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少女と毒 表紙

少女と毒

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刊行日 2026/05/18 | 掲載終了日 2026/04/08


ハッシュタグ:#少女と毒 #NetGalleyJP


内容紹介

うつのみや賞&日本児童文学者協会受賞作家が挑んだ意欲作!

絶望の淵で見つけた「居場所」は、甘い猛毒だった――。
「ここにいれば、ひとりじゃない」

地方の家庭で両親の諍いと破産に苦しみ、学校でも居場所を失った中学2年生の少女。
追い詰められた彼女は、たった7万円を握りしめ家出を決行し、夜の東京・新宿、歌舞伎町へとたどり着く。

ネットの噂を頼りに訪れたその街で、トー横キッズと呼ばれる、
自分と同じように居場所のない少年少女たちのコミュニティに引き込まれていく。

そこで出会ったのは、キツネ顔の年上の少女「キッツー」。
妹のように優しく接してくれる彼女に、少女は新しい名前をつけられる。

薬物(オーバードーズ)や犯罪へと誘う「毒友」キッツー。
優しい「新宿のママ」。絶望を抱えた子供たちが集う歌舞伎町で、少女は生きるために「猛毒」に手を染めるのか――。

現代の新宿を舞台に、家出少女の絶望と再生を描く、リアルストーリー。

●佐藤まどかの「消えたこどもたち」三部作
『少年と悪魔』(発売中)
『少女と毒』(2026年発売予定)
『ぼくたちはここにいる』(2026年発売予定)

●佐藤まどか プロフィール
『水色の足ひれ』(第22回ニッサン童話と絵本のグランプリ童話大賞受賞・BL出版)で作家デビュー。主な著書に『スーパーキッズ 最低で最高のボクたち』(第28回うつのみやこども賞受賞)『ぼくのネコがロボットになった』『リジェクション 心臓と死体と時速200km』『雨の日が好きな人』『少年と悪魔』(以上、講談社)、『セイギのミカタ』(フレーベル館)、『つくられた心』(ポプラ社)、『一〇五度』(第64回青少年読書感想文全国コンクール中学生部門課題図書)『アドリブ』(第60回日本児童文学者協会賞受賞)(以上、あすなろ書房)、『スクランブル交差点』(2026年IBBYオナーリスト選定)など。
イタリア在住。日本児童文学者協会会員。季節風同人。

うつのみや賞&日本児童文学者協会受賞作家が挑んだ意欲作!

絶望の淵で見つけた「居場所」は、甘い猛毒だった――。
「ここにいれば、ひとりじゃない」

地方の家庭で両親の諍いと破産に苦しみ、学校でも居場所を失った中学2年生の少女。
追い詰められた彼女は、たった7万円を握りしめ家出を決行し、夜の東京・新宿、歌舞伎町へとたどり着く。

ネットの噂を頼りに訪れたその街で、トー横キッズと呼ばれる、
自分と同じように居場所のな...


出版社からの備考・コメント

★校了前の仮データを元に作成しています。刊行時には内容が若干異なる場合がありますがご了承ください。
 空白ページは削除して公開しております。

発売前の大切なゲラをご提供させていただいております。弊社では、下記のような方からのリクエストをお待ちしております。
○発売に向けて、一緒に作品と著者を応援していただける方
○NetGalleyへレビューを書いてくださる方
○自分には合わない内容だった際、どういったところが合わなかったかなど、建設的なご意見をくださる方

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読み終わりましたら是非NetGalleyへレビューをご投稿ください!

著者・担当編集者ともに楽しみにお待ちしております。
また、適したメディアやお持ちのSNSにもレビューを投稿いただき、多くの方に本を拡げていただけますと嬉しく幸いです。
※発売前作品のため、ネタバレになるレビューはくれぐれもお控えくださいませ※

