透明なぼくらのレモンとキス
神戸遥真/作
この作品は、現在アーカイブされています。
ぜひ本作品をお好きな書店で注文、または購入してください。
出版社がKindle閲覧可に設定した作品は、KindleまたはKindleアプリで作品を読むことができます。
1
KindleまたはKindleアプリで作品を閲覧するには、あなたのAmazonアカウントにkindle@netgalley.comを認証させてください。Kindleでの閲覧方法については、こちらをご覧ください。
2
Amazonアカウントに登録されているKindleのメールアドレスを、こちらにご入力ください。
刊行日 2026/05/15 | 掲載終了日 2026/05/15
ハッシュタグ:#透明なぼくらのレモンとキス #NetGalleyJP
内容紹介
************************************************************************
◆『透明なぼくらのレモンとキス』 プレゼント企画!
本作品にレビューをご投稿いただいた方の中から抽選で3名様に
著者サイン本をプレゼントいたします!
詳細は「販促プラン」をご覧ください。
************************************************************************
きみの言葉が、だれかの救いになる──
日常の中で起こる理不尽な出来事に、どう向き合えばいいのか。 どう立ち向かうべきなのか。
透明化される痛みを見つめる友情と勇気の物語。
満員電車で痴漢に遭い、そのために通学が怖くなってしまった高校1年生の湊斗。誰にも言えず、心の中で「大したことない」と自分に言い聞かせる日々は湊斗の心に暗い影を落とす。
そんなある日、湊斗は同じように傷つきながらも前を向こうとするクラスメイトの凪と知り合う。 凪もまた、部活の先輩から突然キスをされ、周囲からのからかいや噂に悩んでいた。凪が声をかけてくれたことで湊斗は少しずつ心を開き、凪と言葉を交わすようになっていく。
日常の中で起こる理不尽な出来事に、どう向き合えばいいのか。 どう立ち向かうべきなのか。悩みを抱えた高校生たちが、声を上げることの難しさに翻弄されながらも、支え合い、成長していく物語。
出版社からの備考・コメント
ここに掲載している作品データは刊行前のものです。
刊行までに内容の修正があり、仕様の変更がある場合もございますが、ご了承下さい。
【ご注意下さい】
ここに掲載している作品データは刊行前のものです。
刊行までに内容の修正があり、仕様の変更がある場合もございますが、ご了承下さい。
おすすめコメント
【著者紹介】
作 神戸遥真(こうべはるま)
千葉県生まれ。著書に「ぼくのまつり縫い」シリーズ、「カーテンコールはきみと」シリーズ、『25センチの恋とヒミツ』(以上偕成社)、「恋ポテ」シリーズ(日本児童文芸家協会賞)、『笹森くんのスカート』(児童福祉文化賞・以上講談社)、『視線の先のきみと』(くもん出版)などがある。
【著者紹介】
作 神戸遥真(こうべはるま)
千葉県生まれ。著書に「ぼくのまつり縫い」シリーズ、「カーテンコールはきみと」シリーズ、『25センチの恋とヒミツ』(以上偕成社)、「恋ポテ」シリーズ(日本児童文芸家協会賞)、『笹森くんのスカート』(児童福祉文化賞・以上講談社)、『視線の先のきみと』(くもん出版)などがある。
販促プラン
◆『透明なぼくらのレモンとキス』 プレゼント企画!
本作品にレビューをご投稿いただいた方の中から抽選で3名様に、
本作品の著者サイン本をプレゼントいたします!
【プレゼント要項】
●レビューをご投稿くださった方の中から抽選で3名様
●レビューをオビ・POP・ポスターなどの販促物、および紙媒体やSNSの広告などに掲載する許可をいただける方(掲載の際は、一部を抜粋させていただく場合がございます)
●偕成社より当選者へメール連絡をもって発表にかえさせていただきます。そのため、 NetGalley登録メールアドレスを出版社に開示設定している方が対象となります。
●発送の都合上、国内在住の方を対象とさせていただきます。
【レビュー投稿締切】2026年5月10日(日)まで
発売前の本をいち早く読めるチャンスです。
皆様のふるってのご参加、素敵なレビューをお待ちしております!
