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理想の家はどこにある 表紙

理想の家はどこにある

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刊行日 2026/09/07 | 掲載終了日 未設定


ハッシュタグ:#理想の家はどこにある #NetGalleyJP


内容紹介

人生を切り拓く温かな住宅小説!

賃貸マンションに暮らす真奈美は家を買おうと決意する。しかし近年の価格高騰により、夫と共働きでも手が届かない物件ばかり。諦めかけたある日、昔同級生だった蝶野あさりが建築士になったことを知る。再会したあさりから、真奈美は予想外の提案をされて・・・。田舎の格安物件を探す青年、古くなった我が家を持て余す老夫婦、ローン審査でつまずくフリーランスの中年女性。それぞれの“理想の家”を実現するため、建築士・蝶野あさりは図面を引く。


“理想の家”を探し求める登場人物たち

第1話

真奈美(32歳)・・・夫、息子との3人家族の賃貸マンション暮らし。将来を見据えて持ち家が欲しい。

第2話

歩夢(26歳)・・・・・・会社員を辞め配信者となり、住居を転々としている。猫を飼うために家を探すことに。

第3話

智子(65歳)・・・・子供が巣立ち、築40年超えの一軒家で夫と二人暮らし。家が古くなり、住みづらくなってきた。

第4話

友紀(49歳)・・・・・・生活が不安定なフリーランスで、シェアハウスに長く住む。安定した終の棲家はどこに。


著者プロフィール

東山泰子(ひがしやま・やすこ)

1976年愛知県生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒。第14回テレビ朝日新人シナリオにて大賞受賞し脚本家デビュー。2016年に放送された『夏目家どろぼう綺談』で第5回市川森一賞ノミネート。TVドラマ『相棒』シリーズ、劇場映画作品などのプロットを手がけ、『猫も歩けば文豪にあたる』で小説家デビュー。

人生を切り拓く温かな住宅小説!

賃貸マンションに暮らす真奈美は家を買おうと決意する。しかし近年の価格高騰により、夫と共働きでも手が届かない物件ばかり。諦めかけたある日、昔同級生だった蝶野あさりが建築士になったことを知る。再会したあさりから、真奈美は予想外の提案をされて・・・。田舎の格安物件を探す青年、古くなった我が家を持て余す老夫婦、ローン審査でつまずくフリーランスの中年女性。それぞれの“理想の家”...


出版社からの備考・コメント

※発売前作品のため、読書メーターやブクログなど外部書評サイトで発売前にレビューを投稿することはお控えください。
※書影は仮のものです。
※ゲラは校了の前のデータにつき、修正が入る可能性がございます。

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出版情報

発行形態 文庫・新書
ISBN 9784575529548
本体価格 ¥730 (JPY)
ページ数 240

閲覧オプション

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NetGalley会員レビュー

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どのお話も妥協なし。
あさりさんがカッコいい。さらさらと図面を書き上げて、その人にとって最高のリノベーションにしていく様は気持ちがいい。
お金のことも、老後のことも沢山絡んでくる持ち家問題。
3話の実家の資材を息子家族の家に使い回そうという粋な計らいも良かった。

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家が高すぎる!心の底から同意です。買うのはもちろん、リフォームも修繕も、家に関わることは何でもとにかくお金がかかる上に法律や細かな制度が関係していて、よくわからないことだらけです。

子どもが小学校に上がる前に家を買いたい若い夫婦。
定住する場所を探すYouTuberの青年。
子どもたちが独立した後の広い家を持て余す老夫婦。
ひとりで安心して暮らせる家を求めるフリーランスの女性。

主人公たちが今の住まいに抱えている不満や不自由さがリアルで、読めばきっと自分や身近な誰かが頭に浮かんで「わかるわかる」と共感できると思います。彼らの不満も、理想への道のりの遠さも、どっちもよくわかるからこそ、その問題が一体どう解決するのかと前のめりで読み進めました。
建築士のあさりが提案したのは、どれも私には到底思いつかないようなものばかり。応急処置ではく根本的な問題に焦点を合わせて、これから先どう幸せに暮らしてくのかを考えてくれるアイデアの数々に目から鱗が落ちる思いでした。

