帝都コトガミ浪漫譚

勤労乙女と押しかけ従者

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刊行日 2020/03/24 | 掲載終了日 2022/10/16

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内容紹介

本には神様が宿っている。

想いを紐解くレトロモダン・ファンタジー

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帝都で職業婦人をしている朱莉は、ある日、巷を騒がせている怪異に襲われ、住んでいたアパートが全焼する。

途方に暮れる朱莉を助けたのは、眉目秀麗の青年・智人。

彼は本に奉られた神様・言神(ことがみ)と名乗り、朱莉にある洋館の住み込み管理人の仕事を紹介する。

寝食が保証されることで住み込みを了承した朱莉だったが、案内された洋館は一癖も二癖もある言神たちの住まう、問題山積みの物件だった!?

ワケあり洋館ではじまる、個性的な言神たちとの同居生活。

今、緩やかに動き出す、人ならざるものが本に綴られ祀られる時代を生きる勤労乙女の奮闘記。

本には神様が宿っている。

想いを紐解くレトロモダン・ファンタジー

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帝都で職業婦人をしている朱莉は、ある日、巷を騒がせている怪異に襲われ、住んでいたアパートが全焼する。

途方に暮れる朱莉を助けたのは、眉目秀麗の青年・智人。

彼は本に奉られた神様・言神(ことがみ)と名乗り、朱莉にある洋館の住み込み管理人の仕事を紹介...


出版社からの備考・コメント

校了前のデータを元に作成しています。
レビューなどでお話の真相やオチについて本文を引用する際には、発売後の製品版をご利用ください。
(発売までの改稿で差異が生じる可能性があります)

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(発売までの改稿で差異が生じる可能性があります)


おすすめコメント

大正浪漫としての王道を外すことなく、言神や活動弁士の関係など独特な世界観でもって、新しいレトロモダン作品となっています。

言神である智人、真宵、勘助の、朱莉を中心とした会話の掛け合いが微笑ましい

一番の売りは、大正浪漫の従者モノというと甘いものをイメージしつつ、「言語リ」という「本」と神様を綴る「物語」をテーマに、主人公の朱莉が自分の過去に向き合い、トラウマを乗り越えるという成長がしっかりと描かれているます。

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◎「小説家になろう」投稿作品です。

ぜひ、刊行前にご一読ください!

大正浪漫としての王道を外すことなく、言神や活動弁士の関係など独特な世界観でもって、新しいレトロモダン作品となっています。

言神である智人、真宵、勘助の、朱莉を中心とした会話の掛け合いが微笑ましい

一番の売りは、大正浪漫の従者モノというと甘いものをイメージしつつ、「言語リ」という「本」と神様を綴る「物語」をテーマに、主人公の朱莉が自分の過去に向き合い、トラウマを乗り越えるという成長がし...


販促プラン

◎応援レビューを特設サイトで紹介します◎

期間内にいただいた応援レビューは、刊行時に公開する予定の作品特設サイトのレビュー紹介欄にて掲載する場合がございます。

※掲載時には事前にご連絡・確認をいたします。

《特設サイト応援レビュー募集期間》

~2020年3月13日午前10時

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出版情報

発行形態 文庫・新書
ISBN 9784896379662
本体価格 ¥700 (JPY)

閲覧オプション

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NetGalley会員レビュー

サクラ大戦っぽい近代日本パラレルワールドを舞台に文系ハイカラさん風ヒロインと黒執事風ヒーロー。ゴシックロリ和風衣装のメイドキャラ、ルパンの五ェ門さらにはピカチュウ風と個性豊かな言神たちとアニメの世界を彷彿させるファンタージ小説です。
ヒロイン朱莉は文系少女と思われるが、フィクションの物語が嫌いで生理的に受けつけない風。ストーリーの根幹を成す伏線である。執事キャラ智人は朱莉が物語嫌いになった訳に絡んでいる気配。
と言うことで、伏線が気になり止められない。一挙に読み終えました。
「小説家になろう」投稿作品とのこと、先輩格の「本好きの下剋上」同様物語愛にあふれた作品。
シリーズ化も可能な造りになってるので、乞う次回作。

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本には神様が宿っている。
想いを紐解くレトロモダン・ファンタジー!

