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神宮道西入ル 謎解き京都のエフェメラル5 表紙

神宮道西入ル 謎解き京都のエフェメラル5

春立つ霞の恋心

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謎解き京都のエフェメラル 第5巻

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刊行日 2026/04/20 | 掲載終了日 2026/04/10


ハッシュタグ:#神宮道西入ル謎解き京都のエフェメラル #NetGalleyJP


内容紹介

追う背中、差し出された手。ナラが踏み出す先は――。
記憶の欠片と募る恋心。古都に春を告げる、想いと絆を紐解くミステリー。

読むと京都を歩きたくなる、めぐる縁に心がほどける優しいミステリー第5弾!

A shadow to follow, an outstretched hand. Where will Nara’s next step lead?
Fragments of memory and a blossoming love. A mystery of bonds and longing, heralding the arrival of spring in the ancient capital.
The 5th volume of the "gentle mystery" series! A story that captures the beauty of Kyoto and the warmth of human connection.

☆ ☆ ☆

【ゲラを読まれる方へ大切なお願い】

・校了前のデータを元に作成しています。刊行時には内容が異なる場合があります。
・レビューなどでのネタバレ行為はネットギャリーのみならず、外部サイトやSNS等の多くの方が目にする場でもお控えください。
・自分には合わない作品だった場合、今後のためにも建設的なご意見をよろしくお願いします。

※今作は作者のご厚意によって提供いただいた校了前の大切なゲラを公開をしています。
※今作にこれから出会うであろう多くの読者のためにも、ご理解の上、素敵なレビューによる応援とご協力のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

☆ ☆ ☆

【あらすじ】
梅の花こぼれる京都・東山。
神宮道のそばにある探偵事務所で、ナラは相変わらずぐうたらな探偵・壱弥の世話を焼いていた。
下鴨神社の「流し雛」の日、元人気俳優から舞い込んだのは、亡き母から届く「謎の手紙」の調査依頼。
依頼人のおぼろな記憶を紐解き、夜桜の幻影を追い、恋心や家族の絆に向き合うナラ。
そんな彼女のひたむきな想いに、壱弥の心もまた揺れ動いていく。
失くしたものを見つける二人が、春の光のなかで導き出した真実とは――。

【目次】
流し雛とおぼろの記憶
祖父と春色の宝箱
花明りの幻影
山吹と揺れる想い

【contents】
Episode 1: The Floating Dolls and Hazy Memories
Interlude: Grandfather and the Spring-Colored Treasure Box
Episode 2: The Phantom of the Flower-Glow
Episode 3: Yellow Roses and Wavering Hearts

◆著者について
泉坂光輝(いずみさか・みつき)
京都府在住。2019 年より「エブリスタ」にて小説『神宮道とエフェメラル』を発表。
ルーキー特集でピックアップされたのをきっかけに書籍化が決定。
デビュー作『神宮道西入ル 謎解き京都のエフェメラル』は、発売後即重版。
2023年、第2回京都キタ短編文学賞の応援大使に就任。
着物と和歌と金魚が好き。

◆イラストレーターについて
くろのくろ
イラストレーター。アニメ背景のお仕事を中心に活躍中。
主な装画に『掟上今日子の挑戦状』『神様の御用人』などがある。

追う背中、差し出された手。ナラが踏み出す先は――。
記憶の欠片と募る恋心。古都に春を告げる、想いと絆を紐解くミステリー。

読むと京都を歩きたくなる、めぐる縁に心がほどける優しいミステリー第5弾!

A shadow to follow, an outstretched hand. Where will Nara’s next step lead?
Fragments of memory and a blos...


出版社からの備考・コメント

【書店員様へご案内】
◎拡材や新刊配本のお申込みにつきましては、
【マイクロマガジン社 販売営業部】までお問い合わせいただけますと幸いです。

件名に「ことのは文庫 4月新刊の注文」と明記の上、
「番線 or 番線情報」「書店名」「ご発注者様名」をご記載いただき
【hanbai-bceigyou@microgroup.co.jp】までメールにてご連絡くださいませ。

※受注状況によってはご希望数より調整が入る可能性がございます。予めご了承ください。
※価格は予価です。

【書店員様へご案内】
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【hanbai-bceigyou@microgroup.co.jp】までメールにてご連絡くださいませ。

※受注状況によ...


おすすめコメント

『謎解き京都のエフェメラル』シリーズとは?