ご協力の程、何卒宜しくお願いいたします。

★★★

作品の拡材や指定配本をご希望の書店様は
恐れ入りますが<講談社 児童書営業部>まで直接お問合せをお願いいたします。


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出版情報

ISBN 9784065430194
本体価格 ¥1,400 (JPY)
ページ数 189

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さすがは、今のジュブナイル世代の心を揺さぶる著者。勤務校でも手に取る生徒は多い。
今回の作品、書影の印象通り、毒親、トー横、OD、売り、これらのキーワードがギリギリのところまで攻めながらも、児童文学の良心に従ってきちんと物語を描いてくれている。
毒親を持つ子どもの残された選択肢としてのトー横の描写を読めば、決して本人たちを責める気持ちにはならない。「利用する大人」と「救いたい大人」、どちらも現実に存在する。でも、児童文学で必ず寄り添う大人がいる。現実でも、そんな大人は必ずいるのだと若い読者に感じてもらえる、そんな作品であると思う。

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人生は、自分ではどうすることもできない「波」によって大きく方向を変えられることがある。
生まれた瞬間から環境や親の影響によって、見える世界も選べる選択肢も狭められてしまう子どもたちは決して少なくない。自立する力がもともと備わっているわけではないのに、厳しい状況の中で生きることを強いられている。
男に貢いだり、薬に手を出したり、売りをやったり──。
「転落」と呼ばれるその流れは、本人の意思ではなく、外的要因によって流されていった結果であることが、この作品を通して強く実感できた。
たとえば、ラーメン一杯の価値でさえ、人の人生に与える影響は均一ではない。
その一杯に救われ、前に進むきっかけになることだってある。
物事の価値は人によって全く違う、という当たり前のことを、本作は改めて気づかせてくれる。
「マイナスからプラスへと転じる可能性」を伝えたいという作者の思いも感じた。
救われた経験を語り、誰かを救いたいと願う──それは多くの人が持つ尊い感情だと思う。
でも同時に、必ずしも“誰かを救おう”と意気込まなくてもいいのではないかとも思った。
自分が前向きに生きようと日々を重ねているだけで、存在しているだけで、知らない誰かを救っていることもあるからだ。
つらさは他人と比較できない。
「戦時中よりはマシだろ」という言葉は暴論だ。
今、この瞬間に見えている現実の中で、自分がどう感じているか──それこそがすべてである。

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毒親から逃げ出したAちゃんがトーヨコに行って新しい生活を始めるんだけど、秘密基地で仲間といる、みたいなちょっとワクワクするような感覚もありつつ、「これからどうやって生きていくんだろう」という不安もあり、物語を読んでいるというより一緒にその世界を生きている気分になりました。
Aちゃんの心情に共感できて、「誰を信じたらいいんだろう」な感じがリアルで面白かったです。
ちなみに私は2000円以上が余裕ある、1万持ってたらめっちゃ金ある状態、みたいなド貧民なのであらすじの「中学生がたった7万円握りしめて」に「ええっ! 7万円も持ってるの、ワクワクするなめっちゃお金余裕あるね」となってました。7万円用意してえらいなAちゃん。
現実的な社会に根を張った大人の読者さんは「7万円しかないのにどうやって生きていくんだ、この子心配だよ」ってなるんだろうな。
大人と子供の感性は違うよね、この本はどちらかというと大人向けなんだな、というのを作品全体で表現して伝えてくれているように感じられたので、芸術だなと思いました。

