この夜が明ければ

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刊行日 2021/10/21 | 掲載終了日 2021/11/21

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内容紹介

一つ屋根の下で交錯する思惑と、暴かれていく本性。

ページを追うごとに世界が反転する、怒濤の一気読みサスペンス!

正義感の強い青年・工藤秀吾は、北海道の港町で行われる水産加工の夏季限定アルバイトに参加した。

集まった6人の男女とともに、宿舎で寝食を共にしながら、大量の魚を捌く日々。そんなある日、アルバイトのリーダー格であった男が遺体となって見つかる。通報しようとした秀吾に「警察を呼ばないで」と懇願し、携帯電話を奪ったのは、最年少のアルバイト佐藤真里だった。秀吾は他のバイト仲間に訴えかけるも、誰も自ら警察を呼ぼうとしない。死んだ男の荷物から脅迫状が見つかってもなお、まともに取り合おうともしない。どうやらこの宿舎にいる人間達は、それぞれ人に言えない秘密があるようで……? 

一夜にして世界が反転する、ノンストップサスペンス!


一つ屋根の下で交錯する思惑と、暴かれていく本性。

ページを追うごとに世界が反転する、怒濤の一気読みサスペンス!

正義感の強い青年・工藤秀吾は、北海道の港町で行われる水産加工の夏季限定アルバイトに参加した。

集まった6人の男女とともに、宿舎で寝食を共にしながら、大量の魚を捌く日々。そんなある日、アルバイトのリーダー格であった男が遺体となって見つかる。通報しようとした秀吾に「警察を呼ばないで」と...


出版社からの備考・コメント

※発売前作品のため、ネタバレや、読書メーターやブクログなど外部書評サイトで発売前にレビューを投稿することはお控えください。

※発売前作品のため、ネタバレや、読書メーターやブクログなど外部書評サイトで発売前にレビューを投稿することはお控えください。


おすすめコメント

(出版社のおすすめコメント)

『文身』、『水よ踊れ』の岩井圭也が描く、「正しさとは何か?」をめぐるスリリングな心理サスペンス!

この物語に登場するのは、誰もが「普通に」生きることができず、社会や法律から取りこぼされてしまった人々です。

一つの屋根の下で繰り広げられる彼らの対話は、不寛容な空気が張り詰める現代社会に一石を投じることでしょう。

ラストの主人公の行動は、どのように映るか。正しいか、間違っているのか。

ぜひあなた自身の目で、彼らの選択を見届けてください。


(著者プロフィール)

1987年生まれ、大阪府出身。北海道大学大学院農学院修了。2018年「永遠についての証明」で第9回野性時代フロンティア文学賞を受賞し、デビュー。他の著書に『夏の陰』『文身』『水よ踊れ』などがある。


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(出版社のおすすめコメント)

『文身』、『水よ踊れ』の岩井圭也が描く、「正しさとは何か?」をめぐるスリリングな心理サスペンス!

この物語に登場するのは、誰もが「普通に」生きることができず、社会や法律から取りこぼされてしまった人々です。

一つの屋根の下で繰り広げられる彼らの対話は、不寛容な空気が張り詰める現代社会に一石を投じることでしょう。

ラストの主人公の行動は、どのように映るか。正しいか...


販促プラン

この度は本作品への沢山のレビューありがとうございます!

いただいたレビューの中からいくつかのレビューを掲載させていただいたフリーペーパーを作成いたしました!

こちら販促素材の【◎フリーペーパー】にアップロードさせていただいておりますので、是非ともご確認ください!

また、書店員様は是非ともこちらよりダウンロードいただき店頭展開いただけると幸いです。


また、あわせてtwitterでのレビュー紹介もおこなっております

(双葉社文芸出版部アカウント @shousetsusuiri)


ぜひチェックしてみていただけますと幸いです!

