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きみが忘れた世界のおわり 表紙

きみが忘れた世界のおわり

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刊行日 2025/12/12 | 掲載終了日 2025/12/12


ハッシュタグ:#きみが忘れた世界のおわり #NetGalleyJP


内容紹介

きみは描こうと決意する。
事故で亡くした幼馴染――わたしの姿を。
失くした記憶と向き合い、新たな一歩を踏み出すための再生の物語。

♢♢♢

きみはあの事故で、わたしを忘れてしまった。
きみは描こうと決意する。事故で亡くした幼馴染――わたしの姿を。

★第16回小説現代長編新人賞奨励賞受賞!★
いま注目の著者の一番泣けるデビュー作!


芸術を通して死者と向き合うといった普遍的な取り組みに、死者視点の二人称と、さらにはSF的な趣向を加えた技巧的な意欲作。――宮内悠介

記憶喪失、アップデートされる幻覚、さらに夢を用いながら大切だった人を思い出していくという、とても凝った造りの作品で強く惹きつけられた。――薬丸岳

完成間近の卒業制作を酷評された蒼介は、事故で亡くした幼馴染・明音をテーマに絵を描き直そうと決意する。
だが蒼介は、彼女にまつわる記憶を完全に失っていた。
明音の情報を集めるうち、蒼介のイメージを投影した幻覚・アカネが現れる。
固く蓋をした過去にたどり着くまでの、苦しくも力強い再生の物語。

------------------------------------------
著者/実石沙枝子(じついし・さえこ)
1996年生まれ、静岡県出身。2021年、「踊れ、かっぽれ」で第11回ポプラ社小説新人賞奨励賞受賞。翌年、「リメンバー・マイ・エモーション 」(のちに本作『きみが忘れた世界のおわり』に改題)で第16回小説現代長編新人賞奨励賞を受賞しデビュー。他の著書に『物語を継ぐ者は』『17歳のサリーダ』『扇谷家の不思議な家じまい』『マッドのイカれた青春』がある。

きみは描こうと決意する。
事故で亡くした幼馴染――わたしの姿を。
失くした記憶と向き合い、新たな一歩を踏み出すための再生の物語。

♢♢♢

きみはあの事故で、わたしを忘れてしまった。
きみは描こうと決意する。事故で亡くした幼馴染――わたしの姿を。

★第16回小説現代長編新人賞奨励賞受賞!★
いま注目の著者の一番泣けるデビュー作!


芸術を通して死者と向き合うといった普遍的な取り組みに、死者視点の二人称と、さらにはSF...


出版社からの備考・コメント

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出版情報

ISBN 9784065419021
本体価格 ¥830 (JPY)
ページ数 315

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失くした記憶をたどるために、明音の身近な人物に話を聞きに行く蒼介。けれど、どれだけ話を聞いても明音が何者なのか掴めない。それもそのはず、誰かから見た明音では意味がないからだ。明音として不完全な幻覚のアカネが読者にもわかりやすくそれを伝えてくれる。人生何回目なのか尋ねたくなるミチカちゃんの言う通り「今日や明日の自分は過去の一部が作っている」から、明音を忘れた蒼介が空っぽなのは、それだけ明音の存在が大きかったからなんだろう。明音を思い出すことは、明音の居なくなった世界でちゃんと生きていくために必要なことだったんだと思う。いつか長い時が経って、また二人が再会する時、どんな音を奏で、どんな絵を描くのか楽しみです。蒼介の卒業制作の絵、見てみたいな。

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《記憶と喪失と創造。
“きみ・わたし・アカネ”──三つの存在が交差する、痛切で神話的な青春譚》

曖昧模糊とした世界の底から、著者のナイフのように研ぎ澄まされた感性と筆致が、光の筋のように立ち上がってくる。
過去と現在、現実と幻想、存在と非存在──
そのどれもがすれ違い、混ざり合い、突然、鋭く煌めく。
まるで神話の始まりを告げる鐘のように。

大学4年生になった“きみ”蒼介。
6年前の事故で歩行は困難となり、そして最も大切だった幼なじみ・明音の記憶だけが、彼の中から完全に消えている。
それでも、卒業制作として“明音”を描こうとする“きみ”。
その姿は、失われたものにかたちを与えようとする、ある種のデミウルゴス(造物主たる「偽の神」)にも見える。

寄り添い続ける“わたし”。
“きみ”の狂気も、痛みも、才能も、ずっと受け止め続けてきた“わたし”。
──高校1年生の事故で亡くなり、彼の記憶から消えた明音。
見えているのに見えていない、声をかけても届かない。
真実を知る故に、孤独なBard(語り部)に見える。

そして“アカネ”。
“きみ”が描こうとするとき、彼の内側から生まれるように現れた、もうひとりの少女。
明音から遠ざかるほど、アカネは“本物”の心を獲得していく。
破壊と創造の境界を揺さぶる、それはトリックスターとして瞳に映った。

3つの存在が、触れず、重ならず、しかし確実に交差する。
“きみ”の記憶の空白が歪み、“わたし”の悲しみが沈み、“アカネ”の叫びだけが鮮やかに響く。

描いて、描いて、描いて──
微笑む少女が完成する“その直前”に選ばなればならないもの。
「思い出して“わたし”を生き返らせる」のか、
「“アカネ”を選び、過去も未来も失われたまま生き続ける」のか。

そして訪れる、夢のなかでの会話。
鏡のように向き合う蒼介と明音。
ここで神話は終わり、
“きみが忘れていた世界”が静かに始まる。

文庫化による再読でも、あの時胸の奥に残った“名づけてはいけないもの”は、やはり言葉にならなかった。
ただ、それは“失ってはいけないもの”でもあった。
明音のチェロの音が、静かにその答えを包み込んでいく。

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二人称「きみ」で紡がれる物語。
そこには見えない一人称が存在していて、そのことが苦しい。

過去に起こったことは変えられないから、失った思い出がどんなにかけがえのないものだったか知れば知るほど切なくて…。

ネタバレしたくないことが多すぎてほとんど何も書けないけど、すごくよかったです!
誰かに出会い心を通わせるのがどんなに素敵なことか、改めて感じました。

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とても不思議な文体でした。「きみ」というのが最初、え、僕のこと??みたいな現実とのランクみたいな導入で。でも読めば読むほど「あ、これはどこまでも二人の世界なんだ」と思う度に切なさとほろ苦さが感じられる青春小説でした。深みもあってそういうところがなんだかチェロを思わせるようにも感じましたね。実石さん、今作のあとはわりと様々なジャンルに振り切られているようなので他の作品も楽しみたいと思います。

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