爆弾犯と殺人犯の物語

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刊行日 2022/09/15 | 掲載終了日 2022/12/18

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内容紹介

第43回小説推理新人賞受賞作受賞作!


僕は爆弾。そして、彼女は――。

秘密を抱えた二人が紡ぐ、境界線上の恋。

第43回小説推理新人賞を受賞した、限りなくピュアな犯罪恋愛小説


空也が小夜子のスマホを拾ったことで、ふたりは運命的に出逢う。小夜子は学生時代の事故のせいで左目に義眼を入れていた。空也はその義眼に惹かれ彼女を愛しはじめたのだが、事故の原因がかつて自分が作った小さな爆弾であることを知る。そして小夜子もまた、人には言えない、ある秘密を抱えていた……。第43回小説推理新人賞受賞作からはじまる連作短編集。


(著者プロフィール)

久保りこ(くぼ・りこ)

高知県出身。大学卒業後、会社勤めを経て、主婦に。大阪府在住。


第43回小説推理新人賞受賞作受賞作!


僕は爆弾。そして、彼女は――。

秘密を抱えた二人が紡ぐ、境界線上の恋。

第43回小説推理新人賞を受賞した、限りなくピュアな犯罪恋愛小説


空也が小夜子のスマホを拾ったことで、ふたりは運命的に出逢う。小夜子は学生時代の事故のせいで左目に義眼を入れていた。空也はその義眼に惹かれ彼女を愛しはじめたのだが、事故の原因がかつて自分が作った小さな爆弾であることを知る。そして小夜...


出版社からの備考・コメント

※発売前作品のため、ネタバレや、読書メーターやブクログなど外部書評サイトで発売前にレビューを投稿することはお控えください。

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出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784575245622
本体価格 ¥1,600 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

第43回小説推理新人賞受賞作にまつわる短編連作っぽい群像ミステリー。とても面白かったです!
事故によって左目に義眼を入れた小夜子と、その原因となった爆弾を仕掛けた空也。二人が出会い、夫婦になるという時点で面白いのに、そこへもう一つの事件が絡んできてと、さらに先が気になる展開でした。
また、章によっては「本筋と関わらないのでは?」と思うような出だしでも、きっちりと一本に繋がってきます。そこも気になって、一気に読んでしまいました。
また、もう一つの事件関係者である少女のストーリーラインでは、親子の関係が丁寧に描かれていて、こちらも面白かったです。
全体を通して、ミステリー度自体はとくに高くないのですが、続きが気になる展開でとてもよかったです。

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夢中で読み耽ってしまった。
小説推理新人賞受賞と聞き納得。
犯罪恋愛小説ですが、サスペンス要素が強く、ハラハラ、ドキドキしました。
空也と小夜子お互いの秘密を知っているのかいないのか、真相へ近づいたり遠ざかったりと、
絶妙な距離感で引き込まれました。

二人のピュアな恋愛というよりは、不純な恋愛と私には感じたが、二人だけの愛がそこには
あったんだなと思った。
もう少し空也に対する小夜子の気持ちが描かれていたらもっとよかったかな。

雫と春陽の物語は、二人の純愛が心に沁みてきてとてもよかったです。

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色々な物語を読んでくると、たいていのストーリーの向かう先は見えてくる。
ディズニーランドの「スペース・マウンテン」は、暗闇の中を疾走する感覚が非常に怖かった覚えがある。大切なのはこの感覚。どこに連れて行かれるかわからない感覚が気持ちいい。
この短編集は、そんな不思議な感覚を味わわせてくれる。どこに着地するかわからない浮遊感が魅力。ものすごく新しい感覚の作品だ。

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小夜子の義眼の原因を作った空也、小夜子の不倫相手の娘ひな、3人の物語。
1章の表題作だけでは分からないが、2章の技巧が秀逸で、3章で全貌が明らかになる。ここで完結すれば表紙の通り小夜子が主人公に思えるが、4章のエピローグ、5章のプロローグを読むと、思春期に壮絶な体験をしたひなの物語のようにも読めて不思議な感覚。主人公とタイトルにギャップが感じられる点がマイナスかな

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空也と小夜子の静かな恋物語。シンシンと雪が降る日に無音の中で読みふけりたいような静謐なストーリーだった。タイトルからとんでもないバイオレンスアクションを想像していたが、対極の静かだが熱いラブストーリーで、取り巻く人物全てが純愛に包まれている運命を感じた。

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つながっているストーリーだと思って読んでしまうと、最後の着地に物足りなさを感じてしまう。
でも読んでいるときのドキドキは十分満足できた。物語の繋がりを心のどこかに残しながら、単独のストーリーとして読むと違った読み方ができそうで、もう一度読んでみたいと思った。