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出版情報

ISBN 9784575244557
本体価格 ¥1,600 (JPY)

閲覧オプション

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NetGalley会員レビュー

この物語の感想を一言で言い表すことはとてもできない。
真実へと迫っていくミステリー作品としての面白さ。
現代社会の闇に絡めとられた人々の嘆き。
ページをめくるごとに重みを増し解析されていく人々は、物語の中でたしかに生きている。
"彼ら"と私を隔てるものはもう何もない。
絶望も、希望も、物語の中には等しくあった。

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岩井さんのことは2019年に発表された「夏の陰」で知り、すごく難しい問題を小説の形で真剣に問いかけてくる人だなと感じました。

今回の「この夜が明ければ」の後半も、「夏の陰」同様に、「あなたはどう考えますか?」と岩井さんから問いかけられている気分でページをめくりました。「全部の問題に答えがあるわけじゃないんだよ。どうしようもない状況で、逃げるしか選択肢がないことだってある。向き合えば絶対解決するなんて、傲慢だよ」という物語の終盤に登場する台詞に物語のすべてが集約されていると感じました。それから、後から読み直すと、アルバイトの内容が”カラフトマスの加工”というのも、効いていると思いました。真相を知ってから読み返すと発見が色々あって、それも面白かったです。

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テンポの良い展開に、読む手が止まらず一気読みだった。
犯人の疑いがある6人それぞれの背景が、重く絶望的で苦しかった。多くは同情的だったが、嫌悪感がするものもあった。
現代社会の問題点も描かれていることから、サスペンスだけでなくノンフィクションを好む方にもおすすめの一冊。

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たった一夜で、暴かれていく真実。
人に言えない秘密を抱えた面々。
彼等が進む先に果たして希望はあるのか?!
ラストにかけて、居場所のない彼等に正しさを振りかざすことが、私にはできるのだろうか。考えてしまった。
ミステリありサスペンスあり!
岩井作品はやはり面白い。

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岩井圭也作品、今度も超凄い!息もつかせぬ展開でページを捲る手を止められない!正しさの基準とは何か?自分は生きるために何を選択するのか?痛いほど突きつけられ、胸底に錘を抱えたまま読み終える。

北海道のとある町で、漁協の短期バイトに集まった7人のうちの1人が、ある時突然遺体で発見される。事故か自殺かそれとも他殺か?なのに通報を渋るメンバーたち。やがて意外な形で彼らの秘密が暴かれていく…。真実は何処に?たったひと晩の長い長い夜に、希望の朝はおとずれるのか?

まさに現実に今ある問題、理不尽過ぎる境遇に喘ぐ人や、自らの性分や選択・判断を間違い続け生き辛さに絡め取られている人たちの"生きる道"を問う、衝撃の問題作!

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新作が出るのを待ち侘びている岩井圭也さん。
文身 出てきた画像に、息が止まるほどびっくりしたのが出会い。寡聞にしてこの言葉が刺青を刺すと知らなかった。
夏の影 プリズンドクター 永遠についての証明 どれも心に響く何かを後々まで残す。

本書は刊行までまだ日があるのだが、同氏の名前があって迷わず読ませていただくことにする。

岩井氏の小説は、物語としてまずわかりやすい。ミステリー、サスペンスと呼ばれる作品は、登場人物や物語の展開は目の前で絵が動いているように明確。その意味では難解ではない。筋の運びも凝っていて、伏線も張り巡らされていて、謎解きも意外性も十分。

サスペンスや謎置きが面白いだけ、ということにならない、自分なりの理由を探してみる。どの作品でもそうなのだが、筋立ての妙を超え、生きていく上でぶつかる、苦悩、やりきれない思い、どうしようもなく言葉にならないような感情をうまく描き出してくれたからかもしれない。プロットとしての筋がきの中での位置付けを超えて、人物の一人がたりにしばし思いを馳せる、読むのが頻繁にとまる。

