透明な耳。

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刊行日 2020/12/18 | 掲載終了日 2021/01/21

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内容紹介

事故で聴覚を失った17歳の少女

その時、友達は、恋人は、そして家族は……

それぞれの葛藤と再生を描いた青春群像劇

都立高校に通う主人公・原田由香は、部活では中心的存在のダンス部員。だが高校2年のある日、帰宅途中に接触事故に遭い、その外傷が原因で感音性難聴、つまり、耳が聞こえなくなってしまう。音の代わりに聞こえてくるのはテレビの砂嵐のような耳鳴り。友達や恋人との連絡も取れなくなってふさぎ込み、家族の関係もぎくしゃくしてくる……そんな中で彼女は何を感じとったのか、そして、失った音の代わりにつかんだものとは――!?


事故で聴覚を失った17歳の少女

その時、友達は、恋人は、そして家族は……

それぞれの葛藤と再生を描いた青春群像劇

都立高校に通う主人公・原田由香は、部活では中心的存在のダンス部員。だが高校2年のある日、帰宅途中に接触事故に遭い、その外傷が原因で感音性難聴、つまり、耳が聞こえなくなってしまう。音の代わりに聞こえてくるのはテレビの砂嵐のような耳鳴り。友達や恋人との連絡も取れなくなってふさぎ込...


出版社からの備考・コメント

校了前のデータを元に作成しています。 刊行時には内容が若干異なる場合がありますが、ご了承ください。 ※発売前の作品のため、ネタバレのレビュー投稿は極力お控えいただけますよう、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

校了前のデータを元に作成しています。 刊行時には内容が若干異なる場合がありますが、ご了承ください。 ※発売前の作品のため、ネタバレのレビュー投稿は極力お控えいただけますよう、ご協力のほどよろしくお願いいたします。


おすすめコメント

作者の村本氏は、主に90年代から00年代にかけて数々の名CMを手掛けたCMディレクター。原田知世さんの「植物物語」(ライオン)や、吉川ひなのさん&鳥羽潤さんの「ポッキー坂恋物語シリーズ」(グリコ)など、20年以上も前に放送されていたのにいまだ印象に残る作品を世に送り出した人物です。フジサンケイ広告賞やロンドン国際広告賞など、国内外の多数の広告賞も受賞しています。また、「セーラー服と機関銃」の相米慎二監督に師事して映画監督としても活躍しており、監督を務めた『MASK DE 41』(04年、田口トモロヲ主演)では釜山国際映画祭の企画賞を受賞しています。そんなCM&映画業界の名監督が初めて手掛けた青春小説が本作。今流行の「衝撃のラスト〇ページ」みたいな“大どんでん返し”はありませんが、いい意味で衒いや外連のないその文章と作品構成によって、清々しい読後感を味わうことのできる作品です。

作者の村本氏は、主に90年代から00年代にかけて数々の名CMを手掛けたCMディレクター。原田知世さんの「植物物語」(ライオン)や、吉川ひなのさん&鳥羽潤さんの「ポッキー坂恋物語シリーズ」(グリコ)など、20年以上も前に放送されていたのにいまだ印象に残る作品を世に送り出した人物です。フジサンケイ広告賞やロンドン国際広告賞など、国内外の多数の広告賞も受賞しています。また、「セーラー服と機関銃」の相米慎...


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784575243598
本体価格 ¥1,600 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

「障害者」なのか「障がい者」なのか「障碍者」なのか。
障りがあるのは社会のほうだから「害」の字を残すという考え方もあるけれど、
どちらにしても多くの「健常者」にとっては「重い」存在で、
この本の登場人物たちのように突然「そちら側」に行くことになると途惑いを隠せない。
Challenged、という言葉もあるけれど、言葉も考え方も日本には広がっていない。
この本の主人公のように「中途」の場合により受け入れづらい一因にもなっていると思う。
とはいえ、まずは知ることからしか始まらないのではないかとも思う。

