佐野洋子とっておき作品集

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刊行日 2021/03/11 | 掲載終了日 2021/03/17

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内容紹介

没後10年、ヨーコさんの知られざる傑作<単行本未収録作品>が一冊に! 

没後10年、ヨーコさんの単行本未収録作品が見つかった! 童話・小説・エッセイに、手描きの〈服装変遷史〉、そして戯曲と谷川俊太郎さんとの日々を初公開。


【主な内容】

①子どもも大人も楽しめる[童話]

「かってなクマ」など6篇

②シュールでちょっと不思議な[ショート・ストーリー]

「お金」「かわいそうなの」など6篇

③昭和13 年 1938 年 生まれ [私の服装変遷史]

手描きの絵と文でつづる半生の記録に、思い出のアルバムも収録

④少女の頃から美大時代、そして…[エッセイ]

「ノブコの五十音表」など10 篇

⑤伝説の舞台[こどものためのお芝居]

戯曲の傑作「丘の上のおばさん」を初収録

⑥詩人との恋、そして結婚生活[谷川俊太郎さんと]

抱腹絶倒の「谷川俊太郎の朝と夜」など3 篇


【著者プロフィール】

佐野洋子(さの・ようこ)

1938 年、北京生まれ。絵本作家。ロングセラー『100万回生きたねこ』のほか『おじさんのかさ』、『ねえ とうさん』(日本絵本賞/小学館児童出版文化賞)など多数の絵本をのこした。主なエッセイ集に、『私はそうは思わない』、『ふつうがえらい』、『シズコさん』、『神も仏もありませぬ』(小林秀雄賞)、『死ぬ気まんまん』など。他に、『わたしいる』、『右の心臓』、『噓ばっか』、『コッコロから』、『そうはいかない』など童話や小説、ショート・ストーリーもある。2010 年、逝去。

没後10年、ヨーコさんの知られざる傑作<単行本未収録作品>が一冊に! 

没後10年、ヨーコさんの単行本未収録作品が見つかった! 童話・小説・エッセイに、手描きの〈服装変遷史〉、そして戯曲と谷川俊太郎さんとの日々を初公開。


【主な内容】

①子どもも大人も楽しめる[童話]

「かってなクマ」など6篇

②シュールでちょっと不思議な[ショート・ストーリー]

「お金」「かわいそうなの」など6篇

③昭和13 年 19...


おすすめコメント

「文章を書くことはいつも本業でないと思っているのか、自分で自発的に書きたいと思うことがなかった。頼まれると何でも書き散らしていた。それが印刷物になった時も、放ったらかしにしていたので、どこにあるのかないのかわからなくなったが、気にしないようにした。気にすると、家中をさがし回らなければならないと思うとめんどくさかった。」(『覚えていない』「あとがき」より)

そんなわけで、佐野洋子の本を編集するのは大変なのである。しかし、なぜか何年経っても珠玉の未収録作品が見つかるのですね。まるで埋蔵金のように。

本書は没後10 年なのに、次々に「発見された」単行本未収録作品をまとめた一冊です。

いずれも雑誌の切り抜きや生原稿から選んだもので、ほとんどが初出不明。絵も当然原画など見つからず、雑誌からの転載、それ以外の挿絵は今回数人の方に描き下ろしていただきました。

とりわけ驚いたのは「私の服装変遷史」。絵入りで文章も手描きというこんな逸品が書かれていたとは! これは40 年以上前『わが世代』というシリーズ物の単行本にひっそりと収められていたもの。それから戯曲。ヨーコさんには三作の戯曲作品があるのですが、その中の一作を初めて収めることができました。「こどもステージ」と題されたシリーズの一作で、読んで楽しいファンタジーです。本書の装丁に使った絵は、このお芝居のチラシから採ったもの(原画は見つからないのでデザイナー・野澤亨子さんの手腕によって再現)。「谷川俊太郎の33 の質問」(谷川さん宛の手紙で、もちろん未発表)は、谷川さんに提供していただいたもの。その他、ファンでも目にしたことのない作品が目白押しです。本書は、ヨーコさんの著作権を管理するオフィス・ジロチョーの優秀なスタッフの協力を得て完成しました。めでたし、めでたし。埋蔵品の発掘はまだまだつづく予定です。

――編者・刈谷政則

「文章を書くことはいつも本業でないと思っているのか、自分で自発的に書きたいと思うことがなかった。頼まれると何でも書き散らしていた。それが印刷物になった時も、放ったらかしにしていたので、どこにあるのかないのかわからなくなったが、気にしないようにした。気にすると、家中をさがし回らなければならないと思うとめんどくさかった。」(『覚えていない』「あとがき」より)

そんなわけで、佐野洋子の本を編集するのは大変...


