死んだ木村を上演(1)
原作/金子玲介 漫画/多鹿たまね
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刊行日 2026/04/23 | 掲載終了日 2026/05/15
ハッシュタグ:#死んだ木村を上演1 #NetGalleyJP
内容紹介
演じよ、8年前の真実を知るために。
啓栄大学演劇研究会の卒業生のもとに届いた脅迫状――
『誰が木村を殺したのか、八年前の真実を知りたければ、2024年1月9日14時、雛月温泉の宿・極楽へ来い』。
集められたのは、庭田・咲本・羽鳥・井波の4人。
木村が死んだ夜、劇研四年だった四人には、それぞれ秘密にしていることがあった――。
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原作/金子玲介(かねこ・れいすけ)
1993年神奈川県生まれ。慶應義塾大学卒業。『死んだ山田と教室』で第65回メフィスト賞受賞。同作で本屋大賞2025ノミネート。著作に『死んだ石井の大群』『死んだ木村を上演』『流星と吐き気』『クイーンと殺人とアリス』がある。
漫画/多鹿たまね(たしか・たまね)
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おすすめコメント
≪担当編集者コメント≫
8年前に死んだ木村の妹を名乗る人物から突然、「兄が死んだ理由を知るために8年前のあの日を演じてください」と言われることから始まる本作。
木村の死によって秘密を抱えたままになった4人は、不在の木村を代わる代わる演じることで木村という鏡に映る自分自身の弱さや醜さに対峙し、剥き出しの自分が晒され秘密があらわになっていきます。
徐々に生々しい人間関係が立ち現れてくるスリリングな展開を繊細なタッチで描くのは今作が初連載の多鹿たまねさん。
冬の冷たい澄んだ空気さえ感じる絵の表現は新人とは思えないほど。
そして、小説だからこそ成立する原作の「ある仕掛け」を漫画で表現すべく、画面に小さな違和感を散りばめています。
物語が完結した時に1話から読み返すと新たな発見と驚きがある本作にご期待ください。
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★★★
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出版情報
| ISBN | 9784065430583 |
| 本体価格 | ¥720 (JPY) |
| ページ数 | 95 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
レビュアー 781279
8年前に死んだ木村。その死の真実とは?
脅迫状が届いた4人は8年前と同じ宿に宿泊し、同じように行動することに。
小説で読んでイメージしていたよりも、何十倍も河童が可愛かったり、木村くんの笑顔が素敵でした。
この先のあの場面はどう描かれるんだろうという想像が膨らみました。
死んだ三部作は青春物語であると同時に、生と死について丁寧に心情が描かれていてどれもおすすめしたいです。
それにしても死んだ三部作の漫画が三冊同時刊行なんてすごい!
ぜひ気になる作品を手にとって欲しいです。
レビュアー 1582019
8年前に自殺した仲間が他殺かもしれない、しかも犯人は仲間たちの中にいる? という「えっ、そんなの気になりすぎる!」なお話。
小説版を読んだことがないのですが、美しい絵と先が気になりすぎるお話にぐいぐいっと引き込まれました。キャラクターが個性的&魅力的!
とても気になってしまってネットでタイトルを検査けして小説版があることを知りました。小説版も読んでみたいなって思いました。
私はマダミス好きなんですが、すごくワクワクして「こういう設定やキャラでマダミスでプレイしたら楽しそうだな!」なんて妄想しちゃいました。
ミステリ好きな方、演劇系好きな方、あと魅力的な男女の美麗作画な漫画を楽しみたい方に猛烈におすすめしたい作品です!
