苦手から始める作文教室

文章が書けたらいいことはある?

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刊行日 2022/09/26 | 掲載終了日 2022/10/26

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内容紹介

作文は書けないより書けたほうがいい。それはなぜ?――

作文でつまずく「テーマの決めかた」「書き出し」「伝わらなさ」「感想文を書く意味」から始まり「いい文章の正体」「誰も読まない作文はない」といった作文の本質を、芥川賞作家・津村記久子が10代に伝えます。書くことを通して自分や世界が見えてくる作文教室。webちくま大好評連載を書籍化。

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【目次】

第1章 作文は何を書いたらいいのだろう?

第2章 作文を書いたらいいことがある?

第3章 作文はどう書いたらいいだろう?

第4章 メモを取ろう

第5章 書き始めてみよう

第6章 伝わる文章ってどんなもの?

第7章 感想文をなぜ書くか?

第8章 文章をもっとよくしたいなあと思った時に

第9章 作文に正解はあるか

次に読んでほしい本 その前に・私が本をおすすめするわけ

次に読んでほしい本

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【著者プロフィール】

津村記久子(つむら・きくこ)

1978年大阪市生まれ。2005年「マンイーター」(のちに 『君は永遠にそいつらより若い』 に改題)で太宰治賞を受賞。2009年「ポトスライムの舟」で芥川賞、2016年 『この世にたやすい仕事はない』 で芸術選奨新人賞、2019年 『ディス・イズ・ザ・デイ』 でサッカー本大賞など受賞多数。他著作に 『ミュージック・ブレス・ユー!!』 『ワーカーズ・ダイジェスト』 『サキの忘れ物』 『つまらない住宅地のすべての家』 『現代生活独習ノート』 『やりなおし世界文学』 などがある。


作文は書けないより書けたほうがいい。それはなぜ?――

作文でつまずく「テーマの決めかた」「書き出し」「伝わらなさ」「感想文を書く意味」から始まり「いい文章の正体」「誰も読まない作文はない」といった作文の本質を、芥川賞作家・津村記久子が10代に伝えます。書くことを通して自分や世界が見えてくる作文教室。webちくま大好評連載を書籍化。

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【目次...


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784480251381
本体価格 ¥1,100 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

YAのシリーズで、若い人のため、子供のために編まれているシリーズは大人にもとても示唆に富む場合が多い。
学校などでの課題、に悩む子供たちへの指南、作文のプロ、であるところの作家がその秘密を明かす!ゆえに言葉がとてもわかりやすく選び抜かれていて、わかりやすく語りかける口調が心地よく気持ちよく一気に読めた。
これが、子供たちの心の奥に響きますように、という気持ちで本を閉じた。
そして、本音をいうと著者はこのことを、わかりやすく簡単に描く、ということでとても苦労したのではないかと勝手に想像する。
だって、行間から滲み出るように、少なくとも私にはそう感じるのだが、おおもとにたちかえると、はい、じゃあ「いい文章ってどんなものですか?」と問われたらどうする?相当悩まれたのではないだろうか。これには答えがないから。点数なんてつけられないし、物理的に分析してこの文章は客観的に見て何点、とつけることがどうしたら可能だろうか?
その視点でみると、著者の気遣いは随所にはりめぐらされていて、ある一つの答えや正解があるはずのなもの、に挑みつつ読みやすく楽しい本だった。書くことはまず自分との対話なのだなとあらためて感じた。

作文、や読書感想文、のコツ(メモをとるとか、構成の工夫とか)を超えてやっぱり最後は「本を読もう」ということに落ち着いているところが、とても納得すっと腑に落ちる。

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小学生の頃から私は作文が好きで(得意かどうかは分からないけれど)、読書感想文も大学受験の時の小論文も、就職活動の時の志望動機や自己PRも、特に困ることなく書いて来たのですが、数年前、小学生の娘に「作文が書けない」と言われて困り果て、「作文の書き方」、「文章の書き方」がテーマの書籍は色々読むようにしています。

