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カバー画像: シャーロック・ホームズの凱旋

シャーロック・ホームズの凱旋

刊行日:

レビュー投稿者

書店関係者 1052272

シャーロック・ホームズの凱旋/森見登美彦 中央公論新社

ー 京都の「寺町通221B」で繰り広げられる、森見ワールド版ホームズ ー

ロンドンの「ベーカー街221B」ではなく、京都の「寺町通221B」の
ハドソン夫人が経営する下宿に住んでいるシャーロックホームズ。
しかも絶賛スランプ中・・・
「どうもおかしいな。天から与えられた才能はどこに消えた?」

助手でありホームズの活躍を描く伝記作家でもあるワトソンは、
妻のメアリに白い目で見られながらも
スランプのホームズを立ち直らせるために七転八倒する。

鴨川や銀閣寺・大文字山が出てくる京都の街で、
弁財天にお祈りしても、達磨に目を入れて祈願しても駄目だったスランプに
レストレード警部、アイリーン・アドラー、モリアーティ教授など
おなじみだけど、なんだかちょっと違う?登場人物が出て来て物語が進んでいく。
スランプの原因を追いかける中で、昔のある事件が浮かび上がってくる

日本のある物語を掛け合わせたミステリーがとても面白かったです。
なんなんだこの設定、不思議だけど読み進めると上手く嚙み合っていくのが凄い
京都の街を舞台にした世界観も含めて、
どこにもない魅力的な「森見ワールド」版ホームズを楽しませて頂きました。

素敵な物語をありがとうございます。

#フタバ図書 #読了 #NetGalleyJP

ぜひ本作品をお好きな書店で注文、または購入してください。