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784480805010
本体価格 ¥1,600 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

編集者さんの「本書は没後10 年なのに、次々に「発見された」単行本未収録作品をまとめた一冊です」にびっくりです。
昔の文豪や外国の作曲家なら、“遺作”と呼ばれて、タイトルにもなったことでしょうに。
“発掘”された“書き散らされた”作品を集めた作品集。佐野さんらしいです。
手描きの〈服装変遷史〉コメントもイラストも楽しめました。
美大時代の思い出を綴ったエッセイが強烈で、やっぱり超個性的だったんだと思い知らされました。
「埋蔵品の発掘はまだまだつづく予定です」だそうで、楽しみ。

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1つ1つの作品は短くてすぐ読めます。
ショートショートと言うよりは、エッセイが多い感じです。
佐野洋子さんなので、ほんわかしたお話が多いのかな?と思いきや、なかなかにシュールなお話が多かったです…。
やや時代の古さを感じる作品もありました。お父さんが家の中でもずーっとタバコを吸っている、とか…今では問題になりそうな描写もあります。
大人向けのお話も多く、中学の図書室に入れるのは、少し考えてしまいます。

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全く、没後10年というのに佐野洋子という人は、まだ「埋蔵金」をどっさり残していたんだな。
雑多な作品群が、帰ってヨーコさんの多様な才能を示しているように思える。
わたしは、他のエッセイでもそうだが、親やきょうだいの思い出語りがなぜだか大好き。ここでも何箇所か触れられていて、嬉しかった。
谷川俊太郎さんとの生なやりとりは、どうしてかエロティックに感じるのが不思議。
「埋蔵金」もっと出てきてほしいものです。

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佐野さんの作品で私が大好きなのは「だってだってのおばあさん」。気持ち次第でなんだってできるさ!っていうその明るさがとっても印象的。もちろん他の作品も好きですが。どちらかと言えば空気を読まない代表のような個性的な作品の数々。その湧き出るアイデアの源、彼女の素顔が詰まっていてとても興味深かったです。
 谷川俊太郎さんとご夫婦だったことは最近知りましたが、本書に収められた俊太郎さんからの質問と佐野さんの答えには思わず吹き出してしまいました。同時に二人の間にある深い愛が伝わってきました。優等生といたずらっ子のカップルと言ったところでしょうか。この二人の作品を知らないで大人になった人はいないのではないかと思うのですが、こんなに違う個性なのですね。
 没後10年の間に見つかった作品。粗削りだけれど、「常識」とか「権威」とかにおもねることのない温かさが感じられて、こんな方だったのだとちょっとうれしくなりました。

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恥ずかしながら絵本すら佐野さんの作品に触れてこなかったので、今回、とてもワクワクしながら読み始めました。
谷川さんと結婚歴があったのはしっていましたが、こんな夫婦のやりとりがあったんだと思うと、やっぱり、人はむつかしい生き物だなぁと程度は違えども自分のと重ねて考えさせられました。
幼少期に読んだ記憶が曖昧な絵本作品も、今、佐野さんの作品をはじめてと思って読みました。簡単な中に考えさせられる、先に谷川さんとなやりとりの方を読んでいたので、より深みを感じました。
佐野さんの言いたいことの真意はわたしの頭オツムでは辿り着けそうないなというのが正直な感想でしたが、また数年後に手に取り今よりはわかるところが出てきたら嬉しいなぁと自分のバロメーターになりそうな一冊でした。

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『100万回生きたねこ』で長く幅広い年齢層の人に知られている、佐野洋子さんの傑作選というか作品集です。児童書だけでなくショートショートやエッセイも書かれたりする方なんだなあと改めてびっくり。
児童向けのお話に関してはなんかほっこりする感じ、短編集に関しては文体はなんか暖かい感じなのですがまたちょっと違った感じで、ファッション変遷などを見て、え、この方こんな昔の方だったんだとびっくりしました。読む価値ありの作品集です。

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佐野洋子さんならではの独特の世界が楽しめます。“素直な良い子”ではなく、ちょっとシニカルだったり、おしゃまだったり……な登場人物に思わずクスっと笑いが。クセになる作品。表紙の大胆な構図もお気に入りです。「服装の変遷史」では、佐野さんの直筆文字とイラストが両方楽しめて贅沢~!!

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佐野洋子さんといえば『百万回生きたねこ』『おじさんのかさ』。どちらも娘にせがまれて、何度も読んだ不思議な世界。

佐野洋子さんの頭からどんな世界が生み出されていたのだろうか。この本は、お亡くなりになってから埋蔵されていた作品たち、対談など、言葉が色とりどりで、登場してくるのもたくさんの動物や人たち。
佐野さんを取り巻く世界は、色と生き物と不思議で満ち溢れていたんだろうなぁと思わさせられる。なぜか羨ましささえも感じるほどに。

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2010年に世を去られたのだ、と改めて。
世界があなたを失ってから、12年も経っているのかと。
この本は以前例によってゲラをいただいて読んでいたのだが、未発表の作品群、実にさまざまなジャンルのものをまとめていた本で、一編いっぺんが短いながらも完全に独立したもので、急いで読み終わるようなものではなかった。今紙の本を手にとって、ページをめくりながら少しずつ楽しんだ。
あっけらかんとしていて、正直。
短い物語、エッセイ、戯曲のようなもの。色々。
末尾の、谷川俊太郎からの質問に答えている様に至っては、一見ユーモラスなのに、なぜか涙がじいんと湧いてきた。

おおざっぱな言い方だが、こんなふうに何かを残してくれた人は、生きていても亡くなっていても、あまり大差はない気がする。いつでもそこにいる気がするので。

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