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「理想の家」と聞くと、広くて綺麗で、便利な場所にあって……みたいなものを想像してしまいますが、この作品を読んで、理想の家って人によって本当に全然違うんだなと思いました。
家族構成も年齢も仕事も、これからどんな人生を送りたいのかも違う。
だから「この家なら誰にとっても正解!」なんてものはなくて、その人が今抱えている悩みや、これからの暮らしに合った家こそが、その人にとっての理想の家なんですね。
第1話の真奈美は、夫と息子との3人家族で賃貸マンションに暮らしている32歳。
将来のことを考えて「そろそろ家を買いたい」と思うのですが、そこでぶつかるのが不動産価格の高騰という、とても現実的な問題です。
夫婦で共働きをしていても、希望する物件にはなかなか手が届かない。
家を買うって人生の中でもものすごく大きな買い物ですし、「欲しい!」という気持ちだけではどうにもならないところがリアルだなと思いました。
無理をして高い家を買えば、その後何十年も住宅ローンに追われることになるかもしれない。
でも、予算だけを優先して妥協しすぎた家を買ってしまったら、「本当にここでよかったのかな」と思いながら暮らすことになるかもしれない。
考え始めたら難しすぎます……!
そんな真奈美が再会するのが、学生時代の同級生で、現在は建築士になっている蝶野あさり。
真奈美が思い描いていた「家を買う」という方法だけにとらわれず、あさりが別の角度から解決策を提示してくれるところが面白かったです。
「理想の家がないなら諦める」ではなく、「じゃあ今ある条件の中で、どうしたらその人にとって心地いい暮らしを作れるだろう?」と考えてくれる。
建築士って、単純に建物の図面を描く人ではなくて、そこで暮らす人の人生まで一緒に考える仕事なのかもしれないなと思いました。
第2話の歩夢は26歳で、会社員を辞めて配信者になり、住む場所を転々としている青年。
真奈美とは年齢も生活スタイルも全然違って、「猫を飼いたいから家を探す」というきっかけなのが面白いです。
でも、これも立派な「理想の暮らし」なんですよね。
世間一般で言われるような立派な家を持つことではなく、大切な猫と安心して一緒に暮らせることが歩夢にとって重要なら、それを叶えられる場所が彼にとっての理想の家になる。
田舎の格安物件という選択肢が出てくるところも、「家を持つ=便利な都会で高い物件を買う」だけではないんだと気付かされました。
そして第3話の智子は65歳。
子どもたちはすでに巣立ち、築40年以上の一軒家で夫と二人で暮らしています。
これは若い人たちの「これから家をどう手に入れるか」という悩みとは反対で、「すでに持っている家とこれからどう付き合っていくか」という問題なんですよね。
子どもがいた頃にはちょうどよかった家も、夫婦二人になれば広すぎるかもしれない。
さらに自分たちが年齢を重ねれば、昔は何とも思わなかった段差や階段、家事のための移動なども負担になってくる。
「一度家を買えば一生安心!」というわけではないんだなと、すごく考えさせられました。
家は何十年もそこにあるけれど、そこで暮らす人の生活はどんどん変わっていく。
子どもが生まれたり、成長して家を出たり、自分たちも年を取ったりする。
だから家のほうも、そこに住む人の変化に合わせて形を変えていく必要があるんですね。
第4話の友紀は49歳のフリーランス。
収入や生活が安定しづらく、長くシェアハウスで暮らしてきた彼女が「終の棲家」を考えるというのも、とても現実的な問題だと思いました。
家が欲しいという気持ちがあっても、フリーランスという働き方によって住宅ローンの審査でつまずいてしまう。
きちんと仕事をして生活していても、一般的な会社員とは違うというだけで家を持つためのハードルが高くなることもあるんだなと思うと、なんだかもどかしいです。
しかも49歳という年齢だからこそ、「いつか考えればいい」では済ませられない焦りもあると思います。
これから先、自分はどこで暮らしていくのか。
年齢を重ねたときにも安心していられる場所はあるのか。
「終の棲家」という言葉には、単に不動産を探す以上の重みがあるように感じました。
こうして4人を並べてみると、同じ「家」というテーマなのに、抱えている悩みが本当にバラバラなのが面白かったです。
家族と暮らすための家が欲しい真奈美。
猫と暮らしたい歩夢。
今ある家をこれからの自分たちに合わせたい智子。
この先の人生を安心して過ごせる場所を求める友紀。
年齢や人生の段階が違えば、家に求めるものもこんなに変わるんですね。
そんな一人ひとりに対して、建築士のあさりが「普通ならこうするもの」という考えを押しつけるのではなく、その人が本当はどんな暮らしをしたいのかを考えながら図面を引いてくれるところに、とてもあたたかさを感じました。
家を建てたり買ったりすること自体がゴールではない。
大切なのは、その家でどんな毎日を送りたいのか。
そう考えると、これは「住宅小説」ではあるけれど、実は家を通してそれぞれの人生を描いた物語なんだと思いました。
家って不思議です。
毎日当たり前のように帰って、寝たり、ご飯を食べたり、好きなことをしたりする場所なのに、人生のかなり長い時間をそこで過ごしています。
嬉しい出来事があった日も、落ち込んだ日も、何でもない普通の日も、最後に帰ってくるのは家なんですよね。
だからこそ、自分が安心して「ただいま」と帰れる場所があることって、思っている以上に大切なのかもしれません。
そして「持ち家か賃貸か」「都会か田舎か」「新築か古い家か」という単純な二択ではなく、その人に合った暮らし方を探していいんだというところにも優しさを感じました。
世間が思い描く「理想的な人生」に自分の生活を合わせるのではなく、自分が幸せに暮らせる形に家のほうを合わせていく。
その考え方がすごく素敵です。
タイトルにある「人生を切り拓く」という言葉も、読み進めるほどしっくりきました。
家について考えることは、これから自分がどう生きたいのかを考えることでもあるんですね。
「どんな家に住みたい?」と聞かれたら、間取りや広さを考えてしまいそうですが、本当はその前に「そこでどんな毎日を送りたい?」を考えることが大切なのかもしれません。
住まいという身近なテーマだからこそ、自分だったらどんな家がいいかな、これからどんな暮らしをしたいかな、と自然に考えながら読むことができました。
不動産価格や住宅ローン、老後の住まいなど現実的な問題もしっかり描かれているのに、決して重苦しいだけではなく、最後には「方法はひとつじゃないんだ」と少し前向きな気持ちになれるところもよかったです。
誰かにとっては小さな家が理想かもしれないし、誰かにとっては古い家を直して暮らすことが幸せかもしれない。
大切なのは家そのものの値段や立派さではなく、そこで暮らす人が「ここが自分の居場所だ」と思えることなのかなと思いました。
読み終わったあと、普段何気なく過ごしている「家」という場所が、ちょっとだけ特別に見えてくるような、優しくてあたたかい住宅小説でした!

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