出版情報
| 発行形態 | ハードカバー |
| ISBN | 9784037575204 |
| 本体価格 | ¥1,500 (JPY) |
| ページ数 | 252 |
関連リンク
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
48歳BBA。学生時代にタイムスリップ。読書のお供は間違いなく三ツ矢サイダー。あ〜女子高じゃなくて共学に行きたかった。自転車通学じゃなく電車通学したかった。セピア色の思い出が色をつけて蘇る。男だから、女だから、性別の固定観念。そういう気遣いが希薄だったあの昭和時代。娘から言わせるとお母さんそれありえないよ。でも楽しかったのよ。
教育関係者 645139
《すれ違いの痛みの先で、ようやく“自分の声”にたどり着く》
文化祭へと向かう高校生たちを描いた群像劇。
けれどこれは、ただ人間関係が交差していく青春小説ではなかった。
人は誰かと関わらずには生きていけない。
だからこそ、そこにはどうしても“すれ違い”が生まれる。
自分の本音と、周囲に見せる態度とのすれ違い。
男子高校生でありながら痴漢に遭い、深く傷ついた湊斗は、電車に乗ることさえ苦しくなっていく。けれども、そのつらさを知られたくなくて、ひとりで抱え込もうとする。
相手との思いのすれ違い。
早紗先輩から突然キスをされた凪は、彼女の想いと周囲の視線に苦しめられていく。自分にはその気がないからこそ、なおさら逃げ場がない。
偏見や思い込みによるすれ違いもある。
漫画家のハルカと、その道を認めようとしない父親との断絶。
勇気を振り絞ることができない辛さもある。
痴漢被害に遭いながら、誰にも打ち明けられずにいる女子高生。
そうした一人ひとりの痛みが描かれていくたびに、苦しみを抱えているのは自分だけではないのだと、静かに突きつけられる。
人は皆、外からは見えない重さを抱えながら生きているのだ、と。
列車に乗ることが限界に近づいていた湊斗に声をかけたのが、凪だった。
内にこもってしまう湊斗と、優しさが先に立って本音を言葉にできない凪。
ぎこちないまま一緒にいるようになっても、すぐに心の内を語り合えるわけではない。そのもどかしさが、この物語ではとても誠実に描かれている。
文化祭で上演する劇のシナリオを書くことになった湊斗。
何もしていないのに、早紗との関係が既成事実のように形づくられていく凪。
そしてついに、二人は互いの悩みを打ち明ける。
それはきっと、二人にとって勇気を振り絞った瞬間だったのだろう。
けれど互いにその言葉を受け止められた。理解しようとすることができた。
その小さくて大きな出来事が、二人を前へ進ませて言ったのだと信じる。
湊斗は両親の前に立ち、凪は早紗の前に立つ。
そのとき二人の心には、きっと互いの存在があったのだと思う。
そして文化祭。
湊斗がシナリオを書いた演劇『声をあげるとき』が始まる。
クラスTシャツに記された「VOICE」という言葉の意味を、本当の意味で受け取ったのは凪だけだったのかもしれない。
けれど、それで十分なのだろう。
その劇のラストには、観ている人たちすべてに向けたメッセージがあり、同時に湊斗自身がこれまでの自分と決別しようとする切実な思いも込められていたのだから。
内面と外面を、初めて一致させることができた二人。
外から見ても、その心の内が少しだけ透けて見えるような“透明さ”を手にした二人。
大好きなレモン味ののど飴をこれからも味わいながら、彼らはそれぞれの人生を生きていくのだろう。
すれ違いながらも誰かと関わり、ようやく自分の声を見つけていく。
そんな青春の痛みと希望が、やわらかな筆致で描かれた一冊だった。
図書館関係者 1038994
レモンの飴が気分を変えてくれる大切な魔法。
それぞれに抱えた、人には言いにくい想い。誰かに言うだけで心が軽くなる。
支えあっている2人。
劇のタイトルに隠された想い。
おばあちゃんの引っ越し理由も納得。自分もそうでありたい。
男女関係なく、やられて嫌なことは嫌だ。声をあげる勇気は必要だけど、声をあげた後の自分は爽快だ。
透明な彼らに、嫌な女の対比。恋の醜い部分も描かれている。
レビュアー 1469440
数多ある本の中から「透明な僕ぼくらのレモンとキス」を選んだのは
たった一言に出会いたかったのかもいしれない。
高校1年生男子、ここに気付くのか。
主流でないけど、書き表す意味のある会話がどれもこだわり。
「なのだ」で終わる言葉じりが当てはまりすぎた。
「そのくらい」ってどのくらい?
「もったいない」距離の詰め方の尺度と試行。
よりによってなんで、俺?
