犬がいた季節

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刊行日 2020/10/16 | 掲載終了日 2021/06/06

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内容紹介

2021年本屋大賞ノミネート!!

ページをめくれば、18歳のあなたがいる―――。


1988年夏の終わりのある日、三重県のある進学高校に迷い込んだ一匹の白い子犬。「コーシロー」と名付けられ、以来12年間、生徒とともに学校生活を送っていく――。


昭和から平成、そして令和へと続く時代を背景に描く、18歳の揺らぎや希望。著者の母校をモデルに紡がれた、切なく温かな青春小説の傑作!

2021年本屋大賞ノミネート!!

ページをめくれば、18歳のあなたがいる―――。


1988年夏の終わりのある日、三重県のある進学高校に迷い込んだ一匹の白い子犬。「コーシロー」と名付けられ、以来12年間、生徒とともに学校生活を送っていく――。


昭和から平成、そして令和へと続く時代を背景に描く、18歳の揺らぎや希望。著者の母校をモデルに紡がれた、切なく温かな青春小説の傑作!


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784575243253
本体価格 ¥1,600 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

自分は動物の出てくる本は敢えて読まない傾向にあります。それは、犬や猫などが好きすぎて昔から悲しさ話だと、当分の間辛く引きずってしまうからです。しかし今回、本屋大賞ノミネートの今作に出会い読み進める内に、これほどまで犬の温もりや愛おしさを小説で味わえるのかと、思うほどでした。目の前には、コーシローと名付けられた白い犬が居るようで愛おしくて、手を伸ばしてしまいそうになるくらいで…
学校で飼われることになった、コーシローの前には色々な生徒がやって来ます、とても繊細な年頃の彼らは色々な問題も抱えながらも日々を過ごしています。
コーシローの目を通して見る彼らは、なんて単純で、そして複雑で愛おしいのか!そして、瑞々しさ100%
ふかふかで、『愛おしい』の塊みたいなコーシローは、入れ替わり立ち替わり来る彼らの心に刻まれてゆきます。
そんな中、出てくるユウカさんとのエピソードは胸が熱くなります。
何より、時代がユウカさんと全て同じ年頃で過ごしていたので懐かしく読ませて頂きました。

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高校で飼われることになった一匹の犬と、彼と共に過ごす各年代の高校生達の物語。
各年代の高校生達の生活や悩みには、それぞれの時代背景が色濃く出ていて、それぞれに懐かしい気持ちになりました。時代が変わっていっても若者たちのもどかしさや不安定さは変わらずそこにあって、若々しく苦々しい。
そして犬は静かにそっと存在する。
各々の物語がそれぞれに魅力的で、それぞれに親近感が湧くものであるのだが、犬を飼うきっかけになった初代の来し方がベースにあることで、更に『犬といる11年間』がまとまりを持って特別なものに感じられました。

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昭和→平成→令和。
年代もほぼ近いので、あらゆる事が重なり懐かしい気持ちに。
まあ、そんなに甘酸っぱい青春をした記憶はないけど。
時々出てくるコーシローの目線がいいなぁ。
出会えてよかった一冊に仲間入り。

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2021年本屋大賞ノミネート。三重の進学校に迷い込んだ仔犬が、三つの元号を跨ぎ瑞々しい記憶を繋いでいくかけがえのない青春の道草物語。短く貴い高三の僅かな回り道の瞬間にスポットを当てた連作短編集。甘酸っぱく切ない恋愛、見通しが利かない進路、近すぎて遠い身内、漠然と不安を掻き立てる描写が鮮やかで眩い。いつの時代も寄り添う優しい傍観犬コーシローの愛らしさと、知らない時代の追体験に心踊る温かな世界

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高校で 飼われた犬「コーシロー」とその生徒さんたちの物語。昭和から令和まで。時代は変わっても高校生の悩みや感情はきっとそんなに大きく変わらない、それくらい、どの悩みも大人になるために本当に大切なことだからだと思う。ずっと寄り添うように存在するコーシローの存在に癒されながら、出てくる主人公たちの幸せを祈らずにはいられませんでした。大切な時にコーシローがいてくれて良かったねと、心から思いました。

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飼い主に捨てられ、高校に迷い込んだ白いムクムクの犬。コーシローと名付けられ、学校で飼われることになる。生徒たちが「コーシロー世話する会」を立ち上げ、以後会は12年間続いていく。昭和から平成、令和へと移り変わって行く時代の中、生徒たちに寄り添い続けるコーシロー。コーシローと生徒たちとの日々はあたたかく少し切ない。時間は過ぎていく。子どもたちは成長し、親は老いていく。うちの愛犬との時間はあとどれくらいあるのだろう。今この時を大切に愛おしんでいきたい。

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タイムマシンで過去に行ったようでした。
当時流行っていた音楽、テレビ番組、タレント、服装。震災、テロ、震災。男子がやけに紳士で嘘くさいと感じましたが、照れ臭くてこうなるのかな?とニヤニヤしてしまいました。最初は犬が死んで泣かせようとしている物語なのかと警戒しましたが、キラキラの青春に添えられた人間、主に大人特有の負の感情や言葉に涙がでました。
人間ってこうだよな、と情けない気持ちになり、コーシローの無垢な心が染みました。
読ませてくださりありがとうございました。