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子どもの未来を守る力のある作品だと感じました。

描かれるのは壮絶に外れた親ガチャの果て。

ぞっとする名を付けられた少女が
運命を呪い、ネグレクトから飛び出して
欲望渦巻く虚像の街に救いを求めます。

母親がクズすぎて怒りが沸騰しましたよ。

憎む相手なのに、それでもいざというとき
思い浮かべてしまう主人公が切なかったです。

誰も助けてくれない現実の重さが、絶望が
そのシーンから嫌ってほど伝わってきました。

親のせいでどん底な彼女は
自分だって大変なのに
人の心配をするような子なんです。

そんな心優しい子が逃げた先で
死神に囚われるような経験をする。

命の危機すら身近に感じるという物語は
かよわき者の転落を防ぐ意味でも
限りなく尊いと感じました。

一方で、甘いささやきに引き寄せられ
自らを投げ出してしまうような無謀さに
同情に似たものも感じました。

現実にセーフティーネットが見えないから。

けれど本作では、それを「見える化」し
困っている誰かに前向きな選択を
掴み取る機会を授けてくれます。

命拾いする可能性を高めてくれます。

困窮する誰かの存在を知らしめることは
個人だけでなく、社会でそれを
支えるための一助にもなるでしょう。

だからこそ
子どもの未来を守る力のある作品だと
私は思うのです。

物語で闇を照らす光は
思わぬところからもたらされました。

「消えた子どもたち」シリーズ
第一弾の『少年と悪魔』も併せて読むと
さらに楽しめると思います。

社会の暗部を鋭くえぐり取った迫真の描写。
ぜひ作品に触れることで体感してみてください。

(対象年齢は11歳以上かな?)

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薬物やアルコール等人体に悪影響な文字通りの毒はもちろん怖いが、善人の顔をして周囲の人達に害悪を撒き散らす人間毒がどれだけ恐ろしいものか⋯
物語の主人公は「トー横」界隈にやって来た少女だが、この子の心情が全編を通しとても丁寧に描かれている。冒頭バス移動の鈍よりとした空気感からグイッと引き込まれ、危険が及ぶシーンではサスペンスさながらのスリリングな展開も。
しかし、あくまでも少女の目線はブレない。芯のしっかりした主人公に救われたような心地がした。
危機管理や、子供達が困った時にどうしたらよいか考えるきっかけにもなる物語。
ただ薬物摂取や管理売春などについても触れられているので、中高生やトー横キッズの現状を知りたい大人向けだと感じた。

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トー横キッズ、グリ下キッズなど社会的な問題になっていても、少年少女たちはその場所を選ぶ。
もちろん、需要と供給があっての結果だ。
少女も生きるために、居場所を求める。
もちろん、居場所はタダで与えられるわけではない。
猛毒に手を出すかどうか、それはほんの紙一重のところにある。どれだけ少女の強い意志があろうとも、もしかしたら猛毒を手にしていたかもしれない。
少女たちがどれだけ傷ついてきたのか、それは彼女たちにしかわからない。「他人の心の傷の深さなんて、ぜったい測れない」この言葉の通りだ。
少女が知り合った、キッツーやリカの心の傷だって推測することしかできないし、彼女たちが居場所を求めてトー横に来た本当の理由だってわからない。

子どもたちには近づいてほしくない場所ではあるが、
トー横や、ODが危ないなんて簡単な言葉では済ますことはできない。
ここにしか居場所がない子どもたちを私達大人はどう受け止めていけばいいのだろうか。
でも子どもたちに、困ったことがあったら言ってねと簡単に言うのではなく、助けを求めたら大人が手を差し出してくれるんだと信じられる社会であってほしい。

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母子家庭で母親が浪費家&ネグレクト。
学校ではいじめられ登校拒否。
人生変えるため、主人公の中学生は家出して新宿歌舞伎町のトー横へ。
居場所のない子どもたち、そんな子どもたちに優しく近づき性搾取する大人たち、こんな場所が存在し続ける現実に気持ちがしんどくなるが、それ以前にトー横に向かわせてしまう大人たちの酷さを痛感させられる。
主人公がとてもしっかりしていて救われたが、この本に書かれていることは本当に大きく根深い社会問題。
同年代の子どもたちがこの本読んでどう感じるか感想を知りたい。

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身近な問題だけどよくわっかっていなかった社会問題を取り上げられている作品で、どんどん読み進めたくなるお話でした。
読んでみよ!と思い読み始めたときは、Aちゃんが家を出た時のようなわくわく感がありましたが、読み進めていくうちに現実を
知っていくような感覚がありました。世界観に引き込まれていくのが面白かったです。しかし、こういうことが日本で起こっていることを考えると、複雑な気持ちになりました。様々な角度から現実に起こっていることを知ることができる作品でした。

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フィクション、ノンフィクション問わず夜職やカブキをテーマとしたものに興味があり、あらすじを見て、これは!と思った。
こちらは児童書であるが、極限状態で生きる子供の現状を真っ向から描いている。
壮絶な過去を持つ人々が出てくる中、つらさを比較しないという姿勢に本当の救いを感じた。