高校生の春と夏、部活の先輩と後輩、家に居る母と祖母。
理不尽に振り回され、他者との温度差に気を遣い、
本当を、嫌を、いつもどおりの自分を、呑み込む。
企て不要の出来事が、なんでもないを絶対に昇華させる。
主人公は俺。幕が上がる。幕間はない。
レビュアー 781279
この本がどれだけの人を救うだろう。
でもそれは彼らが理不尽な出来事に向き合ったからだ。
そんな理不尽な環境を許してはいけないんだ。性別なんて関係ないし、悪意のある加害者を、自分勝手な行動を許してはいけない。
でも、それに対して声を上げられるだろうか。
私は声を上げられなかった。若い頃に仕事帰りの夜道で痴漢にあった。でも声を上げられなかった。ただ固まってしまった。そしてその加害者が「減るもんじゃあるまいし」そう言った言葉が今でも聞こえてくる。その被害を言うのに何年もかかってしまった。その間私の心は擦り切れた。夜道を歩けなくなった。今なら色んなツールがあるし、それを使って助けを求めただろう。
被害にあった彼らの話を知るうちに、自分ごとのように腹が立った。それと同時にあのとき声を上げなかった私がいたから今でも、同意なき行為が行われるのだと痛感もした。
文芸部の湊斗も、バスケ部の凪も、キャラは違うけれど、お互いを知り成長していく。
だが心を閉ざしたとしても、ヘラヘラと平和的に過ごそうとしても解決はしない。二人とも痛みを伴いながらも、声を出すことの難しさを感じていく。
もし、人に言えない悩みがあったり、周囲との温度差に悩む中高生にぜひ読んでほしい。
あなたが勇気を出して言った声を、聞いてくれる人は必ずいる。
そして、私のように若い頃声を上げられなかった大人にもぜひ読んでほしい。心の傷は癒えることはないけれど、私は湊斗と凪の言葉や思いに救われた。そう感じるのはきっと私だけではないと強く信じたい。
レビュアー 1025593
大丈夫…大丈夫。
男なのに痴漢に遭ったなんて、どう消化してよいかわからない。
大したことない、と思い込もうとしたけれど無理だった。
共感してくれた隣のクラスの男子も、好きでもない女子からの一方的なキスや、からかいに頭を悩ませていた。
「男だって、嫌なものは嫌だ」
自分の気持ちは大事にしていいんだ。
背中を押してもらえる作品です。
レビュアー 1582019
爽やかで繊細な作品です。
読んでいて、せ、青春ー! ってなりました!
人間ってロボットじゃないから最適な行動とかできなくて、なんかタイミング逃したり後になってから気づいたり、あの時こうしていればなーって思うけどIFはなくて、じゃあこれからどうするよって人生だと思う。
共感たっぷり、感情移入できて、なんか道徳の教科書みたいにいいこと言うじゃんって思いました。素敵なメッセージが丁寧に綴られていて、気持ちよかったです。
SNSで「同じことを女性がされたら問題になるのに男性がされたら騒がれない」っていうのを見かけるのですが、それを思い出しました。
レビュアー 946550
他人の痛みを想像することの大切さや、嫌なことを「嫌だ」と声に出すことの難しさと尊さを教えてくれる、優しくて爽やかな青春小説の傑作だと思います。読後感も清々しく、心が洗われるような一冊でした。全く違うタイプに見える二人が、不器用ながらも互いの存在を拠り所にして、少しずつ勇気を取り戻していく過程に引き込まれました。表紙絵もとってもいい!!
図書館関係者 1366886
男女関係なく理不尽な出来事があれば傷付くものです。そしてその理不尽な出来事に声を上げるのはもっと大変なことです。
心が傷付いてモヤモヤしてしまった男子高校生の湊斗くんと凪くんのお話です。
「男なら気にしないものだ」という考えに囚われ苦しくなってしまったら読んでほしい。
ジェンダーについての本として中高生にオススメしたい小説です!
