エマニュエル・トッドの思考地図

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刊行日 2020/12/21 | 掲載終了日 2021/02/28

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内容紹介

数々の予測を的中させた現代最高の知性が明かす思考の極意

日本の読者のために語り下ろした完全日本語オリジナル

これから世界はどこへ向かうのか?  危機の時代を見通す真の思考法を世界で初めて語りつくす。 


コロナ禍の不確実な時代を生き抜くための知恵が本書には満載されている。全ての人に手にしてほしい。

――作家・元外務省主任分析官 佐藤優 


なぜ人びとは社会が視えないのか。トッド氏は社会の真実を突きつける。知の行き詰まりを感じたら読みなさい。 

――社会学者 橋爪大三郎 


分野を越えて独特の思想を生み出し続ける秘訣とは。現代の知性が語る、思考の楽しさを伝える珠玉のガイド。

――経済学者 安田洋祐



「調子の狂ってしまったこの現実世界で何が起こっているかを見通し、それがこれからどうなっていくかを考えること――これこそが現代の私たちに最も求められているものであり、いわゆるAI(人工知能)には代替できない人間らしい知的な営みでもあると思います。それがつまり、「思考する」ということなのです。」 

(「日本の皆さんへ」より)


【目次】

日本の皆さんへ 

序章 思考の出発点

1 入力 脳をデータバンク化せよ

2 対象 社会とは人間である

3 創造 着想は事実から生まれる

4 視点 ルーティンの外に出る

5 分析 現実をどう切り取るか

6 出力 書くことと話すこと

7 倫理 批判にどう対峙するか

8 未来 予測とは芸術的な行為である

ブックガイド 


日本のみなさんにこうして直接語ることがいかに喜ばしいことか、そしていかに光栄なことなのか、改めて申し上げたいと思います。この本で自分を振り返ってみれば、一見乱雑なことも実は創造力につながる道なのだということを再認識しました。

そしてこのささやかな気づきがこの本を通して日本のみなさんに伝わったとすれば、これ以上うれしいことはありません。

――エマニュエル・トッド


【著者・訳者プロフィール】

エマニュエル・トッド Emmanuel Todd

1951年フランス生まれ。歴史 人口学者。パリ政治学院修了、ケンブリッジ大学歴史学博士。家族制度や識字率、出生率などに もとづき、現代政治や国際社会を独自の視点から分析、ソ連崩壊やリーマン・ショック、イギリスのEU離脱などを予見した ことで広く知られる。おもな邦訳書に、世界的ベストセラーとなった『帝国以後――アメリカ・システムの崩壊』のほか、『世 界の多様性――家族構造と近代性』『最後の転落――ソ連崩壊のシナリオ』(以上、藤原書店)、『シャルリとは誰か――?人種差別と没落する西欧』(文春新書)などがある。

大野舞 (おおの・まい)

1983年 生まれ。フランス・バカロレア取得。慶應義塾大学総合政策学部卒業、一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。パリ大学東アジア人文科学研究科博 士課程所属。おもな訳書に、エマニュエル・トッド『大分断――教育がもたらす新たな階級化社会』( PHP 新書)がある。

数々の予測を的中させた現代最高の知性が明かす思考の極意

日本の読者のために語り下ろした完全日本語オリジナル

これから世界はどこへ向かうのか?  危機の時代を見通す真の思考法を世界で初めて語りつくす。 


コロナ禍の不確実な時代を生き抜くための知恵が本書には満載されている。全ての人に手にしてほしい。

――作家・元外務省主任分析官 佐藤優 


なぜ人びとは社会が視えないのか。トッド氏は社会の...


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784480847539
本体価格 ¥1,500 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

エマニュエル・トッドが日本人向けに自らの思考の方法を解説した本である。
正直、そんなに目新しい事は書かれていないと考えるが、思考回路が私自身と何となく似ているのかもしれない。SFをよく読むというのも親近感を感じるところである。

トッドの著作は読んだ事がないので彼の考え方は本書から読みとれる範囲でしか判らないが、フランスの歴史人口学者で(などという学問分野があることは知らなかった)人口動態と家族の類型を軸に歴史や世界情勢を捉え、ソビエト連邦の崩壊やイギリスのEU離脱、トランプ政権誕生を予言したそうである。

ウィキペディアでの記述によると、日本はヨーロッパ的で特にドイツ・スウェーデンに近いと考え、頻繁に日本に言及のは、日本がヨーロッパと同類であるという確信に基づいているからだそうである。本書でもトッドが親日家であるように見える。

トッドお得意の未来予測については、
1.経験主義 (データ収集、現実への服従)
2.対比 (個人的経験、歴史との比較)
3.芸術 (予測)
と言う手順を踏むとしている。この中でほとんどの時間はデータ収集や読書に費やされる。対比については別の世界を想定する、外から見ることという方法を提示している。トッドはイギリスで経験主義を学び、外からフランスを見ることができるのを自分の利点と考えているようである。
そして芸術である。予測とは芸術的な行為であるという。原典を読んでいないのでなんとも言えないが、予測が芸術というのは少々直訳的な気がしないでもない。まあ、乳児死亡率が上昇しているからソビエト連邦は崩壊するという予測は芸術的であると言えるかもしれない。

気になったフレーズとしては
・機能しすぎる知性はいけない、ルーチンのために働いている脳ではだめ
・今現在という時間は、存在しないフィクション

参考となるところは
・思考の面では母国に留まらず、外に行く
・SFを読み、想像の世界へ行く
・すでに死んだ人の作品を多く読む

知的生産のための道標という意味で、タイトルの「思考地図」に相応しい内容の本である。

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なるほど、SFを読みなさいという話しは「うんうん」と思った。想像の世界というのは大切なのだと思う。すでになくなった方の作品を読むという発想には驚いた。「思考地図」というのが何となくイメージできる感じになりました。

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著者のエマニュエル・トッドはフランス生まれの歴史人口学者だ。本書には著者による創造的活動の道筋が示され、参考になる点も多いだろう。本書中で賛成したいことは、フレームワークを持つことの重要性だ。彼の場合は統計学のようだが、何か自分の得意技を持っておけば知的生産性が上がるものだと思う。
 しかし、この部分には異論がある。自然科学と社会科学を比較した部分だ。著者は、自然科学は人間社会の「外」に属する事項が対象、社会科学は、人間社会そのものが対象だと言っている。社会科学についてはそうなのだろうが、自然科学は決して、人間社会の「外」を対象としたものではないと思う。自然科学は人間社会を含んだ「内」も「外」も対称なのだと思う。自然科学の結果が人間社会に入っている例は挙げるときりがないくらいだし、人間社会が無くなっても自然法則は依然として残るだろう。

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帝国以降 は話題になった頃に読んだ記憶はあるが遥か昔なので覚えていない。ソ連崩壊をはじめ大きな出来事を予言した人として知られている?自分の脳みその中をのぞき、思考について書いたユニークな本。彼があげる書物の多くは邦訳なしとなっていることから、日本では彼の知性について研究されていないことがわかる。人口学者。乳児死亡率などのデータの収集、比較、そして思考。難しいことはわからないけれど人間臭い本。歴史学者として定義されているが、理系の才能にあふれていた青年。そもそも欧州の人と話していると文系理系の区別がないのではないかと前から感じていたけど。面白かった!

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