読書道楽

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刊行日 2022/11/10 | 掲載終了日 2022/11/09

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内容紹介

読む。生きるために読む。


スタジオジブリのプロデューサー・鈴木敏夫による半自伝的読書録。


「やっぱり読書が好きなんですね。それがぼくという人間の根幹にある。それだけは間違いないです。」と語るスタジオジブリプロデューサー・鈴木敏夫はどんな本を読み、どのようにしてつくられたのか。――膨大な読書の秘密を探るロングインタビューブック。

(聞き手・柳橋 閑)

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【目次】

第1章 物語の誘惑

幼少期に四畳半で読んでいた少年漫画誌、児童文学。

第2章 小説への耽溺

思春期に読みふけった大衆小説の世界。

第3章 詩と言葉の魔法

大学時代、学生運動の最中に出会った詩と文学。

第4章 我々は何者か

社会人になって目覚めたジャーナリズム、ノンフィクション。

第5章 我々はどこから来たのか

高畑勲・宮崎駿と出会ってから読んだ日本文化論、文学。

第6章 我々はどこへ行くのか

深く交流してきた現代の作家、碩学たち。

取材に立ち会って

あとがき 一人二役

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【著者プロフィール】

鈴木敏夫(すずき・としお)

1948年、愛知県名古屋市生まれ。スタジオジブリ代表取締役プロデューサー。徳間書店で『アニメージュ』の編集に携わるかたわら、一九八五年にスタジオジブリの設立に参加、一九八九年からスタジオジブリ専従。以後ほぼすべての劇場作品をプロデュースする。著書に、『ジブリの文学』(岩波書店)、『南の国のカンヤダ』(小学館)、『仕事道楽 新版―スタジオジブリの現場』(岩波新書)など多数。

読む。生きるために読む。


スタジオジブリのプロデューサー・鈴木敏夫による半自伝的読書録。


「やっぱり読書が好きなんですね。それがぼくという人間の根幹にある。それだけは間違いないです。」と語るスタジオジブリプロデューサー・鈴木敏夫はどんな本を読み、どのようにしてつくられたのか。――膨大な読書の秘密を探るロングインタビューブック。

(聞き手・柳橋 閑)

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【目次...


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784480816863
本体価格 ¥2,000 (JPY)
ページ数 304

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NetGalley会員レビュー

大好きなジブリのプロデューサー、鈴木敏夫さんの読書遍歴と聞いたら、読まずにはいられない!まずは8800冊という蔵書数に驚き、その知識量と交友関係の広さに驚き、巻末の書名一覧、映像作品一覧に驚いた。これだけの広く深い知識があるのは、鈴木さんご本人の経歴・実体験はもちろんだが、やはり読書量だと思う。その遍歴を辿ることができて、嬉しかったしわくわくした。自分もまだまだ本を読むぞ!という気持ちになった。

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もともとは『鈴木敏夫とジブリ展』で限定の無料配布をされていた冊子で、その内容の面白さから書籍化と聞いた。鈴木敏夫氏の厖大な読書量、底の見えない泉から湧き出るがごときその言葉の洪水に眩暈を感じつつ、71年生まれのインタビュアー柳橋閑氏が鈴木氏に遅れをとらないことに驚く。
漫画から小説、哲学書や詩集、ノンフィクション、民俗学に関するものまで、未読の本ばかりが紹介されているにも関わらずスルスルと読めてしまう。さすが『アニメージュ』の編集長を経てジブリアニメをメインカルチャーに引き上げたプロデューサー、仕掛人の目というのかルポルタージュ視点とでもいうのか、それぞれの本が求められた時代の空気を呟くように、しかし確かな声量で喝破していくのが小気味良くさえある。『宇宙戦艦ヤマト』がヒットした理由を手塚治虫に語らせたら「こんなものがブームになるなんて・・・」と真剣に泣き出したというエピソードなどは、自分が『ヤマト』をワクワクしながら観ていた脳天気さや作り手のリアリティまでが立ちがってきて、この鈴木敏夫という人は言葉で人の中に眠っている何かを良くも悪くも動かす人なんだなと、近づき難いものを感じた。
団塊の世代ならではの体験、さらには政財界のこぼれ話まであるが、宮崎駿と本についての興味深いやりとりについても折々語られている。この読書をきっかけに堀田善衞『路上の人』や宮本常一『忘れられた日本人』、さらには南方熊楠『神社合祀に関する意見』など、今まで読まなかった本に出会うことができた。
スタジオジブリの脊梁をかなり深く垣間見ることができるのはもちろん、常に“目論見”のある鈴木プロデューサーの本であることも忘れてはならない。
制作中の新作『君たちはどう生きるか』を推量する上でもファン必読の書と思われる。

