暗黒の彼方
堂場瞬一
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刊行日 2026/02/15 | 掲載終了日 2026/02/15
文芸小説 | ミステリー/サスペンス | 政治
ハッシュタグ:#暗黒の彼方 #NetGalleyJP
内容紹介
角川春樹事務所30周年&堂場瞬一デビュー25周年記念作品
闇に葬り去られた政治的取引
警察庁官僚の謎の死、残された暗号、地検、法相、FBI……
矜持を賭け、新聞記者たちが駆ける!
新聞の役目は――ダムを打ち壊すことだ。
渾身の書き下ろし長編
新鋭の新聞記者・古山孝弘は、かつてコンビで千葉・埼玉連続女児殺害事件の真実を暴いた先輩記者・松島慶太に呼び出された。松島はがんを患い、定年退職後、自宅で療養中。松島は余命宣告を受けている、と告白し、古山にあるメモを託した。メモには暗号のような文章が書かれていて……。薫陶を受けた先輩が「心残りだ」と告げるその暗号を解き、隠された謎を暴くため、古山の取材が始まる。
三十年、喉に刺さった棘。それを我慢したまま死なせない。
【著者略歴】
堂場瞬一(どうば・しゅんいち)
1963年生まれ。新聞社勤務のかたわら小説を執筆し、2000年、野球を題材とした「8年」で第13回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2025年には著作が200冊を迎える。スポーツ小説のほか、警察小説を多く手がけ、「警視庁追跡捜査係」「ラストライン」「警視庁総合支援課」「ボーダーズ」「チーム」など、次々と人気シリーズを送り出している。ほかにドラマ化もされた『コーチ』、『沈黙の終わり』『罪と罪』『ポピュリズム』『真実の幻影』『フルハウス』など著書多数。
出版情報
| 発行形態 | ハードカバー |
| ISBN | 9784758415026 |
| 本体価格 | ¥0 (JPY) |
| ページ数 | 384 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
書店関係者 575593
新聞記者の話は数冊読んだことがあるけど、新聞社の中でも部が違うと全然違うんだな。
社会部の記者に向いている人や国益を第一に考え人などいろんな人が出てくるけれど、目指すものが違うとこんなに言動や行動が違うんだ。
暗号を読み解くヒントの日記が、これまた暗号のような悪筆だったが面白かった。
書店関係者 1052272
暗黒の彼方/堂場瞬一 角川春樹事務所
【要約】
先輩記者が遺したのは、突然死した警察官僚から受け取った暗号、
それは巨大な闇が隠されていた。
脅迫されるスリル、記者達のチームワーク、
隠す側も暴く側も信念を持ち、矜持と矜持がぶつかり合う、めっちゃ熱いドラマ。
#読了
【感想】
脅されながらも真実を明るみにする記者としての矜持が熱いミステリー
余命宣告を受けた先輩記者から受け取った暗号で書かれたメモ紙
先輩のやり残した無念を引き受け調査をすることに。
メモ紙を渡した警察官僚は、その直後に突然死しており、
調べる中で、やがて政治家や外国までも巻き込むような犯罪が浮かんで…
追っていく中、脅迫され襲われ、取材しても誰もが恐れて口を閉ざす緊迫感
それでも記者達でチームを組み、あの手この手を使い真実が浮かんでくるワクワク感
何より、折れずに真実を明るみにしようとする記者の熱意に高揚感を覚えました。
今さら30年も前のことを暴くことに意味があるのか?
真実なら何でも明るみに出すことが正義、それで良いのか?