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『少年と悪魔』につぐ「居所不明児童」を描いた第二作。学校でも家でも居場所を失くした14才の少女が毒親から逃れるために7万円程の現金を握りしめて向かった先は「トー横キッズ」が集まる新宿歌舞伎町。なんとかなる、と思っていた少女の希望は徐々に打ち砕かれ、やがて危険な罠にはめられそうになってくる。こうした話があまりにもリアルで、作者はこの「トー横」に潜入取材をしたのではないか、と思ってしまうほどだった。地方から家出をしてきた少女が初めての都会に不安を感じ、不良グループに絡まれているところを助けてくれたキツネ顔の年上の少女「キッツー」に親しみを覚え、「ベース」で会ったリカに恐怖と苦手意識を持ち、少女の境遇に同情してくれるベースのママに優しさを感じる。少女が求めているのは居場所であり、心を許せる友人であり、愛情なのだ。しかしそんな少女が誰も信じられなくなってしまう境遇はあまりにも過酷である。歌舞伎町の昼と夜、そしてそこに重なって生きる人たちの対比が信じがたく、また悲しくもあった。少女の幸せを願いながら読んだ第二作。引き込まれるように読んだ作品だった。

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自分の居場所、仲間を求めて東京にやってきた少女。
そこで出会った人たちに優しく手を差し伸べられたが、それをそのままつかんでいいものか。
誰を信じるべきで、誰を疑うべきなのか。
伯母という伝手があるなら、最初から伯母のもとへ行けばよかったものを、というのは大人の見解である。
14歳の経験と感覚での判断は、とても危うい。

児童文学であるから子どもの読者に向けての配慮は感じられたが、現代の子どもたちを囲む闇の部分を臆することなく描写してあった。

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『少女と毒』というタイトルに相応しい内容でした。

主人公は中学生の少女。年相応に世間知らずで、しかし無垢な勇気と優しさを持っている。
少女は己を取り巻く環境に傷つき、悲しみ、苦しんだ末、親を見限って新天地へ飛び出した。
向かった先はトー横キッズの集う街、新宿歌舞伎町。そこで少女は誰と出会い、どんな〈毒〉に触れ、なにを信じ、なにを想うのか。そして最終的な選択は。

簡潔な文章だからこそ、少女の生々しい心情が強く伝わってきて、最後まで飽きることなく読めました。また作品テーマ自体、大きな意義のあるものだったと思います。
こちらの作者様の作品を拝読したのは今回が初めてなのですが、他作品もチェックしてみたくなりました。
価値ある作品を読ませていただき、ありがとうございます。

3 stars
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自分を取り巻く環境から逃げたいというのは多くの人が抱く感情であり、特にこの物語に出てきた世代はその感情が強く出るのではないかと思います。作品の主人公も望んでもいないキラキラネームにずっと苦しめられ、夜の街に逃げるという選択をとりましたが、同じ境遇の同世代と出会い、悩みを共有したとはいえ、それが本当に正しいのか?いくら同世代であっても人の弱みにつけ込む人間はどこにでもいるという恐怖を感じさせてくれる作品でした。テーマ的に救いのない展開となってしまう作品も少なくはないですが、今作はヤングアダルト世代向けの作品というのもあってか、どうしたら居場所のなさから解放できるのかに向き合っていたところに作品の優しさを感じた。

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「消えたこどもたち」三部作の二作目。主人公は中2の女の子。父親の死後、貧しい生活となり母親はたまに家に帰ってきて食事代を渡すとすぐに家を出ていくくり返し。主人公は、自分の名前を嫌い、その名前で学校でもいじめられ、居場所がない毎日。地方で暮らす彼女にとって、新宿歌舞伎町のトーヨコに行けば仲間と出会えると希望を抱く。母親から修学旅行代と言ってもらったお金を持って、家を出て新宿に向かう。トーヨコでやさしく声をかけてくれた女性について、寝場所を得ることができた。しかし、そこに居続けることは自分を失っていくことにつながるのは、読者の予想通り。前作の『少年と悪魔』同様に主人公がどれほどひどいことになってしまうのか怖く思いながらも、先へと読ませるのは作者の力だと思う。最後には、少女の歩む道にも光がさしてくるのが感じられてホッとする。そこに『少年と悪魔』の主人公も、安心させてくれる存在として登場しているのもよい。いずれにしても、このような居所不明児童やトーヨコにあつまる子どもたちの背景には、酷いの言葉では表しきれない大人がいて、読んでいてその大人には不快を感じるが、子どもたちが自分の歩む道を見つけられていくのは救い。また、救ってくれる大人の存在がいることもわかる。表紙やタイトルのインパクトから、中高生に手に取られやすいと感じた。

