絵本・名人伝

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刊行日 2018/07/13 | 掲載終了日 2018/10/03

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内容紹介

中島敦の傑作短編を、小林豊が絵本化!

中国の古典をベースに、だれよりも弓をきわめた男を描いた不思議な物語です。

紀元前3世紀、中国の都・邯鄲(かんたん)で、天下一の弓の名人をめざした男がいました。その名は紀昌(きしょう)。

弓の達人、飛衛(ひえい)のもと、まず目の鍛錬に5年をかけ、驚異の眼力を会得。

それから弓をとり、射術の教えを受けるのですが、「見ること」を充分に学んだ紀昌の上達は早く、3ヵ月で百発百中、なんと紀昌の放った矢のやじりに、次に射た矢のやじりが寸分のくるいもなく連なり、一直線になるというところまで上達します。

ここで、すでに「名人」といってもおかしくない腕前ですが、さらなる高みをめざす紀昌は、聖なる山に住む弓の大家、甘蠅老師(かんようろうし)をたずね、上には上がいることを知り衝撃をうけます。

この山で、弓を使わずに獲物を射る「不射之射(ふしゃのしゃ)」を9年かけて会得し、邯鄲へ帰還。しかし、紀昌を出迎えた都の人びとは……。

 

最初の修行、目を鍛えるための「まばたき厳禁」からして、強烈!2年をかけ、何があっても目をつぶらず、たとえ石が顔にあたろうともまばたきをせず、夜もカッと大きく目を見開いたまま熟睡するまでになったという、紀昌の超人ぶりに驚かされますが、いちばん驚愕するのはラストかもしれません。

 

子どもだけでなく、大人でも深く味わうことができ、「真の名人」とはどんなものかを伝えてくれる絵本です。


中島敦の傑作短編を、小林豊が絵本化!

中国の古典をベースに、だれよりも弓をきわめた男を描いた不思議な物語です。

紀元前3世紀、中国の都・邯鄲(かんたん)で、天下一の弓の名人をめざした男がいました。その名は紀昌(きしょう)。

弓の達人、飛衛(ひえい)のもと、まず目の鍛錬に5年をかけ、驚異の眼力を会得。

それから弓をとり、射術の教えを受けるのですが、「見ること」を充分に学んだ紀...


おすすめコメント

【編集部からの一言】

荒唐無稽なようでいて、アイロニーに満ち、人間の真理をあぶりだす名作中の名作、1942年に発表された本作に魅せられていた小林豊さんが、現代の子どもたちにもその魅力を伝えたいと、長年あたためてきた企画です。

原文の味わいを生かしながら、子どもにもわかりやすくリメイクした文章と、日展入選の日本画家ならではの絵がひとつになって、格調高い絵本となりました。

読み重ねるほど、深く感銘を受ける作品です。


【編集部からの一言】

荒唐無稽なようでいて、アイロニーに満ち、人間の真理をあぶりだす名作中の名作、1942年に発表された本作に魅せられていた小林豊さんが、現代の子どもたちにもその魅力を伝えたいと、長年あたためてきた企画です。

原文の味わいを生かしながら、子どもにもわかりやすくリメイクした文章と、日展入選の日本画家ならではの絵がひとつになって、格調高い絵本となりました。

読...


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784751528433
本体価格 ¥1,400 (JPY)

NetGalley会員レビュー

中島敦といえば、山月記を読んで棍棒で殴られたような衝撃を受けた経験の割にこの、名人伝は未読だった。
そして再び、棍棒で殴られてしまった。
この絵本の文章は、中島敦氏のものを原作として、小林豊氏によるシンプルで美しくも、少し不安な雰囲気もある絵とともに綴られている。
主人公の紀昌の野心と一本気は、最初の師匠である飛衛の元で、馬鹿正直なまでに発揮され、弓矢の目に見える技術と技を身につける。それを体得した紀昌が取った行動は何か。飛衛に弓を引くことだった。
向上心は、出世欲と征服欲に裏打ちされていたものだったのだ。
そして、次の師とした甘蠅老師の元で過ごした紀昌の変容。現代とは異なる価値観の時代とはいえ、その結末の解釈は哲学的に難しい。
様々な解釈ができるだろうし、正解はきっと無い。しかし、思索に耽りながら何か自分のステージも変わったような気分になり、同じように読んだ誰かと話し合いたくてたまらない。
年齢を問わず、手に取って欲しい絵本。

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「極める」‬
‪これは中国のお話し。‬
‪弓の名手を目指す紀昌は、ひたむきに修行をしますが、見たこともない師の技に愕然とさせられます。‬
‪村人は、修行を経て究極の名人となり帰郷した紀昌に驚きます。その姿が伝えたこととは?‬

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中島敦といえば中国のお話 うん、納得
そして、文も絵も小林豊さん作の絵本 という情報のみで、原作を知らずに勝手に安心して読み始めました。
え?と思うこと数回
ラストは読み返しました。
これは読み手によって色々な解釈ができる本だと思います。
大人にも是非!

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