この本はほぼ口語、といった文体で親しみやすく、文章書くときの題材の選び方、話の膨らませ方なども具合的に載っていてとても勉強になりました。

娘にはまた難しいので、娘をサポートするときの私の参考書にさせていただきます。

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私は作文が苦手です。読書感想文は特に苦手で、面白かったという感想を三行ほどしか書けず提出していました。もちろん先生には呆れられました。
そんな苦手な読書感想文を今こうやって書いています。苦手だし、下手くそな文章しか書けないけれど、読んだ本のどこが好きなのかという気持ちを込めて書くようにしています。

私が学生時代にはこの本のような分かりやすい解説本がなかったので、今の学生さんがとても羨ましいです。
第6章 伝わる文章ってどんなもの?は読んでいてとても勉強になりました。作文が苦手な私のような子供たちにぜひ読んで、本当の言葉で楽しく文章を書いてみてほしいと思いました。
私も初心者コースをゆっくり進みながら、たくさん本を読み、未来の自分が読む感想として文章を書いていきたいと思います。

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作文は苦手だけど、文章を読むのは苦ではない人むけ。
手っ取り早く書き方が知りたいととばして読むのはもったいない。
書き出しの項では4つの書き出しが例文として掲載されていて、なるほど、よい文章はこういうことねとわかる。

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「何について書いたらいいかわからない」「書き出しがむずかしい」といった疑問にやさしく答えています。文章を書くのは難しくてセンスがいるのでは…と悩んでいる人の心理的なハードルを下げてくれます。

子どもでも読める平易な文体で、子どもがこの本を読んだら感想文などで苦しむことが減るのではないかと感じます。ただ子どもにかぎらず、大人でも大いに活用できる内容になっています。

終わりのほうに、読書をする効用を(押し付けがましくなく)書いているのも好感が持てます。本は、漫画や動画のように視覚的な情報はないけれど、歴史が長く裾野が広いので自分にぴったり合うものが見つかる可能性がある、との説明には納得です。

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津村記久子さんの文章を読むのが好きです。
(朝日夕刊のエッセイは4人で担当されているので、津村さんの回が待ち遠しい)
そして、津村さんみたいに書きたいと常々思っています。
若い人向けの本ですが、これは、私のための本だ! と思いながら読みました。
もちろん、MEMOを取りながら。
「好きな書き手さんの小さい版を何人も自分の中に住まわせる」そうそう、津村さんは私の中にいます。
日記の宿題のネタに困っている小学生には、107ページから読むことを薦めます。

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目から鱗とはまさにこちらの作品にぴったりの言葉ではないでしょうか。
大人になった今、読書をするけれど感想を上手く文字に出来ない、SNS等の発信先で伝える難しさを感じていました。
こちらの作品を読むと「どう書いたらいいのか、感想文を書くために必要な準備など」かいてありどのポイントも今すぐに実践できることばかり。そして今まで悩んでいた書き方があっさり解決してしまうという嬉しいことづくしの数々でした。
文字にするのは簡単なようで難しい、ときには誤解を受けてしまう時もある。それを恐れていては感想文は書けないですね。自分の想いを文字で伝えてもらう、、、それこそが感想文の醍醐味かもしれないですね。

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津村さんの著作は何作か読んでいて、「作文教室」も津村さんならてのひらにフィットするような文章の作り方を教えてくれそうだと思いリクエストしました。するとどちらかというと、ファンとしては津村さんの小説の味わいがぐっと深まるような創作の裏側を知ることが出来ました。日常の、手の届く、おもしろいことをちょっとずつ膨らませて行ってエッセイや小説にしていく。そのアイデアの出し方(というよりメモのとりかた)や作り方、とても面白かったです。最近出された世界文学の書評まとめ本を購入して、ちまちまと後追いやり直しをしていますので、そちらもぐっと楽しくなりそうです。私もメモをとろうと思いました。

