祝祭の子

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刊行日 2022/08/18 | 掲載終了日 2022/11/22

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内容紹介

私たちは、殺人の記憶で繫がっている――

この連帯は、赦されないのか?


宗教と暴力で洗脳された子供たちは三十三名を殺害した。

過去と決別、あるいはうまく利用して生きていた〈生存者〉は、ある時から何者かに執拗に追われ始める。

一体誰が、何のために。予想外の結末が待つサスペンス長篇!


(あらすじ)

14年前に宗教団体が運営する施設内で起こった大量殺人事件。

33名の命を奪ったのは宗教と暴力で洗脳された子供たちだった。

終わったはずの加害の過去はいまも彼らを逃がすことなく、〈生存者〉と呼ばれ生きづらさを抱えて生活している。

彼らの育ての親ともいうべき宗教団体〈褻〉のトップ・石黒望は事件後行方不明になっていたが、死体が発見される。

〈生存者〉の一人、夏目わかばはその事実を警察から聞くが同時に何者かにより襲撃される。

混乱しているさなか、かつての仲間達と再会し、自らの存在を問う旅がはじまった――。

ミステリー界最注目の著者による新境地!


(著者プロフィール)

逸木 裕(いつき ゆう)

1980年東京都生まれ。学習院大学法学部卒。2016年「虹になるのを待て」で第36回横溝正史ミステリ大賞を受賞。同年、『虹を待つ彼女』と改題しデビュー。著書に『銀色の国』『空想クラブ』『五つの季節に探偵は』『風を彩る怪物』などがある。2022年に「スケーターズ・ワルツ」で第75回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞。

私たちは、殺人の記憶で繫がっている――

この連帯は、赦されないのか?


宗教と暴力で洗脳された子供たちは三十三名を殺害した。

過去と決別、あるいはうまく利用して生きていた〈生存者〉は、ある時から何者かに執拗に追われ始める。

一体誰が、何のために。予想外の結末が待つサスペンス長篇!


(あらすじ)

14年前に宗教団体が運営する施設内で起こった大量殺人事件。

33名の命を奪ったのは宗教と暴力で洗脳された...


出版社からの備考・コメント

※発売前作品のため、ネタバレや、読書メーターやブクログなど外部書評サイトで発売前にレビューを投稿することはお控えください。

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出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784575245530
本体価格 ¥1,600 (JPY)

閲覧オプション

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NetGalley会員レビュー

子供がコロナ罹患し、濃厚接触者になってしまったので家にいざるを得なくなり、せっかくの機会なので本を読もうと思った作品がビックリするほどおもしろかった。

カルト教団で大量虐殺を手伝わされた子供たちのその後を描くという設定が秀逸。ちょっと悪趣味ではあるが、展開も巧い。
一気に読んでしまった。どのくらいのページか分からず読んだが、見てみると500ページを超えていた。意外にあったんだ。

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洗脳され、多くの人を殺してしまった子供たち。彼らを操った石黒の目的は何だったのか。成長した彼らを襲う敵の正体は何なのか。答えを知りたくてどんどん読み進めた。
罪を犯した過去は消せない。どんなに反省し、後悔しても消してしまった命はもう戻ってこない。自分の過去とまともに向き合ったら生きていけない。だって自分たちは悪いことをしたから。
加害者になった彼らも、はじめは被害者だった。大人に守ってもらわなければならない小さな子供だった。
ラストで明かされた敵の正体にやり切れない思いがした。

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期待以上の大傑作。誰もが記憶の片隅にあるあの大事件を連想しつつ、だからこそより入り込みやすいのか、頁はどんどん進む。何があっても登場人物の心の芯は冷え切っている描写で、戦闘と洗脳が合わさったら本当の地獄が待ち受けているのだと、心底恐ろしくなった。最後の明るい南の島で、おそらくあの3人だと思うが、少しでも癒やしを受けて人生を送って欲しいなと思った。

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読み始めて、とんでもない世界に引き込まれて主人公たちはどうなってしまうのだろう?と気になって仕方がない。
それを上回るページ数の多さにビックリした。これからの長い物語に圧倒されるのは間違いないなと確信した。
被害者と加害者の線引きとは事件によって大きく変わってしまうものだと思うのと同時に安易に判断して語るのも恐ろしいことだと思った。

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子どもを殺戮の道具として育てるというダークな出来事が、この物語の主軸ではあったが、その犠牲となった5人それぞれの、その後の生活環境や心理状態を織り交ぜながら物語が進行していくことで、スリル感や緊張感が高まった。主人公ともいえる驚異的な身体能力を身につけた「わかば」という女性が、印象深かった。SNSでの執拗な中傷には、逃れられない恐さを感じた。物語の後半には意外な展開が待ち受けていて、最後まで気が抜けなかった。

