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しっぽのカルテ 表紙

しっぽのカルテ

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刊行日 2025/11/26 | 掲載終了日 2026/01/06


ハッシュタグ:#しっぽのカルテ #NetGalleyJP


内容紹介

信州の美しい森の中に開院した「エルザ動物クリニック」。獣医師としては凄腕だけれど、ぶっきらぼうで抜けている院長の北川梓、頼れるベテラン看護士の雅美と絵里香、事務方として働き始めて一年の深雪。4人のスタッフが力を合わせ、日々運び込まれるペットや野生動物の治療を懸命に続けている。

死にかけていた野良の子猫を見捨てられず、クリニックに飛び込んできた建築職人の土屋。高齢犬ロビンの看取りに悩む、自身も重い病を抱えた久栄。歪んだ結婚生活に苦しむ里沙を見守り続けてきたインコのタロウ……。それぞれの人生と共にある、かけがえのない命をいかに救い、いかに見送るのか。生きとし生けるすべての命への愛しさが溢れる、感動の物語。

信州の美しい森の中に開院した「エルザ動物クリニック」。獣医師としては凄腕だけれど、ぶっきらぼうで抜けている院長の北川梓、頼れるベテラン看護士の雅美と絵里香、事務方として働き始めて一年の深雪。4人のスタッフが力を合わせ、日々運び込まれるペットや野生動物の治療を懸命に続けている。

死にかけていた野良の子猫を見捨てられず、クリニックに飛び込んできた建築職人の土屋。高齢犬ロビンの看取りに悩む、自身も重い病を...


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出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784087700268
本体価格 ¥1,800 (JPY)
ページ数 288

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NetGalley会員レビュー

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かけがえのない物語に出会えました。
隣にいる命の存在を、強く、そして優しく抱きしめたくなる一冊です。
誰もが、自分以外の命と共に生き、そして別れを経験していく。その覚悟とぬくもりのあわいを丁寧にすくい上げながら、命とどう向き合うかを静かに教えてくれます。
こぼれる涙は、悲しみではなく、あたたかさの涙。
動物だけでなく、迷い、傷ついた人の心までも癒してくれる「エルザ動物クリニック」は、どこにあるのでしょうか。
どうか、教えてください。
私も今すぐ訪ねたい。

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命は人間だけじゃない、命を助けるということは人間に限らず命ある生き物全てに当てはまる、改めて感じました。
自分の飼っている動物はもちろん、喋ることはない、飼い主の決断に従わざるを得ない、それが最期を迎えるときも。
延命させるもさせないも人間の決断で決まる。動物自身どう思っているのかはわからない、でもなるべく同じ思いを持って、決断したことに
納得してくれていると思いたい。
人間だけじゃない、動物も同じなんだと思います。

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エルザ動物クリニックは獣医師で院長の北川梓、頼れる看護師の雅美と絵里香、そして、事務の深雪のスタッフ4人でまわっている小規模の動物病院。たくさんの患畜とオーナーに信頼され、森の只中にあるため野生の動物もちらほら。
語りの基本的な中心は、あるきっかけで自分への自信がすっかり失くなってしまっている深雪。様々な憂いや問題を抱えながらも自分の歩幅で前へ進む彼女を応援したくなります。
そして、なにより、人間の都合で本来のままではいられない動物たちの生きようとする姿が眩しくて、一緒に生活を供にするとは、時間を共有するとは、なんて残酷だけど、なんて幸せなんだろう…と何度も感じました。儚くてもきらめく命と同じ時を過ごすために、自然のままではいられないけど、愛情をそそがれて懸命に生きる動物たちを全力で治療し療養する姿に心揺さぶられる作品でした。

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「かわいそう(可愛そう)」と「かわいい(可愛い)」、似ているようで異なる感情を持て余して少し苦しくなりました。
動物と目と目を合わせて心で向き合ってみなければ沸き起こらないさまざまな感情があるのだろうと、文章からその突き動かされるような感情の一端に触れられたような気がしました。
モンゴルの遊牧民との暮らしは、計り知れないほど懐深く自由で、だからこそ責任があるのだと感じます。
日本での動物病院での暮らしは打って変わってこぢんまりとしたものですが、だからこそ向き合える「命」もあるのだと思いました。
人を頼れる強かさ、選ぶことの責任と真っ直ぐ前を向くことの難しさ、院長の飾らない言葉が胸に刺さります。

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物語の中に美しさと強さがある。それは動物病院の院長とそこで働く三人の女性の芯にあるものだろう。動物も病気や老い、やがて死がやってくる。口のきけない動物たちの気持ちを汲んでどこまでのことができるのか。人間の勝手で飼う以上避けられない問題だ。特に二章の久栄と犬のロビンの話は泣けた。ロビンの健気さと久栄のギリギリの思いが伝わってきた。「奇跡」はいつのまにか起きるものでなくロビンを思ってのみんなの行動が「奇跡」を連れてくるのだと思う。かわいいだけでない動物の命の重さに胸が詰まった。
最終章、深雪と伯父さんの会話が長野県民そのもので感心してしまった。あのイントネーションで聞こえてきそうだった。「ずく」や「~だに」は県民あるあるだ。伯父さんの発言は腹が立つがそういう人間はどこにでもいる。でも院長の慇懃無礼っぷりが爽快で、吹き飛んだ。
地名や風景が長野を感じさせ、読後は爽やかな森とハーブの香りが漂ってくる。長野県の書店として大切に売ってゆきたい。

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11/26発売 しっぽのカルテ/村山由佳 集英社

【要約】
美しい森に囲まれた動物病院でのハートフルな物語
子猫や老犬、学校のウサギ…飼い主達の人生に深く関わるペットとの命と絆の物語。
働くスタッフさんの成長の淡いストーリーも最高。
じんわ~りと温かい感動ができる一冊。あと猫は良いぞ
#読了

【感想】
動物病院の日常は非日常、そしてとってもハートフルな物語

観光シーズンだけ賑わう田舎町で、美しい森の中にあるエルザ動物クリニック

捨てられた子猫ちゃん、老衰したワンちゃん、小学校のウサギちゃん…
飼育放棄などの社会問題、死を迎え入れる覚悟、家族の協力や理解など
動物と関わることの奥深さを感じました。

前職で男性不振になった従業員の心が前を向いていく
ちょっと淡くてじんわりするストーリーや
ミステリアスな院長のサイドストーリーがとっても良かったです。

クリニックを訪れる登場人物のドラマと動物との絆が結びつく、
そしてその後にある感動。と、猫の可愛さよ。
村山先生の作品は、いつもじんわりと感動させてくれて最高です。
素敵な物語をありがとうございます。

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お家にずっと動物がいる村山さんだからこそ書ける人間と動物の関係、愛するものを慈しむ思い、心の強さ、自分が守ってあげなければという責任感が感じられました
人間のために、ある意味犠牲になってくれる動物たちと暮らすということはどういうことか、そして愛を与えてくれる動物たちとの生活
全ての生き物が平等でない世界で、人間の役割とは…
かわいいものに心を癒されながらも、責任という言葉の重さをひしひしと感じました

3 stars
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5 stars

人と動物、それぞれの再生の物語。
誰になんと言われようとも、飼い主と動物たちの間に確かな絆があって、幸せを感じているのならそれでいいのかなと思ったり。
何度も何度も涙が溢れてきて、家で待っている犬に早く会いたくなった。

5 stars
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