その問いにも、記者としての答えを出していく、その矜持がかっこ良い
スリル×サスペンス×ミステリーの緊迫ドラマ
隠す側も暴く側も、信念を貫こうとする矜持が凄くて、胸が熱くなりました。
素敵な物語をありがとうございます。
レビュアー 544897
死が間近な先輩から受け取った暗号。それを渡した警察庁官僚はそれを渡した直後、亡くなっていた。事件かどうかも分からないまま、調べる新聞記者。やがて、大きな事件が分かってくる。この新聞記者が取材を進めていく過程が実に面白い。まるで、取材に同行しているような緊迫感がある。元新聞記者である堂場瞬一の経験から出てきているものだろう。著者のデビュー25周年記念作品だという。新聞がオールドメディアと揶揄されることの多い昨今だが、思い込みだけで書かれるSNSへの反論と言えるかもしれない。
レビュアー 750665
今、警察小説では右に出る人はいないほど出版する作品すべてがヒットする著者のもう一つのフィールドというか、出発点なのかも知れませんが、新聞記者が活躍する作品で『沈黙の終わり』の古山記者シリーズ最新作です。30年解けなかった暗号メモが何処から、その糸がほつれ解けるのか?最後は解けるであろうと期待しつつも、まだかまだかとヤキモキさせられます。『真実の幻影』の高岡記者もゲスト出演されているところもファンとしては嬉しい。
レビュアー 513020
引退した先輩記者に呼び出された新聞記者の古山。余命いくばくもない先輩から託されたメモには暗号めいた文章が・・・。
都心から地方へ。さらには国境を越えてアメリカまで。しかも30年という時間の枠さえも超えた取材は難航を極めるが、おりおりに新聞記者としての使命・矜持と私人としての感情の狭間に揺れ動く様も丁寧に描かれより没入感を誘う。さらには取材側と被取材側のひりつくような緊張感の中での駆け引きは手に汗握るようだ。オールドメディアと揶揄されることも多くなっているが、精査されずに垂れ流される情報が過多な今だからこそ、求められる意義が問われているようにも思える。
国益と社会正義、個人と集の、同じ側に立場にいながらも利を異なる中での報ずる是非までも問われるかのような社会派推理。
レビュアー 746064
新聞記者は仕事を教えてもらった先輩記者に暗号?と思われるメモを渡される。余命を宣告され取材が出来ないという。バトンを渡されるが三十年以上前の事件で正直むずかしい。県警キャリアの男が異動後亡くなる。残した最後の言葉が「はめられた」だが事件すらならなかった。さあどうする?難題過ぎる。取材は壁だらけで前すら歩めない。ところが警告なる妨害が入る。諦めない。記者魂が燃え続ける。国家それも日米に渡り隠そうとする。諦めない。それは先輩から学んだことだ。後悔しない出来る努力をする。昭和的取材を中堅どこの記者が真相に迫る迫力。読み応えたっぷりである。さすが堂場瞬一さんだと感じた。
教育関係者 565489
トランプ政権による25%の自動車関税を回避したい日本側。
本作では30年前の日米貿易摩擦と国益が絡んだ政治的な捜査中止過程が描かれているが、現在にも同じような構図が当てはまることに驚く。
奇しくも、連立政権時の村山元首相が亡くなった後に出版という時期になったのも因縁めいている。
亡くなった警察庁キャリア藤村から託された暗号メモを手掛かりに、捜査中断を命じた人物を炙り出し、真相に迫る古山を始めとする東日の記者たち。
汚職案件の捜査に当たっていた当時の東京地検特捜部、赴任間もない捜査二課長の不自然な亡くなり方に疑問を抱いたまま時を過ごしてきた関係者。
取材過程で得た情報がスルスルと次につながっていく展開が鮮やかで、一気読みでした。
『沈黙の終わり』の古山記者シリーズ最新作
堂場先生デビュー25周年作品にふさわしい社会派作品
レビュアー 548440
原稿が読みづらく、老眼の私では字が小さすぎて読むのをやめようかと悩みながら読み始めたところ、あまりの面白さに一気に読んでしまいました。時間が経っている分なかなか調べるのに苦労する一方、時間が経っているからこそ話してもらえるというところのバランスがうまく取れて話が展開されていて良かったです。ただ、脅迫や暴行の犯人が大きなことを言っていた割にという感じはありました。とはいえ昔のことでそんなことしてくる訳もない気もするので妥当なラインでしょうか。ドラマ化しても良さそうですね。
レビュアー 1910750
最近新聞を読み始めたこともあり、新聞記者について割と興味があったタイミングで読んで、内容はもちろん、記者の仕事について知れた本でした!