図書館関係者 546150
それはたぶん、死んだ木村に限ったことじゃない。
置いてきたつもりのもの、置き去りにしたもの、でも切り離せないままのもの、それらを混ぜこぜにして罪悪感の箱に詰め込むことで、今の自分を成り立たせることがある。
これはその箱を第三者視点で見せてくれる小説だと思う。
こんなふうに漫画化されて、良かった。
書店関係者 1923028
最初は同級生たちの同窓会的旅行だと思ってましたが、数ページ後に一気にミステリー要素が出てきてのめり込んでしまいました。本当に今後読んでいかないと気になって仕方がないです。それと、木村くんの脚本すごく面白そうでした。
教育関係者 454232
死んだシリーズ三作品マンガを読んでみてどれも絵柄が好きだったのですがこの作品が一番絵柄が好みだったかもしれません。
やはり小説では想像でしかできなかった背景などがはっきり描かれていると読みやすいし、特に船のお芝居をしているところや木村が過去にやった演技のところなんかも、文章でも楽しめましたがマンガだともっとわかりやすくて良かったです。
レビュアー 1542197
『死んだ木村を上演(1) (KCデラックス)』多鹿 たまね
「誰が木村を殺したのか。八年前の真実を知りたければ、2024年1月9日14時、雛月温泉の宿・極楽へ来い」という衝撃的な脅迫状が届いたら、どのような反応を示すでしょうか。自分であれば、おそらく完全に無視してしまうでしょう。しかし、本作はこうしたミステリアスな導入から一転、八年前の出来事を演劇部メンバーたちが実際に再現して上演するという、極めて独自性のある設定が最大の魅力となっています。この設定により、木村の妹を名乗る女性と、かつての演劇部メンバーたちとの間に生まれる緊張感あふれる心理的な駆け引きが、ページをめくるごとに鮮やかに描き出されます。秘密を抱えた登場人物たちの本音が、演技を通じて徐々に露わになっていく過程に、強く引き込まれました。続きではどのような真相が明らかになるのか、非常に楽しみです。
#読了
教育関係者 645139
《“今”が“8年前”を演じる。それはもう再現ではない》
8年振りに庭田と咲本と羽鳥と井波の4人が再会したシーン。
その懐かしさが、絵から滲み出てくる。
しかし、「木村は」の一言で空気が変わる。
絵とは、ここまで一瞬で雰囲気を反転させられるのか。
木村が死んでいた川を、橋の上から眺める。
そんな広がりさえも、コミカライズはそのまま差し出してくる。
“8年前”の木村。穏やかに笑う木村。
その同じページに、“今”のきつい目つきの璃佳、木村の妹がいる。
二つの時間、二つの場面が、当たり前のように同時に存在している。
これは、文ではできない表現。
コミカライズは、原作をここまで拡張して見せられるのか。
そして、璃佳の要求によって、木村を殺した犯人を探すための、8年前の再現が始まる。
まずは“8年前”の読み合わせの再現。
いや、それはもう再現ではなかった。
そこには木村がいて、若き日の4人がいる。
“今”の咲本の顔が、瞬時に木村へと切り替わり、木村が8年前に言った言葉を話し出す。
はじめは目の錯覚かと思った。
だが、そうではない。
それはまさに、コミカライズだからこそ可能になった、時を超えた再現だった。
そうやって、“今”は存在しないはずの木村の言葉を、残された4人の誰かが口にする。“8年前”が、“今”に再演されていく。
いや、再演という言葉すら、やがて揺らいでいく。
二つの時間の区別が、少しずつつかなくなっていくからだ。
それは“8年前”を演じ直しているのではなく、もう一度その時間へ戻っていくこと。
だからこそ、その時の気持ちが現れてくる。
悲しみも、喜びも、そしてすれ違いも。
かつての感情が、“今”の痛みとして立ち上がってくる。
今回はここで終わる。
だが、真実に向き合った時の気持ちを、
“8年前”と“今”の感情の交差を、
このコミカライズがこの先どのように表現していくのか。
その行方を、最後まで見届けたくなった。
⸻
金子玲介先生のデビュー作から始まる『死んだ三部作』の、一斉コミカライズ。
それは、それぞれの作品にふさわしい形で行われていた。
刻々と変わる表情によって、瞬間瞬間の生々しさを切り出して見せる『死んだ山田と教室』。
残酷で不合理な事態を可視化し、逃げ場のない読者へ突きつけてくる『死んだ石井の大群』。
そして、8年という時の隔たりを軽々と越え、まるでその空白など存在しなかったかのように見せてくる『死んだ木村を上演』。
それぞれの原作の完成度が高いからこそ、コミカライズには大きな困難があったはずだ。
それでも3冊は競合することなく、それぞれに異なる価値を持つ作品になっていた。
これは本当に、素晴らしいことだと感じた。