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ちくまQブックスはハズレがない!といつも思うのですが、今回もやっぱりアタリの本です。まず、何より、津村さんの語り口が面白い。うまい棒からガッツリと掴まれてしまいました。全体的には、読めるけど書けない人向け。読めない人には少し難しい文章だと思います。あと、全体的にサラサラと淡白に進むので、「よし、とりあえず今から書こう!」みたいなアツイ気持ちにはならないと思います。ただ、文章を書くことのメリット、みたいなものはジンワリ伝わってくるので、ちょっと時間が経ってから、「あ、作文しよ。」となるかもしれないですね。
なんにしても……私、そもそも「作文」という言葉がよくないと思うんです。守備範囲広すぎて、何書けばいいのかわかりませんよね、あれ。「遠足について」とかじゃなくて、「遠足で一番驚いたことについて、その出来事と理由を書く」とか、「遠足から帰って、家で最初に思い返したことを一つ、詳しく書く」とか、「自分が考える最高の遠足を企画する」とか、そんなお題を出してくれれば良かったのに、って、大人になってから思ってました…
ちくまさん、今回もありがとうございました!

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津村さんが書くことについて書いた一冊。とにかく誠実のひと言でした。それは優等生的な真面目さということではなくて、自分で日々感じたり思ったりしていることだけを書いているということ。本当は思っていないのに、こういうことを書いた方がいいんだろうというような内容は書かない。だから私は津村さんの書くものが好きなのか!と納得しました。

メモを取るとかの技術的な内容もいいけれど、書いたり読んだりすることがどれだけ自分を助けてくれるかについて書かれている部分はけっこうグッとくる。最後の『本を選ぶ自由、読むことにある自由』の章は読む人に対する最高の応援メッセージで、ちょっと泣けました。

ところで、津村さんがこの本で文体を真似たのは誰だったのか、わかりそうでわからず。気になります!

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10代のためのノンフィクションシリーズ「ちくまQブックス」。
作文教室という響きだけで敬遠する生徒も多そうだが、気軽に楽しみつつ、しっかりためになる作品。
作文、それは結構な数の生徒がトラウマレベルで嫌う課題の一つ。だけど津村さんが作文の苦痛に共感してくれることで、一気に親近感がわく。
何より有名な作家さんが自分も苦手だと言ってくれていることに安心する。そしてそっと背中を押してくれるような優しいアドバイスを見て、こんな気楽な感じでいいなら書いてみようかなという思いになる。読書感想文の宿題の時期に中学生たちに教えてあげよう。
個人的には7章の中にある「読書感想文はこんなふうに」がおすすめ。大変参考になりました。

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作文、と聞いただけで身構えしまうような心持ちを解きほぐしてくれます。
いきなり書いて、とだけ指示され白紙の原稿用紙の前に放りだされて思考停止してしまう子どもたちは少なくないと思います。本書は、押しつけがましさの一切ない、一緒に作文について考えるようなスタンスですすむため、親切で躓きにくいと感じました。
肩肘張らない語り口に、大人が読んでもゆるっと力が抜けて癒される、そんな素敵な本でした。

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津村記久子さんは、『浮遊霊ブラジル』を読んで好きになった作家さんだ。
その彼女が中学生くらいの年代に向けて、どんな風に作文指南をされるのか、とても興味深かった。
子どもの頃から文章を書くのが好きで、将来は作家になろうと考えていた津村さんだが、そんな彼女でも最近は、小説やコラムを書くことに大変さを感じるようになった、と書いていることに親近感を覚えた。

「プロでも苦労するのだから、中学生の自分が面倒だなぁ、何書けばいいんだょ〜、と思っても仕方ないよね」と思わせてくれそうだ。
でもちょっと自虐的になってないかしら…?と感じなくもない。

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