ネタバレをしたくない。「逃げる」こと。自分の越し方を振り返ると、ある時に自分にかけてもらった言葉「明るい方へ行こう」を思い出す。迷ったら、苦しくなったら、とまどったら、とにかく明るい方へ行ってみよう。

北海道道東住まいの自分にとっても、この場所はどこなんだろう、と想像することも楽しかった。

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読み始めたら止まらない。次々と明らかになるバイト仲間の本当の姿…!?正義ってなんだろう…。

アルバイトの仲間が遺体で発見されたのに、「警察を呼ばないで」!?
いやいやいや、どうなってんの?この人たち!
気味の悪い雰囲気から一転、次々に暴かれていく各々の事情や後暗い過去…。
たった一晩の出来事を、時間を追ってひとりひとりの目線で語られる真実。ページをめくる手もどんどんスピードアップ、気がつけば一気読みでした。

はじめは「この人たちどうなってるの?」と思っていたはずなのに、次第に芽生える同情心。そして正しいことを主張してるはずのシュウに腹が立ってくる始末。一体何が正しくて何が間違えているのかわからなくなってくる。

いや、正しいことはわかってる。でも世の中、正論だけじゃやっていけない。自分の中の正しさが覆される。正しくないことが誰かにとっては救いになったりするのだ。

真相究明に向けてのミステリーと同時に世の中の闇の部分を垣間見る。どこに同情し、どこに腹が立つか、読む人によって変化が生まれるのだろう…。

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正しいってなんだろう。この物語に出てくる6人は世間から見たら「いけない人たち」なのかもしれない。それでもこの人たちの人生を聞いて、正しいことが全てなのか、正しくなければそれは全て「悪」なのか。とても考えさせられました。白か黒かで判断される世界でグレーで生きることを選んだ人たちの未来が明るいことを願うばかりです。今暗闇の中を歩いている人たちにこの本を渡したい。この本が、もしかしたら道標になるかもしれない。読んで良かった。心からそう思いました。

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読みやすい文章と想定外の展開で、中盤から一気に読み通しました。
冒頭の舞台の描写が、都市から隔絶された港町の共同宿舎なので、最初はシンプルにクローズドサークルもののミステリーかと思いました。
が、それぞれの視点で話が進んでいく、その各人の視点の描き方にほんの少しずつ微妙な違和感がちりばめられていて、それが謎になっていると同時に、二度読みしないとわからないレベルの伏線になっている、その情報提示の仕方が絶妙だなと思いました。
物語が進むにつれ、各人の抱える秘密が暴かれていくのですが、その秘密がとてもグレーだなと思いました。「悪なのか、正しいのか」。その上、物語の最後もとてもグレーな形。「それでいいのか?」という思いと、「でもこれが彼らの幸福なのだろう」という思いとが二つながらに生まれ、読み手にとても考えさせるラストだと思いました。

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めちゃくちゃ面白くて、先が気になり、一気に読んで夜更かししてしまった。
群像劇。
章ごとに、それぞれの人物の視点に変わるたびに、さっきまで好感を持てた人物の嫌なところが見えたり、あるいは嫌な奴だと思っていた人物がいい奴に見えてきたり。それって、登場人物が本当に生きているように描かれている証拠だよなぁと感心した。
彼らはこの先、どうなるのだろうと考えさせられるラストだった。

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一夜で世界が反転してしまう、価値観の崩壊。
ただ読むだけでなく、色々と考えてしまう。そこが岩井作品の魅力だ。
それぞれの事情については思わず同情してしまう。7人がどうなっていくのかとても気になる。