まさかのシリーズものなんですね!知らなかった‥読みたい‥
記者というと最近はネガティブなイメージの方が強そうな気もするけど、信念を強く掲げた人は本当にかっこいいなと思う。
教育関係者 841150
余命宣告をされた先輩記者から託された暗号。その暗号を送ったキャリア官僚の突然死。
三十年前に何があったのか。新聞記者の古山が謎を追う。
さすが堂場瞬一という作品。古山や周りの人たちもとても魅力的。古山シリーズ、映像化なども期待出来そう。
教育関係者 528943
引退した先輩記者に託された謎の暗号。30年の時を経て、警察、政治、法曹、外交と多岐に渡る領域に影響を及ぼす真実を追求していく、新聞記者の威信をかけた社会派ミステリ。
30年前の出来事な上に複雑な事情が絡み合う長編となると少し身構えてしまうが、ややこしい事件よりも新聞記者の駆け引きなどリアルな仕事の内情を覗けるシーンが多く、そのスリルにとても興奮した。
それぞれの立場から何を優先するのか、緻密な描写から人間の考え方の違いが楽しめた。
レビュアー 483494
主人公である社会部遊軍記者が余命宣告を受けた先輩から受け取ったのは30年前の暗号文。暗号文を託した警察官はその後若くして亡くなっていた。取材を開始する主人公だが脅迫を受け、当時の関係者を当たるも30年という長い年月の為悪戦苦闘する。暗号は何を知らせているのか?警察官の死に事件性は無いのか?脅迫してまで隠したい事とは?謎だらけの中で徐々に明らかになっていく真相。その真相に行き着くまでの過程や、30年前当時の関係者の想いが読みどころ。未来を見据えて組織を守るのが正義なのか。真実を暴くのが正義なのか。正義とは。
レビュアー 544916
警察物が多いとの認識で読み始めました。
やはり警察絡みですね。
余命宣告を告げられている新聞記者の先輩からの謎の暗号。
30年前の警察庁官僚の不審な事故死からの真実の追求。
そこには恋人の父親の自動車会社のアメリカ進出が政治がらみでかかわっていようとは!
堂場さんほんと何年かぶりに読ませていただきましたが追いかけてみたい作家さんに加わりました。
一気に読めてとても楽しめました。
#暗黒の彼方
#NetGalleyJP
教育関係者 751214
堂場瞬一さんデビュー25周年記念の骨太作品。
前作『沈黙の終わり』に続く新聞記者古山孝弘シリーズですが、この作品から読んでも興味深く読めました。
余命宣告をされている先輩記者の心残りとして受け取った謎の暗号。これを渡した警察官僚は30年前に不審な死を遂げている。この暗号の謎を探るために古山は国内、アメリカと取材を重ねていく。30年経ったからこそ、わかっていく真実。
主人公の古山は、過去に社長賞をもらったことのあるということで一目置かれた存在です。それでも取材には苦労をしていて、今の新聞業界の厳しさが伺えました。
過去の日米貿易摩擦。経済、政治、司法共に隠した真実。今のトランプ政権の関税問題も歴史の一コマになると思うのですが、30年前も日本車に対して、アメリカの人たちがボコボコにしたり火を放つ映像があったと思い出しました。
不都合なことが表に出そうになると命を奪うかどうかはともかく、脅しはあるだろうな、と想像します。本作では、古山のパートナーも脅されていて、私の想定より古山が守ってくれていないのが気になるところでしたが、彼女位の賢さがないと付き合えないのだな、と納得しました。
レビュアー 1246685
余命宣告をされた先輩記者・松島から託された30年前の暗号メモ。
物語の幕開けから堂場さんらしさが伝わってくる。
30年前の警察庁官僚の死、これに不信感を感じた先輩記者から謎の解明を託された古山。
古山と松島、女児連続殺害行方不明事件「沈黙の終わり」のペアじゃないですか!