この作品紹介だけで、読みたい!って思う人も多いかもしれません。舞台は現在の日本と似て非なる「大倭帝国」の帝都。私も写真や言葉でしか知ることができない大正時代を思わせるような時代設定は、まさにレトロモダン・ファンタジーという言葉がしっくりと感じます。

主人公は御作朱莉という女性と夜行智人という神。
帝都でおきる神魔騒動に巻き込まれるように渦中へ身を投じてしまう朱莉を、文字通り従者のように付き従い助ける智人。帝都で繰り広げられる事件の決着はー。
と、書いてしまうとバトル物?って感じ魔しますが、この作品の真骨頂は、物語全体に漂うレトロな雰囲気と朱莉を中心に描かれる幸せな平凡な生活。おいしい食事。楽しい会話。全体をふんわりと包むこの雰囲気があるからこそ、神魔との攻防も引き込まれます。
この作品だけで終わってはもったいないようなキャラクターと世界観です。伏線の貼り方も上手なので、読んでいて楽しめるのではないでしょうか。
是非、続巻を期待したいです。

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言神・言語りといった怪異を基盤とする世界観が大正ロマン調によくマッチする。そして、言神である智人、真宵、勘助と朱莉の会話が、とても神を相手にしている感じではなく、ほとんど軽口のようでありコメディタッチ。このギャップがとても面白い。朱莉を中心にした人間関係というか人神関係が広がっていくところが読みどころ。キャラクタ小説の見本のような作りであり、読んでいて気持ちがよい。続篇を期待したい。

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帝都を騒がせている何者かが暴れて、朱莉(あかり)さんが住んでいた社員寮が全焼してしまいました。どうしていいか分からずに途方に暮れていた彼女の前に、智人という青年が現れて、住むところを紹介してくれるというのです。不審に思いながらも、彼について行ったところから物語が始まりました。

 この世界には言神というものがいて、彼らはすべて本の中に奉られているのです。その本が沢山ある書庫の管理をして欲しい。それを受けてもらえれば多少の給金と住まいを保証してくれるというのです。今の朱莉さんは断る理由などありません。でも、この書庫として使われている屋敷にいる言神たちはみな、なかなかの曲者ばかりなのです。

 時代はたぶん大正のころだと思うのですが、朱莉さんはなかなかしっかりした考えを持った女性です。男尊女卑な会社の上司からのパワハラをうまく避け、でも仕事はキッチリ、勤労乙女の鑑です。身寄りがなく、1人で生きていくんだからという強い意志を持った彼女に、何故か智人さんは魅力を感じているようなのです。

 その後のアッとおどろく展開となるのですが、ツンデレ感満載の朱莉さんは楽しいですねぇ。

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彼らの姿が見えたなら。
目の前で言葉を交わせたなら。

読書をしている時に、物語が本当に本から出てきた人から語られたら、
どんなにか素晴らしいのにな、と空想をすることがある。

読書は単に読むだけのものではなく、人との対話なんだよ、という名言があったように思う。
その対話の中で、作家から綴られる言葉のそこかしこにある思いを読み手は受けとり、
書物の側は読み手によって新たな思いを与えられる。
本書の中で、そういう空想や思いが、個性的だけど憎めないキャラクターとなって、生き生きと生きていた。
私は読んでいる間中、心の中で、主人公にずっと、代わってくれよと言っていたと思う。
もし本当に彼らのような形をしたものと、互いに関わりながらそういう思いのやり取りが行われる世界があるとしたら、今すぐタイムマシンにお願いして飛んで行きたい。

近年やたら即効性と実用性のある本ばかりもてはやされ、
一見して役に立たなさそうな「物語」はおざなりにされがちだが、
人にはやはり「物語」が必要だ。
物語ることの持つ力は、世界をも変える。
ぜひシリーズ化をお願いしたいと思う。

書町

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いやー面白かった!
隙間時間にチマチマ読んでいたのですが、切り上げなきゃいけないタイミングで毎回もうちょっと読んでいたいと思わせてくれました。

「小説家になろう」発とのことですが、女性受けがよさそうです。
この手のお約束の恋愛的要素を期待して読むと、物足りないですが(というかほぼ無い)
この層狙いの最近の流行「あやかし的な和風ファンタジー要素」から少しズレたキャラおかげか
そちらに目がいき、気にならずに読み切れました。

とはいえ、まだまだこの子たちの活躍見ていきたいからこそ
恋愛的要素うまく盛り込んで、盛り上がりを作って欲しいなぁ

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伝承、言い伝え、語り…様々な呼ばれ方をしながら受け継がれる物語。語られ受け継がれるものと、消えゆくもの。いくつもの話が消え、あるいは集合され、変質されて今に至る。語り手により性質が変わるのも物語の醍醐味。着眼点が面白い。

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主人公の朱莉は、会社勤めをして自立する天涯孤独の職業婦人だ。

ある日朱莉が住んでいた社員寮が雷獣に襲撃され、焼け出されてしまった。

その時彼女を救ったのが、言神と呼ばれる本に宿る神様、夜行智人だった。

ここは、自身の逸話を弁士が語ることによりその姿を顕すという、言神がいるもうひとつの世界。
本や物語は人々の身近な存在なのだ。

物語なしには存在できない言神たちとひとつ屋根に暮らし始めた朱莉だが、
問題はただひとつ。
物語が大嫌いなのだ!

