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おれたちはギロンする 表紙

おれたちはギロンする

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刊行日 2025/11/11 | 掲載終了日 2025/11/11


ハッシュタグ:#おれたちはギロンする #NetGalleyJP


内容紹介

おれに、ロンパ、

さーせーてーくーれーーーー!


議論。たがいの意見を論じ合うこと。

論じるとは、すなわち、筋道を立てて意見を述べること。


鈴木陽太、小6。クラスのキャラは(自称)「通行人C」。

対するは、圧が強すぎるへんなやつ、海野芽衣、年上と思いきや同い年。


いま、舌戦のゴングが鳴る。


Round1

寝ころんでいる親をまたぐのは、是か非か


「さあ! あなたの意見を述べて!」


「子どもの貧困」を描きNHKでのドラマ化も話題を読んだ

『むこう岸』の作者・安田夏菜が贈る、

小学生ふたりのいたって真面目な白熱「議論」バトル(!?)


【作者より】

かっこよく相手を論破してみたいけど、どうしていいのかわからない皆さん。

この本に出てくる、陽太と芽衣のギロンを、ぜひ参考にしてみてね。

笑えるテーマから真面目なテーマまで、ふたりはどんな意見を述べあうのでしょう。

さあ皆さんも、レッツ、ギロン!! ー『おれたちはギロンする』 安田夏菜



ーーーーー

安田夏菜(やすだ・かな)

兵庫県西宮市生まれ。大阪教育大学卒業。『あしたも、さんかく』で第54回講談社児童文学新人賞に佳作入選。『むこう岸』で第59回日本児童文学者協会賞、貧困ジャーナリズム大賞2019特別賞を受賞、国際推薦児童図書目録「ホワイト・レイブンズ」選定。『セカイを科学せよ!』が第68回読書感想文全国コンクール課題図書に選定されたほか、『おはなしSDGs 貧困をなくそう みんなはアイスをなめている』『アナタノキモチ』『6days 遭難者たち』など著書多数。日本児童文学者協会会員。

ーーーーー

出版社からの備考・コメント

校了前のデータを公開しています。カバーデザインを含め、刊行時には内容に変更がある場合がございます。

発売前の大切なゲラです。弊社では一緒に作品と著者を応援してくださる、下記のような方からのリクエストをお待ちしております。

*NetGalleyへレビューを書いてくださる方

*書店の児童書・文芸書ご担当、学校図書館・公共図書館司書、読み聞かせ活動をされている方、書評を書かれている方、マスコミ関係の方など、児童書・文芸書の普及に携わっていらっしゃる方

お読みいただきもしもご自分には合わない内容だった場合には、どんなところが合わなかったかなどご意見をいただけましたら、今後の参考にさせていただきます。

※発売前の作品です。レビューでのネタバレにはどうぞご注意くださいませ

ーーーーー


おれに、ロンパ、

さーせーてーくーれーーーー!


議論。たがいの意見を論じ合うこと。

論じるとは、すなわち、筋道を立てて意見を述べること。


鈴木陽太、小6。クラスのキャラは(自称)「通行人C」。

対するは、圧が強すぎるへんなやつ、海野芽衣、年上と思いきや同い年。


いま、舌戦のゴングが鳴る。


Round1

寝ころんでいる親をまたぐのは、是か非か


「さあ! あなたの意見を述べて!」


「子どもの貧困」を描きNHKでのドラマ化...


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784863898998
本体価格 ¥1,540 (JPY)
ページ数 212

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NetGalley会員レビュー

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とっても読みやすく、子ども達の自由闊達な議論のなんと楽しいことか。論破した、論破されたなどというどうしようもない現在の風潮をやんわりと否定しつつ、その上で、「共に生きるため」という議論の本質に迫っているところなんか素敵ですねえ。議論初心者の子どもたちに、是非、お勧めしたい作品です。主人公たちの家族背景の描き方も、さわやかで、いろいろ考えさせられて、さすがだなあと思いました。議論を「ギロン」と書いているのもおもしろい。(でも自分の場合、ついつい「ギロチン」という言葉が浮かんでしまい、どんな思考してるのかと恥ずかしくなりました……。)

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とっても面白かったです!安田夏菜さんの本にはいつも気づきがあって、それでいてスルッと読めてしまいます。