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道東の海沿いの漁港で短期アルバイトをする男女7名。カラフトマス加工が仕事だ。お互いが問題なく過ごしていたと思われるある日、仲間の死で関係が一転する!一人一人の過去が暴かれ、まだ?まだ?これでもか!と言うほどの真実が次々と出てくる様子は、まるでテレビドラマを見ているよう。帯にあるとおりのノンストップでページをめくる手が止まらない!!!自分の過去に「汚点が何もない人」はそういないのではないだろうか。「過去の自分を許したい」「誰かが作った基準では自分らしく生きられない」と誰もが思うはず。カラフトマスは鮭と違い、帰る川を間違える事があるそう。人の人生も、過去を変える事は出来ないけれど、場所が違えばらやり直す事ができるはず。「生まれた場所が、帰りたい場所とは限らない」。今まで一緒に過ごした仲間。新しい朝を迎えて「朝になったら、また会いましょう」。

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遠い北の果てで、住み込みのバイトに汗を流す男女7人。中のひとりの姿が見えなくなり、死体となって見つかった。そこから薄皮を剥いでいくようにそれぞれの過去が、人となりが見え始める。

動きはほとんどない。ただ話を重ねていくうちに、抱えているものが少しづつ見えてくる。7人はそれぞれ、何某かから逃げている。その緊迫感がすごい。何が正しいのか、あちらかこちらか、人それぞれに答えがある。真実は一つじゃない。
朝が明ける頃、答え合わせの如く、真相が見えてくる。ここからどうなるのか。ただ、少しでも幸せを感じられるようになってほしい。

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面白い。夢中で一気に読みました。いろんな登場人物がいて、それぞれにそこにいる理由があって、共感したり、腹がたったり、感情が忙しかった(笑)先が気になって読む手を止められなかった。とても納得のいくラストシーンでした。乾さんやるじゃん!!

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色々と考えさせられる内容だった。
何が正解で、何が正義なのか。
男女6人。
それぞれが背負い、抱える問題が重い。
その重さはきっと当人にしかわからないからこそ、自分を追い込み他人を信じれなくなる。
痛みを分かち合いたいわけじゃない、慰め合いたいわけでもない。だけど、一人では生きていけない。
何度でもやり直していい。
新しい自分を夢みていい。
逃げるのではなく、生まれ変わる第一歩なのかもしれない。

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北海道の漁港を舞台にしたクローズドサークルもの。
水産加工のアルバイト男女6人が一人の死亡をきっかけに否応なく曝け出すそれぞれの事情。
探偵役?の男女二人が正義感の裏に隠し持つ闇が気になり、一気読みしました。
読書の秋にオススメの一冊です。

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6人が抱える秘密に、胸が絞られ、心臓が脈打つ。
絶望の中ですがる光を見つけようと、苦悩し、もがく。そんな人間の物語が大好きだ。
苦境のど真ん中に立つ当事者の、声無き悲鳴を描き出すことにかけては、岩井氏の右に出る者はいないのではないか。ありふれたように感じる題材でも、引きずり込まれてしまう。
不幸の優劣を比べることなどは意味が無い。
その追体験の凄まじさを是非味わって欲しい。

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どうなっていくんだろう?とドキドキハラハラしながら読み進めたのでこの結末は意外でした。
登場人物みんなにそれなりに共感できちゃって何度分かる!!と頷きそうになったことか。
登場人物みんなのこの後も気になります。

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初読みの作家さん。
なんじゃこりゃあ!!
すごいものを読んでしまった。
ひとりひとりのバックグラウンドやそれが明らかになっていく様子。
細やかな心情の描写。
私はその人では無いけれど何故だかシンクロしてしまうリアルさ。
時間を忘れてつい読み進めてしまった。
同郷同世代ということもあって親近感を感じた作家さん。
他作品も読んで驚きの体験をまたしたいと思った。

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どうして通報しないの!と思いながら話が進んでいきました。
6人とこの夜を共にし、通報しなくてもいいよという思いが出てきたことに自分でもびっくりしました。

胸が締め付けられるような秘密もありました。社会において彼らと同じような苦しみを抱えている人もいます。
彼らの言動が正しいかどうか。そう考える価値観さえ翻してしまう一冊。この本を読み、彼らを自分の中の「正しさ」で裁ける人はいないのではないでしょうか。

