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内容紹介
『82年生まれ、キム・ジヨン』 著者待望の最新作刊行!
伊藤詩織氏、王谷晶氏、絶賛! テーマは“シスターフッド”
韓国130万部突破、日本では20万部突破、10月9日から映画日本公開も
間近に迫った『82年生まれ、キム・ジヨン』。
その著者が、『キム・ジヨン』に続いて2018年に発表した短編小説集を刊行します。
※短篇28篇のうち、今回は「二番めの人」「公転周期」の2篇と、「はじめに」「訳者あとがき」を公開いたします。
セクハラにあった女性が戦い続けるわけとは?
地下2階の部屋に住む女 子大生の悩みとは?
本作は60人余りの女性へのインタビューを元にして、2016年12月から1年間、京郷新聞に連載されたルポルタージュを元 に、
「ルポ」を「小説」に再構成して刊行されました。暮らしのなかで感じる 不条理に声を上げ、
自分だけでなく「次の人」のために立ち上がる女性たちの、胸を打つ28篇の物語です。
解説:成川彩 装丁:名久井直子 装画:樋口佳絵
【著者プロフィール】
チョ・ナムジュ
1978年ソウル生まれ、梨花女子大学社会学科を卒業。放送作家を経て、2011年、長編小説『耳をす ませば』で文学トンネ小説賞に入賞して文壇デビュー。2016年『コマネチのために』でファンサン ボル青年文学賞を受賞。『82年生まれ、キム・ジヨン』で第41回今日の作家賞を受賞(2017年8月)。 大ベストセラーとなる。2018年本書をタサンチェッパンから刊行、2019年『サハマンション』(民音社)、2020年『みかんの味』(文学トンネ)刊行。日本版『82年生まれ、キム・ジヨン』(斎藤真理子訳)は2018年筑摩書房刊。『サハマンション』は斎藤真理子訳で2021年筑摩書房から刊行予定。
【訳者プロフィール】
小山内園子(おさない・そのこ)
東北大学教育学部卒業。NHK報道局ディレクターを経て、延世大学などで韓国語を学ぶ。訳書に、『韓国の自然主義文学』 (姜仁淑、クオン)、『ぼのぼのみたいに生きられたらいいのに』(キム・シンフェ、竹書房)、『四隣人の食卓』(ク・ビョンモ、書肆侃侃房)、『女の答えはピッチにある』(キム・ホンビ、白水社)、共訳書に『北朝鮮 おどろきの大転換』(リュ・ジョンフン他、河出書房新社)、『私たちにはことばが必要だ』(イ・ミンギョン、タバブックス、すんみと共訳)などがある。
すんみ
早稲田大学大学院文学研究科修了。訳書に『あまりにも真昼な恋愛』(キム・グミ 晶文社)、『屋上で会いましょう』(チョ
ン・セラン、亜紀書房)、共訳書に『北朝鮮 おどろきの大転換』(リュ・ジョンフン他、河出書房新社)、『私たちにはこと
ばが必要だ』(イ・ミンギョン、タバブックス、小山内園子と共訳)などがある。
おすすめコメント
■著者より日本の読者の皆さんへ
韓国には「卵で岩を打つ」ということわざがあります。
卵を投げつけたからといって岩を穿つことが できないように、絶対不可能で無謀なことをいう言葉です。
これに対して「卵で岩は割れなくても汚 すことはできる」というジョークも生まれました。
誰が言い始めたのかわからないこの言葉が、私は とても好きです。
役に立たない巨大な岩が私たちの前進を妨げているとき、そうか、と足を止めたり、 引き返したりしたくありません。
ここにそぐわない岩の塊が道を塞いでいるよと声を上げたいので す。一緒に悩んでみたいのです。
もしかしたら、ここにある物語は巨大で堅固な岩に投げつけられ割れた、無数の卵の痕跡かもしれま せん。
そして私は、今日も卵を投げつけています。いつかこの岩は割れるはずだと、みんなで動かし てなくせるはずだと信じながら。
向こうにどんな道があるのだろうと、胸をときめかせながら。
――チョ・ナムジュ
この本で出会う一人一人が愛おしい。
自分を生きようと決めた人は、ひたすらに強いんだ。
――伊藤詩織(ジャーナリスト)
無かったことにされてきた、どこにでもある、
初めての物語たち。
――王谷晶(作家)