今回は、議論好きの女の子と、ひょんなことから彼女と知り合い、月に二度議論を交わすようになった男の子の話。

男の子は、自分には取り柄がないと思っていて、学校では馴染めるようにすこし三枚目キャラを作っている。平和に毎日を過ごしていたいと思っていたのに、なぜか議論に巻き込まれてしまい…

議論って、どちらかを打ち負かすためにするのではなく、他人にはいろんな考えや思いがあるってことを広く知るためにするんですね。
共感できました。

とくに、「夢は持つべきか、持たざるべきか」の章は秀逸。
夢を持て持てと大人はいうけど、叶わなかったときどうしたらいいかなんて、誰も教えてくれない、てセリフ、本当にそのとおりですね。
大人が言うことが何でも正しいと思わず、疑問を持つことも大事かも。

ぜひ、子どもたちに読んでほしい一冊です!

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主人公は小学6年生の鈴木陽太。自分を「通行人C」と自称するほど、地味で目立たない存在を好む少年です。ある日、フリーマーケット会場で出会った同い年の少女、海野芽衣と出会い、すぐに白熱した議論が始まります。「寝ころんでいる親をまたぐのは、是か非か」、「知らない人にお金を貸すのは是か非か」、「夢は持つべきか」、「キャラを使い分けるのは是か非か」といった、日常の身近なテーマなのに簡単に答えが出ない議論の数々。これらのやり取りを通じて、陽太は最初は戸惑いながらも、少しずつ自分の意見を述べる楽しさを実感していきます。
この作品の良さは、子ども同士や大人と子どもとの間で、相手の意見を尊重しながら議論することで、真のコミュニケーションが生まれることを自然に教えてくれる点です。作品を通して、陽太がギロンをきっかけに内気な性格から成長していく様子を楽しめます。特に、現代の子どもたちが直面する価値観の違いをユーモアたっぷりに描いているので、親子で読んで一緒に話し合うのにぴったり。たくさんの人たちに読んで欲しいと思います。

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ぜひ子どもたちに読ませたい。
「はい!論破!」とか言って人を傷つけながらも高圧的に意見を言ってくる人がたまにいる。
これを読むと議論したくなる。論破ではなく議論。
主人公と子どもたちの目線は同じで、めいは大人目線な感じで繰り広げられていた議論も、だんだん同じ悩みを持つもの同士になってきたりして勝ち負けよりも共感が大事だと思った。
人の考えを否定せず、こんな議論をできたら賢くなりそう。
ありのままの自分でいることの難しさも令和の小学生には痛いほどわかる。
感想文にも使えそうな一冊。

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《「議論しよう。共に生きるために。」
主張と反論の先に、〈あなた〉と〈わたし〉が見えてくる。言葉でぶつかり、分かり合う――それが未来をつくる第一歩。》



安田夏菜先生らしい、切れ味と温度を併せもつ児童文学。
議論を通して「自分を出す」「他者と向き合う」ことの難しさと、その先に咲く希望を描く――まっすぐで胸の熱くなる物語だった。



ROUND1〈寝ころんでいる親をまたぐのは是か非か〉

ほんのささいな出来事が、最初の議論の火種になる。
主張→理由→根拠→反論――芽衣の要求は鋭く、陽太はたじろぐ。
“その他大勢”を信条としてきた彼にとって、それは初めて「自分の意見を求められる」体験。
その瞬間、陽太から芽衣は眩しく見えたのだろう。



ROUND2〈知らないおばさんにバス代を貸すのは是か非か〉

芽衣への憧れが、陽太を再び議論へと向かわせる。
今度こそと先手を取るが、芽衣の反論はさらに論理的で力強い。

またもや完敗。それでも、彼の中で何かが動き出していた。



ROUND3〈子どもでも髪を染めてよいのか〉

あらかじめ立場を決めた後、理由を整理し、論を積み上げていく陽太。
その姿に成長を感じた矢先、芽衣はさらに高みから攻めてくる。健康、親の意志、ルッキズム――多角的な視点で。

