつに心情を乗せて描いていく。素敵な一冊に出逢えました。