メディア/ジャーナリスト 1036613
自分にとって嫌なことは嫌で、相手に「大したことない」と決められるものでもない。言いたいことはきちんと声に出して言わないと相手に伝わらないどころか、返って自分にも相手にも嫌な思いがずっと残ってしまう。ー高校生になったばかりの、性格も見かけも全く正反対の二人の男子高校生、湊斗と凪。朝の通学電車で痴漢被害にあい、それ以降トラウマのようになって電車に乗ることが怖くなってしまった湊斗。好きでもない部活の先輩から突然キスをされ、嫌だった気持ちを誰にも打ち明けられずに悩む凪。混じ合うことのないこの二人が出会い、徐々に心を通わせ、勇気を出してお互いの「嫌なこと」に向き合っていく過程はとても清々しかった。また「男だから」と常識にとらわれない生き方をしている湊斗のクラスメイトの鎌谷くんと母の学生時代からの親友の息子で凪の命の恩人でもあるハルカくん。この二人の明るいキャラクターは物語に明るさと希望を与えてくれた。高校生たちの繊細な感情がたくさん詰まったとてもよい作品だった。
レビュアー 762615
高校生2人の友情と成長を描いてます。満員電車で痴漢に遭い通学が怖くなった男子高校生にクラスメイトが手を差しのべます。彼もまた好きでもない部活の先輩女子にキスされ悩んでました。セクハラに遭っても男性だと理解してもらいにくいけれども、理解を求める大切さと周囲への心配り。高校生達の交流が瑞々しい小説です。
書店関係者 1907254
レモンキャンディのような甘いラブストーリーをイメージしていましたが
勝手な思い込みでした
この人はこうだと外から決めることはできない
被害にあった経験があっても
人の気持ちはそれぞれ
被害者の気持ちのすべてがわかるものではない
嫌なものは嫌なこと
人の痛みと向き合って具体的に丁寧に描かれていて説得力がありました
物語の展開も流れが良くて読みやすかったです
前に踏み出した主人公たちに私も背中を押されたような気持ちになりました
読後感も爽やかでよかったです
書店関係者 706046
男の子なんだから、女の子なんだから、みんなそうなんだから、大したことじゃないんだから、そんな残酷な言葉で誰かを簡単に傷つけてはしないか、と自問しました。身近にある、唐突に日常に現れる「汚れ」のような出来事。とても爽やかな装丁や文章とは裏腹に、当事者意識を目覚めさせる大切なテーマを持った作品です。
満員電車で痴漢被害に遭い、ひとり苦しむ湊斗と、先輩に突然キスされ傷つく凪。痛みは、苦しみは被った本人しかわからない。けど、分かち合うことはできる。二人の主人公がいかに、その出来事に対峙していくか、ページを読む手が止まりませんでした。
図書館関係者 841977
これが普通、これはこんなもの、というようなことはどこにでもあり、湊斗や凪の気持ちを無いもののように扱う。タイトルにある「透明なぼくら」というのがそのことをわかりやすく表していると思いました。湊斗や凪だけではなく、誰でも透明にされてしまう場面がある。本当はもっと想像力を働かせて、人の気持ちに寄り添えたらいいけど、多くの人が「悪気なく」誰かを傷つけでしまう。言わないとわかってもらえないことがまだまだ多いから、伝えることで、痛みや考えをわかってもらうのは大事だと思う。たくさんの人がこの本を読んで、伝えたいことがちゃんと伝えられること、それがちゃんと伝わることが積み重なって、自分の気持ちや考えがもっと気楽に声に出せるのが当たり前の世の中になるといいと思いました。
書店関係者 571250
共通点は利用する駅。クラスも部活もキャラクターさえも違う2人があるきっかけから一緒に登校するようになり、お互いの心の内を話せる仲になるまでの物語。
自分が嫌だとか不快だと思う気持ちに強制的に蓋をしなければならない経験はとてつもなくダメージが残るし、そうしたところで、その時に感じた気持ちはなかったことにはならないのがひしひしと伝わってきます。
『大したことない』わけない!自分で自分を誤魔化さないことを選ぶまでの紆余曲折と周囲の人々との対話の数々に、価値観のアップデートの大切さを感じました。
凪の祖母の行動力と考え方が素敵で、とにかく満足度がすごいので、読後のこの完走したあとの爽やかな感じを、たくさんの読者に味わってほしいです!
レビュアー 1049450
女性が電車内で臀部をさわられたら、男性が女性の承諾を得ずにキスをしたら、強制わいせつとなる。
性別が逆でも同じことが言えるだろうか?
男性が電車内で臀部を触られたら?
女性が男声の承諾を得ずにキスをしたら?