感情がぶつかり合い、陽太の言葉が鋭くなった瞬間、芽衣は「人格攻撃だ」と告げる。
まだ幼い二人だからこそ、そうなる。でも大切なのは、そこに気づくこと。

美佐子のキャンディが、その痛みをやわらかく包み込んでいく。

議論はまだ未熟。
それでも、「共に生きるための第一歩」は確かに始まっていた。



ROUND4〈夢は持つべきか、持たざるべきか〉

当たり前に聞こえるテーマを、現実の痛みから掘り下げる陽太。
夢に破れた兄の姿を思い浮かべながら語る彼の言葉に、芽衣は自分を見つめ直す。

正解のない問いの中で、二人は“議論することで考えを深め合う”喜びを知る。

“その他大勢”でいようとした陽太にも、もう変化の時が訪れていた。



BREAK TIME〈手芸王子がやってきた〉

手芸王子という存在を通して、陽太は〈つくられたイメージ〉と〈経済活動〉、そして〈本人の想い〉をつなげて考えるようになった。
一方で、芽衣は議論を避ける。その沈黙の奥に、彼女自身の“痛み”が見える。

けれど、この沈黙こそ成長の前触れ――次のステージへの予兆だと悟った。



ROUND5〈キャラを使い分けるのはアリか、ナシか〉

議論のサラブレッド・芽衣。
弁護士の母を亡くし、同じ夢を抱きながらも、才能への不安と孤独を抱えていた。

友だちに手芸王子のファンを名乗ったのも、孤立を避けるための“キャラづくり”だった。
「あなたのまま」でいる難しさを抱えていたのは、陽太だけではなかったのか。

陽太と芽衣の父親との議論は、まるで“世代を越えたバトン”。
感情に流されず、論点をずらさずに言葉を交わしてくる、芽衣と同い年の陽太の姿に、父親の心が動く。

握手する二人――その瞬間、芽衣には〈理解者が二人〉生まれたのか。
言葉が、人をつなげた瞬間を目撃することができた。



エピローグ〈おれたちはギロンし続ける〉

本音を隠していた芽衣が、友だちに“弱さをもつ強さ”をとうとうさらけ出す。

そして陽太に告げる。「本来の自分で議論できる相手は、陽太だけ」と。
だからこそ、陽太もしっかりと前を向く。

これからも、二人は「議論をしよう。共に生きるために」を生きていくはず。きっと。



これは、単なる成長物語ではない。
議論を通して〈他者と共に生きる〉ことの意味を問い直す物語。
考える力、聞く力、そして分かり合う力。
そのどれもが、これからの時代を生きる子どもたちに欠かせない。

読み終えて思う。
――この本を、子どもにも、大人にも読んでほしい。
静かに、そう願わずにはいられなかった。

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「議論(ギロン)」がテーマの話だからさぞかし難しい内容かと思っていたが、そこはやはり数々の賞を受賞し、ドラマ化されている作品もある児童文学作家の安田夏菜さん。しっかりと子ども目線でわかりやすく書き上げ、議論が単に相手を打ち負かすものではないことを教えてくれる。主人公の小学六年生、鈴木陽太はリビングの出入り口のところに仰向けに寝転がっていた父ちゃんをまたいだ。親をまたいだ!と怒鳴り声をあげて怒る父ちゃんに、なんで親をまたいだらだめなわけ?と言い返す陽太。しかし感情が先走って言い合う二人は喧嘩そのもの。思わず家を飛び出してしまった陽太が偶然辿り着いた先は成風神社。そしてそこでやっていたフリーマーケットで出会ったのは議論が趣味の小学生女子、陽太と同じ学年の海野芽衣。スポーツ万能で顔もよく、人望も厚い兄に比べ、何の取り柄もない自分の存在を「ザコ(雑魚)キャラ」として保っていた陽太は寝転んでいる親をまたぐのはだめだ、という芽衣に論破され、傷つき、むかついたけれど芽衣のことをちょっとかっこいい、と思ってしまう。この話を読んでいると、議論するテーマは日常生活でおこる身近なものでよくて、自分が疑問に思ったことを相手と話し合い、話し合うことで相手のものの見方を知り、結論を無理に出すものではない、ということを思わせてくれる。全く性格の違う二人、陽太と芽衣が「議論(ギロン)」を通じて互いに歩み寄っていく過程が微笑ましく、また、周囲の大人たちの考え方も「議論」によって変わっていく様子が嬉しい。「議論」は小学生にはまだ早い、と思っていたが、身近なテーマで大人も子どもも「ギロン」してみるのもいいかもしれない。

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「はい、論破!」
あるネットの有名人のお得意の言葉だか、確かに気持ちのいい一瞬でも、それはあまりに乱暴で言い切りに過ぎる。
それは議論ではなく、単なる「決めつけ」、極言すれば「議論への弾圧」「議論の拒絶」でしかない。