3 stars
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《 “消えた子どもたち”の声なき叫びが、再び胸をえぐる》

主人公は、ただ“少女”と呼ばれる。まるで記号のようだ。

けれどもそれは、彼女が自分の名前「田中桃色蒼玉(ピンクサファイア)」を嫌っているから、というだけではないと思った。

作者は、彼女を無個性な存在として描きたかったのではないはずだ。これほど苦しみ、悩み、それでも自分で考え、行動していくのだから。

きっとこれは、特別な誰かの話ではない。自分にも、身近な誰かにも起こりうることなのだ。だからこそあえて、固有名ではなく“少女”として差し出したのではないか。
そう感じた。

その“少女”が家出をし、居所不明児童になる。そこまで追い詰められるまでに、どれほど傷ついてきたのだろう。

外からは見えにくい。けれど、いちばん深く傷ついていたのは、その心なのだと思う。
苦しみの本当の深さは、そこにあるのだ。

だからこそ“少女”は憧れたのだろう。
母親から逃れられることを。
辛さを分かち合える“友だち”がいることを。
助けてくれる“仲間”と巡り会えることを。
そうして彼女は、トー横へ向かった。

けれど、心は見えないもの。

読んでいて、それを何度も痛感した。
“少女”が出会う人たちは、彼女に居場所を与えてくれるようにも見える。
けれども、そのやさしさが本物かどうかは、簡単にはわからない。

不穏な隠語が飛び交う中でも、“少女”は相手の態度によって、その人を判断していく。
その危うさにハラハラさせられる一方で、大人である自分もまた、表に見える態度だけで人を見てしまいがちだと気づかされ、思わず頭を振った。

体は生きていても心が死んでいる。
そうなったとき、人は仲間を求め、さらに仲間を引き寄せてしまう。そんな連鎖の中に“少女”が絡め取られていくのを読むのが苦しかった。
しかもそこには、興味本位で足を踏み入れてしまう子どももいる。
そのことが、ひどく痛かった。

それでも、この物語は絶望だけでは終わらない。

深く傷ついた人の中にも、なお誰かを助けたいという気持ちが残っている。その思いは、相手を救うだけでなく、自分自身を救うことにもつながっていく。

だから“少女”もまた、態度の向こうにあるものを感じ取れたのだろうか。だからこそ、信じることができたのだろうか。

“少女”が経験したことは、今この瞬間にも、どこかで誰かが経験している。
その現実から、目を逸らしてはいけない。
そう切実に感じた。

人の心を侵す「毒」。それは、人の心なのだと思う。
タイトルを見つめながら、そう考えた。
だからこそ私は、人の心を癒やす側でありたいと願った。

“少女”が、毒親のもとで育った自分もまた、いつか子どもに同じことをしてしまうのではないかと恐れていたことに、はっとした。
第一部の一輝の父も、“少女”の母も、そうだった。

いちばん強い毒とは、そうして受け渡されていく親の毒なのかもしれない。

だからこそ、子どもたちを助けるとは、その心を死なせないことなのだと思う。
それは、私たち大人の責任なのだと実感した。

ps.
一輝という名前を見た瞬間、思わず目を見開いた。
あの一輝が、名前の通りの姿へ向かっているのだと知り、胸が熱くなった。

第三部では何が待っているのか、ますます目が離せない。

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東京新宿の歌舞伎町、トー横、きらきらネームの恐ろしいほどの弊害などなど。
ショッキングでリアルな描写も多いですが、絶望の淵から這い上がり、自分の手で新しい人生を掴み取っていく結末には、静かだけれど力強い希望が感じられました。
一見すると優しく手を差し伸べてくれる人が実は危険な罠を張っていたり、逆に突き放すような冷たい態度をとる人が、心底から主人公を心配してくれていたり「本当の優しさ」とは何かが痛いほど伝わってきて胸が締め付けられました。
誰かが書かなくてはいけない物語、知らせなくてはいけない物語、それを作者さんが見事に描ききってくれた。その強い思いも伝わってきました。