男女平等という言葉を聞くようになったけれど、実際にはひとつも平等ではないんだなと思った。
男性で痴漢にあっても、「こんなことで」と思って(思うようにして)、声をあげないとか。
女性だから、これくらいなら許されるだろうとか。
一石を投じる作品だったと思う。
教育関係者 897563
神戸さんらしい
ジェンダーについて考えさせられる本。
女子だけが被害にあうと勝手に決めつけていた痴漢被害、ある日湊斗はそんな痴漢にあってしまう。
恥ずかしさや怖さから誰にも言えず、電車に乗るのがつらくなるのだが、そんな彼に手を差し伸べて助けてくれたのが凪。
けれど、凪も人知れぬ悩みを抱えていた。
みんなが何となく、「男だから」「女だから」と
決めつけていたことに、問題を投げかけてくれる。
説教くさくなく、
さわやかな文体でかかれていく
神戸さんの物語はとても読みやすく、そして読み終わったあとには
いろいろと考えさせられるものがあります。
自分の思いを伝えることって大事だな。
図書館関係者 544714
通学の電車の中で痴漢にあった男子高校生の溱斗。男だから痴漢は我慢しなければならないのか?でもこの嫌な気持ちはどうしたらいいのだろう??好きではない先輩に好意を寄せられて突然キスされた凪。この嫌な気持ちはなかった事にして、周りに合わせる?そんな「嫌な気持ち」を持つ男子高校生の2人が自分の思いを「声」にする事に悩み、考え、出した答えは「なかった事にしない」ために行動する!男だから?女だから?今って昭和や平成じゃないよね。ジェンダーレスを叫ぶ今だから読んでおかなきゃ!
レビュアー 503042
声なき声は世の中に溢れている。見えないところで苦しんでいる人や助けを求めている人など、声に出せない叫びを抱えている人がたくさんいる。
今作は、痴漢にあった男子と突然キスをされた男子が主人公。二人とも嫌な気持ちを抱えながら苦しんでいるが、互いに寄り添いながら、少しずつ前を向いていく物語。
まず、“当たり前”や“先入観”に囚われず、広い視点を持つことが大事だと思わされました。そして、声なき声を見逃さず、聞き逃さないように。この作品に出会えたことを誇りに思い、自分の“声”や他者の“声”と向き合いながら日々を大切に生きていこうと思いました。
この物語が多くの方に読んでもらえますように。
レビュアー 944833
とてもよかったです。
男だから、という理由で性的な被害が透明化され、被害者自身も自分の感情を肯定することができない。もちろんこれは男性だけではなく、女性であっても、というか、作中でも触れられるように女性の方が被害の割合が多く、しかし事件化することは少ないことを考えれば女性の方がより多く被害を”なかったこと”にする経験を身近なものとしているわけで。
ショックだった、傷ついた、と感じた自分の方が間違っているのではないか、普通はこんなこと大して気にせず流すのではないか、と、”弱い自分”を否定して苦しむ。これは作中に描かれたような加害に限らず、だれもが何かしらの形で感じたことのある感情ではないかと思います。自分の感情を受け止めてくれる誰かがいれば、”声を上げる””戦う”という選択も生じうるのかもしれないけれど、実際には、主人公たちの周囲の人間のように、”聞かない”ことで世界と折り合いをつけている人の方が多勢であるのだろうし、だからこそ、本書のように、”聞く”ことに、声を上げるひとに寄り添うような立場で書かれ、勇気を与える作品は大切であると思うし、救われる人はいると思いました。
書店関係者 1670311
男だから女だからという決めつけを軸に、自分らしくいること、でも誰かを無闇に傷つけていいわけではないこと、だからといって、我慢して、自分を苦しめないこと、そのために、相手と自分は違うのだと理解したうえで、思いを気持ちを声に出すことの大切さを、ページにして200ページと少し、すっと心に入ってくる物語に、たくさん教えられました。
これから世界が広がっていく子ども達にはもちろん、頭がガチガチに凝り固まった大人にも、是非読んでもらいたい作品です。
レビュアー 1666318
半分だけ読もうと決めて読み始めたのに、結局ぐいぐい引き込まれるようにして、一気読みしてしまいました。
登場人物がひとりひとりキラキラ輝いていて、みんなが主人公みたいに思えました。彼らの心から聴こえてくるさまざまな「voice」が、この作品を作り上げています。
凪が勇気を出して早紗先輩に、大志に気持ちを伝える場面には、胸が震えました。伝わるんじゃないかな、はなし。自分から伝えることにこそ意味があるのだと、教えられました。
読後、レモンキャンディを口にしたみたいに爽やかな気分になりました。
出版事業関係者 869218