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章ごとにコーシローと過ごすそれぞれの時代の高校3年生たちの物語。音楽を聞いてその時代を思い出すように小説読んであの頃を思い出すのは初体験で楽しかった。著者のメッセージ通りあの頃の自分にあえました。これは手元に置いておきたい作品です。40代以上におすすめします。

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犬が苦手です。
小さい頃、公園で追い掛けられたコトがあって。本当に怖かった……
「逃げる(走る)から追いかけるんだよ~」などと笑われました。
そういうコトじゃない。どうして繋いでおかないのか。というか笑うな。
あの飼い主のコトは一生許さない。
犬が苦手です。

――なので、自分からは決して手には取らなかったであろう一冊でした。

まさかの犬目線で物語が幕を開けたので戦慄したのですが、流石に一冊丸ごと犬目線というコトはなく、物語を引き締めてくれる名バイプレイヤーだった……!

昭和の終わり~令和にかけてを描く中で、僕はちょうどすっ飛ばされてしまった21世紀初頭に高校を卒業した世代なのだけれど、その分、前後の世相やカルチャーなんかが割とほぼギリギリ分かったので、当時の記憶を探りながら読むのは楽しかったです。特にF1の話が好き(ふとしたきっかけで突然大親友になれちゃうって、実は結構、男子ではあるあるなのだけれど。)

そして何より、いい大団円だった。

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高校で飼われる白犬のコーシローを中心に描かれる青春小説。昭和から令和までの、大きな出来事と、その時代に生きた人々の物語。本来卒業したら断絶してしまう関係も、コーシローがいたからこそ再び繋がる絆もある。言葉に出来なかった淡い恋が、長い時を経てハッピーエンドになるのが良い。

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高校生たちが一匹の犬を通して成長していく姿を、様々な時代とともに描かれていく。
犬のコーシローは基本的に見守るしかできないけど、その出会いによって運命が動いていく様は、その力の大きさに感動します。
ゆうかへのこうしろー(人間と犬どちらも)の深い慈しみと愛を感じます。

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素晴らしいの一言に尽きる。昭和平成令和と時代が変われど不変なもの。誰もがどんな形でも通過した18歳という自分の決断や想いが溢れんばかりに綴られ、そこに寄り添う1匹の犬が語るそれぞれの青春。地方都市の若者が飛び出したいという欲求が痛いほどわかる。ユウカとコーシローの30年越しの恋がいい。ずっと繋がり続けられていくものがあるってどれだけ心の支えになるか。伊吹さんの小説は胸の奥に埋もれ郷愁を引っ張り出し前を向く強さを与えてくれる。多くの人に読んでほしいな。

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昭和から平成に変わる時のことは今でもハッキリと記憶に残っている。当時経理科の高校生だった私は簿記を特訓するための合宿に参加していた。非日常の空間でクラスメイトたちと迎えた平成。忘れられるわけがない。色鮮やかに蘇るあの頃の記憶。そしてさらに昭和が終わる1年前、通学路に置き去りにされていた生まれて間もない小さな小さな子犬を連れて帰り、結局15年の時を一緒に過ごした。名前はマリオ。もちろん一世を風靡したゲームのスーパーマリオから付けた名前だ。もしかしたらマリオもコーシローのように、高校生の私、OLの私、母親になった私をずーっと想い続けていてくれたのかなぁ。今の私は人間のコーシローとユウカが再会した年齢になった。もはやこの物語のキャストたちと共に生きてきたかのような錯覚にとらわれる。これは私のために書かれた作品かもしれない。この先、何度も読み返したい。

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`89〜`00、地方の高校を舞台にお話は描かれます。
当時流行っていた音楽やアイドル、人気があったものの話が懐かしくてやばかった(読んでいて楽しかった)。
今の様に娯楽も通信手段も豊富ではないけど、それぞれが出来うる限りの方法で目の前のものを楽しもうとする姿が、羨ましくもなった。
なんでもかんでもあることに慣れてしまって、そうじゃなかったころの煩わしささえも良く見えてしまった。
そのくらい、ほんの数十年で沢山のことが変わってしまったのは良いのかそうではないのか。
他の人が何をしてるか何を持っているか何を考えているかがわかりやすくなってしまった情報過多な今が、自分にはついていけなくて、ついていけないことが他人と比べてしまうことが辛くて、それだけにこの頃がよく見えてしまうだけなのか、読みながら、時間の流れ方や見えてくる景色に心穏やかになったことは確かでした。

拾われ、学校で飼うことになった犬のコーシローの名の元になった人間の光司郎君が外見も良く描かれているのだけど、好きな子に対する気持ちが、もうね、こんな子高校生でいるのかよーってくらい素敵だった。思い出していくらでもキュンキュンできたわ。

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タイトルから、犬がいたというストーリーを少し勘違いしていました。いい意味で裏切られたので、ぜひ確認して見てください。犬を通してみる景色、犬に語られる人間関係など、面白いと思いました。家族、進学、恋愛の悩みなど、切なさあり、ドキドキありで満足な一冊です。

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