この児童書は、ひとりの少年が同い年の「ギロン」好きな少女と出会い、議論することの大切さ、楽しさを学んでいくちょっとした成長譚。
大きく4つのテーマが登場するが、どれも子供なら悩んでしまうであろうような、しかし身近な問題だ。
例えば「夢は持つべきか、持たざるべきか」子供にそう聞かれても、大人だってなかなか簡単には答えられない。そんな問題を子供たち自身に考えさせる、それも「ギロン」という行為を通して。そのプロセスが大人にも学びになる。
今の時代、AIと議論することもできる。でもなんだか通り一遍の返答にちょっと飽々としてくる。やはりそこは「マン・トゥ・マン」人と人が向かい合って語ることが大切だ。
そんなコミュニケーションの原点を気付かせてくれる一冊。児童書といっても侮ってはいけない。

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鈴木陽太は小学6年生。勉強も運動も突出して得意なこともなく、中学受験もする予定のない、自称“通行人C”キャラな平凡で平穏な日常に満足している…、と思っていた。年上のような雰囲気をまとう海野芽衣に“ギロン”をふっかけられるまでは。
“議論”って言葉だけだと少し小難しくて敷居が高いような、自分とはあまり関係のないように感じてしまうけど、他者と共に生きるための手段として考えるとちょっぴり身近な雰囲気をまとうから不思議。
物語のなかでも、陽太や芽衣だけでなく、大人たちの心も動かす場面もあり、言葉を尽くす大切さをしみじみと感じる。
筋道を立てて、相手の意見もちゃんと聞いて自分も考えを述べる。瞬間的に感情的になったとしても、1回深呼吸。ことさらに相手を傷つけるようなことは言わない。みんなが“ギロン”出来るようになれば平和的な歩み寄りが出来るはず!
そんな気持ちにさせてくれる1冊。

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「今からふたりで議論をしましょう!」
偶然フリーマーケットを訪れた小6の陽太は、古本を売っている同じく小6の芽衣から、議論を申し込まれます。

議論とはいったいなんでしょう。
論破することが目的?
相手を否定すること?
ー議論をしよう。共にいきるためにー
そう、議論するとは共に生きるための手段なのです。

大人でも、議論できない人はいます。
自分の意見だけ主張して論破しようと必死になる人もいます。
でも、それでは共には生きていくことはできません。

陽太と芽衣の議論はとても身近なことばかりです。
私のおすすめは「ROUND4 夢は持つべきか、持たざるべきか」です。小学生だけでなく、大人も悩んでいることなので、幅広い世代が共感するギロンだと思います。

陽太と芽衣のギロンを読んで、どんな思いになるでしょう。
どちらの意見が正しいか、間違っているかというものではありません。
相手を知り、お互いの意見を交わしながら、共に生きる手段として議論が身についていけばいいですね。

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ナニこの気づきのオンパレード!
メチャメチャ楽しめるじゃん。

日本人は議論がヘタって言われるし
これは大人も読まなきゃダメなやつ。

主人公はモブキャラを自任する六年生。

自分を低く、控えめに見せることで
周りにうまく溶け込もうとしていた彼が
堂々と論陣を張る少女に出会って
そのままじゃいられなくなります。

強烈な個性をまき散らすあの子が最高!

大人びた言葉遣いでズバズバと
言いたいことを言ってのけるのが
見ていて爽快でしたよ。

やりこめられても心を持っていかれる
気持ちが痛いほどわかったな~。

そして、そんな子も実は・・・
というのでさらに惹きつけられました。

もうね、主人公に乗り移ったみたいに
共感しっぱなしでした。

だから終盤の論戦も刺さりまくった!

少年の心から泉のように湧き出る
真摯な言葉たちがまぶしいんだもの。

親目線でも共感ポイントが満載でしたよ。

クールなはずの先生が
思わずこぼした熱い感情なんて、
わかる、わかるゾ~って
肩をポンポンしたくなったほど。

しかも、あくまで自然な流れで
議論のマナーやルールにも触れてるから、
笑ったり驚いたりしながら
いつのまにかディベートが身に付きそう。

う~ん、お得にもほどがある!

それにしても、少年が目指す
明るいザコキャラって
大人社会でも通用する高等戦術!

なにせ嫉妬されませんから。

こんな具合で、揺さぶられるだけでなく
世渡りに役立つ実用書でもあるんです。

議論に自信がない人も、
人間関係に悩んでる人も、
心をすっきりさせたい人も、

この指とまれ!

(対象年齢は10歳半以上かな?)

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