松島の想いをやり遂げたいと動く、古山の姿が良かったです。
政治・経済・国交が絡む事件で解明までの道程が凄い。
ファッション誌希望ながら社会部に配属された女性記者・麻里香ちゃんのキャラがよい。松島とのタッグはもう見られないが、コミュニケーションおばけ・麻里香との話が読みたいです。
パートナーの響さんも魅力的。堂場さんが描く仕事デキ女子たち、脇でキラキラ輝いていていつも魅了されます。
レビュアー 1114213
「絶対に正しい組織は存在しない。圧力に負けることもある」
余命宣告を受けた新聞社OBから30年前の心残りとして暗号が書かれたメモを託された男。
在職中に30代の若さで亡くなった警察官僚や日米貿易摩擦、政治による妨害。
堂場さんの真骨頂といえる骨太の一冊。
図書館関係者 1203344
死期が迫る先輩の、心残りとなっている謎を解き明かそうとする新聞記者の挑戦。
調査開始時は個人的な挑戦で、さほど重くとらえていなかったはずが、
進めていくうちに本人にも、周囲にも危険が及ぶようになり
本格的なチーム戦へと変わっていく。
敵も仲間も、それぞれに大切にするものは違っていて、それを守るための行動もまた変わってくる。
大きな流れには関わらないところで
他の作品の主要登場人物が登場するのも、楽しみの一つだし
「東日新聞社」の歴史に思いをはせるのも、また楽しみの一つ。
かっこよすぎない登場人物たちや、それぞれの抱える悩みだったり
人間関係なども、等身大な感じでよい。
レビュアー 1497848
30年前にネタ元から託された暗号文。その後ネタ元は亡くなる。託された本人は病気で床に臥せる。
そこで後輩の記者にこの暗号の解読と事件の真相解明を依頼する。
東日新聞を舞台に過去作の「沈黙の終わり」や「真実の幻影」と世界観を一にする内容。
記者魂、とりわけ社会部の心意気を存分に描く。
時に社内の政治部や広告部とも利害がぶつかる。
それでも突き進む。
令和の時代に濃い社内関係だなとも思う。
「ザ・昭和」の香りが残る新聞社が過去の清算に挑む。
アメリカまで巻き込んだ事件に発展した今回の事件の顛末。
ラストまで読んでほんとぐったりです。
メディア/ジャーナリスト 818367
未解決事件と現代が交錯する、重厚な警察小説の醍醐味が詰まった一冊。自身の警察取材の経験も思い起こしつつ、一気に読了しました。
かつての捜査で拭えなかった「悔恨」を抱える刑事たちの執念が、静かな熱量をもって描かれています。
単なる犯人探しに留まらず、組織の論理などの中での人の思いも浮き彫りになる展開で引き込まれました。
メディア/ジャーナリスト 546192
この本の魅力は、謎解きのスリルと同時に、「取材すること」の重みそのものを描いている点にある。
物語は、余命を告げられた先輩記者から託された暗号めいたメモを手がかりに、
新鋭記者・古山が三十年前の不可解な死の真相を追うところから始まる。
警察、政治、さらには国際関係へと広がる調査は、単なる事件解決の枠を超え、過去に覆い隠されたものへと読者を導いていく。
印象に残るのは、派手な展開以上に、記者たちの姿勢だ。
情報を引き出すための粘り強さや、危うさを抱えながらも踏み込んでいく覚悟が、物語全体に緊張感を与えている。
真実を明らかにすることが本当に正しいのかという揺らぎも丁寧に描かれ、単純な勧善懲悪では終わらない深みがある。
謎が完全には解きほぐされないあたりも、取材ものとしてのリアリティが感じられる。
社会の構造や力関係に切り込む骨太さと、人間の信念のぶつかり合いが同時に味わえる一冊で、読み終えたあとには「知ること」の意味を静かに考えさせられる。重厚でありながら、最後まで引き込まれる読書体験だった。