京都東山。
神宮道のそばでひっそり探偵事務所を営む春瀬壱弥は、ぐうたらなのに謎を必ず解き明かすと評判の探偵だ。
弁護士志望の女子大生・ナラは「あなたの失くしたもの、見つけます」と記された木札の掛かる探偵事務所で、

持ち込まれる「日常の謎」を壱弥とともに解決していく――。

・京都の四季に彩られた京都らしい街並みを満喫。
・魅力的な登場人物たちによるヒューマンドラマに満足。
・謎解きを通して読者の心が癒やされる。

……と、絶賛の声多数!
1巻は発売即重版の大注目作品です。

◆最新刊公開を記念して1巻も同時公開中。
期間:~4月1日まで
※会員タイプ限定です。

『謎解き京都のエフェメラル』シリーズとは?

京都東山。
神宮道のそばでひっそり探偵事務所を営む春瀬壱弥は、ぐうたらなのに謎を必ず解き明かすと評判の探偵だ。
弁護士志望の女子大生・ナラは「あなたの失くしたもの、見つけます」と記された木札の掛かる探偵事務所で、

持ち込まれる「日常の謎」を壱弥とともに解決していく――。

・京都の四季に彩られた京都らしい街並みを満喫。
・魅力的な登場人物たちによるヒューマンド...


販促プラン

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①応援レビューを拡材(帯またはPOP)やECサイトに使用させていただきます!

期間内にいただい応援レビューを、拡材に使用させていただく場合があります。
掲載文字数に制限がありますので、一部抜粋の上、整理した文面になります。
書籍オビに採用された方にはサイン本を1冊進呈します。

※掲載時には事前にご連絡・確認をいたします。
※サイン本の発送は国内に限らせていただきます。
※出版社にメールアドレスを開示設定されていない場合は、送付先の確認のご連絡ができかねますのでご注意ください。

《拡材用の応援レビュー募集期間》
~2026年3月13日(金)午前10時

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《特設サイト応援レビュー募集期間》
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NetGalley会員レビュー

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季節が一巡し、春の季節に。今回も依頼を解決しながら、依頼人の心を救う安心感のある物語でした。
ゆっくり、一歩ずつ踏み締めるように大きくなっていくナラの気持ち、壱弥と関わり合うようになったきっかけ、何よりいつもとは違う視点でのエピソード。そんな感情の機微が描かれているファン必読の一冊でした。

あと、ネタバレにならないように感情の吐露!
一章の最後の『少年時代の俺を救えた』は本当よかった。
最後にはきっと依頼人の心を救ってくれるだろうという安心感がエフェメラルシリーズの良さとも思ってるので、この一文を読めて、読者である自分まで救われた気持ちになりました。


で!第三章!!(二章?)
円山公園のところで、あーあーあー!!ってなってたら、そのあと更にの出来事。唐突のそれそこで言っちゃうの発言にヒュッ!って喉がなる!!
あわぁぁぁぁ
ひえぇぇぇぇ

更に、あぁぁぁぁ😭(160ページ)

そして、章最後での会話、ナラも壱弥もさらっとこんなこと言うようになってる……


そしてそして何よりもの番外編!

この作品のファンなら必見のナラと壱弥のまだ親しくない頃のエピソード!
春瀬さん呼びナラが今となってはレアすぎる!!

そしてナラにとっても、壱弥にとっても、お祖父ちゃんは改めてとても大きい存在なんだなと感じさせられる。
短いながらも印象に残る番外編でした。

素敵な作品をありがとうございました!

5 stars
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シリーズ第5巻。
季節は巡り、梅の花が咲く春。
ナラは相変わらず探偵の壱哉の世話を焼き、その壱哉のもとには謎が持ち込まれる。
その謎には、大切な人を思うからこその思いが込められていた。
ナラも「私が今、本当に大切にすべきものは何か」と自分と向き合う。
4巻での告白のあとも、壱哉への思いは変わらない。
祖父の遺したものから壱哉との関係が始まり、今までのシリーズで二人がともに過ごしてきた時間がある。

天候の変化で大切な人のことを案じるなんて、ただただ愛じゃないですか。
失うことの辛さを知っているからこそ、大切に思う人を失うことを恐れる気持ちも分かります。
それでも、二人が笑っていてくれていたらと願わずにいられません。
心の傷は簡単に癒えることはありません。
いつか時間が経ち大切な人と向き合うことができたなら
きっと春の日差しのように暖かくて、優しい時間が二人に流れることでしょう。