自分が子どものころはまだLGBTもアメリカとかそういう多様性豊かな国でしか生きていけない歯がゆいものだと思っていました。「おっさんズラブ」や数々のBLドラマが毎クールあり、ひとつのオチみたいにLGBTが使われたりと少し突飛なものの中にもブロマンスに近い愛情のある友情を描く作品も増えてきました。友達だけれどそんな言葉で終わらせない。でも恋人ではない。だれか名前をつけてくれないだろうか。そんなもどかしさのなかに二人が見つめ合い、顔を赤らめるような友情が自分にとってはとても心地が良く、児童文学で描かれることも新鮮に感じました。どんな立場でも嫌なことは嫌とはっきり言えるような存在に一人一人がなれたらもっと世界は変わっていくのにと思います。
レビュアー 1329672
痴漢に遭った男子高校生と、恋愛関係にない異性の先輩からキスされた男子高校生。
『女子』ならばよくある(という表現の是非は一旦置いといて)シチュエーションでも、『男子』は透明化されてきたかもしれない。
それを歯痒く思いながら読み進めつつも、高校生の青春小説として爽やかなラストでした。
グータッチを交わすシーンは特に良い。
男の子・女の子だけでなく、大人にも読んでもらいたい一作です。
教育関係者 528943
痴漢に遭い電車が怖くなった男子高校生と、先輩から突然キスをされた男子高校生。「男だから」と受けた傷に蓋をして自らを追い詰めていた二人が、互いを知る事で少しずつ成長していく。くだらない固定観念を打ち破る青春物語。
このタイトルとカバーイラストは、もしかしたら読者を試しているのかもしれない。多様性を描いた作品、という先入観から入ってしまった自分の浅はかさを反省したい。こういう小さな思い込み、決め付けが、どこかで誰かを傷付けてしまう事があるんだろうな、と身に沁みて感じた。
普段の振る舞いとのギャップで、より誤解が生じてしまった湊斗と凪のキャラ設定もとても良かった。これは性別だけでなく、容姿や、趣味だったり、色々な要素にもれなく付いてくる固定観念のオンパレード。それが悉く悪い方に流れていくもどかしさが伝わった。
二人の特に良かった点は、相手の話を聞いて「自分がされたら」だけでなく「自分がしてしまったら」を同時に考えられる想像力の豊かさ。経験が少なければ少ないほど「自分には関係ない」となりがちだが、彼らは適度な距離を保ちながら常に寄り添おうという努力が見て取れた。どのシーンをとっても、それが最適解だったとは思えないが、その時に出来得る最善策だったのではないか。
幅広い層にオススメの、内なる強さを秘めたYA作品。
図書館関係者 601014
「そんなこと、たいしたことなくない?」
…それは、誰にとっての言葉なのか。
いや、文章で書いてしまうとイントネーションが表せず、
どちらの意味でも取れてしまうのではあるけれど、
「そんなこと」で始めればきちんと意味が限定されるか?
「たいしたことないんじゃない?」ではなく、
「たいしたことではない、なんてことはないんじゃない?」の反語で、
人の痛みを受け止められるようになりたいと思うし、
勝手なこちらの判断で「たいしたことない」と決めつけないようでありたい。
そんなことを考えるきっかけにもなるんじゃないかと思う。
何に傷つくか。何をつらいと思うか。それは当人次第。
「そんなこと」という言葉が持つ「他人事」感がより傷を深める、
ということも、会話の端々から伝わってくる。
「嫌いになりたくないから距離を取る」ことを選ぶ主人公のおばあちゃん。
それ、心理学的にも大正解ですよ。物理的距離って大事。
それでも物理的距離が取りづらいから学生時代のクラブ活動はつらいんだろうなぁ。
さわやかな表紙に相まってさわやかなんだけど甘すぎない、レモンのような物語。
書店関係者 1034604
切り口の鋭い、良質な児童書が増えていると感じる。こちらは軽視されがちな男性の性被害がテーマである。一般文芸でもなかなか見かけないため驚いた。
重いテーマではあるが、同じように悩みを抱えた二人の友情がメインであり、爽やかな雰囲気となっている。子供向けの本と思わず、大人にも読んでほしい。
レビュアー 848243
二人の男子高校生の一年間にも満たない期間の話。
割と日常に溢れている出来事を、流さず丁寧に描写されていて
こちらも穏やかな気持ちで読み終えることができました。
自分の悩みなんて、人と比べると「大したことない」
「男だから」「男なのに」と、一括りにされてしまう「透明なぼくら」
人と比べても仕方がないと耳にするし、自分も人に言ってきた過去があるけれど
自分の感情や思考を無視せず、ちゃんと向き合って言葉にしてくれたおかげで
私も過去のトラウマを少し昇華できたような気がします。
きっと多くの人を救うきっかけになる一冊になるでしょう。
読ませていただきありがとうございました。