三雲が駆ける
名無し義士伝
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刊行日 2026/07/03 | 掲載終了日 2026/07/10
ハッシュタグ:#三雲が駆ける #NetGalleyJP
内容紹介
世の理不尽、ここで断つ!
気鋭の作家による「王道」の時代小説
政敵が放った刺客によって、剣豪の父を失った青年・天辻三雲。自らも追われる身となり、親友のいる江戸へ出奔する。胸に巣くう怒り、憎しみ、嫉妬のこころ。太刀の迷い・・・・。
そんな時に出会った“名無し隊”を名乗る謎の集団。彼らの生き様に三雲は次第に刀を振る意義を見出していく。 王道の【勧善懲悪】エンタメ時代小説
《著者コメント》
これだけはお伝えしたいと思います。
今回の作品は、「こんな時代だからこそ」書きたかった、書かねばならぬと思った作品でした。
複雑な世界情勢や胡乱な情報が氾濫し、正義の価値が揺らぎ、善悪のボーダーが曖昧になってきている昨今。
正義のあり方や、人として守らねばならぬ道が見えづらい今だからこそ、この主人公とこの題材にしました。
こんな時代のエンタメには、皆が安心できる絶対的な義士ヒーローが必要ではないかと。
理不尽に奪われる命、暮らし、未来。ひたむきに生きる者たちを、そんな理不尽から守りたい。
そのために天下を駆け回る、ちょっぴり臆病な名も無き義士ヒーローの、物語です。
どうぞお楽しみに!
販促プラン
西日本新聞インタビュー掲載決定
情報サイト「ツキヌケ」福岡、インタビュー掲載
西日本新聞インタビュー掲載決定
情報サイト「ツキヌケ」福岡、インタビュー掲載
出版情報
| 発行形態 | 文庫・新書 |
| ISBN | 9784267025112 |
| 本体価格 | ¥900 (JPY) |
| ページ数 | 320 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
教育関係者 645139
《悪を斬れば、正義なのか。
仇を討てば、人は救われるのか》
息が詰まるほどの、怒涛の時代小説だった。
父を殺された三雲は、仇討ちを誓いながら、江戸で「名無し隊」の一員として悪を斬っていく。
だが、ただ悪人であっても人は人だ。
それを斬ることは、何を意味するのか。
この物語が鋭いのは、三雲を最初から強く正しい剣士として描かないところだ。剣の才を持ちながら、自分の弱さに気づききれず、怒りと屈辱の間で揺れ、時に人斬りとして流されかける。
その揺らぎがあるからこそ、物語は単なる仇討ち譚にはならない。
父の仇。
名無し隊としての任務。
斬るべき悪。
それでも、斬られる相手もまた人であるという事実。
三雲は幾度も剣を抜きながら、自分が何者であるのかを問い直していく。そしてその変化のそばには、必ず他者との関係があった。
人は、自分だけでは変われない。
誰かと出会い、誰かを斬り、誰かに救われながら、ようやく自分の道を選び取っていく。
終盤、嘉穂藩の異変と父の仇が重なった時、三雲がどこへ向かうのか、息を殺して読み進めた。
「天辻」という苗字が示すように、三雲は物語の分岐点に立つ人物だったのだと思う。
時代小説としての迫力、剣戟の緊張感、そして「正義とは何か」「人を斬るとは何か」という問い。
そのすべてが激しく絡み合う一冊だった。
読み終えて、銭三郎こと平蔵が、いかにして今のような人物になったのかにも強く興味を持った。
若き日の彼の物語も、ぜひ読んでみたい。
レビュアー 513020
若手剣士が競う奉納試合で、天辻三雲はある剣士に敗れてしまう。その剣士は父と共に修める流派と敵対する一派の剣士だった・・・。
現代風に言えば突然の不幸に見舞われた青年が、道に迷いながらも徐々に本筋を見極め再生していく物語だが、そこに命のやり取りを多分に含む迫力の剣戟、今よりも柵の多い身分、立場によるやるせなさがふんだんに盛り込まれ物語に厚みを増しているようだ。またまさかの史実上の人物も差し込まれ、江戸期の地続きの雰囲気を醸し出し物語に引き込んでゆく。
淡い慕情を断ち切ることも含め、今の気持ちにたどり着くまでの過程を丁寧に織り込んだ若き剣士の成長を描いた時代小説。