このシリーズはどれも京都をお散歩しているような気持ちになります。
今作も私の好きな場所ばかり!
源光庵に、松尾大社など、京都に住んでいたときよく訪れた場所なので、
風景が目に浮かび一緒にお散歩を楽しんでいるような気持ちになりました。
このシリーズのスイーツも好きなものばかり。
お散歩してお腹が空いたら、スイーツは欠かせませんよね。
並んでも買いたいお店ばかりなので、この本を持ってお出かけしたいです。

人を思うことの尊さと、命の重さ、そして簡単には癒えない心の傷。
ナラと壱哉の根底に深い思いがあるからこそ、ラストは涙が止まりませんでした。
ずっと二人を見守っていたいし、謎を解きながら二人と京都の街をお散歩していたいです。

5 stars
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5 stars

季節は春。京都のうららかな情景が素敵で、散策に出かけたくなります。
今作の事件も、真実を知ることが依頼人にとっては酷になるかもしれない、と相手を思いやることができる壱弥さん。優しいですね。
ナラちゃんがまだ壱弥さんを春瀬さんと呼んでいたときの思い出が読めて新鮮でした。
壱弥さんにもナラちゃんにも素直な気持ちで支えてくれる主計さん。2人にとって主計さんの存在は大切で、また読者も居てくれるだけで安心できて嬉しいです。
壱弥さんはナラちゃんとの関係が失われてしまうことがあるかもしれないから、一歩踏み出せずにいるけれど、もう自分の気持ちに言い訳しなくてもいいんじゃないかな。
ナラちゃんのはじけるようなキラキラした笑顔が夏を運んでくる頃には、壱弥さんの正直な気持ちを期待しちゃいます。

5 stars
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4 stars

◎京都を歩くように読める、やさしいミステリー◎

『神宮道西入ル 謎解き京都のエフェメラル』シリーズの最新作を読んだ。

このシリーズが好きで読んできたが、今回もやはり「この物語の空気感が好きだな」と感じる。
できれば1巻から4巻まで読んでから本作を読むと、登場人物たちの関係性や物語の流れがより自然に感じられますね。

探偵ものという切り口ではありますが、このシリーズの魅力は単なる謎解きだけではない。
登場人物たちの会話のやり取りがとても心地よく、そのやり取りの中から物語が少しずつ動き展開していく。

そして印象的なのが、京都の情景描写。
読んでいると、京都の街並みが目に浮かんでくるようで、
まるで登場人物たちと一緒に京都を散策しているような気持ちになる。

作中には、こんな美しい描写がある。

「西の空に広がる夕焼けの中に、優しい桃色が浮かんでいる。
その柔らかな色を水面に映した賀茂川はとても綺麗で、私たちはその景色の傍らをゆったりと歩いていた。」(90ページ目ぐらい)

こうした京都の風景と、人の想いと人間模様が折り重なっていくところが、
このシリーズの大きな魅力だと感じる。

ネタバレになってしまうので物語の内容には深く触れられませんが、
京都の情景の中で描かれる人のドラマを、
登場人物たちと一緒に見つめていくような読書体験ができる作品です。

京都が好きな方、日常ミステリーが好きな方、
やさしい人間ドラマが好きな方には特におすすめしたいシリーズです。

今回の物語では、どんな想いと出会いが描かれるのか。
発売後、多くの読者にこの京都の物語が届くことを楽しみにしています。

BY のり

4 stars
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記憶の欠片を集めてたどり着いた真実は、春の木漏れ日のようなあたたかさがありました。
変化することを怖がって本当に大切な人を手放してしまわないように、すれ違わないように。心の中にやさしい春風を運んできてくれる1冊でした。

ラストの壱弥さんの言葉に期待して、2人に幸せな未来が訪れる事を願いながら続編をお待ちしています。

5 stars
5 stars
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雛まつりの日にハンドメイドショップを訪れた二人。「未来」を意味する「avenir」の店主で元俳優の未来が次の依頼人だった・・・。
前作で想いを伝えるもすれ違う二人を、京都の麗しくも鮮やかな光景がぎごちない雰囲気を振り払うようです。さまざまな謎を追ううちに、それぞれの真の想いを気づき、気づかされ、もどかしさが漂いますが、依頼人たちの切なる想いや、友人兼ライバルの粋なサポートに触れることで、心を決めゆく模様が心地よい。
観光客相手ではない、京都に住む人々の心意気や息遣いを感じながらひっそりかつ自由に回りたくなるような京都謎解き物語第5弾。

4 stars
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5 stars

《4つの謎が解き明かすのは、京都の不思議だけじゃない。
壱弥の慈愛と恐れ、その心の奥だ》

シリーズ第5巻。これまで事件と共に主に語られきたのは、ナラの気持ちの変化だった。
けれどこの巻では、4つの謎を通して、それを見つめ、気づきながらも抑えてきた壱弥の心情が少しずつ明かされていく。
まさにシリーズの折り返し点となる第5巻だった。