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時間軸を行ったり来たり混乱する場面もあったが、伏線が繋がり始めると一気に読み終えた。
語り手が変わることで客観的にそれぞれの登場人物が把握出来るのも興味深い。
空也が高校生の頃作った爆弾が原因で片目を失った小夜子の義眼に惹かれ結婚する。
爆発が起きた日は航空機事故と交通事故の3つが同時に起こっていた。
小夜子の不倫相手の子ひなと小夜子は爆発事故の際一緒にいた。
爆発に関わる2つの家族の物語と交通事故に遭った雫とそれを支えるハルの物語。
メインは空也と小夜子とひなの話だけれど、雫のストーリーが個人的には好きだった。

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どちらかと言うと控えめな男性と思っていたら、まさかの爆弾魔。小さな悪意が人を傷つけて、それが愛着に変わっていく。壊れている人は別に特別ではなく、顕在化していないだけで、日常の一つ何だと感じた。人への愛着、執着に憧れていたが、この話を読んで、そんなに強い想いではないのになんだか怖くなった。全体的にサラッと淡白に進んでいるようで、怖いの一言に尽きる。

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片目を失うほどの事故に遭い、義眼の小夜子。その義眼に恋をした空也。
やがて空也は、小夜子の事故の原因が、かつての自分のせいだと知る。

お互いに秘密や疑念を抱えながらも、それでも2人は愛しあう。

やたらとハグしたりくっつき合っているのに、お互いこんな秘密抱えて…😳

この2人の話を中心に別の物語のような短編ががっしりと繋がっていく。

読み終わると、主人公はもしかしたら、最初は子供で登場する、ひなちゃんの話だったのかな、とも思う。
カップルの話よりも子供が主人公の話の方が面白かった。漢字が好きな光くん、検定1級目指してほしい。

色んな秘密の裏には愛があった。
それでもその秘密を許せるのか?
連作の繋がり方も、あ!そうくる?と毎回面白かった。

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小夜子も本当は知っているのではないか?!真実が掴めそうで掴めないもどかしさを私は感じているのに当の二人は見ないふり知らないふりがずっと続いていくことが安心感とは。ザワザワ。
過去の爆発事件が同じ日に起こった交通事故の関係者の物語とどう繋がってくるのか。そこが気になり読み進めていましたが途中からそれぞれ別の物語として惹かれていきました。
言葉にする前に頭にためている膨大な想い、言わずに胸に秘めている莫大な想い。「嘘」をつかないための「秘密」は、相手のことを思ってなのか。それとも自分が傷つかない為のものなのか。タイトルは爆弾犯と殺人犯の物語だけど、小夜子の過去の不倫相手の子・ひなの物語でもあった。

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表紙のフンワリ感のあるか弱そうな可愛い系の、だけど幸薄そうな美人。目の色が違うのは義眼だから。彼女が出会う空也との物語が連作で描かれている。あまり得意ではないよくある『恋愛小説』とはかなり違った雰囲気の作品でかなり面白かった。この2人の出会いは幸福な運命なのか、残酷な運命なのかと考えてしまうが、読者の立場から見る2人は他人が立ち入れない独特の絆で強く繋がっている、その感じがとても心地よく響いてきた。この2人を軸に様々な物語が展開するのも面白かった。肌寒くなってきた秋の夜長に読むのにピッタリな一冊。

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空也が小夜子のスマホを拾ったことがきっかけで出会った二人。
そこから続く連作短編集。

一見ありふれた恋愛のように見えるけど、
爆弾事故で左目に義眼を入れた小夜子と、
その原因となる爆弾を作った空也、
と詳細が加えられていくと一気に引き込まれた。

お互いに言えない秘密を抱え、
それを察し探り合いながら、
そして少しずつ明かしながら、
共に暮らしていく二人。
淡々とした雰囲気がかえってハラハラするし、
その中に柔らかさを感じる瞬間もあって、
ヒリヒリとした緊張感もある、
ちょっと不思議な感覚の恋犯罪恋愛小説。

どう繋がるの?と思うストーリーもあるけど、
あ、こうなってたのか!と楽しめた。

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お互いに秘密を抱えたまま結婚した二人。彼女は何をどこまで知っているのか。
巡り巡ってようやく見えてきた真実。
記憶の片隅にしか残らなかった出来事が、その人の運命を大きく変えていることがある。不運と幸運が次々に入れ替わる。誰かの幸せは誰かの不幸。
いつか自分に返ってくるかもしれないと思いながら生きるのはどんな気持ちだろうか。立場が変わった時思い知る。

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不思議な感覚に陥る作品。奇妙で現実離れしていそうで地に足がついてるので、最後まで楽しめました。登場人物のその後が丁寧に描かれていたのも、自分の中でモヤモヤしていた気持ちがちゃんと収まった感があり良かったです。他の作品も読んでみたいと思いました。

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