それなのに今まで避けてきた物語を語る羽目になり、なぜかその才能まで開花させてしまう。
それは朱莉の、過去の秘密と関係していた…

緊迫した戦いと言神たちとの暮らしの緩急は、メリハリがあり、飽きずに読めた。
大正レトロの世界観が大好きな私は、下僕キャラの言神智人や不良感漂う軍人風弁士、和洋折衷ロリータ言神などのキャラクターも雰囲気に合っていたので大満足だった。
特にツンが強めの朱莉と、神様なのに下僕の智人との掛け合いが最高!

まさにこの物語こそが、神様が宿る本なのかもしれない。

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「これより始まるは見目麗しい勤労乙女と秀麗なれど従者気質の風変わりな言神様が織り成す奇譚。かつてある村にて交わされた封印されし荒魂と幼子の約束事――これにまつわる複雑怪奇な物語、是非とも最後の『めでたし、めでたし』までお楽しみください。それでは『帝都コトガミ浪漫譚』、はじまりはじまり」


神魔魍魎が存在する世界。帝都にて職業婦人として暮らしていた御作朱莉。
苦手意識から意図的に避けていたはずの【物語】、しかしある事件に巻き込まれたことにより【物語】によって定義されし存在の【言神】である夜行智人と出会う。
この出会いは偶然か必然か。朱莉は【言神】の封印された書物【言語リ】の収蔵された館の管理を任されることになり――

明治~大正時代の日本をモチーフとした、架空の国家【大倭帝国】の【帝都】を舞台に繰り広げられる、大正浪漫風ファンタジー。
語り口は軽妙、しかし確かな筆致とよく練られた構成は読者を作品世界に引き込む。
また、【物語】を嫌う朱莉と【物語】そのものである智人、この対極ともいえる主人公の存在と、朱莉自身が他の言神と関わったり【物語】を理解していくことで変化していく関係性など、とても楽しめる一冊かと思います。

Web連載終了直後、続編のあらすじも少しだけ公開されていましたので、続刊も期待したいところです。

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舞台は本そのものがわかりやすく擬人化された言神のいる世界で、物語を嫌う女性が主人公です。
彼女は人と関わるとき、「相手を知り理解する」ことを大切にしています。

誰かが自分を正しく理解してくれたとき、人はその相手の力になりたいと感じます。
社会の一般常識に惑わされるわたしたち人間と違い、自分の気持ちに素直に従う言神たちにとってもそれは変わりません。

彼らを知ることとはつまり、言神自身が書かれた本=言語リを読むことです。
主人公は彼らの本当の意思やその姿を理解するために、自身の苦しみを超えて行動していきます。

主人公が彼らを深く知ろうとする意志は言神たちにとって大きな喜びとなり、彼女に応えるべくその力を存分に発揮していくのです。

わたしも言神たちの書かれた言語リを読んで、魅力的な彼らのことを理解してみたいと思いました。
現実は本を読むように単純にはいかないけれど、大切にしたい相手と分かり合い、深い信頼関係を築くためのヒントをくれる物語です。

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家族のいない主人公の朱莉は、寮の火事によって突如家なしに。そこへ登場したイケメンの正体は…ちょっと変態じみた神様?物語嫌いなのに、物語に関わることになってしまった朱莉の、成長のお話です。女子ウケ間違いなし!朱莉とイケメン智人のやりとりが、楽しかったです。

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表紙を見て単なる恋物語を連想しましたが、それはほんの隠し味で、言神と呼ばれる神魔たちと人間との心の交流を描いた物語でした。

弁士と呼ばれる人間たちが神魔を従えていますが、神魔とはいえども人間と同じです。それぞれの背景を背負った一個人なので、物を扱うように右へ左へというわけにはいきません。しかし、ある弁士がそれを理解しようともせず、あたかも物を扱うかのように操ろうとしてあわや大惨事になりかけます。ところが、弁士でもない朱莉が見事に騒ぎを収拾してしまう。いったいなぜなのか?

それは、朱莉が彼らの背景一つ一つに寄り添おうとするから。意味不明に見える行動にも何らかの理由がある。それを大切にする朱莉が、彼らとかたい絆を育んでいく様がこの物語の読みどころです。茉莉の他者を推しはかる力はものすごい。

単なる恋物語を連想した自分が恥ずかしい。相手の背景を慮ることは簡単ではありません。コミュニケーションのあり方を考えさせられました。

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読み始めた時は苦手な話かと思ったけれど、すーっと引き込まれ、あっという間に読み上げてしまった。
自立して働く主人公の朱莉が、ひょんなことから個性的な神々と同居暮らしを始める。一緒にご飯を食べたり、文句を言い合いながらやり合う様子が可笑しくて面白い。
本に宿る神との対話を重ね、彼等の心の声に耳を傾けていくうちに、朱莉は自分自身とも正面から向き合う。