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『流し雛とおぼろの記憶』

相変わらず生活は崩壊し、兄の貴壱とナラに世話をされながら生きている壱弥。思わずため息が出てしまう。

今回の依頼は、手紙の差出人探し。
依頼人は元俳優のハンドメイド作家、未来。彼の社交性やそこから滲み出る素直さ、笑顔。その一方で、心の奥底にしまい込まれた寂しさや不安も見えてくる。

些細な名前のつながりから差出人を予測していく壱弥の見事さに、今回も息を呑んだ。

とうとう明らかにされた差出人。
名前を伏せていた理由が、未来に真実を突きつけていく。未来本人だけでなく、彼の成長に関わってきた人々の複雑な心の動きや想いの深さにも、強く心を動かされた。
そして最後に未来が流す涙は、彼が本当の微笑みを浮かべるための儀式のように思えた。

この出来事が、壱弥の心を揺さぶるきっかけになったのではないかと、後から振り返っていた。
そして、壱弥とナラの理解者がまたひとり増えたことが、嬉しかった。

ただ、知らない謎についての言及が少し気になった。
亡くなった人からの郵便物がナラのもとに届いたことがあるという。“今”のナラと壱弥が、“昔”あったその謎を懐かしむように語る様子が印象に残った。



『祖父と春色の宝箱』

高校を卒業し、法学部へ進むナラのもとに、一昨年に亡くなった祖父からの郵便が届く。

前話で触れられていた“昔”の出来事は、ここにつながっていたのか。
ギクシャクした関係だったナラと壱弥が、初めて一緒に取り組んだ謎。その様子を、身を乗り出すように読んでいった。

ヒントを求めて上賀茂神社の境内を歩く2人の姿には、思わず“今”との違いを感じてしまう。

自分の進路に不安を抱いていたナラの何気ない一言から、推理を紡いでいく壱弥。
第1巻より前を描いたこの「真の第1話」で、壱弥の鋭さを改めて思い知った。

さらに、生前からナラの迷いを見越していた祖父の想いの深さにも感じ入ってしまった。
更にそれだけではない。自分が亡き後、ナラが壱弥に抱く疑問や不信感まで予期し、この“導き”を用意していたとは。
この謎がなければ“今”の2人はなかった。ナラの祖父の慧眼に、畏敬の念を覚えた。



『花明かりの幻影』

そして、“今”に戻る。

壱弥が新・京都七不思議に入っていることに、思わず笑ってしまった。
それに対してフォローもせず、冷ややかに評し合うナラたちもまた容赦がない。

壱弥のナラへの態度について、葵が詰め寄る場面には息を呑んだ。さらに主計まで動くとは。
揺さぶられかけても、やり過ごす壱弥。なぜそこまで抑えているのか、読んでいて首を傾げるしかなかった。

今回の謎は「円山公園の幽霊」。
「花あかり」という一言から壱弥が紐解いていく答えは、あまりにも悲しかった。
それでも、ほんの僅かな時間であっても、それがかけがえのないものになることはあるのだと思わされる。

それを目の当たりにしたナラもまた、切なさを抱いたのだろう。
そんなナラの目をまっすぐ見て、壱弥が言った言葉。その言葉を、信じたい。



『山吹と揺れる想い』

壱弥の世話をする兄・貴壱の姿に、家族の絆の強さを感じる。
同時に、その奥にある秘めた想いの深さも伝わってきて、ナラの健気さが痛いほど愛おしくなる。

一方、壱弥がこれまでうなされてきた夢と、それを見させてきた恐れや苦しみが、この謎の中でははっきりと見えてくるとは。
だからこそ、それに応えられずにいる彼を、一概には責められなくなっている自分がいた。

そんな壱弥のもとに寄せられたのが、ストーカー調査の依頼。
依頼者・志穏の心の内、その不安の程度まで察しながら動く壱弥。そこまで他人に敏感だからこそ、自分自身の心にも敏感でいないはずがない。

依頼内容が依頼内容だけに、今回はナラに知らせず、壱弥たちによる総力戦となる。

そして明らかになる、両想いでありながらすれ違い続けた2人の姿。
それを見た壱弥の中で、何かが確かに動き始めたのではないか。
この巻は、彼がようやく自分の心から目をそらせなくなった、その始まりの巻だったように思う。

5 stars
5 stars
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