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今回初めて岩井さんの本を読ませていただきましたが、おもしろい!次々に明かされていく真実。ページをめくる手が止まりませんでした!また、登場人物の背景にリアリティがあって共感できるし、何が正しいか問われる作品だと思います。

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北海道の港町で行われる水産加工の夏季限定アルバイトに参加している七人の男女の中で起きた一つの事件。通報すべきかせざるべきか、ワケありの後ろ暗い過去を持ったメンバーたちの中では、むしろその正義感が融通がきかないように見えてしまう皮肉。逃げ出さざるをえなかった人たちの過去を暴いてまで貫くことが果たして正義なのか、突きつけられたテーマはなかなか難しかったと思いました。

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私はこの作品の表紙と題名に惹かれ、「あなたは読まなきゃ絶対損する!」そんな声が本から聞こえてきた気がしたので、手に取ってみました。
あらすじは、北海道の漁協アルバイトの7人が「ある事件」をきっかけに、それぞれがうちに秘めた部分が徐々に明らかになっていきます。
この、「秘めた部分」の描写がとても繊細に描かれていて、「ある事件」の犯人は一体誰なのかとても考えこまされました。
さらに、この「秘めた部分」がそれぞれ登場人物たちの「それぞれの正しさ」を表していると思うと、世間一般でよく言われる「本当の正しさ」とはなんだろうと考えるきっかけになりました。
物語の特徴としては、第3者からの視点で描かれるのではなく、登場人物それぞれの視点が交代していきながら物語が進んで行くという特徴があり、とても新鮮な気持ちで読むことができました。

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一気に読了。登場人物みんなにそれぞれの過去がある。その過去を引きずり、翻弄される。苦しみながらたどり着く場所はみんな同じ。その行く末もみんな同じ。死ぬ人生、生きる人生、逃げる人生。このさきどうなることか?先が気になる。

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季節バイト。不安定だけど新しい場所で短期で稼いでリフレッシュ。複雑な人間関係のしがらみがあったとしてもその場だけ。7人のアルバイトはそんな理由で集まったのだと思っていたが、あるきっかけによりその思いは見事にひっくり返されてしまった。膨らむ疑念。気楽さは怪しさに変わり、秘密が明かされていくにつれ、怪しさは切なさに変わる。世の中は正論だけでは生きていけない。どんなことをしてでも逃げ続けなければならない人たちもいるのだと痛感した。やり直せるかもしれない。ずっと逃げ続けなければならないかもしれない。正しいのかもわからない。それでも、辛く、傷ついた心が救われる日がいつかくると願いながら、気づけば、逃げろ、逃げて!と心の中で叫び続けていた。

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ある殺人事件をきっかけに登場人物達には何かしらの謎がある事が分かり、少しずつそれらの謎が明らかになっていく所が面白かったです。それぞれの人物に打ち明けたくない過去と葛藤があるので、読み応えがあります。

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読みやすくグイグイと引き込まれる展開に止まらなくなり一気読みでした。サスペンスでありながら、現代社会のことを色々と考えさせられてしまう。たった1日の長い夜、限られた登場人物、想像していなかった展開、実に面白い。本当の正義とはいったい??

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北海道の港町に季節バイトをしに集まった7人。カラフトマスを捌くという仕事を住み込みで行う彼らは遊びに出かけたり酒盛りをする程度に距離を縮めていたが、ある日一人が死体となってみつかる。警察を呼ぼうとする秀吾に対し、他のメンバーはなぜか警察を呼ぶのは反対で…。たった一日の物語なのに中身の濃さに驚かされる。彼らが季節バイトをしに遠くまで来た経緯、そして思い。ひとりひとりの叫びと慟哭が私の心を鷲掴みにする。ここまでとここからの彼らに、私は何か言うことができるだろうか。どれだけ考えても伝える言葉を私は何も持たない。岩井さんの物語はいつも読後の余韻が凄いと思う。

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