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とんでもない物語だった。読み終わって暫く放心してました。
独りの女性に育てられた子供達。その目的は、大量殺人の為だった。その十四年後、育ての女性が死亡した所から物語が始まりました。
「道具は罰を受けるべきか?」「被害者は被害を回復しようとして何が悪い。」
考えさせられました。人間の狡いところ、性悪な所、打算的な考えを見せられて、心がヘトヘトになりました。その合間の人間の優しいや勇気に救われました。暗く重い物語が続きますが、読んで良かったです。

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洗脳され殺人マシーンとして育てられた子供たち。彼らが大量殺人事件を起こした14年後、それぞれ苦悩を抱えながら暮らす中である事件をきっかけに再会し、再び共に行動することとなる。
過去の罪に向き合うもの、利用するもの、目を背けるもの。彼らに加えて、彼らの育ての親を始め様々な登場人物の事情が絡まって物語が進んでいき、続きが気になって仕方なかった。最後は驚かされ、悲しくもあり、希望も感じられた結末だった。
とても楽しめたし、贖罪についても考えさせられる作品で、読んで良かったと思えました。

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「絶対にしんどい話だろう」と思い読み始めたら予想以上にしんどい。しんど過ぎる話だ。でもそのしんどさも含めた上で、手を止められない没入感だった。洗脳され大量殺戮事件を引き起こした子ども達。虐げられ過酷を極める日々を生きる彼らの元に、再びあの事件が影を落とす。被害者と加害者、善人と悪人との線引きとは。深く根付いた当時の記憶からの脱却は。追われながら当時を見つめ直し、事件の本質と自身の心の奥を覗き込む彼らが辿り着く先にあるものは。
暴力も殺人も許されない事は大前提だけど、哀しみと怒りを腹の底に持ち、いつやられるかという恐怖に怯え、何度も諦めそうになりながら、僅かな未来を目指して戦う姿はラストまで目が離さず、かなりのページ数なのに一気読みでした。

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かつて宗教団体〈褻〉のトップ石黒が引き起こした子供たちによる信者殺害事件。ひっそりと生きてきたその生存者たちが何かあるたびに職や住居を転々とせざるを得ないその素性が暴かれ、心無い悪意の暴力に晒されて何度も裏切られる展開には、この問題の難しさを痛感させられましたが、それでも追い詰められてゆく中でもギリギリで踏みとどまった彼女の決断には救われる思いでした。

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生まれ育った場所がたまたま外界と隔絶された場所で、特殊な環境で特殊な思考を持つ人間に育てられたなら子ども達は自分の生き方や思想に果たして疑問を抱くのだろうか。その世界はその子達にとって私たちと同じ、質の違うだけの日常なのだろう。
本来普通であるべき子ども達は祝祭で加害者と呼ばれる。だが追っていくと彼らは被害者でもあり指示した者が加害者と言える。けれどもその人も元々は…と元凶がなかなか見えず闇が深くてどんどん話にはまり込む。
青い海を思いながら、もしかすると大きな事件の元凶となるほんの些細な事を自分自身も犯しているのではないかと怖くなった。

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やたら現実味のあるストーリーでした。苦しいことが続くと人は何かに縋りたい。それは悪いことではないけれど、つけ込む輩が出てくるとおかしなことになる。霊感商法の問題とは少し違い、子どもたちを育てた目的が大量殺人時代にあり、その対象が国だとか恨みのある相手ではなく、迷いからようやく抜け出して穏やかに暮らす身近な人々だったこと、こんな狂気を生み出したのは若い日の悲劇だけではなくその幼少期にもあったと思う。育てられた通り犯罪を犯した子供達の問題はもちろんだが、悲劇の連鎖がなくなることはないのだろうか、こんな話は小説の中だけにしてほしいと思わずにはいられない。

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拙論の掲載先は電子書籍「ジャーロ」84号になります。
https://giallo-web.jp/magazine/
評論部分は無料でECサイトに公開されおりますので、そちらにてご確認ください。
よろしくお願い申し上げます。

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一人の女の個人的な復讐のために、洗脳され利用された10代の少年・少女たち。
タイトルの「祝祭」とは、祝福された子ではなく、まったく逆の意味で使われる。
それがあまりにも残酷。
10代で大量虐殺を起こしてしまった、彼らに安住の地はない。
更生し、まっとうに生きることもできない。
彼らを理解することは困難なのか?
無責任に彼らを誹謗中傷し、生き地獄を与える。
そういうことをする者たちには何の罰もないのか?
読み続けていると、ありとあらゆる疑問がわいてくる。
今の社会の不条理に怒りさえ覚える。
フィクションでしか描けない世界。それをここまで描き切った著者に脱帽。

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子供の頃の罪は大人になってからでも有効なのか。色々と考えさせられた。
ラストは若干取ってつけたような感じがあるけど、でも救いがあって良かったと思う。
暴力シーンが具体的で臨場感たっぷり。
お互いをどう思っているのか、今後どうしたいのかというところももっと読みたかった

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