物語の捉え方は、読み置かれた環境や経験の違い、持っている知識の量など、
人格を形成する要素によって受け止め方が左右されるので、人によって多種多様だが、
しばしば読み手は自分の価値観だけが普遍的なものと勘違いしてしまうことがあり、
本当は相手の事を理解したい、役に立ちたいと思っているはずなのに、自分の想いを押し付けてしまう。
だから、相手から拒絶される状況になると、自分の価値観を否定されているように感じ、
混乱してしまう。そんな時、相手を尊重し、真剣に向き合うことが出来れば、独りよがりの考えに惑わされず、他人と異なる選択基準が在ると認識し、自分の物語を歩めるだろう。

いつか、自分を見失ってしまった時、この物語が新たな解釈を導いてくれる手がかりとなるに違いない。

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時を隔てし語られる言葉が来し方を決める・・
物語を不得手とし身寄りのない御作朱莉は職業婦人として懸命に帝都で生きていた。帝都を脅かしていた雷獣に襲われた時、不思議な美青年と出会い頼みごとをされる・・・
明治・大正期をにおわせるような雰囲気のなか、妖しい存在との関りがいきいきと描かれている。
また未来までをも決定づけるような言霊ともいえる言葉の持つ力を力強く示しており、むず痒いような気に陥る。
中心の2人(?)を含め、個性的なキャラクターも多数登場し、続きを楽しみさせてくれる作品。

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【本には神様が宿っている】男尊女卑が蔓延る大正の帝都で女一人天涯孤独で凜と生きる主人公と、彼女を窮地から助けた青年との謎多きモダンファンタジー。瞬く間にすっと眼前にイメージが広がり、ページを捲ると効果音が聞こえてきそうなほど煌めく世界観。本に綴じられ何かしら抱えた神々の心に優しく問い掛ける、素っ気ないけど正義感が強く真っ直ぐな主人公の成長から目が離せず夢中になるほど面白かった

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「物語」は言わば作り物。
限りなく嘘に近いものであるなら、必要ないんじゃない?
そんな主人公に、最初こそ違和感を覚えたのですが…。

そんな違和感は、あっという間に消え去ります。何これ面白い!

帝都で職業婦人をしている朱莉は、ひょんなことから、本に奉られた神様・言神(ことがみ)を名乗る青年、智人から洋館の住み込み管理人の仕事を紹介されます。
洋館にいたのは、一癖も二癖もある言神たち。
彼らとの出会いを発端に、朱莉は騒動に巻き込まれていきます…。

「物語」を嫌う朱莉と、彼女に健気に寄り添う言神、智人。智人と出会い変わっていく朱莉。
あぁ羨ましい…。私にもこんなイケメンの言神がいたならば…!

2人を取り囲むキャラクターたちがまた魅力的。
テンポよく弾む彼らの会話にずっと付き合っていたくて、エンディングが近づく頃には、終わるのがもったいない気持ちになりました。

1作だけで別れるには惜しい作品。
続編、期待して待っています!

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とても読みやすいエンターテイメント本だったと思う。世界観や登場人物、性格設定などはややありがちだったような気もするが、だからこそ場面場面を頭の中で一枚の絵として思い描きやすく、特に若い世代には読みやすい本だろう。主人公の今後の活躍も期待できる終わり方で、続きがあるのならまた読みたいと思った。

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時は大正 帝都で職業婦人をしている朱莉は、ある日、巷を騒がせている怪異に住んでいたアパートが全焼させられ
困っている朱莉を助けたのは、眉目秀麗の青年・智人
かれは本に奉られた神様・言神(ことがみ)であった
というお話

独特の世界観があり登場人物間の掛け合いが面白いです。

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帝都の職業婦人、朱莉は物語が不得手だ。そんな朱莉にとって、物語が力を持つ帝都はちょっと居心地が悪い。ある日、雷獣に住まいを燃やされた朱莉を助けてくれたのは言神、夜行智人だった。

言神は本に宿り、活動弁士が語ることにより姿を現すものだが、智人は語られずとも顕現できる言神らしい。そして、智人は朱莉を語り手に選んだと言う。住まいを提供されることを条件に期限つきでそれを受け入れた朱莉。そして、朱莉が想像もしなかった方向に事態は進んでいった。

いやいや。これは反則ですね。クールな見た目のイケメンの言神が恥じらいながら「あなたのしもべです」とか言っちゃうなんて。朱莉にはあまり効果なかったですけど(笑)。かなりのギャップ萌。目が離せません。他に出てくる言神も可愛かったり、ワイルドだったりで、いい感じ。
それだけでなく、朱莉の過去や現在、人の感情や想いなどもうまく散りばめられて、話のリズムがとても良かったです。
最初のページを読みはじめたときは、ちょっと乗り切れないかなーと思ったのですが、と思ったのもつかの間、一気読みでした。

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