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スタジオジブリのプロデューサーとして有名な鈴木敏夫氏の読書遍歴に焦点を当て、幼少期からこれまで、それぞれの時代にどのような本を好んで読んできたのかを聞きながら、鈴木敏夫という人物の変遷を暴き出すロングインタビューブック。
元々は「鈴木敏夫とジブリ展」で配布された冊子だったものを書籍化したとのことだが、これだけの情報量が無料配布冊子だったなら恐れ入る太っ腹ぶり。
一章だけ切り取ったとしても上げられた作品タイトル数や作家名は多く、特に交流があった作家などとのエピソードは非常に興味深い。
巻末の出てきた人名、書籍、映画などの作品タイトル索引一覧を眺めれば圧倒されるのは間違いない。

ただ惜しく感じるのは、無料配布された冊子が元であったせいか、あるいはインタビューの書き起こしだから注釈を入れづらいせいか、もしくはインタビュアーも高い教養を持ち合わせているせいか、多数とりあげられている作品について、鈴木氏が「これはこういう話なんだけど」と自身が解説しなければ内容についての解説が一切挿入されないこと。
特に前半は時代背景についての話もあり、「こういう時代だから、こういった本が出てきたんだろうね」と言われても、作品タイトルだけで「こういった本」の内容が触れられていないので理解が及ばない、という部分が頻出した。概略やあらすじの注釈があれば良かったのに、とも思うととても残念に思う。

また鈴木敏夫の経歴の時系列順に読書遍歴の変遷の話を聞くという構成なのだが、ジブリ作品は好きでも鈴木敏夫の経歴が頭に入っているほどではなかったので、最初でも最後でも、鈴木敏夫の経歴一覧が掲載されていれば頭に入ってきやすかったと思う。
〇〇年 A大学B学部入学
〇〇年 C社に就職し、D部署に配属
〇〇年 E部署に転属
〇〇年 C社を退職してジブリへ
のような経歴が載っていれば、読みながらどの時期の鈴木敏夫がどのような本を好んでいたのか理解が深まったと思う。構成上は時系列順だけど、会話の中でどの時期というのが流されていくので、ぱっとすぐに見返せる経歴一覧があった方が理解が深まったのでは。

そういった多少の不便も感じたが、民俗学のリアリティや、原作小説のある作品の映画化に関する意見、それぞれの興味や嗜好の違いから、宮崎駿とトトロのラストで揉めた話など大変に興味深く読んだ。
自分の読んできた本を全て並べてみたい欲は読書家ならとてもよくわかる。それを半ば叶えたともいえる鈴木氏を羨ましく思いながら、いつか鈴木氏が自ら宮崎駿について書き記し決断をしてくれる日を待ちたいと思う。

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対談というかインタビューの形なので読みやすく、著者の考えがどんどん引き出されていくのがわかる。
ジブリ好きな方々にはもしかして周知の事実なのかもしれないけれど。
この人の、読書量、は半端ない。
縦横無尽。
内容紹介にもあるが、読まずには生きられない人なのだな。
そして、読んで、考える。
こんな読書家、はなかなかお目にかかれないだろうなと思う。
挙げられているエピソードで印象に残ったもの、驚いたもの、自分も読んだ本に関する感想、などいくつか織り込もうかなと思いながら読んだのだが、あまりにも数が多過ぎて諦めた。
巻末に著者名と書名のリストあり。
こういう人に「人が寄ってくる」というのも、人柄もあるのだろうが、なんとなくわかる気がした。宮崎駿を「宮さん」と呼び、ジブリの裏側も十分に垣間見られます。本好き、ジブリ好きにオススメです。

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