氷の城

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刊行日 2022/04/15 | 掲載終了日 2022/03/31

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内容紹介

私はこの誓いを絶対に忘れない。

雪に閉ざされたノルウェーの田舎町。11歳の少女シスの通う学校に、同じ年の少女ウンが転入してくる。ためらいがちに距離を詰め、運命の絆で結ばれたふたりの少女が、それぞれの思いを胸に、森深くの滝の麓につくられた神秘的な〈氷の城〉を目指す……類稀な研ぎ澄まされた文体により、魂の交歓、孤独、喪失からの再生を、幻想的・象徴的に描き上げたヴェーソスの代表作。

凛とした切なさを湛えた、出会いと別れの物語。

【英ペンギン・クラシックス収録の20世紀世界文学の名作】

【1965年度北欧理事会文学賞受賞作】

【推薦のことば】

「大人になっていくことの残酷さとイノセンスからの解放を、こんな風に鮮烈に描いた物語を他に知らない」
山崎まどか(コラムニスト

「誰にも会いたくない日に読んだ。静かな言葉で書かれるからこそ、少女二人の燃えるような気持ちが胸にぎゅっと迫ってくる」
朝吹真理子(作家)

「なんと平明で、繊細で、力強く、類のない小説なのだろうか。唯一無二の、忘れがたい傑作だ」
ドリス・レッシング(英・ノーベル文学賞作家)

「世界で一番有名でないことが不思議な本をもし選ばねばならないなら、それはタリアイ・ヴェーソスの『氷の城』だろう」
マックス・ポーター(英・作家)

「私がこれまで出版した最高の小説」
ピーター・オーウェン(英・ピーター・オーウェン社社主)

Tarjei Vesaas, Is-slottet(1963)

***

〈タリアイ・ヴェーソス・コレクション〉全3巻

『氷の城』 『鳥』 『風』

自然豊かな田舎を舞台に、孤独や不安といった人間の根源的な感情を清冽な文体で描き、独特な神秘の世界へと誘う作品を手掛けた、20世紀ノルウェー最高の作家タリアイ・ヴェーソス。

近年ペンギン・クラシックスにも入った世界的に〈再発見〉が進む巨匠の代表作を、本邦で初めて集成。

静謐で繊細な、きわめて美しい物語の数々を、満を持して刊行。

私はこの誓いを絶対に忘れない。

雪に閉ざされたノルウェーの田舎町。11歳の少女シスの通う学校に、同じ年の少女ウンが転入してくる。ためらいがちに距離を詰め、運命の絆で結ばれたふたりの少女が、それぞれの思いを胸に、森深くの滝の麓につくられた神秘的な〈氷の城〉を目指す……類稀な研ぎ澄まされた文体により、魂の交歓、孤独、喪失からの再生を、幻想的・象徴的に描き上げたヴェーソスの代表作。

凛とした切なさを...


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784336072504
本体価格 ¥2,400 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

自然の描写が美しい。氷が張るということが身近にないとわからないような季節による変化の様子など、見ているような気分にさせられました。私も氷の城に迷い込みたくなります。風の音や闇の深さ、ふだんコンクリートジャングルと呼ばれるようなところで暮らしている身にはなじみがないものがすぐそこにあるかのような描写力が魅力だと思います。

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ほんの短いふれあい、でも確かにあった心の交歓。言葉にしたら、なんでもないことのように否定されてしまいそうだから言えない。普通にみんなと過ごしたら、大切な人を、思い出のかけらを忘れてしまいそうで、怖くて前に進めない・・・。氷と雪に囲まれた幻想的な世界と、控えめな優しさと芯の強さを持つ周囲の人々に魅了されました。訳者あとがきを読んで、さらに作品の世界を楽しめました。

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普段の生活で氷と雪が身近ではない私ですが、氷や雪の世界を文章からでも感じる事ができました。なにより自然の描写の書き方が美しいです。
映像にするとしたら、キレイに描かれている自然描写撮影はどこでやるのだろう。やっぱりノルウェーでの撮影かな?と思ってしまっていました。

ノルウェーが好きな私としてはノルウェーを舞台にしている作品を読めるのは楽しみでしかありませんでした。

作品自体も読みやすく、登場人物もさほど多くないので海外小説苦手な方にもオススメできる作品だと思いました。

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北欧ノルウェーの凍てつく冬、11歳の少女2人の儚い友情の物語。
シスは転校生・ウンと仲良くなるがある日彼女は忽然と姿を消してしまう。

冬のある朝、1人の少女が登校中に姿を消す。捜索をしても見つからない恐怖と諦め。その前日に会っていた
少女の誰も救えない後悔と喪失がひしひしと伝わってきます。

この物語の根幹は、その雄大で容赦ない自然でしょうか。1人の少女が導かれるように
その冬の氷による自然の煌めきの奥へ奥へと進んでしまい、神様に隠されてしまう。
読んでいて久々に自然への畏怖を覚えました。自然は怖いという当たり前のこと。

最近は「正しく怖がる」という考えが広まり、自然もそのひとつとなってきていますが
このような自然の怖さを伝える物語も必要だと感じました。

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行ったことのない北欧ノルウェーで暮らす子供達の生活の一端を味わえた気がします。読んでいるとその風景が目に浮かんでくるようで、特に氷が張っていく時の音の描写がとても印象的でした。一時心が通い合った様に見えたシスとウンの関係が、あの様な出来事で永遠に失われてしまってとても残念ですが、自然の怖さを感じました。そんな中にあっても子供達はとてもたくましい。

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初めて読む作家で、タイトルと表紙・帯文に魅かれて読みました。
どんな物語かワクワクして読みましたが、美しい舞台作品を見ているような、または神秘的な一枚の絵画の中に入り込んでいくような、そんな作品でした。
『ペレアスとメリザンド』のような、印象派・象徴主義の作品がお好きな方にもおすすめだと思いました。

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