本人、父、母、恋人、友人、それぞれの難しさを描いているけれど、読後感の爽やかな作品。
重低音の響くダンスを見たくなります。

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事故で聴覚を喪った高校生・由香が、否応なしに訪れた日常の変化にとまどい傷つきながらも、受け入れ未来へ踏み出す物語。
両親、親友、恋人の心情も、突然訪れた日常の変化を段階を追うように細かく描かれている。受け入れ再生するために必要な過程と理解はしていても、苦しみ哀しさがつきまとい、いかに今までの日常が奇跡の上に成り立っていたのかを突き付けているようだ。またそれまでにも抱いていたダンサーになる夢がひきつづき一歩踏み出すための後押しとなることも必然のようで感動した。
優しさ、強さ、弱さ、醜さ、愛しさ、儚さといった人の全てを凝縮したような1冊。

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それまでの日常が崩れ去るのは一瞬。
非日常が日常となるまでには様々な葛藤があり、成長があり、ドラマがあった。
周りの善意も時として凶器となって追い詰められる。
人との距離感は例え家族でもとても難しい問題。
すでに映画化を期待してしまっている自分がいます。

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明朗快活な女子高生が、不幸な事故で思いもしないハンディを背負ってしまう所から始まる物語。主人公の苦しみ、家族・親友・恋人のもどかしさ、治療を通して知り合い支える人々の優しさ、それぞれの立場の感情がしっかりと描かれていて、夢中で読んでしまいました。主人公が海に向かって叫ぶシーンは、泣いてしまいました。一喜一憂しながら彷徨い手探りで進む、温かくも儚い日々からの、後半、確かなものを掴み始めた力強く美しい日々。その変化が自然で、エンディングまで繋がり、素晴らしい一冊でした。語りすぎない文章も心地よくて、サラサラと読めましたが、振り返ってみて、じっくり読み直したい、良い意味で気になる箇所がいくつもいくつもありました。素敵な物語です。

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事故によって中途失聴者になった由香。
部活、ダンス、青春、恋愛、そんなものたちがどんどん彼女の手からこぼれ落ちていく。
聴覚をほぼ失ってから新しい自分と向き合うまでを本当に丁寧に描かれていて、読んでいる間、感情はジェットコースターに乗ってしまったように激しく揺れてひりひりしっぱなしでした。
彼女を支えるべく、親や親友やボーイフレンドが手探りながら色々と調べ、行動するけど、気持ちが追いつかない由香。
踊ることへの渇望がやがて今の由香でも踊れる喜びになり、彼女の本来の前向きな生き方へ戻っていく姿は、涙で文字を追うのが困難になるくらいでした。
他者へ何かを伝えることの難しさ、それは(レベルは違えど)健常者同士でも言えることなのかもしれない。向き合う気がなければ伝わるものも伝わらない。自分は大切な人とまっすぐ向き合えてるか…、と考えずにはいられない。

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事故で聴力を失った17歳のダンス大好きな女子高生「由香」
作者はいろんな文献を参考に、難聴、心理、手話、人間関係等について描かれ
理解できました。
絶望で海に向かって叫ぶ「死にたい」「でも死にたくない」「もう一度踊りたい」
のシーンが感動的、こんな「由香」をサポートした恋人・友達・家族・地域の人々。
そして聞こえなくても音楽・リズムを感じるようになった行く「由香」
障害を背負った人はその障害を認識しなくては、前には進めない!
しかしわが身に起こった場合、それができるか疑問。健康な自分に感謝です
「由香」さんはいろんな人と巡り合えて幸せな人です
巻末、ニューヨークでのステージが掲載されなくて残念です
「私の耳、透明じゃないよ!」のエンディングで爽やかな読後でした。

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こういう状況に陥ったとき、自分は変化を受け止められるのか、家族相手にきちんと向き合えるのかいろいろ考えながら読んでいましたが、そんな由香を受け止めて一緒に考えてくれる大切な人たちの存在にはぐっと来るものがありました。

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自転車の事故による17歳での中途失聴。一瞬にして世界が暗転したその現実が、どれほど辛く苦しく重いものか、そして治すためにあらゆる手を尽くして必死に動き回る母の思いが、ドキュメンタリーのリアルさで胸に迫り来る。
 由香がまた歩き出せたのは、自分を一人ぼっちにさせまいと、受け入れ、根気強く寄り添い、一緒に歩いてくれる人々の支えがあったから。
 そして生きる希望は、自分が大好きなことがあって、それが出来るというモチベーション。
 身体や心に不自由があっても人との交流や居場所に不自由の無い社会が当たり前になればと強く思った。

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