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自分の不幸は他人にジャッジされるものじゃない。
自分が不幸を感じていたらそれは不幸である。
それは確かにそうで、そのこと自体は議論をするところではない。

少女Aのつらさは、彼女のつらさとして伝わってくる。
だけれど、たとえば「リカちゃん」が自分と彼女を比べたら。
戦時中とかと比べるのは確かに暴論だし、
彼女のそれまでの暮らしとの落差を考えると相当だと思うけれど、
浅いところをちゃぷちゃぷしている印象がぬぐえない。
名前はアイデンティティに大きくかかわってくるものだから、
そこの部分が影響を与えているのは理解できるにしても。

ただ、実際にトー横に通う子が身のまわりにいない子にとっては、
少女Aくらいの不幸のほうが思い描きやすいのかとは思うし、
たぶんリカちゃん視点で具体的に描かれたお話だったとしたら、
広く生徒には勧めにくい本になると思うので、
現にその狭間にいる子やそちら側にいる子に寄り添う本としてではなく、
縁遠いと思っている子の知るきっかけにはいい本だと思う。

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辛い辛いと思いながら、一気に読んでしまいました。
作者の強い思いが伝わる力作だと感じました。
母親からのネグレクトで身も心も追い詰められたA。修学旅行費用を手にひとりトー横に向かった行為を、いったい誰が責められるでしょうか。キッツーやリカにしても同じ。どんな境遇でも真面目に頑張っている子もいるのだから、という大人の理屈はあまりに無責任でしょう。
さてこの作品の着地点は、読みながらラストシーンを色々と想像していましたが、気持ちのよいラストにホッと胸をなでおろしました。トー横にも救いがあった! 香ばしいパンの匂いが体中に満ちてきました。
多くの大人たちに読んでもらいたい本です。

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この物語を貫くのは、どこにも属せない孤独と、それでもなお求めずにはいられない「誰か」への渇望だ。佐藤まどかは決して大げさな装飾に頼らず、むしろ切り詰めた静かな筆致で、少女の心の揺れを描き出す。読後には、優しいだけではない人間関係の機微と、そこに宿るかすかな光が胸に残る。現代を生きるすべての「居場所のない」魂に響く一冊。

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これはノンフィクションなのか?ルポルタージュなのか?と、感じてしまう程のリアルさが押し寄せてくる文章に始終圧倒されながら読み終えました。
人生を再構築しようと踏み出したはずなのに深みにはまり、誰を信じていいのか分からない世界の入口に立ってしまった。とても恐ろしい。足元がずっとぐらぐらして定まらない感覚だろうか。
それでも、“彼女”は軌道修正をし、自分がゆっくり呼吸できる場所を掴みとる。
心の傷の深さは自分のもので、他人には測れないと真摯に伝えてくれる花さんの言葉が心に刺さり、11章でとうとう“彼女”が受け入れることの出来る自分の名前を獲得し、ゆっくり距離を縮めることを許容してくれる伯母さんの庇護のもとに彼女が健やかに過ごせるようになる予感のラストに大きな深呼吸がもれる。

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子どもを守る「大人」がいないということはなんと辛いことだろう。
主人公は一人の少女。母親は保護者としての意識が低く、少女は社会の常識を知ることも生活に必要なお金を得ることもままならない。意を決して家を出た少女が助けられた先に、恐ろしい罠。苦難に次ぐ苦難に言葉をなくした。大人の身勝手が子どもの未来を潰す。救いの手を差し伸べることの出来る社会でありたい。しかし、子どもを地獄へ落とす恐ろしい現実もやはり潜んでいる。悲しいことだけれど目を背けてはならない。

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